今回はTOEIC600点から700点に上げる方法を徹底解説します!
筆者のTOEICスコアは975点(リスニング495点、リーディング480点)です!
TOEIC600点と700点の英語レベル差
TOEIC600点は上位52.3%のスコアで、正答率の目安は62%です。
一方、TOEIC700点は全体の上位31.2%のスコアで、正答率の目安は70%です。
TOEIC活用状況と求められるスコア
上画像より、新卒採用では545点、中途採用では620点が要件・参考とされる平均的なTOEICスコアの基準となっていることがわかります。
また、TOEIC公開テストの平均スコアは608点です。
700点は公開テストの平均スコアより、また、中途採用で求められる平均スコアよりも高いです。
よって、700点取れれば、一般的な企業への就職活動・転職活動で他の候補者と英語力で差別化して、選考を有利に進められます。
TOEIC600点と700点の主な差は4つです。
- 語彙力・文法力
- リスニング・リーディングの精度
- TOEICの理解度
- TOEICへの慣れ
TOEIC600点の方は基本的な語彙・文法は身についてきているものの、まだまだ物足りません。
また、根本的なリスニング・リーディング力が低く、精度が高くありません。
TOEIC600点から700点に上げるには、語彙・文法をさらに強化し、根本的なリスニング・リーディング力を高めることが重要です。
さらに、TOEIC600点の方はTOEICの理解度が低かったり、演習不足で問題形式に慣れていなかったりすることが多いです。
よって、TOEICについてよく知り、実践演習をしっかり行うことも重要です。
TOEIC600点から700点に上げる勉強法
さて、ここからTOEIC600点から700点に上げるための勉強法を解説します!
語彙力を強化する
TOEICには、大学受験等とは異なる「TOEIC特有の英単語」が多く登場します。
よって、TOEIC特有の英単語を覚えることがスコアアップのために重要です。
語彙力を強化する方法は2つあります。
- TOEIC特化の英単語帳を使う
- 問題演習でわからない英単語を調べノートにまとめ定期的に見直す
①で頻出単語をしっかり覚え、②で頻出ではないが重要な英単語をカバーしていきます。
また、英単語を覚えるコツが4つあります。
- 発音する
- 反復する(1度に多くの英単語に目を通すことを繰り返す)
- 毎日寝る前に暗記する
- 1冊しっかり覚える
これだけで英単語の暗記効率はグッと向上するので、ぜひ実践してください。
文法は問題演習で知識を引き出すスピードを速くする
すでにTOEIC600点取れているなら、基本的な文法事項は理解できるはずです。
ただ、文法の知識を引き出すスピードが遅い方が多いです。
知識を引き出すスピードが遅ければ、リスニングで聞き取れても内容を理解するのに時間がかかります。
リーディングでも文章・設問を読むスピードが落ちるので、全体の解答スピードが遅くなり、スコアが下がる原因になります。
文法の知識を引き出すスピードを上げるには、TOEIC Part5の文法問題を繰り返し解くことが効果的です。
おすすめの問題集は「でる1000問」です。
返り読み対策としてスラッシュリーディング
TOEICのスコアが伸び悩んでいる場合、英語を「返り読み」しているかもしれません。
返り読みというのは、英文を一度最後まで目を通した後、後ろから日本語に訳していくことです。
返り読みをしてしまうと、
- リーディングでは読解スピードが遅くなる
- リスニングは内容が理解できなくなる
など、たくさんの弊害が出てきます。
返り読み対策には、意味のまとまりごとにスラッシュを入れる「スラッシュリーディング」が効果的です。
例えば、以下のように行います。
スラッシュの入れ方は1つではありません。
慣れないうちはスラッシュは多くなるはず。
しかし、練習するうちにより多くの範囲を1つのまとまりとして理解できるようになるので、スラッシュは少なくなっていきます。
そして最終的には、スラッシュを入れずとも英文を前から理解できるようになります。
リスニング力を伸ばす
リスニング力を伸ばす方法は2つあります。
- ディクテーション
- シャドーイング
ディクテーション
ディクテーションは、聞こえた音声を書き取る練習法です。
- リスニング音声のスピードについていけるようになる
- 音の連結を判別できるようになる
という効果があります。
ディクテーションは以下の手順で進めます。
- 全文を聞く
- 音声を1文ごとに区切って止めながら書き取る(書き取れるまで音声は何度再生し直してもOK)
- 再度全文を聞いて、意味を意識しながら書き取った内容をチェック
- スクリプトを見て間違いがないかチェック
- 間違いがあった場合は聞き取れるようになるまで聞き直す
シャドーイング
相手の言ったことを理解するプロセスは2段階です。
- 音声認識
- 意味理解
日本語の音声を聞く場合は音声認識は自然にできます。
意味理解に集中することができるので、相手の言ったことを一度で理解できます。
しかし、英語の音声を聞く場合、練習していなければ、音声認識に脳のメモリーを割かなければなりません。
つまり、意味理解に完全に集中することができないため、相手の言ったことに対する理解度が著しく低くなってしまいます。
そこで、音声認識を自然とできるようになるために効果的なリスニング練習法がシャドーイングです。
