「Part4になると、1人がずっと話し続けて何も残らない」
「Part3はまだ解けるのに、Part4だけ崩れる」
先に結論をまとめて書いちゃいますね。
- Part4は30問(10セット×3問・Q71〜Q100)。リスニング100問の3割
- 「長いから難しい」は誤解。公式サンプル実測でトークは平均約32秒。Part3の会話(平均約34秒)とほぼ同じ
- 本当の難所は「1人の独話だから、情報が1回しか出てこない」こと
- だからトークの種類を冒頭1文で見抜き、答えがどこに出るかを予測する
- 先読みは60秒から始めて30秒へ。Part3で身につけた技術がそのまま使えます
Part4は、リスニングの最後に来る30問のパートです。そして、Part3の先読みができる人にとっては、いちばん伸ばしやすいパートでもあります。
順番としては、Part1・2で音が取れるようになり、Part3で先読みを身につけてから取り組むのがいちばん効率がいいです。理由は後ほど詳しく説明します。
筆者のTOEICスコアは975点(リスニング495点・リーディング480点)です。独学・留学経験なしで、最初のリスニングスコアは200点くらいでした。そこから満点まで伸ばした過程と、100人以上を指導した経験をもとに解説します。

- 1 TOEIC Part4とは?問題数・形式【説明文問題30問】
- 2 【前提】Part1・2 → Part3 → Part4 の順が効率的な理由
- 3 Part4がPart3と決定的に違う3つのこと
- 4 Part4に出る8種類のトークと、冒頭1文での見抜き方
- 5 Part4の先読み【60秒→30秒へと段階的に短縮する】
- 6 Part4の解答サイクル【トーク中に決め切る】
- 7 【実践】例題1セットで、ここまでの解き方を確認しよう
- 8 Part4の難所2つ【意図問題・図表連動問題】
- 9 【レベル別】TOEIC Part4の勉強法
- 10 TOEIC Part4対策におすすめの教材
- 11 TOEIC Part4に関するよくある質問
- 12 まとめ
TOEIC Part4とは?問題数・形式【説明文問題30問】
まずはPart4の基本情報を確認しましょう。
IIBC公式サイトの「テストの形式と構成」にもあるように、Part4は「説明文問題」と呼ばれ、アナウンスやナレーションのようなミニトークが1度だけ放送される形式だと説明されています。
さらに公式サンプル問題のDirections(各パートの冒頭で読み上げられる説明)にもあるように、話し手が1人であること、トークは問題用紙に印刷されず、1度しか読まれません。
| 項目 | 内容 |
| 問題数 | 30問(Q71〜Q100) |
| 構成 | 10セット×各3問 |
| 話者 | 1人だけ(アナウンス・留守番電話・広告など) |
| 選択肢 | 4択(A/B/C/D) |
| 設問・選択肢 | 問題用紙に印刷されている(トークのスクリプトは印刷なし) |
| 音声 | 1度しか流れない |
リスニングセクションは約45分で100問。内訳はPart1が6問、Part2が25問、Part3が39問、Part4が30問です。Part4だけでリスニングの3割を占めます。
なお、設問と選択肢が印刷されていてスクリプトだけ印刷されないという構造は、Part3とまったく同じです。ここがPart1・Part2との決定的な違いで、先読みが成立する理由でもあります。
1セットの流れと、実際にかかっている秒数
Part4は、音声の流れ方が決まっています。ここを知っているかどうかで、先読みの計画が立てられるかが変わります。
IIBCは音声の秒数を公表していません。以下はIIBC公式サイトのサンプル問題で公開されている音声を、当サイトで計測した実測値です。
| タイミング | 長さ | この間にやること |
| 導入アナウンス (何のトークかを予告) | 約5秒 | トークの種類を確定する |
| トークの音声 | 24〜38秒 | 解答を決める(マークはまだ) |
| 設問1つ分の音声 | 約4〜6秒 | マークを塗る |
| 解答用の空白 | 約8秒 | マーク+次のセットの先読み |
1セットあたり、導入から3問目の解答までおよそ65〜85秒です。
ここで押さえてほしいのが、設問の音声(4〜6秒×3)と解答の空白(8秒×3)を足した約40秒が、まるごと「マークと次の先読み」に使える時間だということです。Part3とまったく同じ構造なので、Part3で先読みのリズムを作れた人は、そのまま持ち込めます。
「Part4は長いから難しい」は本当なのか
Part4を語るとき、「トークが長い」とよく説明されがちです。よく見かけるのは「約45秒」「30〜60秒」といった数字です。
ですが、公式に公開されているPart4の音声を実際に測ると、そこまで長くありません。
IIBCが公開しているPart3・Part4のサンプル音声(各4セット)を当サイトで計測した結果がこちらです。
| Part3(会話) | Part4(トーク) | |
| 平均 | 約34秒 | 約32秒 |
| いちばん短いセット | 約29秒 | 約24秒 |
| いちばん長いセット | 約39秒 | 約38秒 |
Part4のトークは、Part3の会話より長くありません。むしろ平均では2秒ほど短いくらいです。
公開されているサンプルは各4セットなので、これが本番10セットの平均を保証するわけではありません。ただ、ETSが作った本物のPart4音声で、公開されているのはこれだけです。その範囲では「Part4だけ極端に長い」という事実は確認できませんでした。
Part4が難しく感じる理由は、少なくとも「尺の長さ」ではなさそうだということになります。ここを勘違いしたまま「長い音声に耐える練習」をしても、あまり変わりません。
では何が難しいのか。その答えは「Part3と違う3つのこと」で詳しく説明しますが、先に一言だけ書いておくと、1人が話しているせいで、同じ情報が二度出てこないからです。
後半のセットほどトークは長くなる
もう1つ、実測で見えたことがあります。公式サンプルの4セットは、セット番号が進むほどトークが長くなっていました。
| セット | トークの長さ |
| 1セット目(No.71〜73) | 約24秒 |
| 2セット目(No.74〜76) | 約32秒 |
| 3セット目(No.77〜79) | 約34秒 |
| 4セット目(No.80〜82) | 約38秒 |
公開されているサンプルは4セットだけなので、本番の10セットすべてに当てはまると言い切ることはできません。
ただ、この4セットでは意図問題も図表問題も3セット目・4セット目に出ています。長いトークと難しい設問が同じ後半に寄っている、という並びでした。集中力が落ちる時間帯にきついセットが来るという構造です。
対策はシンプルで、前半のセットで貯金を作っておくこと。特にQ71〜73は、後で説明する通りいちばん先読み時間に余裕があるセットなので、ここを落とすのはもったいないです。
【前提】Part1・2 → Part3 → Part4 の順が効率的な理由
Part4は最後のパートですが、対策の順番も最後で構いません。
イングルートで案内している順序はこうです。
- Part1・2で「英語の音が言葉として聞こえる」状態を作る(目安はリスニング250点)
- Part3(39問)で先読みを身につける
- Part4(30問)で、その先読みをトークに応用する
なぜPart3が先なのか
理由は2つあります。
1つ目は、単純に問題数が多いから。Part3は39問、Part4は30問です。
2つ目は、先読みという技術はPart3で身につけたほうが応用が利くから。Part3の先読みでは「2人のうちどちらの発言を追うか」まで意識する必要がありますが、Part4は話し手が1人なのでその手間がありません。難しいほうを先にやっておけば、Part4の先読みは引き算になるわけです。
