このページでは、TOEIC700点→800点の勉強法を解説します。

TOEIC700点から800点に上げるためにやるべきことはシンプルです。「知らない/わからない/できない」を1つずつ潰しましょう。

おすすめの参考書

TOEIC700点→800点に上げる段階でおすすめしている参考書は4つです。

金のフレーズがおすすめな理由

• TOEICに超頻出の英単語だけが載っていて暗記効率が抜群に高いから

文法問題でる1000問がおすすめな理由

• 問題の特徴や解き方が詳しく解説されているから
• 問題量が多くPart5で重要な「演習経験」をたくさん積めるから

本番形式4セットは公式問題集10&11がおすすめな理由

• 公式問題集の問題の質が高いから（本番と同じプロセスで作成&リスニングの音声収録を公式スピーカーが担当）
• バージョン10&11の難易度は最近の本番の形式に近いから

勉強法

ここからはTOEIC700点→800点に上げるための勉強法を解説します。

TOEIC頻出の英単語を覚える

単語学習がスコアに与えるインパクトというのは、おそらく皆さんが思っている以上にはるかに大きいです。

単語を覚えれば読める・聞ける英文の数は増えるのは当然ですが、後半で解説する問題演習及び復習の効率も上がります。

TOEICの単語対策で重要なことは、TOEIC特化の英単語帳を使うことです。

おすすめの英単語帳は「金のフレーズ」です。

金のフレーズには、TOEICに本当によく出る英単語が載っています。もはや「金のフレーズを参考にしながら問題が作られているんじゃないの？」と思ってしまうほどです。

金のフレーズを覚えれば覚えるほどTOEICの英文がどんどん読める&聞ける、そして問題がどんどん解けるようになるので、本気で覚えましょう。

単語の覚え方

英単語の効率的な覚え方は以下の通りです。

1. 1日100単語を英単語→意味の順で3〜5回反復する
2. テストする
3. テストで8〜10割正答できれば合格で次の100単語へ、7割以下であれば翌日も同じ100単語を反復

まず、英単語を効率的に覚えるには「反復」がとにかく重要です。英単語を何度も何度も繰り返し目にすることで、だんだんと英単語が記憶に定着していきます。

では具体的に1日にどれくらいの英単語を反復するのかというと、目安は100単語です。100単語を1サイクルとして、毎日3〜5回以上、英単語→意味の順でスピーディーに目を通していきましょう。

さて、3〜5回以上サイクルを回したら、テストしましょう。

ランダムなページを開いて、見開きに含まれている単語のうち8〜10割正答できたら合格です。翌日からは次の100単語でサイクルを回しましょう。

逆に、7割以下の正答率だったら不合格です。翌日も同じ100単語でサイクルを回しましょう。

金のフレーズのSupplement（補足的な英単語集）について

また、金のフレーズには「Supplement」という補足的な英単語集がついています。（目次を参照してください）Supplementには、覚えておくとTOEICの問題を解くのに役立つ単語や表現が掲載されています。

Supplemenは5つありますが、そのうち覚えるべきなのは以下の2つです。

1. パート1重要語100
2. 前置詞・接続詞・接続副詞

まず「①Part1重要語50」について、ここを覚えておくとPart1が驚くほど解きやすくなります。スコアアップに直接的につながる部分なので、積極的に覚えてください。

次に「②前置詞・接続詞・接続副詞」については、英文の流れを把握するために重要です。リーディングにも前置詞や接続詞の知識を問う問題が出てくるので、金のフレーズでまとめて覚えてしまいましょう。

発音の確認を忘れずに

最後に、反復する前にやってほしいことが1つだけあります。

それは、発音の確認です。英単語のスペルと意味を知っていたとしても、発音がわからなければ聞き取りができません

よって、その英単語を始めてみるときは、音声を聞いて発音を確認しましょう。

また、はじめて英単語を見るときだけでなく、発音がわからないと少しでも感じたときは、すかさず発音を再確認しましょう。発音が曖昧なまま単語学習を続けると、自分で勝手な発音を作り上げてしまうことがあります。そして、それは大抵間違った発音です。間違った発音が定着すると、音声が聞き取れなくなります。

