なぜやるか

TOEICのビジネス文書には「〜が行われた」「〜が決定された」「〜が送付された」という受け身の表現が大量に登場します。これが受動態です。

Part5では「能動態 vs 受動態のどちらを使うか」の判断が毎回1〜2問出ます。判断のコツはシンプルです。空所の後ろに目的語(名詞)があれば能動態、なければ受動態の可能性が高いという1つのルールを覚えれば解けます。

このLesson 9を終えると、受動態の形を正確に作れるようになり、Part5で能動態と受動態を根拠を持って使い分けられるようになります。

本編

① 能動態と受動態の違い

種類構造意味
能動態S + V + O主語が〜する
受動態S + be + Vpp + (by〜)主語が〜される

受動態の by 〜(〜によって)は省略できます。

② 受動態の作り方

受動態の形は be + 過去分詞(Vpp) です。be 動詞が時制を担います。

時制
現在形is / are + VppThe report is reviewed every month.
過去形was / were + VppThe contract was signed last week.
未来形will be + VppThe decision will be announced tomorrow.
現在完了have / has been + VppThe system has been updated recently.
進行形is / are being + VppThe room is being cleaned right now.

③ 能動態 vs 受動態の見分け方(Part5攻略法)

Part5で「受動態か能動態か」を迷ったときは、この手順で解きます。

手順① 空所の後ろを見る

空所の後ろ判断
名詞(目的語)がある→ 能動態の可能性が高い
名詞がない(文が終わる・前置詞が続く)→ 受動態の可能性が高い

手順② 主語と動詞の意味関係を確認

④ by 以外の前置詞を使う受動態

be 動詞 + Vpp の後ろに by 以外の前置詞が来る表現があります。これはセットで覚えます。

表現意味
be satisfied with〜に満足している
be interested in〜に興味がある
be surprised at / by〜に驚く
be known for〜で知られている
be involved in〜に関わっている
be based on〜に基づいている
be pleased with〜に喜んでいる

⑤ 第4文型・第5文型の受動態

第4文型(SVOO)の受動態: 2つの目的語のどちらかが主語になります。

第5文型(SVOC)の受動態: 目的語が主語になり、補語はそのまま残ります。

やり方

ステップ内容
1本編①〜⑤を通して読む
2受動態の形(be + Vpp)と時制ごとの変化を確認する
3確認問題を解く(解説も必ず読む)
4間違えた問題だけもう一度解く

確認問題(10問)

Section A:基本確認(5問)

Q1. 空所に入る適切な語を選んでください。

Q2. 空所に入る適切な語を選んでください。

Q3. 次の文を受動態に書き換えたとき、正しいものを選んでください。

Q4. 空所に入る適切な語を選んでください。

Q5. 空所に入る適切な語を選んでください。

Section B:TOEIC Part5形式(5問)

Q6. The annual performance reviews _____ by the HR department in December.
(年次業績評価は12月に人事部によって実施されます。)

Q7. Employees _____ to take at least two weeks of vacation per year under the new policy.
(新しい方針の下、従業員は年間少なくとも2週間の休暇を取ることが求められています。)

Q8. The new branch office _____ in the financial district since January.
(新しい支店は1月からビジネス街で営業しています。)

Q9. The client _____ with the revised proposal and agreed to move forward.
(クライアントは修正された提案書に満足し、前進することに同意しました。)

Q10. The updated software _____ to all computers in the building last night.
(昨夜、更新されたソフトウェアがビル内の全コンピューターにインストールされました。)

解答・解説

Section A

Q1. 正解:(B) is prepared

主語 \”The quarterly report\”(報告書)は「作成される」側です。空所の後ろに目的語(名詞)がなく、by the finance team が続いています → 受動態が必要です。毎月の習慣 → 現在形の受動態 is prepared が正解です。

  • (A) prepares → 能動態の3単現。報告書が自分で作成することにはなりません
  • (C) prepared → 過去形の能動態。「every month」は現在の習慣を表します
  • (D) has prepared → 現在完了の能動態。受動態ではありません

Q2. 正解:(C) were satisfied

\”be satisfied with〜\”(〜に満足している)は受動態の慣用表現です。主語 \”All participants\”(複数)+ 過去形 → were satisfied が正解です。

  • (A) satisfied → 過去形の能動態(「満足させた」の意味になります)
  • (B) were satisfying → 進行形の能動態(「満足させていた」の意味になります)
  • (D) have satisfied → 現在完了の能動態(「満足させてきた」の意味になります)

Q3. 正解:(A) The new safety guidelines will be reviewed by the board next week.

