- 「TOEIC 金のフレーズ」
- 「TOEIC 銀のフレーズ」
この2冊はTOEIC英単語帳の中で最も知名度が高く、そして最も使われている英単語帳です。
書店のTOEICコーナーに行くと、必ずと言っても良いほど一番目立つところに置かれています。
この記事を見てくれている方も、当然「金フレ」「銀フレ」は知っていますよね。
ただ、その違いについてはよくわからない方が多いのではないでしょうか。
お気持ち、わかります。金フレと銀フレは類似していて、どっちを使えば良いのか明確じゃないんですよね。
そこでこの記事では、金フレと銀フレを使ってTOEIC約400点(公式問題集)からTOEIC975点(公開テスト)まで上げた筆者が、金フレと銀フレの違いを徹底解説します。
- 金フレ・銀フレってそもそもどんな英単語帳?
- 金フレ・銀フレの対象者は?
- 金フレ・銀フレの到達レベルは?
- 金フレ・銀フレの単語は重複してるって本当?
- 金フレ・銀フレはどっちがおすすめ?
- 金フレ・銀フレを併用するのはアリ?
この記事を読めば、金フレと銀フレの違いがバッチリわかるので、ぜひ参考にしてください!
筆者のTOEICスコアはこちらです!
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TOEIC金のフレーズとは?
金のフレーズは、TOEICの超定番の英単語帳です。最も購入されている英単語帳で、TOEIC対策する方ならみんな持っていると言っても過言ではありません。
前身の「新TOEIC TEST 出る単特急 金のフレーズ」の発売は2012年3月。
その後、2016年5月〜のTOEICの新形式変更に伴い、今の「TOEIC L&R TEST 出る単特急 金のフレーズ」へと改定されました。
コンセプトは「TOEICに出る単語だけを、フレーズで効率的に覚えられる」。
実際に使ってみるとわかりますが、コンセプトの通り、金フレの単語は本当によく出てきます。
TOEIC銀のフレーズとは?
銀のフレーズは、上述した金のフレーズの英単語帳です。
発売は2018年2月と、金フレより遅いです。
銀のフレーズが誕生した経緯は、「初級者向けの金フレが欲しい」という要望があったからだということです。
実際、銀のフレーズには、TOEIC頻出単語に加え、金のフレーズには載っていない基本英単語も多数収録されています。
TOEIC金フレ・銀フレの共通点
TOEIC金フレ・銀フレの共通点は主に4つです。
- TOEICに出る単語がTOEICに出る意味で掲載されている
- フレーズを通じて単語を覚える仕組み
- 単語の詳しい解説
- アプリで音声を聞く
それぞれ解説していきます。
TOEICに出る単語がTOEICに出る意味で掲載されている
金フレ・銀フレにはTOEICに本当によく出る英単語ばかりが掲載されています。
実際に使ってみるとわかりますが、金フレ・銀フレに載っている英単語は、笑ってしまうほど試験に出てきます。
しかも、普通の意味じゃなくて「TOEICに出る意味」が載っています。
たとえば、supplyは普通なら「供給」「供給する」という意味が連想されますが、金フレでは「必需品・備品」という意味も載っています。
なんでこんな高い精度で単語を厳選できているかというと、その秘密は「TEXファイル」にあります。
TEXファイルというのは、金フレ・銀フレ筆者の「TEX加藤」さんが、TOEIC試験後に出題単語や重要語句・フレーズをまとめたファイルです。
過去に実際に出題された単語が掲載されているからこそ、その精度が爆発的に高いんですね。
もっと言うと、金フレ・銀フレはTEXファイルに加えて、過去の公式教材などを参照しているということです。
具体的な英単語の厳選方法は以下の通りです。
- 日韓の公式教材をテキストデータ化
- ①のデータを語彙分析ソフトにかける
- 単語を頻度順に並べてリスト化
- リストから冠詞や前置詞などを取り除く
- 中学校の検定教科書を参考に、中学レベルの単語を除く(金フレ)
- アルクのSVL12000(英単語帳)等で単語の難易度を数値化
- TOEIC的な視点で難易度の数値を微調整
- 単語を頻度・難易度順に並べ替え
- リストの上位から順に単語を厳選
- TEXファイルから単語を追加
フレーズを通じて単語を覚える仕組み
「金のフレーズ」「銀のフレーズ」とついていることからわかるように、金フレ・銀フレには1単語1フレーズが載っています。