なので、少しでも発音が不明だと感じたら、すぐに音声を聞き直して、発音を確認してください。

演習中に登場したわからない英単語をノートにまとめる

単語帳に加えて、もう1つやってほしいことがあります。問題演習で登場したわからない単語を調べてノートにまとめておきましょう。

英単語をまとめたノートは、あなただけの英単語帳になります。そのノートを繰り返し見れば、英単語を抜け漏れなく効率的に覚えられます。

Part5を重点的に対策する

Part5対策をするメリットは、ただ単にPart5の正答率が上がるだけではありません。Part5対策にはこんなメリットもあります。

1. 形式が似ているPart6対策にもつながる
2. Part5・6の解答スピードが上がって長文のPart7に使える時間が増える
3. 英文法の理解が深まる&知識を記憶から引き出しやすくなる

おすすめの参考書は「文法問題でる1000問」です。

でる1000問の解き進め方

TOEIC700点から800点を目指す段階では、以下のようにでる1000問を解いてください。

1. 1ページ100秒以内を計って解く
2. 解答解説をさらっと確認する
3. 次の問題へ

TOEIC800点を取るなら、Part5は10分以内で解き終えるようになりたいです。Part5の問題数は30問なので、1問あたり20秒以内で解く計算になります。

ただ、1問1問時間を計って解くのは効率が悪いです。でる1000問には基本的に1ページに5問載っているので、「5×20=100秒」を計りながら解くようにしましょう。

全体の演習量を増やす

ここまで「Part5を重点的に演習しよう」というお話をしてきました。そして、Part5についてはPart特化の問題集を使ってしっかり演習量を確保する勉強法を解説してきました。

ただ、TOEIC800点というハイスコアを目指すには、やはりPart1〜4・6・7でもしっかり演習を積む必要があります。

そこでおすすめなのが、リスニング・リーディングの模試が数セット載っている「実践問題集」です。

そして、実践問題集の中で最もおすすめなのが「公式問題集」です。

なぜおすすめかというと本番の形式に最も近い問題が掲載されているからです。公式問題集の問題は、本番と同じプロセスで作成されています。そのうえ、リスニングの音声収録を公式のスピーカーが担当しています。

なお、現時点での最新の公式問題集は「公式問題集11」ですが、そちらは次の「実践演習」使うことを推奨しています。（より本番の形式に近く、実践的であるため）

「全体の演習量を増やす」段階では、基本的に2番目に新しい「公式問題集10」を使うのがおすすめです。

また、それぞれのPartの演習が終わった後は復習も行いましょう。復習のやり方は以下の通りです。

Part1はわからない単語・表現を覚える

Part1では、聞き取り能力ももちろん重要なんですが、それ以上に「どれだけPart1の単語・表現を知っているか」が重要になってきます。

よって、問題に登場した単語・表現を地道に覚えてください。

Part2はディクテーション

ディクテーションは聞き取った音声を書きとる練習方法です。

1. 聞き取りの集中力が身につく
2. 正しい発音がわかる
3. 自分が聞き取れない箇所が明確になる

といった効果があります。特に大きいのは③で、自分が聞き取れない箇所を聞き取れるようになるまで聞き直せば、リスニング力は効率的かつ着実に向上します。

ディクテーションの具体的なやり方は以下の通りです。

1. 音声を1度聞いて大まかな内容を把握する
2. 1回1回音声を止めながら書き取る
3. 繰り返し再生して「もう無理」というところまで書き取ったら次の文に
4. スクリプトと書き取りを照らし合わせる
5. 「書き取りが間違ってた部分」「書き取れなかった部分」は聞き取れるようになるまで聞き直す

