今回はTOEIC740点のレベルと、740点からさらにスコアをアップさせるための勉強法・おすすめ参考書を解説します。
- TOEIC740点のレベルが知りたい
- TOEIC740点からさらにスコアをアップさせる勉強法を知りたい
という方は必見です!
筆者のTOEICスコアは975点(リスニング495、リーディング480)です!(大学3年時取得)
![TOEICスコア リスニング495 リーディング475 計975](https://english-route.com/wp-content/uploads/2024/02/英語速読.png)
TOEIC740点のレベル
TOEIC740点は全体の上位23.7%
2022年度のTOEIC公開テストスコア取得者の割合は以下の通りです。
(TOEIC Program DATA & ANALYSISより筆者作成)
よって、740点は上位23.9%だと考えられます。
ただ、このデータには1年に何度もTOEICを受験している人も含まれています。
つまり、ダブルカウント(それ以上の重複カウントの場合もある)されているということです。
よって、次は重複カウントを省くために、個別の試験の状況も確認してみましょう。
上表はTOEIC公式が発表している「第351回 平均スコア・スコア分布 詳細」から作成しました。
このデータから、以下が読み取れます。
- 点数が745点未満の人は全体の下位76.5%
- 点数が695点未満の人は全体の下位66.9%
- 点数が645点未満の人は全体の下位56.2%
よって、TOEIC740点は下位76.5%、つまり上位23.5%だと考えられます。
先ほどの数値(上位23.9%)と平均すると、TOEIC740点は上位23.7%となります。
TOEIC740点は平均点より高く偏差値58
「TOEIC Program DATA & ANALYSIS」によると、全体の受験者のTOEIC平均スコアは608点(公開テスト)です。
過去のTOEIC統計より、スコアが約17点アップすると、偏差値が1上がる計算になります。
よって、TOEIC740点は偏差値約58です。(公開テストの平均点より計算)
大学に換算すると、地方国公立大学や同志社大学など有名私立大学と同じくらいになるようです。
TOEIC740点は公式の3段階のリスニング力評価でトップレベル
平均的に、リスニングとリーディングは40〜50点ほど差がつきます。
よって、TOEIC740点の場合、リスニング390点前後、リーディング350点前後になるでしょう。
「Score Descriptor Table」によると、TOEICリスニング390点は3段階中一番上の評価です。
具体的には、以下のようにリスニング力が評価されます。
- 間接的な応答や予測が難しい会話でも文脈を理解できる
- 長い英文において幅広い語彙が使用されていても主旨を推測できる
- 構文が複雑だったり、難解な語彙が使われたり、情報が言い換えられたりしても詳細を理解できる
- 広い範囲の情報を関連づけることができる
TOEIC740点は公式の4段階のリーディング力評価で上から2番目のレベル
また、リーディング350点は4段階中上から2番目の評価です。
具体的には、以下のようにリーディング力が評価されます。
- 文章の趣旨・目的・詳細が推測できる
- 言い換えがあっても事実に基づく除法が理解できる
- 語彙・文法が難しい場合でも、限られた範囲内では情報を関連づけることができる
- 広い範囲にわたる情報を関連づけることができない
TOEIC740点は公式の5段階のコミュニケーション能力評価で上から2番目のレベル
「PROFICIENCY SCALE」によると、TOEIC740点はA〜Eの5段階評価のうち、B評価(730点以上)です。
B評価は「どんな状況でも適切なコミュニケーションができる素地を備えている」レベルで、具体的には以下のような評価になります。
- 通常会話は理解でき応答もはやい
- 話題が特定分野にわたっても対応できる力を備える
- 業務上も大きな支障はない
- 正確さと流暢さには個人差があり、文法・構文上の誤りが見られる場合もあるが、意思疎通を妨げるほどではない
TOEIC740点は英語ができるTOEIC中級者
TOEIC740点の場合、一般よりはるかに英語ができます。
TOEIC特有の英単語を覚え、問題形式にも慣れてきたTOEIC中級者と言えるでしょう。
ここからスコアをさらに伸ばすためには、記事後半に解説するように、順序立てて勉強することが重要です。
TOEIC740点はCEFRB1で英検2級レベル
CEFR(セファール)とは、外国語の習熟度や運用能力をはかる国際的な指標です。
上記の文部科学省のデータによると、TOEIC740点はCFFR B1程度に相当します。
また、英検に換算すると、TOEIC740点は英検2級(高校卒業程度)に相当します。
TOEIC740点は就職・転職活動で活用できる
(英語活用実態調査2019より引用)
上画像より、新卒採用では545点、中途採用では620点が要件・参考とされる平均的なTOEICスコアの基準となっていることがわかります。
また、740点は全体の受験者の平均点(608点)より高いです。
よって、740点あれば、一般的な企業への就職活動・転職活動であれば英語力が高評価になるので、選考を有利に進められます。
ただ、外資系企業など、英語を積極的に活用する企業を目指す場合は740点だと物足りないです。
最低でも800点以上、できれば860点以上(PROFICIENCY SCALEで最高のA評価)を目指しましょう。
TOEIC740点からさらにスコアを伸ばす勉強法
ここからはTOEIC740点からさらにスコアを伸ばす勉強法を解説します!