なおPart1・2の対策は「TOEIC Part1の勉強法と楽に解くコツを975点が解説【おすすめ問題集&頻出単語も】」と「TOEIC Part2の対策法とコツを975点が解説【実は一番難しいかも】」に、Part3の先読みは「TOEIC Part3対策を975点が完全解説【先読みのやり方・設問3タイプ・39問の攻略法】」にまとめています。
ただし「Part4は後回しでいい」わけではない
誤解してほしくないのが、Part4は捨てていい30問ではないということです。
数字で見ると分かりやすいです。
- Part1(6問)+Part2(25問)=31問
- Part4=30問
Part4だけで、Part1とPart2を合わせたのとほぼ同じ量があります。ここを丸ごと不安定なままにして、リスニングが安定することはありません。
そして、Part3を終えた人にとってPart4はいちばんコスパのいいパートです。先読み・マーク・捨て問という3点セットがそのまま流用できるので、新しく覚えることが「トークの種類」だけで済むからです。
Part4がPart3と決定的に違う3つのこと
形式はPart3とほぼ同じなのに、Part4だけ苦手という人はたくさんいます。その正体を3つに分けて説明します。
違い①:話者が1人なので「誰の発言か」を追わなくていい
まず、ラクになる点から。
Part3では、2人(ときに3人)の会話を聞きながら「今のは男性の発言」「これは女性2人の共通の話」と区別する必要がありました。設問も「the man」「the men」「the woman」と主語が分かれます。
Part4は話し手が1人だけです。設問の主語は、ほぼthe speaker(話し手)かthe listeners(聞き手)のどちらかになります。
話し手が男性だと分かっている場合はthe manと書かれることもあります(IIBC公式サンプルのNo.77・78が実例です)。ただし話し手は1人なので、the manが指す人物は毎回同じです。Part3のように「どちらの発言か」を選り分ける必要はありません。
違い②:同じ情報が二度出てこない【ここが本当の難所】
そしてこれが、Part4が難しく感じる本当の理由です。
Part3にあるような「会話」には、相手がいます。だから自然に、こういうことが起きます。
- 片方が言った内容を、もう片方が言い直す(「40脚のはずが25脚しか届いていない」→「え、確認します…確かに40と書いてありますね」)
- 相手が聞き返すことで、重要な情報が繰り返される
- 相手のリアクションで「今のが大事な情報だ」と分かる
つまりPart3では、聞き逃してもリカバリーの機会があるということです。
一方でPart4は「独話」です。話し手は1回だけ言って、次に進みます。聞き逃した情報は、二度と出てきません。
しかも、相手のリアクションがないのでどこが重要な情報なのかが音声側からは示されません。全部がフラットに流れていきます。
だから結論はこうなります。
音声が教えてくれないなら、聞く前に自分で決めておくしかない。これが、Part4で先読みがPart3以上に重要になる理由です。
違い③:トークの「種類」を見抜けるかどうかで勝負が決まる
3つ目の違いは、Part4だけにある大きなヒントです。
各セットの冒頭で、「これから何のトークが流れるか」がアナウンスされます。
“Questions 71 through 73 refer to the following ○○.”(71番から73番は次の○○に関するものです)というふうに読み上げられ、この○○の部分でトークの種類が分かります。実測で約5秒です。
Part3にも同じアナウンスがありますが、そちらは基本的に「conversation(会話)」なので、種類の情報はほとんど入っていません。ここはPart4だけの手がかりです。
ただし、種類を教えてくれないこともある
1つ注意点があります。当サイトでIIBC公式サンプルの音声4セットを確認したところ、4セット中2セットは、○○の部分が“talk(トーク)”とだけ読み上げられていました。
“talk”は「1人が話すもの」という程度の意味しかないので、これでは種類が絞れません。残りの2セットは“telephone message(電話メッセージ)”“excerpt from a meeting(会議からの抜粋)”と、はっきり種類が分かる語でした。
つまり、導入アナウンスは「当たれば儲けもの」の手がかりです。だからこの後で説明する「トークの1文目で見抜く」ほうが本命になります。導入で種類が分かったら、そのぶん1文目に余裕を持って臨める、くらいの位置づけで構いません。
図表問題のセットだけは、導入で予告される
もう1つ、実測で分かったことがあります。
図表問題を含むセット(No.80〜82)の導入は、“talk and program”でした。トークの種類に加えて、問題用紙に載っている図表が何なのか(この場合はprogram=進行表)まで読み上げられているということです。
Part3側も同じで、図表付きのセットは“conversation and list”と読み上げられていました。
ここを認識することは実戦でかなり効きます。導入で“and ○○”が聞こえた瞬間に、「このセットは図表問題が来る」「図表は○○だ」と確定するからです。先読みが間に合っていなくても、その一言で図表に目を落とせます。
なぜなら、トークの種類が決まれば、答えがどこに出るかがだいたい決まるからです。
- 留守番電話なら → 用件は冒頭、依頼は末尾
- お知らせなら → 変更点とその理由
- 広告なら → 商品の特徴と特典、最後に連絡先
次の章で、この「種類」を8つに整理します。ここがPart4対策の中心です。
Part4に出る8種類のトークと、冒頭1文での見抜き方
Part4対策の中心はここです。答えの居場所を、大きいほうから順に3段階で絞り込みます。
大原則:3つの設問は、トークで話される順に並んでいる
まず、いちばん大きな枠組みから。3つの設問は、トークで話される順に並んでいます。
- Q1の答え → トークの前半
- Q2の答え → トークの中盤
- Q3の答え → トークの後半
Q1の根拠が聞こえた瞬間に、意識をQ2へ切り替えればいいということです。3問を同時に追う必要はありません。常に1問だけ待ち構えていれば足ります。
ただ、これだけでは「前半のどこで、何が言われるのか」までは分かりません。そこを埋めるのがトークの種類です。
種類は8つに整理できる
Part4で流れるトークは、ほぼこの8種類に収まります。
| 種類 | アナウンスで流れる語 | どんなトークか |
| 電話メッセージ | telephone message | 留守番電話。折り返し依頼、予約確認、進捗の連絡 |
| お知らせ | announcement | 社内連絡、施設案内、駅・空港の放送 |
| 広告 | advertisement | 商品・サービスの宣伝、セール告知 |
| スピーチ・紹介 | speech / introduction | 表彰式、歓迎会、退職スピーチ、講演者の紹介 |
| 会議の一部 | excerpt from a meeting | プロジェクト報告、方針説明、売上報告 |
| ガイドツアー | tour information | 美術館、工場見学、街歩きツアーの案内 |
| ニュース・ラジオ | broadcast / news report | 天気予報、交通情報、地域ニュース |
| 録音ガイダンス | recorded message | 営業時間案内、自動音声メニュー |
「5種類」と紹介されることも多いですが、スピーチ・ガイドツアー・録音ガイダンスは情報の出方がかなり違うので、分けて覚えたほうが実戦で使えます。
冒頭の一言で種類は確定する
導入アナウンスを聞き逃しても大丈夫です。トークの1文目に、ほぼ必ず手がかりが入っています。
| 冒頭で聞こえたら | この種類 |
| I’m calling about… / This is 〇〇 from 〇〇. | 電話メッセージ |
| Attention, shoppers… / May I have your attention… | お知らせ |
