なぜやるか
「〜できる」「〜してもよい」「〜しなければならない」。これらは全て助動詞で表します。
TOEICのPart5では「この文脈では can と may のどちらが正しいか」「must not と don’t have to は何が違うのか」といった助動詞の問題が出ます。また助動詞の後ろは必ず動詞の原形というルールを知っているだけで解ける問題もあります。
Part2(応答問題)では「Can you〜?」「Could you〜?」「Would you〜?」など丁寧な依頼の疑問文が頻出です。
このLesson 7を終えると、can / may / must / should の意味を使い分け、助動詞の後ろに正しい形の動詞を置けるようになります。
本編
① 助動詞の文の形
助動詞(can / may / must / should など)には、共通のルールが3つあります。
| ルール | 内容 |
|---|---|
| 後ろは必ず動詞の原形 | × can submits × can submitted → ○ can submit |
| 1つの文に助動詞は1つだけ | × will can submit → ○ will be able to submit |
| 否定は助動詞 + not | cannot / may not / must not / should not |
| 形 | 構造 |
|---|---|
| 肯定文 | S + 助動詞 + 動詞の原形 |
| 否定文 | S + 助動詞 + not + 動詞の原形 |
| 疑問文 | 助動詞 + S + 動詞の原形 …? |
② can / could
| 意味 | 例 |
|---|---|
| 能力・可能(〜できる) | Our system can process up to 1,000 orders per day. |
| 許可(〜してもよい) | You can use the conference room after 3 p.m. |
| 可能性(〜することがある) | Delays can occur during peak season. |
could は can の過去形ですが、現在形でも使えます。過去形として使う場合は「〜できた」、現在形で使う場合は丁寧な依頼になります。
Could you send me the updated report by Friday?
(金曜日までに最新の報告書を送っていただけますか)
書き換え: can(能力)= be able to
The system can handle large files. = The system is able to handle large files.
③ may / might
| 意味 | 例 |
|---|---|
| 許可(〜してもよい) | You may leave early today. |
| 推量(〜かもしれない) | The shipment may be delayed due to weather conditions. |
might は may の過去形ですが、現在の推量で may より可能性が低い場合に使います。
The meeting might be rescheduled to next week.
(会議は来週に変更されるかもしれません)
④ must
| 意味 | 例 |
|---|---|
| 義務(〜しなければならない) | All employees must complete the training by Friday. |
| 推量(〜に違いない) | He worked through the night. He must be exhausted. |
重要: must not と don’t have to は意味がまったく違います。
| 表現 | 意味 |
|---|---|
| must not(mustn’t) | 〜してはいけない(禁止) |
| don’t have to | 〜しなくてよい(不必要。してもよい) |
You must not share your login credentials with others.
(ログイン情報を他者と共有してはいけません)→ 禁止
You don’t have to attend the optional workshop.
(任意のワークショップには参加しなくてよいです)→ 不必要
書き換え: must(義務)= have to / has to
Employees must submit expense reports. = Employees have to submit expense reports.
⑤ should
| 意味 | 例 |
|---|---|
| 義務・当然(〜すべきである) | All managers should review the new policy. |
テンのポイント: should は「法律や規則で定められた義務」より「常識的にそうするべき」という柔らかいニュアンスです。must より強制力は弱いです。
⑥ 丁寧な依頼の表現
Part2・Part7では丁寧な依頼表現が頻出です。
| 表現 | 丁寧さ | 意味 |
|---|---|---|
| Can you V〜? | 普通 | 〜してくれますか |
| Could you V〜? | 丁寧 | 〜していただけますか |
| Would you V〜? | より丁寧 | 〜していただけますでしょうか |
| Will you V〜? | 普通 | 〜してくれますか |
やり方
| ステップ | 内容 |
|---|---|
| 1 | 本編①〜⑥を通して読む |
| 2 | must not vs don’t have to の違いを声に出して言えるか確認する |
| 3 | 確認問題を解く(解説も必ず読む) |
| 4 | 間違えた問題だけもう一度解く |
助動詞の問題は「文脈から適切な意味を選ぶ」問題がほとんどです。各助動詞の意味と、must not / don’t have to の区別を確実に押さえましょう。
確認問題(10問)
Section A:基本確認(5問)
Q1. 空所に入る適切な語を選んでください。
“All staff _____ submit the expense report by the end of the month.”
(全スタッフは月末までに経費報告書を提出しなければなりません。)
(A) must (B) musts (C) to must (D) musting
Q2. 空所に入る適切な語を選んでください。
“You _____ wear formal attire to the client meeting on Friday.”
(金曜日のクライアントミーティングには正装しなくてよいです。)
(A) must not (B) cannot (C) should not (D) don’t have to
Q3. 次のうち、下線部が誤っている文を選んでください。
(A) You can use the printer on the second floor.
(B) The package may arrive tomorrow.
(C) She must submits the form by noon.
(D) Could you check the contract again?
Q4. 空所に入る適切な語を選んでください。
“The manager is not in the office. She _____ be at the branch meeting.”
(マネージャーは不在です。彼女は支店会議にいるに違いありません。)
(A) should (B) must (C) can (D) may not
Q5. 空所に入る適切な語を選んでください。
“_____ you send me the revised proposal before tomorrow’s meeting?”
(明日の会議の前に修正した提案書を送っていただけますか。)
(A) Must (B) Should (C) Could (D) May not
Section B:TOEIC Part5形式(5問)
Q6. Visitors _____ sign in at the reception desk before entering the building.
