結論:オンラインIPテストは自宅で受けられるTOEICの団体向け試験です。CAT方式・90問・約1時間で実施され、公開テストの200問・2時間とは形式が大きく異なります。
- 「オンラインIPテストって何?公開テストと何が違うの?」
- 「自宅で受けられるって本当?」
- 「時間配分はどう考えればいい?」
- 「自宅受験でカンニングはできるの?対策は?」
この記事は、こういった疑問を持っている方に向けて書きました。
正直、オンラインIPテストは情報が少なくて、受験前に「何を準備すればいいかわからない」状態になりがちです。
でも、公開テストや通常の対面型IPテストとの違いと自宅受験のルールを把握しておけば、当日は落ち着いて臨めます。
ということでこの記事では、TOEIC975点の僕がオンラインIPテストの仕組み・受験方法・時間配分・カンニング対策を徹底解説します。
筆者のTOEICスコアは975点(リスニング495点、リーディング480点)です!

- 1 TOEIC IPテスト オンライン受験とは?【通常テストとの違い】
- 2 TOEIC IPテスト オンラインのメリットと注意点
- 3 TOEIC IPテスト オンラインがおすすめ/おすすめでない人
- 4 TOEIC IPテスト オンラインの問題構成【CAT方式の詳細】
- 5 TOEIC IPテスト オンラインの平均点と目指すべきスコア【2024年度データ】
- 6 TOEIC IPテスト オンラインの時間配分【1時間】
- 7 TOEIC IPテスト オンラインの対策方法
- 8 TOEIC IPテスト オンラインのコツ【CAT攻略法】
- 9 TOEIC IPテスト オンラインでカンニングはNG【バレる理由と処分】
- 10 TOEIC IPテスト オンライン受験のよくある質問
- 11 まとめ
TOEIC IPテスト オンライン受験とは?【通常テストとの違い】
結論:オンラインIPテストは、通常のTOEICとは試験時間も問題数もまったく別物です。自宅からでも受験できます。
公開テストとどう違うのか、まずは全体像をサクッと整理します。
まず前提として、IPテスト(Institutional Program)は大学・企業が団体で実施するTOEICのことです。
公開テストが個人で申し込む一般受験のテストなので、そもそも異なります。
そのIPテストをPCでオンライン受験できるようにしたのが「オンラインIPテスト」です。2020年から導入されました。
その導入根拠としては、外出自粛や働き方改革に伴うリモートワークの普及があります。オンライン受験ができるようになったことで
- いつでも気軽にTOEICを受けられる
- 外出せずに安心してTOEICを受けられる
- 企業・団体は会場や資材の準備にかかる負担を減らせる
といった利点があります。
公開テスト・対面IPテスト・オンラインIPテストの違いをまとめると以下のとおりです。
| 項目 | 公開テスト | IPテスト(対面) | IPテスト(オンライン) |
|---|---|---|---|
| テスト形式 | マークシート | マークシート | PC(CAT方式) |
| 試験時間 | 約2時間(L45分+R75分) | 約2時間(L45分+R75分) | 約1時間(L25分+R37分) |
| 問題数 | 200問(L100+R100) | 200問(L100+R100) | 90問(L45+R45) |
| 会場 | IIBC指定会場 | 団体指定会場 | 団体指定会場 or 自宅 |
| 受験料(税込) | 7,810円 | 4,230円 | 4,230円 |
| 結果通知 | 試験日から17日後 | 約5営業日後 | 即日(受験直後に画面表示) |
| 公式認定証 | あり | なし(スコアレポート) | なし(スコアPDF) |
| 申込 | 個人 | 団体 | 団体 |
重要なポイントを補足します。
- 試験時間:約1時間で終わるのは正直ありがたいです。公開テストの2時間は集中力が持たない人も多いので、これだけでもオンラインIPを選ぶ理由になります。
- 結果通知:受験が終わった瞬間にスコアが画面に表示されます。翌日午前10時からPDFでダウンロードも可能です。ただしダウンロード期限はテスト実施月の翌月末までなので、忘れずに保存してください。
- 公式認定証:オンラインIPテストでは公式認定証が出ません。スコアPDFのみです。企業によっては公式認定証を求める場合があるので、就活・転職で使う予定がある人は事前に確認が必要です。
- 受験料:4,230円は公開テスト7,810円の約半額。複数回受けたい人にはめちゃくちゃ助かります。
またオンラインIPテストで採用されているCAT(Computer Adaptive Test)とは、「適応型」と呼ばれる出題方式です。
簡単に言えば、最初のUnit One(25問)は全員共通の問題が出ます。次のUnit Two(20問)は、Unit Oneの正答状況によって難易度が変わる仕組みです。