まあそもそも英単語帳の多くは、まず単語があって、その日本語訳と使い方を示す例文があるというのがよくある形式です。
ただ「金フレ」「銀フレ」は、単語が「穴埋め」になっているのが特徴です。
穴埋めになっていることで、「単語を思い出す」という作業が追加されます。
「単語思い出す」という作業を繰り返すことで、単語の定着度がアップするというわけです。
さらに、金フレ・銀フレに載っているフレーズは「TOEIC風のフレーズ」です。
TOEICでよく見る形が載っているので、実際に問題に問題を解くときにスムーズに読み進めることが可能になります。
単語の詳しい解説
単語帳見開き右ページの右側には、各英単語の解説や関連語句が掲載されています。
解説部分には
- どんなPart・タイミングで単語が登場するのか
- どのように単語が使われるのか
- 単語を含む定型表現
などが掲載されています。
ただ無機質に単語を覚えるのではなく、使われる場面を想定しながら覚えられるので、単語がより定着しやすいです。
アプリで音声を聞く
金フレ・銀フレに載っている単語・フレーズの音声は、abceedという無料のアプリで聴くことができます。
発音を確認するのはもちろん、聴覚を刺激しながら単語を覚えることで単語をより効率的に覚えられます。
ちなみに、abceedには「参考書の人気ランキング」というのが表示されるんですが
- 金フレは1位
- 銀フレは3位
でした。(執筆時点)
TOEIC金フレ・銀フレの違い
さて、ここから本題です。TOEIC金フレ・銀フレの違いを、さまざまな視点から解説していきます。
対象者
- 金フレの対象者はTOEIC500点以上
- 銀フレの対象者はTOEIC200点〜400点
の方です。
金フレは「TOEIC頻出の英単語」を掲載しています。
一方銀フレは「TOEIC頻出の英単語+基本英単語」を掲載しています。
到達レベル
- 金フレの到達レベルはTOEIC900点以上
- 銀フレの到達レベルはTOEIC500点〜600点
です。
金フレさえあれば、TOEIC900点以上を取れるほどの語彙力が身につきます。
また、銀フレの場合はTOEIC500点〜600点くらいに到達できるイメージです。
リーディングは銀フレだけだとちょっときつい印象ですが、リスニングなら銀フレを覚えればかなり聞き取りやすくなると思います。
見出し語
金フレの見出し語(メインの1000単語)は以下のとおりです。
- 600点レベル 助走の400語
- 730点レベル 加速の300語
- 860点レベル 飛躍の200語
- 990点レベル 頂点の100語
一方で、銀フレの見出し語は以下のとおりです。
- 基礎の400語
- 頻出の300語
- 必須の200語
- 発展の100語
Supplement(補足英単語集)
Supplementというのは、金フレ・銀フレに載っている補足的な英単語集です。
覚えておくとTOEICで役立つ英単語・表現が、まとめて掲載されています。
金フレのSupplementは以下の通りです。
- パート1重要語100
- 部署・職業名
- 前置詞・接続詞・接続副詞
- 多義語
- 定型表現
一方、銀フレのSupplementは以下の通りです。
- 設問に出る単語・表現
- パート1重要語50
- 注意すべき日常単語
- 前置詞・接続詞・接続副詞
- 部署・職業・専攻名
- 定型表現100
TOEIC金フレ・銀フレは重複している?
「金フレと銀フレの単語はいくつか重複している」と聞いたことがあるかもしれません。
これは本当です。
じゃあどのくらい重複しているのかというと、実際に数えたところ「558語」でした。
また、金のフレーズの「600点レベル 400単語」については、すべて銀のフレーズにも掲載されています。
よって、銀フレを先に使っておけば、ゼロから金フレを覚えるより、スタートラインが前の状態で金フレに移行できます。
あと、重複単語でも、金フレ・銀フレで掲載フレーズは異なります。
たとえば、inform「知らせる」という英単語のフレーズは以下の通りです。
- 金フレ:We are happy to inform you that「〜を知らせることができて嬉しい」
- 銀フレ:inform customers of a new service「客に新しいサービスを知らせる」
TOEIC金フレ・銀フレはどっちを使うべき?
