今回はTOEIC605点〜645点のレベルと、605点〜645点からスコアをアップさせるための勉強法を解説します。
- TOEIC605点〜645点のレベルが知りたい
- TOEIC605点〜645点からスコアをアップさせる勉強法を知りたい
という方は必見です!
筆者のTOEICスコアは975点(リスニング495、リーディング480)です!
TOEIC605点〜645点に含まれるスコア
TOEIC605点〜645点は、以下の9つのスコアを含みます。
- TOEIC605点
- TOEIC610点
- TOEIC615点
- TOEIC620点
- TOEIC625点
- TOEIC630点
- TOEIC635点
- TOEIC640点
- TOEIC645点
TOEIC605点〜645点のレベル
さて、ここからはTOEIC605点〜645点のレベルを解説していきます。
TOEIC605点〜645点は上位何%か
「TOEIC Program DATA & ANALYSIS」と「平均スコア・スコア分布 詳細」の結果に基づき、TOEIC605点〜645点が上位何%なのかを計算しました。
TOEICのスコア | 上位何%か |
TOEIC605点 | 上位51.88% |
TOEIC610点 | 上位50.84% |
TOEIC615点 | 上位49.8% |
TOEIC620点 | 上位48.76% |
TOEIC625点 | 上位47.72% |
TOEIC630点 | 上位46.68% |
TOEIC635点 | 上位45.64% |
TOEIC640点 | 上位44.6% |
TOEIC645点 | 上位43.52% |
「TOEIC Program DATA & ANALYSIS」によると、2023年度のTOEIC公開テストスコア取得者の割合は以下の通りです。
よって、620点は上位44.2%〜54.8%の間だと考えられます。
ただ、このデータには1年に何度もTOEICを受験している人も含まれています。
そのような重複カウントを省くために、個別の試験の状況も確認してみましょう。
TOEIC公式が発表している「平均スコア・スコア分布 詳細」によると、
- 点数が645点未満は全体の下位55.1%
- 点数が595点未満は全体の下位44.9%
です。よって、TOEIC620点は上位44.9%〜55.1%の間のスコアです。
先ほどの数値(上位44.2%〜54.8%)と平均すると、TOEIC620点は上位約44.6%〜55.0%となります。
TOEICのスコアは5点刻みなので、590点から640点までの点数の種類は以下の11通りです。
- 590点(上位55.0%)
- 595点
- 600点
- 605点
- 610点
- 615点
- 620点
- 625点
- 630点
- 635点
- 640点(上位44.6%)
それぞれのスコアに均等に受験者が分布しているとすれば、各スコア間の差は1.04%(=(55.0%-44.6%)/10)になります。
よって、620点は上位48.76%(=44.6%+1.04%×4)です。
TOEIC605点〜645点と平均点との差はどれくらいか
TOEIC公開テストの平均点は612点です。この平均点に基づき差を計算しました。
TOEICのスコア | 平均点との差 |
TOEIC605点 | -7点 |
TOEIC610点 | -2点 |
TOEIC615点 | +3点 |
TOEIC620点 | +8点 |
TOEIC625点 | +13点 |
TOEIC630点 | +18点 |
TOEIC635点 | +23点 |
TOEIC640点 | +28点 |
TOEIC645点 | +33点 |
TOEIC605点〜645点の偏差値はどれくらいか
過去のTOEIC統計から、スコアが17点アップすると、偏差値が1上がる計算になります。
偏差値50=612点(平均点)として、各スコアの偏差値を計算しました。
TOEICのスコア | 偏差値(およそ) |
TOEIC605点 | 49.6 |
TOEIC610点 | 49.9 |
TOEIC615点 | 50.2 |
TOEIC620点 | 50.5 |
TOEIC625点 | 50.8 |
TOEIC630点 | 51.1 |
TOEIC635点 | 51.4 |
TOEIC640点 | 51.7 |
TOEIC645点 | 52.0 |
TOEIC605点〜645点の正答率はどれくらいか
TOEIC605点〜645点の正答率の目安は約62〜65%です。
ただし、試験の難易度や他の受験者の正答率によって「正答率とスコアの関係」は変わるので、あくまで目安・参考程度にとどめておきましょう。