つまり、Unit Oneで多く正解すると難問が出てくる分、高スコアを狙えるチャンスになります。
少ない問題数でも精度の高いスコアを算出できるのが、CAT方式の特徴です。
なお、オンラインIPテストは個人では申し込めません。所属する大学・企業の担当窓口に確認してください。
TOEIC IPテスト オンラインのメリットと注意点
結論:メリットは「約1時間・自宅OK・結果即日・受験料が安い」の4点。注意点は「公式認定証なし・個人申込不可・PC環境が必要」の3点です。
「オンラインIPってぶっちゃけお得なの?」と思っている人のために、メリットと注意点をそれぞれ整理します。
メリット
試験時間が約1時間
従来の公開テスト・IPテストでは、試験時間がリスニング約45分間、リーディング75分間で合計約2時間もあります。
一方で、IPテスト オンラインの場合、リスニング約25分間、リーディング37分間で合計約62分間で試験が終了します。
なぜこれほど試験時間が短くなっているかというと、前述したCAT(Computer Adaptive Test)というシステムが採用されているからです。
CATでは、受験者の能力に合わせて、リアルタイムで出題問題が変化します。
具体的には、以下の手順で問題が変化します。
- 最初のステージ(Unit One)では、全受験者に25問の同じ問題セットが出題される
- 次のステージ(Unit Two)では、最初のステージでの正誤度合に応じて受験者ごとに異なる20問の問題セットが出題される
よって、少ない問題数=短い試験時間で、受験者のスコアを適切に算出できるようになっています。
いつでもどこからでも自宅で受験できる(団体が許可した場合)
TOEIC IPテスト オンラインは、インターネット環境さえあれば、いつでもどこからでも受験できます。受験会場への移動が不要で、自分の部屋でも受けられます。
試験会場独特の緊張感が苦手な人には正直かなりラクです。
いつも使っているデスクと椅子で受けられるので、変に緊張して実力が出せないということが起きにくいです。
また公開テストの場合は、試験日が決まっています。
試験実施時間も決まっていて、午前実施の場合10:20〜12:20、午後実施の場合15:00〜17:00です。(+音テストなどの時間もある)
(IPテスト(対面)の場合は、試験日や試験実施時間は団体によって異なります。)
したがって、公開テスト・IPテスト(対面)だと、どうしても時間と場所に縛られます。
拘束時間がかかるのはもちろん、移動時間がかかりますし、遅れると受験ができなくなるので負担がかなり大きいです。
しかしIPテストのオンライン受験であれば、いつでもどこからでも受験できるので、受験の負担が小さいです。
結果が即日わかる
TOEIC公開テストの場合、試験日から17日経ったら、試験結果をオンラインで確認できます。(前後する場合もある)
そして、公式認定証(Official Score Certificate)は30日以内に手元に届きます。
TOEIC IPテスト(対面)の場合、テスト資材がデータセンターに到着した日を1営業日として、5営業日目に結果が郵送で発送されます。
一方で、TOEIC IPテストのオンラインなら、試験後すぐにスコアがわかります。
具体的には、以下の手順でスコアが表示されます。
- 試験終了
- “Congratulations! You have completed the topic listening and reading test. Click next to see your online scores.”と表示
- Nextボタンを押す
- スコア表示
そして、テスト終了後翌日以降に、運営からテスト結果取得の通知メールが届きます。
その中に「テスト結果確認方法」という記載があって、それをクリックして画面に従って手順を踏むと、正式にテスト結果をPDFでダウンロードできます。
受験料が安い
TOEIC公開テストは受験料が7,810円します。
一方、IPテストは対面・オンラインともに基本4,230円で受けられます。(企業・団体により異なる場合がある)
なお、公開テストに限り「リピート割引」というものがあります。とはいえ、リピート割引適用後の公開テストの受験料は7,150円です。
よって、公開テストのリピート割引を利用するより、IPテストを受けるほうが受験料を抑えられます。
申し込み手続きが楽
TOEIC公開テストの場合、自分で公式サイトに登録して、受験申込を行うことが必要です。
個人情報の入力はもちろん、日時や受験する都道府県、支払い方法などの選択が必要になるので、プロセスが長くやや面倒です。
一方、IPテスト(対面・オンライン)は団体申し込みです。
具体的なプロセスは団体により異なりますが、申し込み用紙への記入と受験料の支払いで申込が完了するので手続きは楽です。
履歴書にスコアを記載できる
IPテストのオンライン受験は普通より試験時間が短く、かつ自宅でも受験できるので、「就活や転職で普通のTOEICと同じように使えるの?」と思った方も多いかもしれません。