| Are you looking for…? / Do you need…? | 広告 |
| It is my pleasure to introduce… / Please join me in welcoming… | スピーチ・紹介 |
| Let’s move on to the next item on the agenda. | 会議 |
| Welcome to 〇〇. / On your left, you’ll see… | ガイドツアー |
| In local news today… / Here’s your weather update. | ニュース・ラジオ |
| Press 1 for… / Our hours of operation are… | 録音ガイダンス |
この表は丸暗記する価値があります。冒頭の1文だけで残り30秒の聞き方が決まるので、費用対効果が異常に高いです。
種類が決まると「前半・中盤・末尾に何が来るか」まで決まる
2段階目です。大原則で「前半・中盤・後半」に分かれると分かりました。その3つの箱に何が入るかを決めるのが、トークの種類です。
| 種類 | 答えが出やすい場所 | よく問われること |
| 電話メッセージ | 冒頭に用件、末尾に依頼 | 電話の目的/折り返しの依頼 |
| お知らせ | 中盤に変更点と理由 | 何がどう変わるか/聞き手への指示 |
| 広告 | 中盤に特徴、末尾に連絡先 | 何の宣伝か/特典/申し込み方法 |
| スピーチ・紹介 | 冒頭に人物、末尾に次の予定 | 誰を紹介しているか/その人の功績 |
| 会議 | 冒頭に議題、末尾に結論 | 議題/問題点/決定事項 |
| ガイドツアー | 中盤に見どころ、末尾に移動案内 | 今どこにいるか/次に何をするか |
| ニュース・ラジオ | 冒頭に事実、中盤に詳細 | 天気・交通の具体的な情報 |
| 録音ガイダンス | 全体に数字と条件が散る | 営業時間/どの番号を押すか |
たとえば「electricity(電気)」「tomorrow」という単語が並ぶお知らせなら、「何かが止まる → だから何かしてくれ」という展開がほぼ確定します。あとは「何が」「何をしてくれ」の2点だけ待ち構えればいい。全部を聞く必要はありません。
8種類には「追いやすいもの」と「きついもの」がある
同じPart4でも、種類によって難易度がはっきり違います。
追いやすいのは、電話メッセージと広告です。どちらも「1つの用件を最初から最後まで一貫して伝える」形なので、途中が聞き取れなくても前後から推測が利きます。広告なら「困っていませんか→うちの商品なら→今なら特典→連絡先」と、展開まで決まっています。
逆にきついのが会議です。アナウンスでは「excerpt from a meeting(会議からの抜粋)」と流れる通り、会議は途中から切り出されています。「ようこそ」「お知らせします」のような決まった導入がないぶん、冒頭を聞き逃すと何の話か分からないまま終わります。
場面ごとの頻出表現をまとめて覚える
種類を見抜いたあと、聞き取りの精度を上げるのがこの表現群です。
| 場面 | 頻出表現 |
| 電話メッセージ | I’m calling about ~(〜の件でお電話しました)/ Please call me back at ~(〜に折り返しください)/ Give me a call when you get this |
| お知らせ | Please be advised that ~(〜にご注意ください)/ due to ~(〜のため)/ be scheduled to ~(〜する予定)/ We apologize for ~ |
| 広告 | For a limited time(期間限定)/ Visit us at ~(〜にお越しください)/ Mention this ad and receive ~(この広告を伝えると〜) |
| スピーチ | On behalf of ~(〜を代表して)/ Please join me in welcoming ~/ Without further ado(さっそくですが) |
| 会議 | Let’s move on to ~(〜に移りましょう)/ I’d like to update you on ~(〜の進捗をお伝えします)/ That brings me to ~ |
| ガイドツアー | On your left, you’ll see ~(左手に見えますのは〜)/ Our next stop is ~/ We’ll be stopping for ~ |
| ニュース・ラジオ | Expect delays(遅れが見込まれます)/ commuters(通勤客)/ an alternate route(迂回路)/ stay tuned |
| 録音ガイダンス | You have reached ~(〜におかけです)/ Our hours of operation are ~(営業時間は〜です)/ Press 1 for ~(〜は1番を押してください) |
覚え方のコツは、単語ではなくフレーズごとです。「due to」を単語で知っていても、音として流れてきたときに反応できなければ意味がありません。
この表現群は、後で紹介するオーバーラッピングで口に出していると勝手に定着します。目で覚えようとしないでください。
実演:電話メッセージと広告を1問ずつ解いてみる
表だけだと実感が湧かないので、代表的な2種類で「実際にどう聞こえて、どう解くか」を見てみましょう(この記事のオリジナル問題です)。
① 電話メッセージHi, Ms. Reyes, this is Marcus from Delmont Auto Service. I’m calling about the estimate you requested for your van. The replacement parts turned out to be cheaper than we expected, so the total came in about two hundred dollars below my original quote. Give me a call back at 555-0148 and let me know whether you’d like us to go ahead.
Q. What does the speaker ask the listener to do?
(A) Bring in a van
(B) Choose a different part
(C) Return a phone call
(D) Send a payment
正解:(C)
1文目の「this is Marcus from ~」で電話メッセージと確定します。表の通り、用件は冒頭(見積もりの件)、依頼は末尾(Give me a call back)に出ました。
「call back」が選択肢では「Return a phone call」に言い換えられています。不正解は van・parts・(金額の話からの)payment と、すべてトークに出てきた語でできています。
② 広告Tired of waiting in line at the post office? At Quickship Printing, we handle the packing and shipping for you. And this month only, we’re waiving the packing fee on any order over thirty dollars. We’re open seven days a week on Fifth Avenue, right across from the public library. Stop by and mention this ad to get started.