すでにTOEIC500点レベルを超えているなら、基本英単語はおおかた身についています。
よって、金フレを使いましょう。
一方で、TOEIC500点レベルを超えていないなら、基本英単語がまだ身についていない可能性が高いです。
よって、銀フレからじっくり覚えていくのがおすすめです。
もしまだ試験を受けたことがなくて、自分のスコアを知らないという場合は「Santaアルク」というアプリを使って今のスコアを測定してください。
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「Santaアルク」は無料で使えるうえ、たった12問のテストを受けるだけでスコア診断ができます。
しかも精度が95%と高いため、診断結果も信頼できます。
もしスコアを測定せずに感覚で英単語帳を選んでしまうと、以下のような失敗をしてしまいます。
- 本来は金フレで良いのに、銀フレから使って時間とお金を無駄にする
- 本来は銀フレを使うべきなのに、金フレを使って挫折する
①はまだマシなんですが、問題は②です。
基本的に、金フレの方が単語が複雑なので覚えるのが大変です。よって、銀フレなどで基本英単語を覚えた経験がない方がいきなり金フレを使うと覚えるのが大変すぎて挫折しがちです。
ですので、今の自分のスコアがわからないなら必ず「Santaアルク」でスコア測定してください。
これをやるのとやらないのとでは、今後の学習効率が段違いに変わってきます。
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TOEIC金フレ・銀フレを併用するのはアリ?
TOEIC金フレ・銀フレを併用するのはアリです。
「銀フレの後に金フレを使う」というのは当然アリです。
また、「基本は金フレだけど、基本英単語を復習するために銀フレも持っておく」というのもアリです。
さらに、前述のように金フレ・銀フレの単語はいくつか重複していますが、フレーズは金フレ・銀フレでそれぞれ異なります。
opportunity「機会」「チャンス」の場合
金フレ:an opportunity to work with you「あなたとお仕事する機会」
銀フレ:That’s a great opportunity「それは素晴らしい機会です」
異なるフレーズで単語を覚えれば、定着度もアップします。
TOEIC金フレ・銀フレの使い方
TOEIC金フレ・銀フレの使い方はほとんど同じです。
- 英単語は反復して覚える
- 発音は適宜確認する
ただし、「見出し語とSupplementの覚える順番」は金フレ・銀フレで異なります。
- 金フレ:600点レベル→前置詞・接続詞・接続副詞→730点レベル→・・・(省略)
- 銀フレ:見出し語→Supplement
詳しい使い方については以下の記事をご覧ください。
TOEIC金フレ・銀フレの他に英熟語帳はいるのか?
「TOEIC金フレ・銀フレの他に英熟語帳を用意する必要はある?」という疑問を持つ方もいるでしょう。
答えは「TOEIC対策に英熟語帳は必要ない」です。
なぜなら、わざわざ英熟語帳を使わなくても「文中でわからない英熟語を調べて単語カードやノートにまとめる」という方法で必要は英熟語は覚えられます。
また、「金フレ」「銀フレ」にも熟語は掲載されているので、それらを覚えるだけでも十分な熟語力が身につきます。
まとめ
TOEIC金フレ・銀フレの違いを解説しました。
金フレ | 銀フレ | |
対象者 | TOEIC500点以上 | TOEIC200〜400点 |
到達レベル | TOEIC900点以上 | TOEIC500〜600点 |
見出し語 | スコアで分かれている | 基礎・頻出・必須・発展で分かれている |
Supplement (補足英単語集) | 銀フレより難易度が高い | 基本的な補足英単語 |
金フレ・銀フレには、TOEICに本当によく出る英単語ばかりが掲載されています。
覚えれば覚えるほど、TOEICの英文は読みやすく&聞き取りやすくなるので、積極的に覚えていきましょう!
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