未来形の受動態 = will be + Vppの形です。

  • (B) will reviewed → will の後ろに be が必要です(will be reviewed)
  • (C) are reviewed → 現在形の受動態。「next week」という未来の目印があります
  • (D) were reviewed → 過去形の受動態。「next week」という未来の目印があります

Q4. 正解:(C) is based

\”be based on〜\”(〜に基づいている)は受動態の慣用表現です。主語 \”The marketing campaign\”(単数)+ 現在形 → is based が正解です。

  • (A) bases → 能動態の3単現。「キャンペーンが何かを基にする(自動詞的)」という使い方はしません
  • (B) was basing → 過去進行形の能動態。「に基づいている」という状態は進行形では表しません
  • (D) has based → 現在完了の能動態。受動態ではありません

Q5. 正解:(D) was appointed

\”appoint + O + C\”(OをCに任命する)の受動態です。「キム氏が任命された(される側)」→ 受動態が必要です。\”last month’s board meeting\”(先月)→ 過去形 → was appointed が正解です。

  • (A) appointed → 過去形の能動態。「キム氏が誰かを任命した」という意味になります
  • (B) was appointing → 過去進行形の能動態。能動態かつ進行形で文脈に合いません
  • (C) has appointed → 現在完了の能動態。last month という特定の過去時点があるため現在完了は使えません

Section B

Q6. 正解:(A) are conducted

手順① 空所の後ろを確認します:\”by the HR department\”(前置詞 by + 名詞)→ 目的語(名詞)がなく by が続いています → 受動態が必要です。

手順② 主語 \”The annual performance reviews\”(複数)+ 現在形(毎年の習慣)→ are conducted が正解です。

  • (B) conduct → 能動態の原形。「評価が自分で実施する」という意味になりません
  • (C) conducting → 現在分詞。be 動詞なしでは受動態になりません
  • (D) have conducted → 現在完了の能動態。受動態ではありません

文法カテゴリ:受動態問題(現在形の受動態)

Q7. 正解:(B) are required

手順① 空所の後ろを確認します:\”to take at least two weeks\”(to + 動詞の原形 の形)→ 目的語(名詞)がありません → 受動態の可能性が高いです。

手順② \”be required to V\”(〜することを求められている)= 受動態の慣用表現。主語 \”Employees\”(複数)+ 現在形 → are required が正解です。

  • (A) require → 能動態の原形。「従業員が〜を求める」という能動の意味になります
  • (C) have required → 現在完了の能動態。受動態ではありません
  • (D) requiring → 現在分詞。be 動詞なしでは文の動詞になれません

文法カテゴリ:受動態問題(be required to V)

Q8. 正解:(A) has been located

手順① 時制のキーワードを確認します:\”since January\”(1月から)→ 継続の現在完了のキーワードです。

手順② \”be located\”(位置している)は受動態の慣用表現です。現在完了の受動態 = have / has been + Vpp。主語 \”The new branch office\”(単数)→ has been located が正解です。

  • (B) located → 過去形の能動態。since とは合いません
  • (C) is locating → 現在進行形の能動態。since とは合いません
  • (D) will locate → 未来形の能動態。since とは合いません

文法カテゴリ:受動態問題(現在完了の受動態・since)

Q9. 正解:(C) was pleased

手順① 空所の後ろを確認します:\”with the revised proposal\”(前置詞 with + 名詞)→ 目的語がなく \”be pleased with〜\” の形 → 受動態が必要です。

手順② 主語 \”The client\”(単数)+ 過去形(agreed という過去形が続く) → was pleased が正解です。

  • (A) pleased → 過去形の能動態。「クライアントが誰かを喜ばせた」という意味になります
  • (B) was pleasing → 過去進行形の能動態。「クライアントが喜ばせていた」という意味になります
  • (D) has pleased → 現在完了の能動態。受動態ではありません

文法カテゴリ:受動態問題(be pleased with)

Q10. 正解:(D) was installed

手順① 空所の後ろを確認します:\”to all computers in the building\”(前置詞 to + 名詞)→ 目的語(名詞)がなく前置詞が続いています → 受動態が必要です。

手順② \”last night\”(昨夜)→ 過去形の目印。主語 \”The updated software\”(単数)+ 過去形の受動態 → was installed が正解です。

  • (A) has installed → 現在完了の能動態。last night という特定の過去時点があるため現在完了は使えません
  • (B) installing → 現在分詞。be 動詞なしでは文の動詞になれません
  • (C) installs → 現在形の能動態。last night という過去の目印があります

文法カテゴリ:受動態問題(過去形の受動態)

正解分布: A×3 / B×2 / C×3 / D×2