(来訪者はビルに入る前に受付でサインしなければなりません。)
(A) must (B) musts (C) to must (D) are musting
Q7. You _____ return the equipment today; the deadline has been extended to next Friday.
(今日機材を返却しなくてよいです。締め切りは来週金曜日に延長されました。)
(A) must (B) must not (C) should (D) don’t have to
Q8. The new regulation _____ affect our current contract terms.
(新しい規制は現在の契約条件に影響するかもしれません。)
(A) should (B) may (C) cannot (D) must
Q9. Employees _____ share their account passwords with colleagues under any circumstances.
(従業員はいかなる状況下でも同僚とアカウントパスワードを共有してはいけません。)
(A) don’t have to (B) may (C) must not (D) could
Q10. All new hires _____ complete the online safety training within their first week.
(全ての新入社員は最初の1週間以内にオンライン安全研修を修了すべきです。)
(A) should (B) are (C) may not (D) having
解答・解説
Section A
Q1. 正解:(A) must
助動詞は形が変わりません。must + 動詞の原形(submit)の形が正解です。
- (B) musts → 助動詞に s はつけません
- (C) to must → to の後ろに助動詞は来ません
- (D) musting → 助動詞に -ing はつけません
Q2. 正解:(D) don’t have to
「正装しなくてよい(任意である)」→ 不必要を表す don’t have to が正解です。
- (A) must not → 「正装してはいけない」という禁止になってしまいます
- (B) cannot → 「正装できない(能力・可能性の否定)」という意味になり、文脈に合いません
- (C) should not → 「正装すべきでない」という意味になり、文脈に合いません
Q3. 正解:(C) She must submits the form by noon.
助動詞(must)の後ろは必ず動詞の原形です。submits は3単現のs がついており、原形ではありません。→ must submit が正しい形です。
Q4. 正解:(B) must
「不在」という証拠から「〜に違いない」という推量を表しています。確信度の高い推量 → must が正解です。
- (A) should → 「〜のはずだ(当然)」という意味もありますが、証拠からの確信的推量には must が適切です
- (C) can → 「〜することがある」という可能性。推量の意味は表しません
Q5. 正解:(C) Could
丁寧な依頼の疑問文 → Could you V〜? の形が正解です。
- (A) Must → 「〜しなければなりませんか?」という義務の疑問文になり、依頼ではなく強制のニュアンスになります
- (B) Should → 「〜すべきですか?」という義務・当然の疑問文になり、丁寧な依頼には使いません
- (D) May not → 「〜しないかもしれない(推量の否定)」という意味になり、依頼の疑問文としては使いません
Section B
Q6. 正解:(A) must
手順① 文の意味を確認します:「サインしなければならない」→ 義務を表す助動詞が必要です。
手順② 助動詞は形が変わりません。must + 動詞の原形(sign in)→ (A) must が正解です。
- (B) musts → 助動詞に s はつきません
- (C) to must → 助動詞の前に to は置けません(to は動詞の原形の前につける語で、「to + 動詞の原形」の形で使います)
- (D) are musting → 助動詞に -ing はつきません
文法カテゴリ:助動詞問題(must・義務)
Q7. 正解:(D) don’t have to
手順① 文の意味を確認します:「締め切りが延長された → 今日返却しなくてよい」→ 不必要を表す表現が必要です。
手順② 不必要(〜しなくてよい)= don’t have to が正解です。
- (A) must → 「返却しなければならない」という義務になり、文脈と逆の意味になります
- (B) must not → 「返却してはいけない」という禁止になり、文脈に合いません
文法カテゴリ:助動詞問題(don’t have to vs must not)
Q8. 正解:(B) may
手順① 文の意味を確認します:「影響するかもしれない」→ 推量(可能性)を表す助動詞が必要です。
手順② 推量(〜かもしれない)→ (B) may が正解です。
- (A) should → 「影響すべきである」という義務・当然の意味になり、文脈に合いません
- (C) cannot → 「影響することはできない」という否定・不可能の意味になります
- (D) must → 「影響するに違いない」という確信度の高い推量。文脈は「かもしれない」程度の可能性です
文法カテゴリ:助動詞問題(may・推量)
Q9. 正解:(C) must not
手順① 文の意味を確認します:「いかなる状況下でも〜してはいけない」→ 禁止を表す表現が必要です。
手順② 禁止(〜してはいけない)= must not が正解です。
- (A) don’t have to → 「共有しなくてよい(任意)」という不必要の意味になり、文脈に合いません
- (B) may → 「共有してもよい(許可)」という意味になり、禁止の文脈と逆になります
- (D) could → 「共有できる(可能)」という意味になり、禁止を表しません
文法カテゴリ:助動詞問題(must not・禁止)
Q10. 正解:(A) should
手順① 文の意味を確認します:「修了すべきです」→ 義務・当然を表す助動詞が必要です。
手順② 義務・当然(〜すべきである)= (A) should が正解です。後ろが動詞の原形(complete)であることも確認します。
- (B) are → be動詞。後ろに complete(原形)は続きません(be completing / be completed の形が必要)
- (C) may not → 「修了しないかもしれない / 修了してはいけない」という意味になり、「修了すべき」という文脈に合いません
- (D) having → 動詞の現在分詞。助動詞の位置には来ません
文法カテゴリ:助動詞問題(should・義務)
正解分布: A×3 / B×2 / C×3 / D×2