Q. What is being offered this month?
(A) A discount on shipping
(B) Free packing
(C) Extended business hours
(D) A free delivery
正解:(B)
1文目の「Tired of ~?(〜にうんざりしていませんか)」で広告と確定します。こちらも表の通り、特典は中盤(waiving the packing fee)、場所と行動喚起は末尾に出ました。
「waive(免除する)」が分からなくても、this month onlyという限定表現の直後が特典だと知っていれば、その一文に集中できます。(A)のshipping、(C)のopen seven days a week はどちらもトークに出てきますが、今月限定の特典として言われているのはpacking fee だけです。
Part4の先読み【60秒→30秒へと段階的に短縮する】
ここがPart4対策のもう1つの柱です。
イングルートで設けている先読み時間の最終目標は30秒。ただしいきなりそこを狙うから挫折します。
先読みの目標時間はレベルで変える
| 段階 | 先読み時間 | やること |
| 入門 | 60秒 → 45秒 | 音声を止めてでもいいので、3問すべての設問を読み切る |
| 標準 | 45秒 → 30秒 | 設問3つ+選択肢のキーワードまで読む |
| 本番レベル | 30秒を維持 | 音声を止めずに、10セット通しで先読みを回し続ける |
最初は音声を止めて構いません。止めて60秒かけて読み、慣れたら55秒、50秒と5秒ずつ縮めていきます。
念のため補足すると、60秒・45秒は「音声を止めた練習用」の時間です。本番で先読みに使えるのは、次のセットまでの約40秒(設問音声+解答の空白)しかありません。だから最終的に30秒まで縮める必要があります。
Part4の先読みは3ステップ【最後の10秒が勝負】
Part3の先読みは「設問を読む→選択肢を見る」の2つでした。Part4はここに3つ目が加わります。
| ステップ | やること | 60秒での配分 |
| 1. 設問を読む | 3つの設問を読み、何を聞かれるか把握する | 25秒 |
| 2. 選択肢をスキャン | 選択肢のキーワードに目を通す(全文は読まない) | 25秒 |
| 3. トークの種類を予測する | 「どんな種類のトークか」をイメージする | 10秒 |
この3つ目こそが、Part4の先読みの正体です。30秒まで縮めたときの配分はこうなります。
- 設問3つ:20秒
- トークの種類を予測:5秒
- 余ったら選択肢のキーワード:5秒
時間がなくても、種類の予測だけは捨てないでください。選択肢を読むより差が出ます。
設問の組み合わせから、トークの種類は読める
「10秒で種類を予測しろと言われても」と思うかもしれません。でもこれは、設問の組み合わせを見るだけでできます。
| 設問にこの組み合わせがあれば | 予測できる種類 |
| What is the purpose of the call? + What is the listener asked to do? | 電話メッセージ |
| Where is the announcement being made?(または Where does the speaker work?)+ What are the listeners asked to do? | お知らせ |
| What is being advertised? + What is offered to customers? | 広告 |
| Who is the speaker introducing? + What did the person accomplish? | スピーチ・紹介 |
| What is the speaker reporting on? + What does the speaker suggest? | 会議 |
| Where is the tour taking place? + What will listeners see next? | ガイドツアー |
たとえば設問にcustomersとdiscountが並んでいたら、それだけで広告だと分かります。あとは「何の商品か」「割引の条件は何か」を待ち構えるだけです。
先読みの目的は「設問を覚えること」ではありません。音声が流れる前に、頭の中に受け皿を作っておくことです。種類が分かれば、受け皿の形が決まります。
Part4で頻出する12の設問【型で覚える】
先読みを速くする最短ルートは、設問の型を覚えてしまうことです。読むのではなく、見た瞬間に意味が出る状態にします。
| 設問の型 | 意味 | 答えの場所 |
| What is the purpose of the message? | メッセージの目的は? | 冒頭 |
| Who most likely is the speaker? | 話し手は誰か? | 冒頭 |
| Where most likely is the speaker? | 話し手はどこにいるか? | 冒頭 |
| Who most likely are the listeners? | 聞き手は誰か? | 冒頭 |
| What kind of business does the speaker work for? | どんな業種で働いているか? | 冒頭 |
| What does the speaker say about 〇〇? | 〇〇について何と言っているか? | 中盤 |
| What problem does the speaker mention? | どんな問題に言及しているか? | 中盤 |
| Why does the speaker 〇〇? | なぜ〇〇するのか? | 中盤 |
| What are the listeners asked to do? | 聞き手は何をするよう求められているか? | 末尾 |
| What does the speaker offer to do? | 話し手は何をすると申し出ているか? | 末尾 |
| What will happen next? | 次に何が起こるか? | 末尾 |
| Why does the speaker say, “〇〇”? | なぜ「〇〇」と言ったのか?(意図問題) | 引用の直前・直後 |
太字にした「聞き手は何をするよう求められているか」型は、Part4でとにかくよく出ます。
この型が来たときの狙い撃ちのコツが1つあります。トークの終盤で「you」が聞こえたら、そこから先が答えです。話し手が自分の話をしている間は I や we が続きますが、聞き手に何かを頼む瞬間だけ主語が you に切り替わるからです(Please make sure you … / you‘ll need to …)。
IIBC公式サンプルの12問を数えると、そのうち3問が「聞き手が何をするよう求められているか」を問うタイプでした(No.76・79・81)。4問に1問の計算です。
ちなみに、この3問の文言は “asked to do” “asked to look at” “ask listeners to tell customers about” とバラバラです。丸暗記ではなく「asked to ~ が出てきたら聞き手への指示だ」と骨格でつかんでください。
このタイプが設問にあったら、トークの終盤で必ず耳を澄ませる。それだけで1問取れます。
「most likely」は一旦なかったことにして読む
設問を速く読むための小技を1つ。
most likelyが入った設問は、見た目が長くなって詰まりやすいです。そういうときは、most likelyを一旦外して読んでください。
- Who most likely is the speaker? → まず「Who is the speaker?(話し手は誰?)」と読む
- そこに「たぶん」を足して「話し手は誰っぽい?」で終わり
きれいに訳す必要はありません。自分が分かればいいので、雑な日本語で構いません。
ちなみに、この2語でつまずくのには理由があります。most likelyは主語と動詞のあいだに割り込んでくるので(Who most likely is the speaker?)、「主語の次に動詞が来る」という読み方が一瞬崩れるんですね。
意味が難しいのではなく、語順が乱れることに戸惑っているだけです。だから外して読めば元通りになります。
最初の先読みは「Part4のDirections」から始める
Part4には、いい話があります。
10セットのうち、最初のQ71〜73だけは先読み時間がたっぷりあります。
Part4が始まる前に流れるDirections(問題形式の説明)を実測したところ、約30秒ありました。
さらにその直前、Part3の最終セットの解答時間も余っています。そして導入アナウンスの約5秒。
つまりQ71〜73は、他のどのセットよりも準備の時間が長いということです。
- Part3の最終問題をマークし終えたら、すぐQ71〜73の先読みを開始する
- Part4のDirectionsが流れている間も、そのまま読み続ける
- 選択肢まで全部読み切って、トークの種類も予測しておく
ここでQ74〜76まで進もうとしないでください。頭がパンクしますし、最初のセットの集中力が落ちます。1セット目を完璧な状態で迎えることに全部使ってください。
なお、Part1やPart2のDirections中にPart4を先読みするのはおすすめしていません。内容を忘れますし、目の前の問題への集中力が分散します。リスニングの時間配分は「TOEICのおすすめ時間配分を975点が解説【Part5/6/7別・時間足りない対策・解く順番・IPテスト】」にまとめています。
そもそも先読みが縮まらない人へ
段階的に縮めていっても、どうしても45秒より速くならない。そういう方もいます。
その場合、原因は先読みのテクニックではありません。設問を読むスピードそのものです。
