公務員試験のTOEIC加点まとめ【国家総合職・自治体/警察官の優遇一覧を975点が解説】

toeic 公務員

結論:公務員試験でTOEICは使えます。国家総合職は600点で15点・730点で25点が総得点に加算。都道府県・政令市の職員採用では11自治体、警察官採用では40都道府県がTOEICスコアを優遇しています(2025年度試験・公式調査)。この記事では自治体別の加点一覧まで掲載します。

 

  • 「公務員試験でTOEICは有利になる?」
  • 「自分が受ける自治体は加点があるの?」
  • 「何点あれば加点される?」
  • 「大学で受けたIPテストのスコアでも使える?」

こういった疑問を持っている方は多いと思います。

結論から言うと、国家総合職試験にはTOEIC加点制度があります。そして、加点は国家総合職だけの話ではありません。都道府県の職員採用にも警察官採用にも広がっていて、特に警察官は40都道府県が優遇、しかも29都道府県は470点から優遇の対象です。まず自分の受験先に制度があるかを、この記事の一覧で確認してください。

テン
この記事では、人事院の公式資料とTOEIC運営団体(IIBC)の最新調査をもとに、国家公務員・自治体職員・警察官それぞれのTOEIC優遇制度と加点の一覧を、TOEIC975点の僕が全部解説します。
本記事の信頼性
筆者のTOEICスコアは975点(リスニング495、リーディング480)です!
筆者のTOEICスコア リスニング495 リーディング480 計975

国家公務員(総合職)はTOEIC600点で15点・730点で25点が加算される

人事院は「国家公務員採用総合職試験における英語試験の活用」で、外部英語試験のスコアによる加算制度を定めています。対象は総合職試験(院卒者試験・大卒程度試験)の全試験区分です。

加算点TOEIC L&RTOEFL iBTIELTS英検
15点600点以上65以上5.5以上
25点730点以上80以上6.5以上準1級以上

押さえておきたい条件は3つです。

  1. 対象スコアは「試験年度の4月1日から遡って5年前の日以後」に受験したもの。一般に言われる「TOEICの有効期限2年」より、ずっと長く使えます
  2. スコアの証明書類(公式認定証)は第2次試験(人物試験)の際に持参。紙・デジタルどちらの公式認定証でも提出可能です
  3. 加算を求められる英語試験は1つだけ。TOEICと英検の両方を持っていても、加算は片方のみです

最終合格者の決定時に総得点へ直接加算されるので、ボーダー付近では15点・25点がそのまま合否を分けます。

なお、国家一般職にはこの加算制度はありません。一般職志望の場合、TOEICが直接影響するのは面接でのアピール材料と、後述の併願先(自治体・警察官)です。

都道府県・政令市の職員採用は11自治体が加点【2025年度試験】

TOEICの運営団体であるIIBCは、全国の都道府県・政令指定都市の採用担当部署への調査をまとめた「自治体職員・警察官採用試験における活用状況」を公開しています(2024年8〜10月調査・2025年度試験が対象)。

これによると、優遇を実施しているのは次の11自治体です。

自治体基準スコア対象試験・職種優遇内容
秋田県730点以上大学卒業程度(早期枠・通常枠)2次試験に7点(早期枠)/6点(通常枠)加点
山形県780点以上社会人経験者(行政〈国際・観光〉)受験資格の一部
山形県730点以上大学卒業程度1次試験で行政12点・行政以外9点を加点
千葉市730点以上上級(大学卒業程度)の事務(行政B)2次試験で10点加点
神奈川県非公開秋季Ⅰ種(行政)最終合格者決定時の得点として評価
福井県730点以上Ⅰ種(行政・技術系など多数の職種)2次試験の総合得点に20点加点
福井県600点以上Ⅰ種(警察行政・警察系技術職)2次試験の総合得点に10点加点
長野県730点以上行政B[SPI方式]1次試験に60点加点
長野県730点以上社会人経験者・行政A一般方式1次試験に40点加点
長野県730点以上技術系職種1次試験に30点加点
長野県600点以上行政B[SPI方式]1次試験に30点加点
長野県600点以上社会人経験者・行政A一般方式1次試験に20点加点
長野県600点以上技術系職種1次試験に15点加点
岡山県730点以上行政(社会人経験者等対象)1次試験に30点加点
愛媛県730点以上民間企業等経験者(行政事務)1次試験に8点加点
愛媛県730点以上上級〔アピール型〕(行政事務)1次試験に6点加点
愛媛県600点以上民間企業等経験者(行政事務)1次試験に4点加点
愛媛県600点以上上級〔アピール型〕(行政事務)1次試験に3点加点
佐賀県860点以上大学卒業程度1次試験に20点加点
佐賀県860点以上特別枠・スポーツ特別枠1次試験に10点加点
佐賀県730〜860点未満大学卒業程度1次試験に10点加点
佐賀県730〜860点未満特別枠・スポーツ特別枠1次試験に5点加点
熊本県730点以上大学卒業程度・高校卒業程度・民間経験者・就職氷河期世代1次試験に20点加点(IPテスト除く)
熊本市730点以上大学卒業程度1次試験の教養試験に10点加点