ですが、安心してください。TOEIC IPテストのオンライン受験の結果も、普通のTOEICと同じように履歴書に記載して、就活や転職で活用できます。
記載する場合は、「TOEIC Listening & Reading IPテスト(オンライン)〇〇点取得」というように
- IPテストであること
- オンライン受験であること
を明記するのがおすすめです。
また、記載する場合は、なるべく直近2年以内のモノを記載しましょう。
注意点
公式認定証が発行されない
スコアレポートは発行されますが、ETSが発行する公式認定証(Official Score Certificate)は受け取れません。ほとんどの企業の就職・転職活動ではスコアレポートで問題なく受け付けてもらえます。
ただし、通訳案内士(通訳ガイド)の国家試験など、一部の資格・審査では公式認定証の提出が必須とされているケースがあります。志望先の募集要項に「公式認定証」の記載がないか、出願前に必ず確認してください。
就活/転職でのIPテストの有効性については「TOEIC IPテストは就活で使えない?使える?注意点を解説」もご覧ください。
個人での申込ができない
オンラインIPテストは団体経由の申込のみ。個人で「受けたい」と思っても、所属する学校や企業が導入していなければ受験できません。
PC環境を自分で整える必要がある
自宅受験だからこそ、動作環境の確認が超重要です。主な要件は以下のとおりです。
- タブレットを使用する場合には専用のアプリをダウンロード
- Windowsの場合は「Google Chrome」または「Microsoft Edge」をインストール
- Windows10以降
- Macの場合は「Google Chrome」をインストール
- macOS 11 Big Sur以降
- インターネット接続は安定させる
- 使いやすいヘッドフォンやイヤホンを用意する(必須ではないが推奨)
- 1024×768以上、14インチ以上のモニタを用意する(必須ではないが推奨)
受験環境が整っていないと、本来の力を発揮しづらくなります。
なお、スマホでの受講はできないので、注意しましょう。
TOEIC IPテスト オンラインがおすすめ/おすすめでない人
ここまでの内容を踏まえて、TOEIC IPテストのオンライン受験がおすすめな人とおすすめでない人は以下のようになります。
| おすすめな人 | おすすめでない人 |
|---|---|
| 2時間の集中が辛い人 | 公式認定証が必要な人 |
| 自宅で気軽に受けたい人 | PC操作が苦手な人 |
| スコアをすぐ知りたい人 | 安定したネット環境がない人 |
| 受験料を抑えたい人 |
TOEIC IPテスト オンラインの問題構成【CAT方式の詳細】
結論:オンラインIPテストはリスニング45問(約25分)+リーディング45問(約37分)=計90問・約1時間で、通常テストの半分以下の問題数です。
- 「通常テストのPart1〜7とどう対応しているのか」
- 「Unit OneとUnit Twoで何問ずつ出るのか」
が気になっている方も多いと思うので、ここで一気に整理します。
リスニングの問題構成
| Unit One(25問) | Unit Two(20問) | 合計 | |
|---|---|---|---|
| Photographs ー写真描写(Part1相当) | 3問 | — | 3問 |
| Question-Response ー応答(Part2相当) | 4問 | 5問 | 9問 |
| Conversations [with and without a visual image]ー会話(Part3相当) | 9問 | 9問 | 18問 |
| Talks [with and without a visual image]ー説明文(Part4相当) | 9問 | 6問 | 15問 |
| 合計 | 25問 | 20問 | 45問(約25分) |
通常のTOEICのPartと対応させると、以下のようになります。
- Photographs(写真描写問題)⇔Part1
- Question-Response(応答問題)⇔Part2
- Conversations(会話問題)⇔Part3
- Talks(説明文問題)⇔Part4
通常テストのリスニングは100問・約45分ですが、オンラインIPテストは半分以下の45問・約25分です。
音声のスピードや質は通常テストと同等なので、「簡単になった」わけではありません。
注意したいのが写真描写(Part1相当)がたった3問しかない点。
通常テストで「Part1は全問正解して勢いをつける」という戦略を取っている人は、期待する問題数が来ないことを事前に把握しておいてください。
リーディングの問題構成
| Unit One(25問) | Unit Two(20問) | 合計 | |
|---|---|---|---|
