- TOEICの勉強を始めるにあたって、とりあえず試験を受けてみるべきなのかな?でも、受験料も安くないし意味なかったら悔しい。
- 十分に勉強できていないけどTOEICを受けてみるのはアリ?
この記事では以上のようなお悩みを解決します。
結論から言うと、「現在の英語力」とか「どれだけ勉強できているか」とかにかかわらず、TOEIC受験者は一度本番試験を受けてみるべきです。
ということで今回は「なぜTOEICを受けてみるべきなのか」、その理由を975点の筆者が解説します!
筆者のTOEICスコアは975点(リスニング495、リーディング480)です!
TOEICはとりあえず受けてみるべき5つの理由
冒頭で言ったように、TOEICは「もっと勉強してから受験しよう」ではなく、勉強を始めたらとりあえず試験を受けてみるべきです。
その理由は5つあります。
- 本番の雰囲気を肌で感じることができるから
- TOEICの問題形式を把握できるから
- TOEIC本番の難易度を把握できるから
- 現在の英語力・スコアがわかるから
- 期限があると勉強のやる気が出るから
本番の雰囲気を肌で感じることができるから
試験会場の雰囲気は、本番試験を受けなければ感じ取ることはできません。
一度受けてみるとわかりますが、自宅や図書館でTOEICの問題を解くのと、試験会場でTOEICの問題を解くのとでは、雰囲気が大きく異なります。
もちろん、試験会場の緊張感だけでなく、以下のような点も本番試験を受けなければ把握できません。
- 試験はどのような地区で行われるのか
- 試験に持っていくべきものは何か
- 受付から試験会場入室までどのような流れなのか
- 試験前の音声チェックはどんな流れなのか
- 音声がスピーカーから流れるとはどんな感じなのか(聞き取りやすいのか?聞き取りにくいのか?)
- どのように試験が始まるのか
- 試験を受けるのにどれくらい時間がかかるのか
- 試験後の疲労感はどれくらいなのか
人によって、本番試験を通じて感じ取ることは大きく異なります。
そして、どんなことを感じ取ったかにかかわらず、本番の雰囲気を一度味わっておけば、その後の受験の際に雰囲気に圧倒されることはなくなります。
TOEICの問題形式を把握できるから
TOEICの問題形式を知る方法は、主に4つあります。
- ネットで調べる
- Part別攻略法解説系の参考書を使う
- 公式問題集など実践問題集を解く
- 本番試験を受ける
この中で最も問題形式を正確に把握できるのは「④本番試験を受ける」です。
- 各Partではどんな問題が出るのか
- リスニングの問題と問題の間にはどれくらいの時間があるのか
- マークはどのタイミングで行えば良いのか
- リスニングのPart間にはどれくらいの時間があるのか
- リスニングの音声スピードはどれくらいなのか
- リスニング→リーディングに移る流れはどんな感じなのか
- リーディングの試験時間は75分間だが、それは長いのか短いのか
- マークにはどれくらいの時間がかかるのか
- 試験時間はどのように計られるのか
などなど、本番試験を受けることで、問題形式についてより深く、より正確に把握することができます。
問題形式を正確に把握できれば、「今後どのように勉強していくべきなのか」というのが見えてきます。
また「各Partをどのように解くべきか」という戦略を立てる際、より実践的でスコアアップにつながりやすい戦略を立てることができます。
逆に、問題形式を把握せずに勉強してしまうと、勉強の方向性を間違えやすくなります。その結果、貴重な勉強時間を無駄にしてしまいます。
よって、TOEICの勉強を始めたら、まず本番試験を受けて問題形式を深く正確に把握するべきです。
TOEIC本番の難易度を把握できるから
近年「TOEICは難化が進んでいる」と言われています。
「なぜTOEICが難化傾向にあるのか」は諸説あります。中でもよく言われるのは「受験者のレベルに対応するため」というものです。
近年は教材の普及などにより、効率的に英語力・TOEICのスコアを上げられる環境が整ってきています。
よって、受験者のレベルが上がっています。
したがって、近年のTOEICは難化が進んでいるというわけです。そして、この難化のスピードは最近になってさらに加速してきています。
しかし、市販の教材だと、そのような難化スピードに対応できていません。
実際、TOEIC本番と同じプロセスで作られており、本番の形式・難易度の最も近いと言われる市販の教材として「公式問題集」があります。
公式問題集は現在バージョン1〜11まであって、11が最新です。
よって、現在の試験の難易度を正確に把握するには、本番試験を受ける以外に方法がなくなってきています。
もし本番試験を受けずに市販の教材だけで勉強していると、「教材と本番の難易度が全然違うじゃん…?」と愕然とする可能性があります。
現在の英語力・スコアがわかるから
本番試験を受ければ、自分の英語力を反映したスコアが出てきます。
もちろん英語力が完璧にスコアに反映されるわけではありません。当日の体調や問題との相性、「試験会場の雰囲気に圧倒された」などの理由から、多少はブレます。