TOEICについて知る
TOEICにはリスニングセクション(Part1〜4)とリーディングセクション(Part5〜7)があります。
Part1 | 写真描写問題 |
Part2 | 応答問題 |
Part3 | 会話問題 |
Part4 | 説明文問題 |
Part5 | 短文穴埋め問題 |
Part6 | 長文穴埋め問題 |
Part7 | 長文読解問題 |
それぞれのPartで、問題の特徴・傾向や対策方法は大きく異なります。
まずはその違いを知りましょう。
「TOEIC全パート攻略法+テクニック(単語帳・問題集付き)」で詳しく解説しているので、必ずご覧ください。
語彙力を強化する
英単語をしっかり覚えれば、リスニングではより詳細に内容を理解できるので、正答率が上がります。
さらに、「この英単語なんて意味だ?」と迷うことがなくなるので、意識を音声に集中させられるようになります。
また、リーディングでも内容を詳細に理解できるようになるので、正答率が上がります。
そのうえ、詳細までしっかり理解できれば(理解が曖昧なところが減れば)、本文の内容がしっかり頭に入るので、一度読みで解答できる問題が増えます。
語彙力を強化する方法は2つあります。
- 「金フレ」などTOEIC特化の英単語帳を使う
- 問題演習でわからない英単語を調べノートにまとめ定期的に見直す
①で頻出単語をしっかり覚え、②で頻出ではないが重要な英単語をカバーしていきます。
また、英単語を覚えるコツが4つあります。
- 発音する
- 反復する(1度に多くの英単語に目を通すことを繰り返す)
- 毎日寝る前に暗記する
- 英単語は1冊集中してしっかり覚える
これだけで英単語の暗記効率はグッと向上するので、ぜひ実践してください。
英文法を勉強する
英文法は、英単語と並んで重要な英語の基礎です。
英文法の理解度が低ければ、リスニングの聞き取りの精度が落ちます。
また、リーディングでは英文を読むスピードが落ちますし、英文を正しく捉えられなくなります。
英文法を学ぶなら、「スタディサプリ ENGLISH TOEICテスト対策
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その理由は3つあります。
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スラッシュリーディング
TOEICのスコアが伸び悩んでいる場合、英文を「返り読み」しているかもしれません。
返り読みというのは、英文を一度最後まで目を通した後、後ろから日本語に訳していくことです。
返り読みをしてしまうと、
- リーディングでは読解スピードが遅くなる
- リスニングは内容が理解できなくなる
など、たくさんの弊害が出てきます。
英文を返り読みしないで前から理解できるようにするために、スラッシュリーディングをしましょう。
スラッシュリーディングというのは意味のまとまりごとにスラッシュを入れる練習法です。
例えば、以下のように行います。
スラッシュの入れ方は1つではありません。
慣れないうちはスラッシュは多くなるはず。
ディクテーション
ディクテーションは、聞こえた音声を書き取る練習法です。
- リスニング音声のスピードについていけるようになる
- 音の連結を判別できるようになる
という効果があります。
ディクテーションは以下の手順で進めます。
- 全文を聞く
- 音声を1文ごとに区切って止めながら書き取る(書き取れるまで音声は何度再生し直してもOK)
- 再度全文を聞いて、意味を意識しながら書き取った内容をチェック
- スクリプトを見て間違いがないかチェック
- 間違いがあった場合は聞き取れるようになるまで聞き直す
リスニング教材・素材は難しすぎないモノを選びましょう。
おすすめの教材はTOEIC公式問題集のPart1・2、慣れてきたらPart3やPart4の長文でオーバーラッピングしていきましょう。
シャドーイング
相手の言ったことを理解するプロセスは2段階です。
- 音声認識
- 意味理解
日本語の音声を聞く場合は音声認識は自然にできます。
意味理解に集中することができるので、相手の言ったことを一度で理解できます。
しかし、英語の音声を聞く場合、練習していなければ、音声認識に脳のメモリーを割かなければなりません。
つまり、意味理解に完全に集中することができないため、相手の言ったことに対する理解度が著しく低くなってしまいます。
また、Part3やPart4では、「聞けた!」と思ったのに「あれ、どんな話だったっけ」といざ問題を解くときに内容を思い出せない方も多いのではないでしょうか。
それも意味理解に集中できず、内容が頭に残らなかったからです。