シャドーイングは以下の手順で進めます。
- 一度全文を聞く(意味を理解しながら)
- スクリプトを確認する
- スクリプトを確認しながら、音声を流して聞き取りと同時に発音する
- ③を最低3回繰り返す
- スクリプトを見ずに、音声を流して聞き取りと同時に発音する
- ⑤を最低3回繰り返す
ディクテーション・シャドーイングの教材には、公式問題集を使うのがおすすめです。
最初は短文のPart1・2を、慣れてきたら長文のPart3・4を使って練習しましょう。
Part3・4・7を重点的に対策する
TOEICにはPart1〜7までありますが、Partごとに難易度は大きく変わります。
簡単なのはPart1・2・5・6、難しいのはPart3・4・7です。
TOEIC600点を取れている方の多くは、Part1・2・5・6では安定して高得点を取れます。
よって、ここから対策すべきはPart3・4・7です。
ただし、「Part3・4・7で点数を稼いで600点取ったけど、Part1・2・5・6のどれかが苦手」という方はPart1・2・5・6のうち苦手なパートを対策するようにしてください。
苦手なパートを対策する方が、得意なパートをさらに得意にするより簡単です。
各パートの勉強法については、LINE公式アカウント友達追加で受け取れる「TOEIC勉強法大全」で詳しく解説しているので、ぜひご覧ください。
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実践演習する
実践演習の目的は主に4つあります。
- TOEICの問題形式に慣れる
- 120分間集中する体力と、時間配分を身につける
- 抜けている知識を身につける
- 苦手なPartを把握する
①と②は言葉通りです。
③について、実践演習をしていると知らない/勉強したが忘れてしまった知識がたくさん登場するはずです。
復習のタイミングでこのような知識を調べることで、知識の抜け漏れを防げます。
また④について、問題を解いていると感触が悪い苦手なPartが明らかになるはずです。
苦手なPartを克服するように勉強すれば、自ずとスコアは伸びていきます。
なお、実践演習には公式問題集を使うのがおすすめです。
「公式」とついているだけあって本番に最も近い形式・難易度の問題が掲載されており、他の教材を使うより学習効果が高いからです。
さらに、復習の際は以下の2点を丁寧に行いましょう。
- 英文は聞き取れるようになるまで聞き直す
- スラスラ読めるようになるまで読み直す
地道な作業ですが、抜群に効果的です。
これをやるのとやらないのとではスコアの伸び方が大きく変わってくるので、面倒に感じるかもしれませんが、確実に丁寧に行ってください。
スキマ時間はアプリで勉強
- 通勤・通学の移動時間
- 休憩時間
など、日々の生活を見直すと、勉強に有効活用できそうなスキマ時間はたくさん見つかるはずです。
1日30分でもスキマ時間に勉強できれば、1ヶ月で15時間もの勉強時間になります。
スキマ時間の勉強には「スタディサプリTOEIC」を活用するのがおすすめです。
スマホでいつでもどこからでも気軽に、かつ本格的にTOEIC対策ができます。
スタディサプリTOEICは無料体験もできるので、ぜひ試してみてください!
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TOEIC600点から700点に短期間で上げるコツ
ここからはTOEIC600点から700点に上げるために意識してほしいポイントを解説します。
時間配分を決める
TOEICのリーディングでは時間配分がとても大切です。
TOEIC700点を取るためには、基本的に以下の時間配分を守りましょう。
- Part5:10分間
- Part6:10分間
- Part7:55分間
リスニングは必ず先読み
リスニングの設問・選択肢は必ず先読みするようにしましょう。
先読みすることで、ある程度どんな内容の音声が流れるのか予想できます。
また、設問読みに集中力を割く必要がなくなり、音声に集中できるようになるので聞き取り力もアップします。
先読みは練習が不可欠です。
最初は難しいですが、練習すれば必ずできるようになります。
普段の問題演習でしっかり先読みする練習をしましょう。
わからない問題に固執しない
わからない問題に固執してしまうと、リスニングでは先読みのリズムが崩れるので、正答率がガクッと下がります。
リーディングでも、本来なら解けたはずだった後半にある簡単な問題に使える時間がなくなってしまうので、スコアが伸びません。
「TOEICは難問1問より易問3問」です。
時間をかけて難問1問をなんとか解くより、同じ時間で簡単な問題を3問解いた方がスコアは伸びます。
定期的に自分の実力を把握する
定期的に公式問題集を解いて自分の実力を把握しましょう。
目的は2つあります。
- 「今やっている勉強法が効果的かどうか」を判断すること
- 自分の苦手パート/単元を見つけること
①について、スコアが伸びているなら今やっている勉強法は効果的ということなので、そのまま続ければOKです。
一方で、スコアが伸びていないなら今やっている勉強法は効果的でないため、「何か改善すべきだ」とわかります。
②について、TOEICのスコアを効率的に伸ばすには苦手パート/単元を克服することが効果的です。
そして苦手パート/単元を把握するには、実践演習を通じて「どのパート/単元の正答率が低いのか」を確認するのが最も確実です。