Part4の先読みでは、3つの設問と12の選択肢を数十秒で処理します。これは実質リーディングの速読テストです。ここで詰まるということは、知らない単語があるか、英語を語順のまま処理できていないかのどちらかになります。
この場合、Part4の演習を積んでも先読みは速くなりません。単語帳と基礎文法に戻るのが最短です。遠回りに見えますが、語彙が入ると先読みは勝手に速くなります。
先読みが間に合わなかったときの割り切り
どんなに練習しても、間に合わないセットは出てきます。そのときは「1問目だけ確実に取る」に切り替えてください。
Part4の1問目は、話し手・場所・目的といった「全体を問う設問」であることが多いです。前の章の表の通り、この手の答えはトークの冒頭に出ます。だから先読みが間に合っていなくても、出だしに集中すれば拾えます。
そして冒頭で種類と大枠がつかめれば、2問目・3問目も消去法や流れで拾えることが増えます。3問とも中途半端に狙って全滅するより、確実に1問取るほうが得です。
Part4の解答サイクル【トーク中に決め切る】
先読みができるようになったら、次は解答サイクルの回し方です。Part4で崩れる人は、ここが定まっていません。
トークには4つの展開パターンがある
聞き取りの負荷をもう一段下げてくれるのが展開パターンです。Part4のトークは、だいたいこの4つのどれかで進みます。
| パターン | 展開 | 設問にこれがあれば |
| 告知→変更→指示 | 予定の告知 → 変更の理由 → 新しい指示 | change / instead |
| 紹介→功績→案内 | 人物の紹介 → 実績 → 次のプログラム | introduce / honor |
| 問題→原因→対応 | 問題の報告 → 原因の説明 → 対応策 | problem / concerned |
| 宣伝→特徴→行動喚起 | 商品の紹介 → 差別化ポイント → 連絡先 | advertised / offered |
種類(8つ)と展開パターン(4つ)が両方読めていると、トークが始まる前に地図ができている状態になります。あとは地図の上を歩くだけです。
ステップ1:トークが流れている間に答えを決める
Part4は「聞きながら解く」パートです。
「聞きながら解くのは上級者にしか無理」という意見もありますが、それは先読みをしていない場合の話です。聞きながら「何が問われるか」を推測するのは確かに無理があります。
ただ、先読みで「何を待ち構えるか」が決まっていれば話は別です。照合するだけなので、上級者でなくてもできます。
答えになりそうな表現が聞こえたら、マークシートに軽く印をつけておきます(塗りつぶしはまだしません)。トークが終わった時点で、3問とも「たぶんこれ」が決まっている状態が理想です。
選択肢が短いか長いかで、やり方を変える
1つだけ、Part3より判断が必要な場面があります。
選択肢が単語や短い句のとき(”(A) Today (B) Tomorrow (C) Next week (D) In two weeks” のような形)は、聞きながらそのまま選んでしまって大丈夫です。目線の移動が一瞬で済みます。
一方で、選択肢が長い文のときは聞きながら読もうとしないでください。読んでいる間にトークが進んでしまいます。この場合は設問だけ頭に置いて音声に集中し、印だけつけておくほうが安全です。
先読みの段階で「このセットはどっちだ」と決めておくと、本番で迷いません。
ステップ2:設問の音声は聞かず、マークと次の先読みに使う
トークが終わったら、印をつけておいた場所を塗りつぶします。設問の読み上げを聞く必要はありません。
理想は、1問目と2問目のあいだに3問分のマークを終わらせること。そうすれば、3問目の設問音声が流れている頃には次のセットの先読みを始められます。
逆にマークが遅れて次の先読みに入れないと、そこから雪だるま式に崩れていきます。
聞き逃したセットは、迷わず捨てる
Part4でいちばん大事な割り切りがこれです。
前に書いた通り、Part4は情報が二度出てきません。だから「今なんて言った?」と考え込んだ瞬間、その後の情報も全部飛びます。1セット引きずると、次のセットまで連鎖します。
トークをまるごと聞き逃したと分かったら、3問とも同じ記号でマークして、すぐ次の先読みに移ってください。どの記号でも構いません。決めておくと迷わないので、僕は(B)で統一しています。
10セットあるので、1セット落としても残り9セットで取り返せます。逆にここで粘るとリズムが崩れて、2セット分(6問)落としてしまいます。
【実践】例題1セットで、ここまでの解き方を確認しよう
ここまでの内容を、実際の問題で確認してみましょう。本番と同じ「1トーク+3問」の形式です(この記事のオリジナル問題です)。
まず設問3つだけを先に読んでください。そのうえでトークを読みます(本番では音声ですが、ここでは文字で確認します)。
先に読む(先読み)
Q1. Where most likely does the speaker work?
(A) At a store
(B) At a construction company
(C) At a delivery service
(D) At a furniture factory
Q2. Why has the remodeling been postponed?
(A) The second floor was closed.
(B) A work crew was unavailable.
(C) Some employees changed their shifts.
(D) A delivery was rescheduled.
Q3. What are the listeners asked to do?
(A) Rearrange some shelves
(B) Collect a document
(C) Contact a supplier
(D) Use a different entrance
先読みの段階で決めておくこと
設問3つを読んだ時点で、やることは3つとも決まっています。
- Q1は「Where…work?」→ 冒頭で場所・業種を確定させる
- Q2は「Why…postponed?」→ 中盤で変更の理由を待つ
- Q3は「listeners asked to do」→ 末尾で聞き手への指示を待つ
そしてもう1つ。設問の組み合わせからトークの種類を予測します。
「Where does the speaker work?」+「What are the listeners asked to do?」の組み合わせは、前の章の表のお知らせの行そのものです。展開は告知→変更→指示だろう、と当たりをつけておきます。
ここまで決まっていれば、あとは待ち構えるだけです。
トーク(本番では音声のみ)Attention, all staff. Before the store opens, I want to go over one change to this week’s schedule. The delivery of our new display shelves has been pushed back to Thursday, so the remodeling of the second floor won’t begin until Friday. That means the second floor will stay open through Thursday after all. And since the crew will be working here on Friday, I’ve adjusted everyone’s hours for the end of the week. Your updated shift sheet is waiting in the break room, so please pick it up before you start today.
日本語訳
スタッフの皆さんにお知らせします。開店前に、今週のスケジュールの変更点を1つ共有させてください。新しい陳列棚の納品が木曜日に延期されたため、2階の改装は金曜日まで始まりません。つまり2階は結局、木曜日までは営業を続けることになります。それと、金曜日は作業員が入りますので、週末にかけての皆さんの勤務時間を調整しました。更新したシフト表を休憩室に置いてあるので、今日の勤務開始前に受け取っておいてください。
1文目で種類が確定しました。「Attention, all staff.」=お知らせです。しかも「Before the store opens」で勤務先も決まりました。ここまで2文です。
Q1の解説|冒頭で確定する「話し手の勤務先」
正解:(A) At a store
2文目の「Before the store opens(開店前に)」で確定します。後半の「2階」「陳列棚」も、店であることを裏づけています。
注目してほしいのは、不正解の3つが、すべてトークの内容から連想される言葉でできていることです。
- (B) construction company ← remodeling(改装)から
- (C) delivery service ← delivery(納品)から
- (D) furniture factory ← display shelves(陳列棚)から
とくに危ないのが(C)です。deliveryはトークにそのまま出てきます。「聞こえた単語が入っているから」という理由で選ぶと、きれいに外れます。
一方(B)のconstructionと(D)のfurnitureは、トークに一度も出てきません。remodeling(改装)とdisplay shelves(陳列棚)から連想させて引っ掛けにきている形です。聞こえた単語でも、連想でもなく、意味で選んでください。
Q2の解説|中盤の因果関係とパラフレーズ
正解:(D) A delivery was rescheduled.