※2025年度試験(2024年度実施)の調査時点。最新の条件は必ず各自治体の試験要項で確認してください。

 

目を引くのは長野県の「行政B[SPI方式]で730点なら60点加点」です。SPI方式は公務員試験対策なしで受けられる枠で、そこにTOEICの60点が乗るので、民間就活組が県庁を併願する経路として非常に強力です。福井県の20点、熊本県の20点、山形県の12点も、1次試験の合否を動かすのに十分な点数です。また、山形県・岡山県・愛媛県のように社会人経験者・民間経験者枠で活用する自治体もあり、転職組にも使える制度です。

 

ここに載っていない自治体や一般の市役所でも、独自に資格加点を設けている場合があります。受験先の試験要項で「資格加点」「英語資格」の項目を必ず確認してください。

警察官採用は40都道府県がTOEICを優遇【29都道府県は470点から】

公務員系でTOEIC優遇がいちばん広がっているのは、実は警察官採用です。同じIIBC調査によると、40都道府県が警察官採用試験でTOEICスコアの優遇措置をとっています。

都道府県基準スコア優遇内容
北海道470点以上1次試験の教養試験に資格などに応じた加点
青森県730点以上1次試験に3点加点
青森県470点以上1次試験に2点加点
岩手県470点以上1次試験に10点加点
宮城県470点以上申請・審査の上で1次試験に5点加点
秋田県730点以上警察行政職員(大卒程度)は2次試験に6点加点
秋田県470点以上警察官A・女性警察官Aは2次試験に6点加点
山形県730点以上1次試験に20点加点
山形県470〜730点未満1次試験に8点加点
茨城県550点以上1次試験の教養試験で資格に応じて加点(IPテスト対象外)
栃木県860点以上1次試験で30点加点
栃木県730点以上1次試験で20点加点
栃木県470点以上1次試験で10点加点
埼玉県600点以上1次試験の教養試験に5点加点(試験日から2年以内のスコア)
千葉県470点以上申請により1次試験に5点加点
東京都470点以上1次試験で資格経歴等として評定(警視庁Ⅰ類・Ⅲ類)
神奈川県470点以上1次試験で一定の加点
富山県470点以上資格に応じて合計最大10点加点
石川県470点以上1次試験の得点に成績に応じて一定点を加点
福井県730点以上全試験区分で2次試験の総合得点に10点加点
福井県600点以上全試験区分で2次試験の総合得点に5点加点
山梨県785点以上1次試験で5点加点
山梨県550点以上1次試験で3点加点
長野県800点以上1次試験の教養試験に32点加点
長野県700点以上1次試験の教養試験に24点加点
長野県600点以上1次試験の教養試験に16点加点
長野県500点以上1次試験の教養試験に8点加点
岐阜県470点以上1次試験の教養試験に最大5点加点(IPテスト除く)
静岡県470点以上1次試験で最大24点加点
三重県470点以上1次試験で最大5点加点
滋賀県470点以上1次試験(教養試験)に加点
京都府550点以上スコアに応じて一定点を加点(最大10点)
大阪府650点以上警察官(巡査)自己推薦方式で「期待する人材」の一例
兵庫県500点以上教養試験に一定点を加点(IPテスト除く)
奈良県470点以上1次試験の総合得点に20点を上限として加点
和歌山県900点以上1次試験で50点加点
和歌山県700〜900点未満1次試験で40点加点
和歌山県500〜700点未満1次試験で30点加点
鳥取県470点以上1次試験で10点加点
島根県470点以上点数に応じて一定点を加点
岡山県470点以上1次試験に5点加点
広島県470点以上1次試験の教養試験に5点加点
山口県470点以上1次試験で5点加点
香川県730点以上1次試験の教養試験に40点加点(IPテスト除く)
香川県470点以上1次試験の教養試験に30点加点(IPテスト除く)
愛媛県470点以上1次試験に5点加点
福岡県785点以上専門捜査官(語学など)で求めるレベルの一例
佐賀県470点以上1次試験に上限10点加点
熊本県730点以上1次試験に20点加点(IPテスト除く)
大分県650点以上1次試験に10点加点
大分県470〜650点未満1次試験に5点加点
宮崎県650点以上加点申請と証明書類の確認で1次試験に5点加点
宮崎県470〜650点未満加点申請と証明書類の確認で1次試験に2点加点
鹿児島県470点以上1次試験に3点加点(IPテスト除く)
沖縄県470点以上加点対象