- 公式問題集を持っていない
- 公式問題集を解く時間(2時間)を確保できない
という方は、代わりに「Santaアルク」というアプリを使うのがおすすめです。
無料で使えるうえ、たった12問のテストを受けるだけでスコア診断ができます。
しかも精度が95%と高いため、診断結果を信頼できるのもポイントです。
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TOEIC600点から700点に上げるのに必要な勉強時間【1ヶ月でも十分可能】
他のサイトだと、TOEICのスコアを100点アップさせるには200〜300時間程度必要と言われています。
これに基づくと、TOEIC600点から700点に上げるためには200〜300時間勉強することが必要だということになります。
しかし、実際にはこんなにかかりません。
というのは、「100点アップに200〜300時間」という値は、あくまで1985年の調査結果なんです。
より正確に言えば、「Saegusa, Y. (1985) Prediction of English Proficiency Progress. Musashino English and American Literature, 18: 165–185」から持ってきているデータです。
当然、1985年と現在では状況が全くと言っていいほど異なります。
TOEICの勉強法に関する情報はネットで簡単に手に入りますし、英語・TOEICの教材もたくさんあります。
よって、現在では、TOEIC600点から700点に上げるのに200〜300時間もかからないと考えるのが妥当です。
TOEIC600点から700点に上げるために使うべき参考書・教材
ここからはTOEIC600点から700点に上げるために使うべき参考書や教材を紹介します!
TOEIC 出る単特急 金のフレーズ
TOEICの超定番英単語帳です。
TOEIC対策をする方ならみんな持っていると言っても過言ではありません。
以下のように単語がレベル別に分けられているので、自分の目標スコアを達成するために必要な英単語を過不足なく覚えられます。
- 600点レベル(400単語)
- 730点レベル(300単語)
- 860点レベル(200単語)
- 990点レベル(100単語)
また、上記のメインの英単語のほか、以下の補足的な英単語集もついています。
- パート1重用語100
- 部署・職業名
- 前置詞・接続詞・接続副詞
- 多義語
- 定型表現
どれも覚えておくとTOEICで有利になるものばかりなので、積極的に覚えていきましょう。
TOEIC勉強法大全
「TOEIC勉強法大全」は私のLINE公式アカウントを友達追加で受け取れる特典の1つです。
TOEICスコアアップに必要な勉強法を、基礎/リスニング/リーディング/Part別/総合という5つのカテゴリーに分けて徹底解説しています。
このほかにも、英文法の教材や英単語語源集・レベル別英単語集などをゲットできます。
TOEIC学習に必ず役立つので、ぜひ活用してください!
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TOEIC公式問題集
TOEICの実践演習をするのに特におすすめしたい問題集です。
「公式」というだけあって本番に近い難易度・形式の問題が掲載されています。
そのうえ、本番と同様のスピーカーが音声の収録を担当しているので、限りなく実践に近い形で問題演習できます。
現在、冊子・バージョンは1〜11まであり、11が最新です。
問題集としては価格が少し高いですが、本気でTOEICを勉強するなら最低1冊は持っておきたい問題集です。
公式 TOEIC Listening & Reading トレーニング リスニング編
TOEIC公式が出版しているリスニング特化の問題集です。
以下の2冊ありますが、購入する場合はより新しい「トレーニング2」を選びましょう。
- 公式 TOEIC Listening & Reading トレーニング リスニング編(2017/6/23発売)
- 公式 TOEIC Listening & Reading トレーニング 2 リスニング編(2023/12/4発売)
公式の問題集だけあって、本番に近い形式の問題が載っているのがポイント。
問題量も「380問」(トレーニング2)と多いので、実践的に問題演習の経験をどんどん積めます。
「公式問題集だけだと物足りない」と感じた場合には、「公式 TOEIC Listening & Reading トレーニング リスニング編」を使うのがおすすめです。
TOEIC 文法問題 でる1000問
TOEICのPart5の文法問題が1049問掲載されている問題集です。
とにかく網羅性が高いのが特徴。
「Part7の長文があまり得意じゃないから、Part5・6でしっかりスコアを稼ぎたい」と考えている方におすすめです。
まとめ
TOEIC600点から700点に最短で上げるための勉強法を解説しました。
- TOEIC特有の英単語を覚える
- 文法の知識を引き出すスピードを上げる
- スラッシュリーディング
- ディクテーション
- シャドーイング
- Part3・4・7を重点的に対策
- 実践演習
- スキマ時間はアプリで勉強
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