3文目に「The delivery … has been pushed back to Thursday, so the remodeling … won’t begin until Friday(納品が木曜に延期されたので、改装は金曜まで始まらない)」とあります。
ここでパラフレーズが効いています。トークの「pushed back(後ろ倒しになった)」が、選択肢では「rescheduled(予定が変更された)」に言い換えられています。
soの前後を押さえるのがコツです。「Why…?」型の設問は、because・so・due toといった因果関係を示す語の近くに答えがあります。
なお(A)は「2階が閉鎖された」ですが、トークでは逆に「木曜までは営業を続ける」と言っています。聞こえた語(second floor)が入っていても、内容が逆という不正解パターンです。
(B)の「作業員が確保できなかった」も要注意です。トークにcrew(作業員)は出てきますが、出てくるのは「金曜に作業員が入る」という別の話。「その語が出てきたか」ではなく「その語がどの文脈で出てきたか」まで確認してください。
Q3の解説|末尾の指示を待ち構える
正解:(B) Collect a document
最終文の「Your updated shift sheet is waiting in the break room, so please pick it up(受け取っておいてください)」が根拠です。
ここでもパラフレーズです。「シフト表を受け取る」が、選択肢では「Collect a document(書類を受け取る)」という抽象化された表現に置き換わっています。
Part4の正解選択肢は、具体的な言葉を一段抽象化した形になることが多いです。
この例題だけでも、pushed back → rescheduled(Q2)、pick up → collect・shift sheet → document(Q3)と3回起きています。この変換に慣れておいてください。
Part4の難所2つ【意図問題・図表連動問題】
Part4には、多くの人がつまずく難所が2つあります。どちらも数としては少ないのが特徴です。
IIBCは出題数を公表していませんが、公式サンプルの12問を数えると意図問題が1問、図表連動が1問。どちらも3セット目・4セット目、つまり後半に出ていました(サンプルは4セットのみなので、傾向とまでは言い切れません)。
難所①:意図問題
「Why does the speaker say, “〇〇”?」のように、発言をそのまま引用して「なぜそう言ったのか」を問うタイプです。IIBC公式サンプルのNo.78が実例で、”Here’s the thing” という何気ない一言の意図が問われています。
Part3にも意図問題はありますが、Part4のほうが手がかりが少ないです。会話なら相手の返事がヒントになりますが、独話にはそれがありません。引用された発言の前後の文だけが根拠になります。
だからこそ、対処は明確です。
- 先読みで、引用された英文を目に焼き付けておく(意図問題だけは選択肢より引用文を優先)
- トークでその表現が聞こえたら、直前・直後の1文に全神経を集中する
- 字面をそのまま解釈している選択肢は疑う
3つ目が特に大事です。よくあるパターンを見てください。
| 発言 | 字面の意味 | 実際の意図 |
| We’ve been in business for over 30 years. | 30年以上営業している | 実績と信頼性をアピールしている |
| Space is limited. | 場所に限りがある | 早めに申し込むよう促している |
| I know this is short notice. | 急な話だと分かっている | 突然のお願いへの配慮を示している |
| That brings me to my next point. | 次の論点に移る | 話題の転換を知らせている |
どれも、字面を訳した選択肢が必ず用意されています。そして、それは不正解です。「なぜここでこれを言ったのか」だけを考えてください。
意図問題を1問やってみる
対処法だけだとイメージしにくいので、実際に解いてみましょう(この記事のオリジナル問題です)。先に設問だけ読んで、引用された英文を目に焼き付けてください。
Q. Why does the speaker say, “we’re a month behind on the warehouse move”?
(A) To ask for additional staff
(B) To report a problem with a warehouse
(C) To explain why a schedule has changed
(D) To praise the team’s progressトーク(本番では音声のみ)Before we wrap up, I want to go over the new inventory system. Several of you have already been trained on it, and the vendor tells me the switchover itself should only take about a week. Well, we’re a month behind on the warehouse move. So the training sessions for everyone else are being pushed to October. I’ll send out the new dates by Friday.
日本語訳
終わる前に、新しい在庫管理システムについて説明させてください。何人かはすでに研修を受けていますし、業者によると切り替え作業自体は1週間程度で済むそうです。ただ、倉庫の移転が1か月遅れています。そのため、残りの方の研修は10月に延期になります。新しい日程は金曜日までにお送りします。
正解:(C)
引用された発言の直後の1文を見てください。「So the training sessions … are being pushed to October(そのため研修は10月に延期)」とあります。
つまりこの発言は、「日程が変わった理由」を説明するために置かれているということです。正解は(C)になります。
ここで引っかかるのが(B)「倉庫に関する問題を報告するため」です。これは引用文をそのまま訳した選択肢で、意味だけ見れば間違っていません。倉庫の移転は実際に遅れています。
それでも不正解なのは、意図問題が聞いているのは「何を言ったか」ではなく「なぜ言ったか」だからです。話し手は倉庫の話をしに来たわけではなく、研修が延びる理由を説明するために倉庫に触れています。
字面が合っている選択肢を見つけたら、むしろ疑ってください。それは高い確率で、意図問題のために用意された不正解です。
難所②:図表連動問題
「Look at the graphic.」で始まる設問です。IIBC公式サンプルではNo.82がこれにあたります。Part4で出る図表は、だいたいこの5種類です。
| 図表の種類 | 組み合わさりやすいトーク |
| スケジュール表・時間割 | お知らせ/スピーチ・紹介 |
| 価格表・料金表 | 広告/電話メッセージ |
| クーポン・割引条件 | 広告 |
| 地図・フロアプラン | ガイドツアー/お知らせ |
| 注文票・在庫リスト | 電話メッセージ/会議 |
攻略のポイントは1つだけです。先読みでは、図表の「見出し」と「項目名」だけ確認する。
数値や中身を全部読む必要はありません。「これは時間割で、左が内容、右が時刻だな」と分かっていれば十分です。
そして、ここがいちばん大事なところ。
選択肢に並んでいる項目は、トークで読み上げられません。それを待っていると、永遠に聞こえてきません。
読み上げられるのは、その項目にたどり着くための別の情報——図表の別の列の項目だったり、「〇〇の次」のような位置関係だったりします。
図表問題を1問やってみる
言葉だけだとイメージしにくいので、実際に解いてみましょう(この記事のオリジナル問題です)。
問題用紙に印刷されている図表
| Program | Time |
| Opening Remarks | 9:00 A.M. |
| Product Demonstration | 10:00 A.M. |
| Lunch Break | 12:00 P.M. |
| Panel Discussion | 1:30 P.M. |
設問
Look at the graphic. What time will the speaker’s session begin?
(A) 9:00 A.M. (B) 10:00 A.M. (C) 12:00 P.M. (D) 1:30 P.M.
トーク(本番では音声のみ)
Welcome to this year’s regional sales conference. Before we get started, a quick note about the printed program. My name is Karen Wells, and I’ll be moderating the session that begins right after the lunch break. If you’d like to submit a question for the afternoon session, there are forms at the registration desk. Please drop yours off before noon so that we have time to organize them.
日本語訳
今年の地域営業会議へようこそ。始める前に、お配りしたプログラムについて一点だけお知らせします。私はカレン・ウェルズと申しまして、昼休みの直後に始まるセッションの司会を務めます。午後のセッションへのご質問がある方は、受付に用紙をご用意しています。整理する時間が必要ですので、正午までにご提出ください。
正解:(D) 1:30 P.M.