※表は北から都道府県コード順。2025年度試験(2024年度実施)の調査時点で、試験区分・申請手続きの詳細は各都道府県警察の採用案内で確認してください。優遇の中身は大半が加点ですが、東京都(警視庁)は資格としての評定、大阪府・福岡県は「求める人材像」としての活用です。

 

ポイントは基準の低さです。29都道府県は470点から優遇の対象で、これは大学生全体のIPテスト平均(2024年度・470点)と同じ水準です。ただし提出に使えるのは公開テストのスコアが基本なので、IPテストで470点前後ある人は、公開テストで同水準を取り直せば加点圏内ということになります。

高スコアならさらに大きく、和歌山県は900点で50点、香川県は730点で40点、長野県は800点で32点を加点。教養試験の1〜2問分ではなく、大問レベルの点差がスコア1枚でつく計算です。

今のスコアを3分で知る方法

ここまでで、目標とすべきTOEICのスコアがなんとなく見えてきたと思います。

次に必要なのは、今の自分のスコアと目標との距離を測ることです。TOEICはスコアによって適切な勉強法が大きく変わりますし、「目標までの距離感」を測らなければ、院試までの学習計画が立てられないからです。

 

また、TOEICにおいては定期的にスコアを測定することがそもそも必須です。「今の勉強法が適切かどうか」を判断するためです。

  • 定期的にスコアを測って伸びているなら勉強法は適切
  • 定期的にスコアを測って伸びていないなら勉強法が不適切だから改善が必要

と判断できます。だから、定期的に測る人ほどスコアが伸びます。

 

では、どのようにスコアを把握すれば良いのか。スコアを把握する方法はいくつかあります。

  1. TOEICを実際に受験する(1日潰れる&スコアがわかるまで時間がかかるのでおすすめしない)
  2. TOEICの模試を解く(めちゃくちゃ疲れる&〇〇〇点というスコアではなく、〇〇〇点〜□□□点と幅のあるスコアしか診断できない)
  3. アプリを使う(楽だから推奨)

この中でも特におすすめなのがアプリの利用です。

そして、アプリの中でも特におすすめなのがSantaアルクです。

Santaアルク スコア診断の結果と講義受講の画面

Santaアルクの画面

 

Santaアルクは無料で使えるうえ、たった12問のテストを受けるだけでスコア診断ができます。

データによると誤差20点以内/精度は95%以上です。

テン
もちろん僕も使ってますし、僕が教えている生徒さんにも使ってもらってますが、誤差は本当に小さいです。他に診断アプリもありますが、間違いなくSantaアルクが診断精度で一番ですし、しかも無料でできるのが素晴らしいです。ただ、800点以上になるとブレが60〜80点くらいになる印象はあります。でも800点未満なら信頼できます。

 

やることは3ステップだけです。

  1. アプリをダウンロード(無料)
  2. 12問解く
  3. スコアが表示される

ここまで3分。コンビニでコーヒーを買うより早く終わります。

ですので、必ずSantaアルクで自分のスコアを測定してください。

テン
「後でやろう」と思うと、確実に後回しになります。なので、今すぐSantaアルクをダウンロードして、ゲーム感覚で一度スコア測定してみてください。本当にあっという間に終わるので、驚くはずです。終わったら、この記事に戻ってきてください。

 

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Santaアルク

 

公務員試験でTOEIC加点を狙うときの注意点4つ

①IPテスト(団体受験)のスコアは使えないことが多い

国家総合職は、人事院がIPテストのスコアを加算対象外と明記しています。自治体・警察官でも「IPテストを除く」と明記する県があります(調査で明記を確認できたのは茨城・岐阜・兵庫・香川・熊本・鹿児島の6県)。

大学等で受けたIPテストのスコアでは申請できない前提で、公開テスト(個人申込)を受けてください。違いは「TOEIC IPテストとは?公開テストとの違い・活用法を975点が徹底解説」で解説しています。