そこで、音声認識を自然とできるようになるために効果的なリスニング練習法がシャドーイングです。
シャドーイングは以下の手順で進めます。
- 一度全文を聞く(意味を理解しながら)
- スクリプトを確認する
- スクリプトを確認しながら、音声を流して聞き取りと同時に発音する
- ③を最低3回繰り返す
- スクリプトを見ずに、音声を流して聞き取りと同時に発音する
- ⑤を最低3回繰り返す
Part5の文法問題を解く
リーディングで最も安定して点数を取れるのはPart5の文法問題です。
まず文法問題で確実に正答できるようになることを目指しましょう。
具体的な勉強法としては、とにかく問題を解いてください。
問題を解いて、問題のパターンを覚えてしまいましょう。
おすすめの文法問題集は「TOEIC文法問題でる1000問」です。
テクニックを学ぶ
「問題を素早く正確に解くテクニック」を学ぶことも必要です。
以下の手順でTOEICのテクニックを身につけていきましょう。
- 「TOEIC全パート攻略法+テクニック」でテクニックを学ぶ
- ①で学んだテクニックを実践する
Part7の情報処理能力を鍛える
- Part7で解答の根拠が見つからず本文を何度も読み直してしまう
- マルチパッセージ(複数の英文がある問題形式)で頭が混乱する
という方は情報処理能力を鍛えることが必要です。
情報処理能力を鍛えるには、以下の練習方法が効果的です。
- TOEIC Part7の英文を読む(このとき、設問や選択肢は確認しない)
- 内容を要約する
- 本文を見ずに、要約を頼りに設問に解答する
要約を通じて情報処理能力が鍛えられるのはもちろん、解答に必要な情報と不必要な情報をなんとなく予測できるようになります。
Part7の正答率と解答スピードがグッと上がるので、スコアもどんどんアップしていきます。
実践演習する
TOEICは問題の形式が特殊です。
また、試験時間はリスニング約45分リーディング75分、合計で約120分とかなり長いです。
形式に慣れるため、そして120分間集中できる体力を身につけるために、実践演習を繰り返しましょう。
実践演習には、先ほどから何度も紹介しているTOEICの公式問題集を使うのがおすすめです。
TOEIC740点から短期間でスコアを上げるコツ
短期間でスコアを上げるために、以下を実践しましょう。
- 英語に触れる時間を増やす
- スキマ時間を活用する
- 定期的に自分の実力を把握する
英語に触れる時間を増やす
- 英語の本を読む
- 英語のニュースを聞く
- 映画・ドラマを英語字幕・音声で視聴してみる
- 英語で日記を書く
というように、まずは普段から英語に触れることを意識づけましょう。
- 1週間のうち1日だけ7時間英語に触れる
- 1週間毎日1時間ずつ英語に触れる
①と②は「1週間のうち英語の触れた時間が7時間」という点では同じです。
しかし、②の方が英語力が格段にアップしていきます。
スキマ時間を活用する
仕事や学業で忙しく、まとまった時間を確保できない方は多いでしょう。
その場合はスキマ時間を積極的に活用していきましょう。
- 通勤・通学の移動時間
- 休憩時間
など、日々の生活を見直すと、勉強に有効活用できそうなスキマ時間はたくさん見つかるはずです。
1日30分でもスキマ時間に勉強できれば、1ヶ月で15時間もの勉強時間になります。
スキマ時間の勉強には、スタディサプリ ENGLISH TOEICテスト対策
を活用するのがおすすめです。
定期的に自分の実力を把握する
Santaアルクのスコア診断をしたり、公式問題集を通しで解いたりして、定期的に自分の実力を把握しましょう。
この作業を通じて「今やっている勉強法が効果的かどうか」を判断できます。
効果的(スコアが伸びている)であればそのまま続ければ良いですし、効果的(スコアが伸びていない)でないなら何か改善すべきところがあるはずです。
また、自分の苦手を見つけることができるのもポイントです。
弱点を克服するように勉強すれば、自ずとスコアはアップしていきます。
TOEIC740点におすすめの参考書・教材
ここからはTOEIC740点の方におすすめの参考書・教材を紹介します。
TOEIC全パート別攻略法
4ヶ月でTOEIC975点を取った私のTOEIC研究をすべて詰め込んでいる記事です。
- 問題の傾向・形式
- スコア別の目標解答時間
- 各Partの勉強法
- 解答スピードと正答率を同時に上げる問題の解き方とテクニック
- スコアアップのコツ
など、「これさえ読めばTOEICのことがバッチリ理解できる!」と自信を持って言えるほど内容が充実しています。
さらに、英単語帳やTOEIC英文法解説pdf、リーディングセクションPart5の文法問題集なんかも付いています。
TOEIC 出る単特急 金のフレーズ