TOEIC605点〜645点は公式のリスニング力評価で上から2番目のレベル
リスニングとリーディングは45点ほど差がつくことが多いです。
よって以下のことが言えます。
- TOEIC605点の平均的な点数構成は「リスニング325点リーディング280点」
- TOEIC645点の平均的な点数構成は「リスニング345点リーディング300点」
ここから、TOEIC605点〜645点のリスニングの点数幅は325点〜345点、リーディングの点数幅は280点〜300点と言えます。
「Score Descriptor Table」によると、TOEICリスニング325〜345点は3段階中上から2番目の評価です。
具体的なリスニング力は以下の通りです。
- 短い会話で語彙が難しくない時は話の趣旨・目的・文脈が推測できることがある
- 情報の繰り返しや言い換えがあるときは長い会話を理解できる
- 間接的な応答や予測が難しい会話は会話の理解が困難である
- 広い範囲にわたって情報を関連づける必要があるときは会話を理解できない
TOEIC605点〜645点は公式のリーディング力評価で下から2番目のレベル
また、リーディング280点〜300点は4段階中下から2番目の評価です。
具体的なリーディング力は以下の通りです。
- 限られた長さの文章では簡単な推測ができる
- 文中と問題の表現が同じであれば事実に基づく情報に関する問題に正答できる
- 言い換えがある場合は推測が困難
- ふたつ以上の文章にわたる情報を関連づけることができない
- 難しい語彙や例外的な意味、複雑な文法構造が理解できない
TOEIC605点〜645点は公式のコミュニケーション能力評価で5段階中上から3番目のレベル
「PROFICIENCY SCALE」によると、TOEIC605点〜645点はA〜Eの5段階評価のうち、C評価(470点以上)です。
C評価は「日常生活のニーズを充足し、限定された範囲内では業務上のコミュニケーションができる」レベルで、以下の特徴を備えています。
- 通常会話であれば要点を理解し、応答にも支障はない
- 複雑な場面における対応や意思疎通では巧拙(上手い/下手)の差が見られる
- 基本的な文法・構文は身についている
- 表現力の不足はあるが、ともかく自己の意思を伝える語彙を備えている
TOEIC605点〜645点はCEFRB1で英検2級レベル
CEFR(セファール)とは、外国語の習熟度や運用能力をはかる国際的な指標です。
上記の文部科学省のデータによると、TOEIC605点〜645点はCFFR B1程度に相当します。
また、英検に換算すると、TOEIC605点〜645点は英検2級(高校卒業程度)に相当します。
TOEIC605点〜645点は就活や転職で活用できる
TOEIC活用状況と求められるスコア
上画像より、新卒採用では545点、中途採用では620点が要件・参考とされる平均的なTOEICスコアの基準となっていることがわかります。
また、TOEIC公開テストの平均点は612点です。
TOEIC605点〜645点は新卒採用で求められる平均的なスコアより高いです。
したがって、新卒採用では十分に使えるスコアと言えるでしょう。
中途採用においても、TOEIC620点〜645点であれば活用場面が広そうです。
「TOEIC600点」が基準になっていることも多いので、TOEIC605点〜615点でも十分活用できる場面はあります。
ちなみに、ここからさらにスコアを伸ばしてTOEIC700点以上取れれば、一般的には「すごい」と評価されます。
就活や転職をより有利に進められるでしょう。
実際、TOEIC700点取れば年収がググッとアップするというデータもあります。↓
出典:日経転職版
上のグラフは、日経転職版会員の年代&TOEICスコア別の平均年収を表しています。
そして、TOEIC700点は「700〜799点」、つまり黄色(各年代の上から3番目の棒)に含まれます。
たとえば30代のグラフをみてみると、700〜799点のスコア保持者の平均年収は687万円です。
499点以下の平均年収は599万円なので、88万円差があることがわかります。
TOEIC605点〜645点からスコアを伸ばす勉強法
▲動画でも解説しています▲
ここからはTOEIC605点〜645点からスコアを伸ばす勉強法を解説します。
金のフレーズの英単語を覚える
まずは金のフレーズを使って、英単語を覚えていきましょう。
金のフレーズの英単語は本当に頻出のモノばかりなので、金フレを覚えれば覚えるほどスコアアップにつながります。
金フレの目次