| Incomplete Sentences ー短文穴埋め(Part5相当) | 5問 | 7問 | 12問 |
| Text Completion ー長文穴埋め(Part6相当) | 4問 | 4問 | 8問 |
| Reading Comprehension ー読解(Part7相当) | 16問 | 9問 | 25問 |
| 合計 | 25問(約23分) | 20問(約14分) | 45問(約37分) |
通常のTOEICのPartと対応させると、以下のようになります。
- Incomplete Sentences(短文穴埋め問題)⇔Part5
- Text Completion(長文穴埋め問題)⇔Part6
- Reading Comprehension(読解問題)⇔Part7
通常テストのリーディングは100問・75分ですが、こちらも半分以下の45問・約37分です。
ただし、Unit別に制限時間が設けられているため、通常テストのように「Part5を爆速で終わらせてPart7に時間を全振りする」という戦略がそのままでは使えません。
スコアレンジは通常テストと同じ
問題数は半分以下でも、スコアレンジは通常テストと同じ10〜990点です。
先ほど触れたCAT方式の仕組みにより、少ない問題数でも受験者の実力を高精度に測定できるようになっています。
Unit Oneが実質的な勝負どころ
ここがオンラインIPテストを受ける上で超重要なポイントです。
Unit Oneの正答率が高いと、Unit Twoでは難問が出てきます。これはAIが「この受験者は実力がある」と判定した証拠であり、その難問に正解するほど高スコアが出る仕組みです。
逆にUnit Oneで正答率が低いと、Unit Twoは易しめの問題になる代わりに、スコアの上限が実質的に下がります。
もう一つ意識したいのが、1問あたりの比重が通常テストより大きいという点。
取れる問題は確実に取っていくことが、通常のTOEICより重要になってきます。
TOEIC IPテスト オンラインの平均点と目指すべきスコア【2024年度データ】
結論:オンラインIPテスト単体の平均点は非公開ですが、IPテスト全体の2024年度平均は495点です。まずは600点を目指しましょう。
「自分が周りと比べてどのくらいの位置にいるのか」気になる人も多いと思います。
まず正直に言うと、オンラインIPテスト単体の平均点はIIBCから公式には公開されていません。
ただ、IPテスト全体のデータは公開されています。TOEIC Program DATA & ANALYSIS によると、データが取れる最新年度「2024年度」のデータは以下のとおりです。
| IPテスト(全体) | 公開テスト(全体) | |
|---|---|---|
| 受験者数 | 1,041,495人 | 735,425人 |
| 平均スコア | 495点 | 615点 |
| L平均 | 277点 | 336点 |
| R平均 | 218点 | 279点 |
IPテストと公開テストで平均が120点も違う理由は、受験する人の層がまったく異なるからです。
IPテストは大学の授業や企業の研修で「半強制的に」受けさせられる人を多く含みます。正直、「英語なんて興味ないけど学校で受けろって言われたから仕方なく…」という人も少なくありません。
一方、公開テストは自分で7,810円を払って土日に受けに行く人しかいないので、当然モチベーションの高い層に偏ります。
では、目指すべきスコアの目安はどこか。
- 600点
- 730点
- 860点
です。
600点が最初の目標ラインです。
公開テストの平均615点にほぼ並ぶ水準で、履歴書に書ける最低ラインとして広く認知されています。
次のステップは730点。就活で「英語が使えます」とアピールできるボーダーで、多くの企業が評価を上げる基準として採用しています。
さらに上を目指すなら860点。英語を実務で使うポジションに就ける目安とされており、このラインに達すると選べる仕事の幅がめちゃくちゃ広がります。
600/730/860点の詳しいレベル感は「TOEIC600点のレベルを解説」、「TOEIC730点のレベルを解説」、「TOEIC860点のレベルを解説」をご覧ください。
また就活転職ですごいと評価されるスコアについては「TOEICは何点からすごい?自慢できる?【大学生・社会人】」もあわせてご覧ください。
TOEIC IPテスト オンラインの時間配分【1時間】
結論:オンラインIPテストの時間配分は、リスニング約25分(自動進行)+リーディング約37分(Unit別に制限時間あり)です。通常テストの2時間版とはまったく別物なので注意してください。
「オンラインIPテストって、時間配分はどうすればいいの?」と思っている方は多いと思います。
まず大前提として、ここで解説するのはオンラインIPテスト(約1時間版)の時間配分です。通常のIPテスト(2時間版)とは完全に異なります。
リスニング:約25分