ここで確認してほしいのが、トークに「Panel Discussion」も「1:30」も一度も出てこないことです。
読み上げられるのは「the session that begins right after the lunch break(昼休みの直後に始まるセッション)」という位置関係だけ。そこから図表を見て、Lunch Break(12:00)の次を探す。Panel Discussion の 1:30 P.M.が該当します。
先読みで「この表は時間割だ」と把握できていれば、「right after the lunch break」が聞こえた瞬間に照合できます。逆に図表を見ていないと、この一言が何のヒントなのか分かりません。
なお、最後の「before noon」に引っ張られて(C)を選ばないでください。これは質問用紙を提出する期限であって、セッションの開始時刻ではありません。図表問題は、数字が2つ以上出てくるときは「何の数字か」を必ず確認してください。
【レベル別】TOEIC Part4の勉強法
現在のスコア帯によって、やるべきことが変わります。
| 現在の総合スコア | やるべきこと |
| 〜400点 | Part1・2を優先。Part4は音声を止めて先読み60秒で形式に慣れる |
| 400〜600点 | 先読み45秒+オーバーラッピング。8種類のトークを見分けられるようにする |
| 600点以上 | 先読み30秒+意図問題・図表連動の集中対策 |
〜400点:まずPart1・2で音を取る
この段階では、Part4の演習量を増やすよりPart1・2で「音が言葉として聞こえる」状態を作るのが先です。
Part4は形式に慣れる程度で十分。音声を止めて60秒で先読みしてから聞くのを何セットかやって、「設問を読んでから聞くと、こんなに違うのか」を体感できればこの段階の目的は達成できます。
400〜600点:先読み45秒とオーバーラッピング
音がある程度取れるようになったら、先読みを45秒に縮めていきます。
同時にやってほしいのがオーバーラッピングです。スクリプトを見ながら、音声と同時に声を出して読みます。
これをやると、英語特有の音の変化(単語同士がつながる・音が消える)に慣れます。「知っている単語なのに聞き取れない」の正体はこれなので、ここを潰すと一気に聞こえるようになります。
そしてPart4は、オーバーラッピングとの相性が全パートで一番いいです。
理由は単純で、話し手が1人だから。会話の切れ目や話者の交代がないので、最初から最後まで同じリズムで重ねられます。1人の話し方のクセに集中して練習できるのも利点です。
4つの練習法の使い分け
リスニングの練習法は4つよく挙がりますが、Part4で優先すべきはオーバーラッピングです。
| 練習法 | やること | Part4での位置づけ |
| リピーティング | 1文聞いて止め、同じように発音する | 最初の一歩。〜400点の段階はここから |
| オーバーラッピング | スクリプトを見ながら音声と同時に読む | Part4の本命。独話なので重ねやすい |
| シャドーイング | スクリプトを見ずに音声を追いかける | 負荷が高い。600点を超えてからで十分 |
| ディクテーション | 聞いた音声を書き取る | 精度は上がるが時間がかかりすぎる。Part1・2の短文向き |
Part4は24〜38秒のトークが10本あります。ディクテーションで全部書き取っていたら、1日で数セットも進みません。
対してオーバーラッピングなら、1セットを5〜10回繰り返しても10分かかりません。回せる量が違います。慣れてきたら1.2〜1.5倍速でやると、本番の音声がゆっくり聞こえるようになります。
「聞き取れない」の原因を3つに切り分ける
Part4が苦手な人は、まず何ができていないのかを特定してください。原因が違えば、やるべき練習も変わります。
やり方は簡単です。解き終わったセットを、スクリプトを見ながらもう一度解いてみてください。
| スクリプトを見たら | 原因 | やること |
| ほぼ全部解ける | 音 | オーバーラッピングで音の変化に慣れる |
| 読んでも意味が取れない箇所がある | 語彙・文法 | 単語帳と基礎文法に戻る |
| 意味は取れるが、読むのに時間がかかる | 処理速度 | 速読と音読で語順のまま処理する練習 |
ここを飛ばして闇雲に問題を解くのが、いちばんもったいない状態です。音の問題なのに単語を覚えても伸びませんし、語彙の問題なのにシャドーイングしても伸びません。
苦手なトークの種類を記録しておく
もう1つ、Part4だからこそ意味のある記録があります。
落とした問題が、8種類のうちどれだったかをメモしておいてください。
10セット解くと、たいてい偏りが出ます。「ニュース・ラジオだけ壊滅している」「ガイドツアーは毎回1問落とす」というふうにです。
偏りが見えたら、その種類だけ集めて連続で解いてください。Part4は種類ごとに語彙も展開もはっきり違うので、まとめて解くと伸びが早いです。天気・交通のニュースが苦手なら、その語彙(forecast / commuters / expect delays / an alternate route)を先に覚えてしまうだけでも変わります。
600点以上:先読み30秒と、話の転換を示す語
600点を超えたら、先読みを30秒まで縮めて、音声を止めずに10セットを通す練習に移ります。あわせて、意図問題と図表連動問題を集中的に潰します。
この段階でもう1つ意識してほしいのが、話の展開を示す語(談話標識)です。
- but / however / actually → 直前の内容がひっくり返る。後ろが答え
- so / that’s why / as a result → 前が原因、後ろが結果
- for example / in fact → 具体例や補足が続く
- Now / One more thing / That brings me to → 話題が切り替わる。次の設問に移るタイミング
Part3なら、話が変わったことは相手のリアクションで分かります。Part4にはそれがないので、これらの語が唯一の道標です。
特に「Now,」や「One more thing」が聞こえたら、Q2からQ3へ意識を切り替える合図だと思ってください。
Part4は「ナレーターの当たり外れ」が1セットまるごとに影響する
TOEICのリスニングは、複数の国の話者がナレーションを担当しています。指導していると、特定の国の発音だけ極端に聞き取れないという相談をよく受けます(オーストラリアの発音を挙げる方が一番多いです)。
そしてこれは、Part3よりPart4で深刻になります。
Part3は2〜3人の会話なので、1人が苦手な発音でも他の人の発言で情報を補えるからです。ところがPart4は1人が最初から最後まで話します。苦手な発音のナレーターに当たると、そのセット30秒がまるごと崩れます。
対策は、公式問題集で「聞き取れなかったセット」のナレーターを意識して集めることです。同じ話者のトークを続けて5本オーバーラッピングすると、その話者のクセ(音の消え方・つなぎ方)に耳が慣れます。苦手な国の発音は、まとめて浴びるのがいちばん早いです。
今のスコアがわからない場合は先に測る
ここまで読んで、「自分がどの段階かわからない」という方もいると思います。
Part3の対策は、スコア帯によってやることが全く異なります。400点未満の方が先読み30秒を目指しても挫折するだけですし、600点の方が形式確認だけで終わったら成長しません。
なので、スコアがわからない場合は先にスコアを測ってください。
スコアを把握する方法はいくつかあります。
- TOEICを実際に受験する(1日潰れる&スコアがわかるまで時間がかかるのでおすすめしない)
- TOEICの模試を解く(めちゃくちゃ疲れる&〇〇〇点というスコアではなく、〇〇〇点〜□□□点と幅のあるスコアしか診断できない)
- アプリを使う(楽だから推奨)
この中でも特におすすめなのがアプリの利用です。なぜかというと、無料で使えるものもありますし、何より圧倒的に楽でかつ精度も高いからです。
TOEIC Part4対策におすすめの教材
Part4の教材は、自分の課題に合わせて1冊だけ選ぶのが正解です。全部買う必要はありません。課題は大きく3つに分かれます。
| 今の課題 | 選ぶ教材 | 価格(税込・2026年8月時点) |
| 形式に慣れていない | 初心者特急 パート4 | 792円 |
| トークの速さについていけない | 公式 Part 3 & 4 音声速解 | 3,300円 |
| 本番形式で数をこなしたい | 公式問題集 12 | 3,630円 |