TOEIC600点以上を取るのに必要な英単語が1000語掲載されている英単語帳です。
以下のように英単語がレベル分けされており、目標スコアに合わせて頻出英単語を学べます。
- 600点レベル(400単語)
- 730点レベル(300単語)
- 860点レベル(200単語)
- 990点レベル(100単語)
今740点の方は、ひとまず860点レベルの英単語までしっかり覚えるようにしましょう。
990点レベルの英単語は覚えるのが大変ですし、出題頻度が低くスコアに直結しづらいため、現状は無理に覚える必要はありません。
TOEIC 文法問題 でる1000問
TOEICのPart5の文法問題が1049問掲載されている問題集です。
とにかく網羅性が高いのが特徴。
Part5の文法問題の正答率と解答スピードを上げるために使ってほしい問題集です。
TOEIC公式問題集
本記事ではすでに何度も登場していますが、TOEICの実践演習をするのに特におすすめしたい問題集です。
「公式」というだけあって本番に近い難易度・形式の問題が掲載されています。
そのうえ、本番と同様のスピーカーがリスニング音声の収録を担当しているので、限りなく実践に近い形で問題演習できます。
現在、冊子・バージョンは1〜10まであり、10が最新です。
問題集としては価格が少し高いですが、本気でTOEICを勉強するなら最低1冊は持っておきたい問題集です。
TOEIC740点からスコアを伸ばすために使うべきアプリ・学習ツール
ここからはTOEICの学習効率を上げてくれる学習ツールを紹介します。
短期間でスコアを伸ばしたい方は、積極的に利用しましょう。
Santaアルク
SantaアルクはTOEIC対策をするなら必須級のアプリです。
Santaアルクがおすすめな理由は3つあります。
- 無料のレベルテストでスコアを診断できる
- AIがひとりひとりに合わせた学習カリキュラムを提案してくれる
- 無料プランでも講義・模試(30問)を受けられる
特に注目してほしいのが「①無料のレベルテストでスコアを診断できる」ことです。
たった12問のテストを受けるだけでスコア診断ができるので、定期的に自分のスコアを把握するのに非常に役立ちます。
しかも精度が95%と高いため、診断結果を信頼できるのもポイントです。
Santaアルクは、TOEICの勉強をするなら必ず使いたいアプリです。
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スタディサプリENGLISH TOEICテスト対策
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TOEICに関してよくある質問
公開テストとIPテストはどっちを受けるべき?
公開テストとIPテストのスコアの有効性に違いはないので、基本的にはどちらを受けても構いません。
受験料がリーズナブルなIPテストを受けるのがおすすめです。
ただ、就職や転職の際に公開テストでのみ受け取れる「公式認定証」の原本・コピーが求められる場合があります。
その場合は公開テストの受験が必要なので注意してください。
TOEIC IPテストは就活で使えるのか?注意点と取るべきスコアも解説
TOEIC IPテストの対策・勉強法を975点が徹底解説
TOEIC IPテストは公開テストより簡単って本当?975点が解説
大学生はTOEICをいつまでに受けるべき?
就活を意識するなら、大学2年生から受験して、就活やインターンが始まる1〜6ヶ月前には一定以上のスコアを確保することが理想です。
また、就活で使えるスコアは600点以上ですが、TOEIC初心者がいきなり600点を取るのは難しいです。
よって、初受験では500点を目指すのがおすすめです。
TOEICを受ける理想の頻度は?
TOEICを受ける理想の頻度は毎月です。
毎月TOEICを受けるメリットは3つあります。
- TOEIC学習のモチベーションを維持しやすい
- 目標スコアを達成できる可能性が高くなる
- 試験に慣れやすい
ただ、現実的に毎月受験するのは難しいでしょう。
よって、以下を目安に受験するのがおすすめです。
- 社会人は3ヶ月に1回
- 大学生は2ヶ月に1回
- 自分の英語力チェックor英語力を維持したい方は半年に1回
まとめ
TOEIC740点のレベルと、740点からさらにスコアを伸ばすための勉強法・おすすめ参考書を解説しました。
今回解説した勉強法を実践して、ぐんぐんスコアを伸ばしていきましょう!
今回はTOEIC750点のレベルと、750点を取るための勉強法・おすすめ参考書を解説します。また、750点から800点/900点にスコアを伸ばす勉強法についても解説します。 TOEIC750点のレベルが[…]