しかし、「だいたい自分のスコアがどれくらいなのか」は試験を受けることでわかります。
そして、TOEICは現在のスコアによって勉強法が大きく異なります。
たとえばTOEIC300点なら、「TOEIC対策ではなく、まずは中学英語を固める」というのが基本方針です。
また、TOEIC600点なら「単語&リスニング重点対策」が今後の勉強の基本方針となります。
つまり、現在の自分のスコアをある程度把握しておくことで、より適切な勉強方法を採用できるようになります。
すると、より効率的にスコアアップできます。
逆に、スコアを把握していない状態だと、闇雲に勉強することになります。
「自分にとっては簡単すぎるor難しすぎる勉強法を採用してしまい、全くスコアアップにつながらない」というのはザラにあります。
期限があると勉強のやる気が出るから
最後に、期限があるのとないのとでは勉強のやる気が大きく異なります。
期限を設けずに勉強すると、9割以上の方がダラダラと勉強してしまいます。
しかし、ダラダラと勉強してもTOEICのスコアはなかなか伸びません。
だからこそ、思い切って試験に申し込んでしまって強制的に期限を設けるべきです。
そうすれば、締切効果が生まれますし、「受験料払っちゃったしちゃんと勉強するか」という気持ちにもなります。
「TOEICをとりあえず受けてみる」人の平均点
さて、ここまで「TOEICはとりあえず受けてみるべき」理由を5つ解説してきました。
- 本番の雰囲気を肌で感じることができるから
- TOEICの問題形式を把握できるから
- TOEIC本番の難易度を把握できるから
- 現在の英語力・スコアがわかるから
- 期限があると勉強のやる気が出るから
では、とりあえずTOEICを受けてみた人は実際にどれくらいのスコアを取っているのでしょうか。
TOEICには「公開テスト(個別受験)」「IPテスト(団体受験)」という2つの試験形式があります。
このうちIPテストについては「初受験の大学生の平均スコア」が公開されていて、444点です。
そして「初受験の大学生の人数」は198476人と非常に多いです。
よって、社会人のデータは含まれていないとはいえ「444点」というのは「とりあえずTOEICを受けてみた人の平均点」に近い数字だと言えると思います。
よって「初受験でTOEIC450点くらい取れたら平均レベル」ということになるでしょう。
「TOEICをとりあえず受けてみる」でスコアが低くても気にする必要はない
とはいえ、TOEICをとりあえず受けてみてTOEIC450点未満だとしても気にする必要はありません。
むしろ「低いスコアの方を取った方が良い」とさえ言えます。なぜなら、スコアアップを実感しやすいからです。
たとえば
- 初受験TOEIC300点から600点に上げる
- 初受験TOEIC600点から900点に上げる
以上の2つの状況は「スコアの伸び幅が300点」という点では同じです。
しかし①の方が、300点上げるのにかかる勉強時間は圧倒的に少なくて済みます。
つまり、少ない勉強時間でもスコアアップを実感しやすいということです。
スコアアップを実感できれば勉強のモチベーションがアップしますし、「自分はできる!」と自信が身につきます。
よって、スコアが低くても落ち込む必要は全くありません。
逆に「こんなに伸び代があるのか!」と喜びましょう。
「TOEICをとりあえず受けてみる」人が気をつけるべきこと
さて、ここからは「TOEICをとりあえず受けてみる」ときに気をつけるべきことを2つ解説します。
当日の持ち物やスケジュールをしっかり確認する
最低限やっておくべきことは「当日の持ち物やスケジュールの確認」です。
これをやらないと、最悪の場合、受験ができなくなります。
最低限必要な持ち物は以下の通りです。
- 写真付の本人確認書類
- 証明写真を貼付した受験票
- 筆記用具
- 腕時計(必須ではないが持って行った方が良い)
また、当日のスケジュールは以下の通りです。
午前実施 | 午後実施 | |
---|---|---|
受付 | 9:25~ 9:55 | 14:05~14:35 |
試験の説明・音テスト | 9:55~10:20 | 14:35~15:00 |
試験開始~試験終了 | 10:20~12:20 | 15:00~17:00 |
問題用紙・解答用紙の回収 | 12:20~12:35 | 17:00~17:15 |
解散 | 12:35(予定) | 17:15(予定) |
なお、持ち物や当日のスケジュールは試験前に送られてくる受験票で確認できます。
焦って一夜漬けしない
「明日試験なのに何も勉強していない!」と一夜漬けで勉強する人がいます。
しかし、十分に睡眠を取らなければ試験本番でのパフォーマンスが落ちます。
そもそも、試験前日から焦って勉強しても、スコアは大して上がりません。
よって、試験前日は体調管理を優先し、本番で最大限の力を発揮できるように生活しましょう。
「TOEICをとりあえず受けてみる」までの勉強法