Part3・4はオーバーラッピングorシャドーイング

オーバーラッピングというのは、スクリプトを見ながら音声に重ねるように発音する練習方法です。オーバーラッピングの効果は主に3つあります。

1. 発音を理解すること
2. Part3・4に出てくる問題のパターンを理解すること
3. 音声のスピードについていけるようになること（メイン）

オーバーラッピングのやり方は以下の通りです。

1. 音声を一度通しで聞く
2. スクリプトを一度読んで音声の内容をなんとなく頭に入れる
3. スクリプトを見ながら音声に重ねるように発音
4. 最終的には途中で詰まることなくオーバーラッピングできるようになることを目指す

さらに、オーバーラッピングに慣れてきたら、シャドーイングに移行しましょう。

シャドーイングはスクリプトを見ないで音声に少し遅れるように発音する練習方法です。シャドーイングの効果は4つあります。

1. 正しい発音が身につく
2. 英語のリズムが身につく
3. 音声のスピードについていけるようになる
4. 音声認識が自然にできるようになる

オーバーラッピングとは異なり、スクリプトを見ずに聞いた情報だけを頼りに発音するので、負荷がかかります。

ただ、その分効果も大きいです。

シャドーイングの具体的なやり方はオーバーラッピングとほとんど同じです。(3番だけ違います)

1. 音声を一度通しで聞く
2. スクリプトを一度読んで音声の内容をなんとなく頭に入れる
3. 音声を流し、スクリプトを見ないで音声に少し遅れるように発音
4. 最終的には途中で詰まることなくシャドーイングできるようになることを目指す

Part5・6は全文訳

全文訳を行うことで、英文の構造を正確に捉え、意味を正確に理解できるようになります。

さらに、英文の構造がストックとして自分の中に蓄積します。すると、再度同じような英文の構造が出てきたとき、「これはあの構造か」と瞬時に把握できます。

Part7は音読

音読の効果はいろいろありますが、特筆すべきなのは以下の3つです。

1. Part7特有の問題形式に慣れることができる
2. 英語を語順通りに理解できるようになる
3. 同じ単語に何度も触れることで、その単語が長期記憶に定着する

音読の具体的なやり方は以下のとおりです

1. わからない英文や文法を調べる
2. 英文の意味を掴みながら黙読
3. 日本語訳を確認
4. 発音を確認するために、英文をなぞりながら音声を何度か聞く
5. 最初はゆっくりと1文1文の意味をしっかり理解しながら丁寧に音読する
6. 最終的に全ての英文を詰まることなくスラスラと読めるようになるまで音読する

※途中で「単語の意味や発音がわからなくなった」「日本語訳がわからなくなった」場合には再度確認してください。

スラスラ読めるようになるためには、かなりの回数音読することが必要になると思います。

実践演習

実践演習する目的は2つです。

1. 2時間の試験を最後までこなせる集中力を身につけること
2. 問題の形式に慣れること

実践演習には、先ほども紹介した公式問題集を使うのがおすすめです。

実践演習のやり方はシンプルです。

1. 時間を計ってリスニング・リーディングを通しで解く
2. 復習する

なお、リーディングについては時間配分も意識しましょう。

時間配分をあらかじめ決めておくことで「前半の問題に時間を使いすぎて後半の問題を解く時間がない」という失敗をせずに済みます。

TOEIC800点を取るために理想の時間配分は以下の通りです。

1. Part5：10分
2. Part6：10分
3. Part7：55分

また、実践演習が終わったあとは、欠かさず復習しましょう。それぞれのPartの復習方法は、ここまで解説してきた方法と同様です。

まとめ

「TOEIC700点→800点」のおすすめ参考書は4つです。

具体的な勉強法は以下の通りです。

• TOEIC頻出単語を覚える
• Part5をスピード重視で繰り返し演習する
• 全体の演習量を増やす
• 実践演習