上の画像は金フレの目次です。
このうちTOEIC605点〜645点の方に特に覚えてほしいのは以下の4つです。
- 600点レベル400単語
- 730点レベル300単語
- パート1重要語100
- 前置詞・接続詞・接続副詞
これらの英単語を覚えれば、英文は驚くほど読みやすく、そして聞き取りやすくなります。
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Part5対策
続いてはPart5対策です。
他のPartより先にPart5を対策すべき理由は4つあります。
- 簡単で対策しやすいから
- 形式が似ているPart6対策にもなるから
- Part7に使える時間が増えて全体として解ける問題の数が増えるから
- 英文法の理解が深まり、リスニング・リーディングに好影響だから
つまり、Part5を対策することで、Part6やPart7、さらにはリスニングのスコアも上がります。
よって、Part5を重点的に対策しましょう。
おすすめの参考書・問題集は文法問題でる1000問です。
文法問題でる1000問を使って繰り返し演習すれば、Part5の正答率と解答スピードは格段に向上します。
具体的な使い方ですが、1周目は以下のように解いていきましょう。
- ゆっくりと時間をかけて1問1問丁寧に解く
- 演習後、解答解説を読む
- わからない単語や文法を調べる
- 文構造を考える(特に、主語と動詞の関係はしっかりチェック)
- 問題文を自分なりに訳してみて、解答の訳と見比べる
- もし自分の訳と解答の訳がかけ離れている場合は、その原因を特定して修正
特に重要なのは④〜⑥の「文構造を考える、訳す、解答と比較して修正する」という作業です。
この作業はものすごく時間がかかりますし疲れます。しかし、英文を正確に、そして素早く読めるようになるためにはとても重要です。
ただ単語や文法を覚えるだけでは、英文を完璧に読めるようにはなりません。
一文一文にしっかりじっくり向き合って、構造を紐解いていく経験が必要です。
また、「文構造を考える、訳す、解答と比較して修正する」という作業を繰り返すことで、速読力も身についていきます。
英文の構造を考えるのがはじめての場合、構造を把握するのに多大な時間がかかります。
どれが主語でどれが動詞で、どっちが主節なのか、はたまた従属節なのか、さらにはどこが修飾部分なのかをじっくり読んで考えなければならないからです。
しかし、英文の構造を考える経験を積んでいくと、同じような英文に出会うことが増えていきます。
すると、その英文の構造がストックとして自分の中に蓄積していきます。
その結果、再度同じような英文の構造が出てきた時に、「ああ、これはこういう構造になっているな」と瞬間的に判別できるようになります。
リスニング対策
続いてやるべきことはリスニング対策です。
Part1の対策方法
Part1は単語・表現を覚えることがとにかく重要です。
まず先ほど紹介した「金のフレーズ」の「パート1重要語100」を覚えてください。
さらに、問題演習中に出てきたわからない単語・表現を全て調べて、ノートまとめてください。
そして、英単語をまとめたノートを定期的に見直しましょう。
おすすめのPart1問題集は公式問題集です。
基本的には、金フレの単語を覚えて公式問題集のPart1を繰り返し解けば、Part1は十分解けるようになります。
さらに盤石な力をつけたい場合は、Part1・2特急 難化対策ドリルがおすすめです。
Part2の対策方法
Part2では「一言一句しっかり聞き取れる能力」が重要です。
その能力を育てるために「ディクテーション」を行いましょう。
ディクテーションとは、一言で言えば「聞き取った英文を書きとる練習法」です。
ディクテーションは以下の手順で進めます。
- 全文を聞く
- 音声を1文ごとに区切って止めながら書き取る(書き取れるまで音声は何度再生し直してもOK)
- スクリプトを見て間違いがないかチェック
- 間違いがあった場合は聞き取れるようになるまで聞き直す
ディクテーションを行うことで正しい発音が身につくのはもちろん、自分が聞き取れない箇所が明確になります。
聞き取れない箇所を重点的に聞き直すようにすれば、リスニング力を効率的に伸ばせます。
Part2のおすすめ参考書・問題集は先ほども紹介した「公式問題集」です。
Part3・4の対策方法
Part3・4のおすすめの参考書・問題集は特急実力養成ドリルです。
実力養成ドリルの使い方は以下の通りです。
- 音声を流す前に設問を先読み
- 先読みが終わったら、音声を流して問題を解く
- 丸付けして解答を読む