形式に慣れていないなら「初心者特急 パート4」

神崎正哉さん・Daniel Warrinerさんの共著(朝日新聞出版・2018年4月20日発売・792円・新書サイズ208ページ)です。
新書サイズで持ち運びやすく、特急シリーズの中でも難易度は最も易しい設定。Part4の頻出表現と解き方が、初めての人向けにまとめられています。音声は無料ダウンロードとスマホアプリの両方に対応しています。
Part4をこれから始める方、まず形式に触れたい方向けです。
速さについていけないなら「公式 Part 3 & 4 音声速解」

IIBCが発行し、問題をETSが制作しているPart3・Part4専用の公式教材です(2024年12月発売・3,300円)。
Part4対策としてこの本が優れているのは、章立てがそのまま「種類別の攻略」になっているところです。
- Chapter1:チャンク聞き/音変化と地域ごとの発音/機能表現と談話標識の3トレーニング
- Chapter2:会話タイプ別の演習(Part3)
- Chapter3:トークタイプ別の演習(Part4)
- Chapter4・5:実践テスト2回(Part3とPart4を通しで各69問)
この記事で解説した「8種類のトークを見分ける」「談話標識で展開をつかむ」という考え方と、公式教材の作りが同じ方向を向いていることになります。
なお、速度を変えて聞く練習をしたい場合は「鬼の変速リスニング2」(アルク)という選択肢もあります。0.7倍速から2.5倍速までの音源でPart3・4を鍛える本です。詳しくは「TOEIC Part3対策を975点が完全解説【先読みのやり方・設問3タイプ・39問の攻略法】」で紹介しています(買うなら必ず「2」を選んでください。1は旧形式で、意図問題・図表問題が入っていません)。
本番形式で数をこなすなら「公式問題集12」

IIBC発行の公式問題集です(2025年10月発売・3,630円・テスト2回分400問)。執筆時点ではこれが最新刊です。
問題を作っているのは本番と同じETSなので、難易度も音声のナレーターも本番そのものです。Part4のトークの尺・話し方に慣れるには、これがいちばん確実です。
なお11以降はCDが付属せず、音声はダウンロードになりました。中古で古い巻を買うとCD前提のことがあるので、確認してから買ってください。
使い方は「TOEIC公式問題集の使い方を975点が解説|Part別の復習法と周回の間隔」にまとめています。
教材を買わずに全部やるなら、アプリで完結します
ここまで3冊を紹介しましたが、正直に言うとこれらを買わなくても、Part4対策はアプリだけで完結します。

イングルート公式の無料TOEIC学習アプリ「演習中毒(iPhone / Android)」には、Part4講座が23レッスン入っています。
| 上で紹介した教材 | 価格 | 演習中毒での対応 |
| 初心者特急 パート4(形式に慣れる) | 792円 | Level 1(8レッスン) |
| 公式 Part 3 & 4 音声速解(速さと先読み) | 3,300円 | Level 2(9レッスン。うち先読みタイムトライアル1本) |
| 公式問題集12(本番形式の演習) | 3,630円 | Level 3(6レッスン)。Level2・3に模試が計6本(各30問=10セット×3問) |
| 合計 | 7,722円 | すべて0円(広告視聴で解放) |
3冊揃えると約7,700円かかります。演習中毒なら全部無料です。クレジットカードの登録もサブスクもなく、講座は広告動画を見れば解放されます。
ただし、アプリで代替できないものが1つだけあります
正直に書いておくと、本番と同じETSのナレーターの声だけは、公式教材でしか使えません。
この記事で紹介した実測値も、公式サンプルの音声を測ったものです。「あの独特の間の取り方」「オーストラリア英語の癖」に本番前に慣れておきたいなら、公式問題集か音声速解を1冊は通してください。
裏を返すと、それ以外は全部アプリでカバーできます。トークの種類の見分け方も、先読み60秒→30秒の訓練も、模試の量も、本を買わずに終わります。試験直前に公式を1冊足す、という順番がいちばん無駄がありません。
そしてもう1つ大きいのが、順番に迷わなくていいことです。演習中毒のPart4講座はLevel1→2→3と、この記事で解説した順番そのままに並んでいます。上から順にやるだけで、8種類のトークの見分けから先読み30秒まで到達できます。
まずは無料で試してみてください
Part4は音声が必要なので、紙の問題集だと場所を選びます。アプリなら通勤中に1セット回せます。
\ クレカ登録なし・完全無料 /
TOEIC Part4に関するよくある質問
Q1. Part4は何問ありますか?
30問です(10セット×各3問・Q71〜Q100)。リスニング100問の3割を占め、Part1(6問)とPart2(25問)を合わせた31問とほぼ同じ量になります。
1セットはトーク+設問3問と解答時間で、およそ65〜85秒です。
Q2. Part4のトークは何秒くらいですか?
IIBCは音声の秒数を公表していませんが、当サイトでIIBC公式サンプルの音声4セットを計測したところ、24秒〜38秒(平均約32秒)でした。
同じ方法で測ったPart3の会話は29秒〜39秒(平均約34秒)なので、Part4のトークはPart3の会話より長くありません。「約45秒」「30〜60秒」と紹介されることもありますが、公式に公開されている音声で見る限り、そこまでの長さではありませんでした。
Q3. 先読みが間に合いません。どうすればいいですか?
いきなり30秒で読もうとしないでください。音声を止めて60秒かけて読むところから始め、55秒・50秒と5秒ずつ縮めていくのが確実です。
時間が足りないときは、選択肢より「トークの種類の予測」を優先してください。種類が分かれば答えがどこに出るかが決まるので、選択肢を読むより差が出ます。
本番で間に合わなかったセットは、「1問目だけ確実に取る」に切り替えてください。1問目は話し手や場所を問う設問が多く、答えはトークの冒頭に出ます。
Q4. Part3とPart4はどちらを先に対策すべきですか?
Part3が先です。問題数がPart3は39問、Part4は30問とPart3のほうが多く、先読みという共通の技術もPart3で身につけたほうが応用が効きます。
Part4は1人が話し続ける形式なので、会話の流れを追う必要がない分、Part3の先読みができるようになっていれば取り組みやすくなります。
Q5. トークの種類を覚える意味はありますか?
あります。種類が分かると、答えがトークのどこに出るかが予測できるからです。
たとえば電話メッセージなら用件は冒頭、依頼は末尾。広告なら特徴は中盤、連絡先は末尾。この当たりがついていれば、トーク全体を均等に聞く必要がなくなります。
各セットの冒頭で「refer to the following ○○」と種類がアナウンスされるうえ、トークの1文目にもほぼ必ず手がかりが入っています。使わない手はありません。
Q6. Part4だけ極端に苦手です。原因は何ですか?
まず、解き終わったセットをスクリプトを見ながらもう一度解いてみてください。原因が切り分けられます。
スクリプトを見ればほぼ解けるなら課題は「音」なので、オーバーラッピングが有効です。読んでも意味が取れない箇所があるなら「語彙・文法」なので、単語帳と基礎文法に戻るのが先です。
なお、Part3は解けるのにPart4だけ崩れる場合、原因はたいてい「情報が一度しか出てこないこと」です。会話と違って言い直しがないので、聞き逃すとリカバリーできません。だからPart4では、先読みで「どこを聞くか」を決めておくことがPart3以上に重要になります。
まとめ
今回は、TOEIC Part4の対策を解説しました。要点をまとめます。
- Part4は30問(10セット×3問・Q71〜Q100)。リスニングの3割を占める
- 「長いから難しい」は誤解。公式サンプル実測でトークは平均約32秒とPart3並み
- 本当の難所は情報が一度しか出てこないこと。だから先読みがPart3以上に重要になる
- トークは8種類。冒頭1文で種類を見抜けば、答えの場所が決まる
- 先読みは60秒→45秒→30秒。設問3つ→選択肢→種類の予測の順で読む
Part4は、Part3の先読みができた人にとっては最短で仕上がるパートです。新しく覚えるのは「トークの種類」だけだからです。
まずは今日、1セットだけでいいので「設問を読んでトークの種類を予測してから聞く」を試してみてください。音声を止めても構いません。それだけで、聞こえ方が変わるはずです。