②スコアの対象期間が決まっている

国家総合職は「試験年度の4月1日から遡って5年前の日以後」のスコアが対象と、意外と長めです。一方で自治体は「試験日から2年以内」と定める例(埼玉県警察など)もあり、バラバラです。

大学1〜2年で取ったスコアが使えるかは受験先次第なので、要項の対象期間を確認してください。

③証明書類は公式認定証。再発行は試験日から2年以内

加点申請には公開テストでもらえる公式認定証(Official Score Certificate)が必要です。国家総合職は紙・デジタルどちらも可で、第2次試験の際に持参します。(IPテストではもらえません。)

紙の認定証を紛失した場合、再発行できるのは試験日から2年以内です。公務員試験で使う予定があるなら、認定証は大切に保管してください。

④申込から結果まで約2ヶ月かかる。直前では間に合わない

TOEIC公開テストは申込締切が試験日の約1ヶ月半前、スコア表示は試験日から17日後です。「出願直前に受けて間に合わせる」はできません。

公務員試験の勉強が本格化する前、大学3年の夏〜秋までにスコアを取り切っておくのが理想的なスケジュールです。

公務員試験向けのTOEIC勉強法

やることはシンプルです。まず今のスコアを測り、目標との距離に応じて戦略を決めます。

スコアの測り方は前半で紹介したとおり。無料でスコア測定ができるアプリ「Santaアルクを使ってください。

 

スコアを測った後は、そのスコアに合わせて勉強法を実践していきます。

具体的な勉強法について、本当に初めて受ける方は「TOEIC勉強法 完全ロードマップ|初心者から800点までを975点が全21STEPで解説」をご覧ください。全体像が見えてきます。

 

また、すでに受けたことがある方も、前提として今のスコアを測るためにSantaアルクを使った上で、以下の記事から今のスコアに合うものを選んで勉強法を実践してください。(このサイトのスコア別勉強法は、全てSantaアルクのスコアを基準に作っています。)

TOEIC250点を取る勉強法
TOEIC300点を取る勉強法
TOEIC350点を取る勉強法
TOEIC400点を取る勉強法
TOEIC450点を取る勉強法
TOEIC500点を取る勉強法
TOEIC550点を取る勉強法
TOEIC600点を取る勉強法
TOEIC650点を取る勉強法
TOEIC700点を取る勉強法
TOEIC750点を取る勉強法
TOEIC800点を取る勉強法
TOEIC850点を取る勉強法
TOEIC900点を取る勉強法
TOEIC950点を取る勉強法

公務員試験のTOEICに関するよくある質問

Q1. 国家一般職や国税専門官などの専門職でも加算される?

されません。人事院の英語試験加算があるのは国家総合職のみで、一般職や国税専門官などの専門職試験には加算制度がありません。ただし基礎能力試験には英語の文章理解が出題されるので、TOEICの勉強が無駄になることはありません。面接でのアピール材料にもなります。

Q2. 市役所の採用試験でも使える?

IIBCの調査対象は都道府県と政令指定都市ですが、一般の市役所でも独自に資格加点を設けている自治体があります。受験先の試験要項で「資格加点」の項目を確認してください。

Q3. 高卒程度の区分でも加点される?

される場合があります。たとえば熊本県は高校卒業程度(一般事務・警察事務)も730点以上で20点加点の対象ですし、警察官採用は高卒程度区分を含む県が多くあります。

Q4. 公務員志望なら何点を目指すべき?

国家総合職ならまず600点(15点加算)、狙えるなら730点(25点加算)です。警察官志望なら470点で29都道府県の加点ラインに届くので、ハードルはかなり低めです。600点・730点のレベル感は「TOEIC600点のレベル【立命館大学平均と同程度&勉強法・参考書も紹介】」「TOEIC730点のレベルとすごさ【上智大学生と同程度・就活で差別化・勉強法も紹介】」で解説しています。

まとめ

公務員試験でのTOEIC活用について解説しました。ポイントを振り返ります。

  • 国家総合職は600点で15点・730点で25点が最終合格者決定時に加算(一般職は対象外)
  • 自治体職員は11自治体が優遇。長野県の60点加点など、合否を動かす規模の制度がある
  • 警察官は40都道府県が優遇。29都道府県は470点から対象でハードルが低い
  • IPテスト不可が基本。公開テストを受けて、公式認定証を保管しておく
  • 申込から結果まで約2ヶ月。公務員試験の勉強が本格化する前にスコアを取り切る

加点は「最後の一押し」です。まず自分の受験先の制度と、今の自分のスコアの距離を確認するところから始めてみてください。