- オーバーラッピング
特に重要なのは①の「設問の先読み」です。
設問の先読みはPart3・4の問題を解くのに必須なので、必ず練習してください。
また、④のオーバーラッピングというのは、スクリプト(音声の書き起こし)を見ながら、音声に重ねるように発音する練習方法です。
- 音声のスピードについていけるようになる
- 発音を理解できる
といった効果があります。
オーバーラッピングでは、同じ音声を何度も繰り返し使うことが重要です。
いろんな音声を使うより、一つの音声を完璧にオーバーラッピングできるまで使い潰した方が学習効果は高まります。
リーディング対策
ここからはリーディング対策(Part5以外)についてお話しします。
Part6の対策方法
実は、Part6は特別な対策は必要ありません。
前述したPart5対策に加えて、公式問題集のPart6を解いて問題の形式に慣れれば、Part6は十分解けるようになります。
もししっかり対策したいなら、公式問題集のPart6を解いた後に文章を全文訳してください。
そして、解答の訳と見比べて、訳が異なる部分についてはその原因を特定して修正しましょう。
Part7の対策方法
ここまでの単語学習やPart5対策を通じて、英文を素早く正確に読む土台は身についています。
ただし、それだけではPart7はなかなか攻略できません。
Part7を攻略するには、Part7の特殊な問題形式に慣れ、問題を解く感覚を身につけることが重要です。
そのためにおすすめの参考書は「出る問超特急金の読解」です。
金の読解では、Part7によく出る問題形式ごとに、問題が整理されています。
そのうえ問題量も豊富なので、「問題形式に慣れる」&「問題を解く感覚を身につける」のにとても役立ちます。
金の読解の使い方についてですが、通常通り前から解いていきましょう。
Set1〜Set8まであるので、1週間に1セットとか、3日に1セットというように、頻度を決めて進めるのがおすすめです。
問題を解き終わった後は、必ず復習してください。
正答できなかった問題が「なぜ間違えたのか」を確認するのはもちろん、正答できた問題についても「なぜ合っていたのか」を確認しましょう。
その後、文書の日本語訳を確認してください。できれば、文中の単語の意味まで確認できるとなお良いです。
最後に、問題の音声を聞いて、詰まることなくスラスラ読めるようになるまで音読しましょう。
なお、金の読解にはPart7の「実践模試」が3セットついています。
この実践模試は本番より文書量が少し多くなっていて難しいです。
どちらかといえば800点とか900点みたいな超ハイスコアを狙う人向けなので、現状TOEIC555点〜595点の方は解く必要はありません。
実践演習
最後は実践演習です。
リスニング・リーディング合計200問を通しで解いて、問題の形式に慣れて、時間配分の感覚を身につけていきます。
実践演習には、公式問題集が使うの圧倒的におすすめです。その理由は、問題の質が断然高いからです。
公式問題集の問題は、本番と同じプロセスで作成されています。さらに、リスニングの音声収録を公式のスピーカーが担当しています。
よって、公式問題集は極めて本番に近い実践問題集となっており、演習効果は他の実践問題集より高いです。
ここからは具体的な実践演習のやり方を解説します。
まずはリスニングとリーディングを通しで解きましょう。問題を解くときは、必ずマークシートにマークする練習もしてください。
その後、丸付けと解答解説を読みます。
そして、復習です。以下の手順で復習を行いましょう。
- 文中に登場したわからない英単語・英文法を調べる
- 聞き取れなかった英文を聞き取れるようになるまで聞き直す
- スラスラ読めない英文はスラスラ読めるようになるまで読み直す
このように徹底的に復習することで、問題を解く力が確実に身につきます。
時間のかかる大変な作業ですが、復習をするのとしないのとではスコアの伸び方が驚くほど変わるので、必ず復習してください。
まとめ
TOEIC605点〜645点のレベルを解説しました。
- 全体の上位51.18%〜43.52%のスコア
- 平均点と比較して-7点〜+33点
- 偏差偏49.6〜52.0
- 正答率62〜65%(目安)
- 公式のリスニング力評価で上から2番目のレベル
- 公式のリーディング力評価で下から2番目のレベル
- 公式のコミュニケーション能力評価で上から3番目のレベル
- CEFR B1で英検2級と同程度のレベル
- 就活や転職で活用できる
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