ここからは「とりあえずTOEICに申し込んだ」という人のために、試験本番までの勉強法を解説します。
英単語を覚える
TOEIC特化の英単語帳を使って英単語を覚えましょう。
おすすめの英単語帳は2つあります。
- TOEIC 銀のフレーズ
- TOEIC 金のフレーズ
英文法を固める
英単語と並行して、英文法も勉強していきましょう。おすすめの英文法書は「大岩のいちばんはじめの英文法」です。
この参考書1冊あれば、TOEICに必要な英文法の大部分をカバーできます。
解説もわかりやすく、かつ話口調で読み進めやすい構成になっているので、ぜひ活用してください。
ときどき分厚い英文法の参考書を使う方がいますが、それは絶対にやめた方が良いです。
というのは、TOEICではそれほど難しい英文法の知識が問われるわけではないからです。
日常的に英語に触れる
日常的にYouTube等を使って英語に触れて、英語に対する抵抗感をなくしつつ、英語を読んだり聞いたりする体力を身につけておきましょう。
TOEICの試験時間は2時間あります。
途中で体力が無くなって、残りの試験時間ずっと「頭に入ってこない…」と感じながら問題を解くのは、なかなか辛いです。
Part1・2・5を対策する
TOEICにはPart1〜Part7まであります。Part1〜4がリスニング、Part5〜Part7がリーディングです。
このうち、特に問題形式がシンプルで対策しやすいのはPart1・2・5です。
よって「しっかり勉強してから受験したい!」という方は、Part1・2・5を重点的に対策しましょう。
Part1・2対策
Part1・2対策でおすすめの参考書は「初心者特急パート1・2」です。
「初心者」とついているだけあって基礎事項から丁寧に解説してくれているので、初心者の方でも挫折することなくTOEICリスニング対策ができます。
初心者特急で問題演習をした後は、復習としてディクテーションを行いましょう。
ディクテーションとは、一言で言えば「聞き取った英文を書きとる練習法」です。
ディクテーションは以下の手順で進めます。
- 全文を聞く
- 音声を1文ごとに区切って止めながら書き取る(書き取れるまで音声は何度再生し直してもOK)
- スクリプトを見て間違いがないかチェック
- 間違いがあった場合は聞き取れるようになるまで聞き直す
ディクテーションを行うことで正しい発音が身につくのはもちろん、自分が聞き取れない箇所が明確になります。
聞き取れない箇所を重点的に聞き直すようにすれば、リスニング力を効率的に伸ばせます。
Part5対策
おすすめのPart5参考書は「文法問題でる1000問」です。
この問題集には、超基本的な問題からTOEIC600点レベルの問題までが掲載されています。
以下のようにステップアップしながら問題を解き進める構成になっているので、挫折せずに続けられるのが魅力です。
- 短くシンプルな基礎問題
- 本番レベルの標準問題
無駄な努力をしたくない方へ
- TOEICで何度も挫折している
- 勉強を継続できない
- 何を勉強すれば良いのかわからない
- 勉強してるのにTOEICのスコアが伸びない
- 短期間で一気にTOEICのスコアを伸ばしたい
そんな悩みを持つ方には「TOEICの羅針盤」がおすすめです。
TOEICの羅針盤とは
TOEICのスコアを伸ばせる人と伸ばせない人の決定的な違いは「勉強法」にあります。
どれだけ勉強しても、本質を突いた勉強法でなければスコアは伸びません。
そして、「TOEICの羅針盤」では
- 1000時間以上かけてTOEIC975点取った経験
- TOEICコーチングを通じて指導した経験
を活かし「本質を突いた勉強法」を具体的かつ体系的にまとめています。
「TOEICの羅針盤」の具体的な内容を紹介すると・・・
TOEICは単なる資格試験です。趣味でやるなら別ですが、資格試験に多大な時間を使うのははっきり言ってもったいないです。
さっさと必要なスコアを取って、残りの時間で友人や家族との時間を過ごしたり、自分の趣味を楽しんだりした方が間違いなく有意義です。
「本質を突いた勉強法」に自力で辿り着くには、多くの試行錯誤が必要です。
しかし、「TOEICの羅針盤」を利用すれば、今すぐ「本質を突いた勉強法」で目標スコアに向かって一直線で勉強できます。
TOEICのスコアを本気で伸ばしたいなら、ぜひ「TOEICの羅針盤」を利用してください!
まとめ
TOEICを勉強するなら、とりあえず本番試験を受けてみるべき理由を解説しました。
- 本番の雰囲気を肌で感じることができるから
- TOEICの問題形式を把握できるから
- TOEIC本番の難易度を把握できるから
- 現在の英語力・スコアがわかるから
- 期限があると勉強のやる気が出るから
受験料はかかりますが、それ以上にTOEICを受けてみるリターンは大きいです。
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参考
IIBC「TOEIC DATA&ANALYSIS」
IIBC「テスト当日のご案内」