リスニングセクションは約25分で、音声は自動進行します。自分でペースを調整したり、一時停止したりすることは一切できません。
時間配分を意識するというより、「流れに乗って解き続ける」というイメージです。
リーディング:約37分|Unit別のおすすめ時間配分
リーディングは2つのUnitに分かれており、それぞれに制限時間が設けられています。
Unit Oneが約23分、Unit Twoが約14分です。
「この時間をどのように配分するか」が肝になってきます。
以下の表に、Unit別のおすすめの時間配分をまとめました。
| 短文穴埋め | 長文穴埋め | 読解 | 合計 | |
|---|---|---|---|---|
| Unit One(25問) | 2分 (24秒/問) | 3分 (45秒/問) | 18分 (67秒/問) | 約23分 |
| Unit Two(20問) | 3分 (25秒/問) | 3分 (45秒/問) | 8分 (53秒/問) | 約14分 |
| 合計 | 5分 | 6分 | 26分 | 約37分 |
※()内は1問当たりの解答時間目安
Unit間の時間の持ち越しは不可
注意点として、Unit Oneで時間が余っても、その分をUnit Twoに回すことはできません。逆に、Unit Twoに余裕を残そうとして早送りすることも意味がありません。各Unitの制限時間内で、そのUnit内の問題をすべて処理しきることが重要です。
【通常テスト(2時間版)との大きな違い】
通常のIPテスト(2時間版)では、Part5〜Part7の75分を自分の判断で自由に配分できます。
一方、オンライン版はUnitごとに時間が固定されているため、「読解に時間を残すために文法を速く解く」という戦略がUnit内にしか通用しません。
通常テストの時間配分については「TOEICのおすすめ時間配分を975点が解説【Part5/6/7別・時間足りない対策・解く順番・IPテスト】」をあわせてご覧ください。
TOEIC IPテスト オンラインの対策方法
ここからはTOEIC IPテストオンラインの対策方法を解説します。
今の自分のスコアを知る
TOEICは自分のレベル・スコアによって、やるべきことが大きく変わってきます。
自分のレベルより低すぎる勉強を実践しても、学べることはほとんどありません。
逆に、自分のレベルより高すぎる勉強を実践してしまうと、わからないことが多すぎて挫折します。
よって、まずは自分のスコアを把握することがとにかく重要です。
では、どのようにスコアを把握すれば良いのか。スコアを把握する方法はいくつかあります。
- TOEICを実際に受験する(1日潰れる&スコアがわかるまで時間がかかるのでおすすめしない)
- TOEICの模試を解く(めちゃくちゃ疲れる&〇〇〇点というスコアではなく、〇〇〇点〜□□□点と幅のあるスコアしか診断できない)
- アプリを使う(楽だから推奨)
この中でも特におすすめなのがアプリの利用です。なぜかというと、無料で使えるものもありますし、圧倒的に楽でかつ精度も高いからです。
TOEIC頻出単語を覚える
英単語を覚えることは必須です。
特にTOEICには、TOEIC特有の英単語が多数登場するので、TOEIC特化の英単語帳を使ってしっかり覚えていきましょう。
スコアによって対策する問題を変える
診断したスコアがTOEIC500点未満の場合、比較的問題の形式がシンプルで対策しやすい
- 写真描写問題(Photographs)
- 応答問題(Question-Response)
- 短文穴埋め問題(Incomplete Sentences)
に絞って対策しましょう。
一方で、TOEIC500点以上の場合は、以上の問題に加えて
- 会話問題(Conversations)
- 説明文問題(Talks)
- 長文穴埋め問題(Text Completion)
- 読解問題(Reading Comprehension)
も対策しましょう。
写真描写問題の対策方法
写真描写問題では、1枚の写真について4つの短い説明文が1度だけ放送されます。説明文は印刷されていません。
そして、4つの説明文の中から、写真を最も的確に描写しているものを選び解答用紙にマークします。
写真描写問題では、聞き取り能力ももちろん重要なんですが、それ以上に「どれだけ写真描写問題の単語・表現を知っているか」が重要になってきます。
よって、問題に登場した単語・表現を地道に覚えてください。
応答問題の対策方法
応答問題では、1つの質問・文章とそれに対する3つの答えがそれぞれ1度だけ放送されます。質問と答えは印刷はされていません。
そして、3つの答えの中から、設問に対して最もふさわしい答えを選び解答用紙にマークします。
応答問題では、冒頭の聞き取りがとにかく重要です。
- Whatなのか
- Whereなのか
- Whenなのか
- Howなのか
- Isなのか
- Isn’tなのか
このように冒頭の疑問詞や単語を聞き分けることができれば、自ずとふさわしい答えを選びやすくなります。
また、問題演習後はディクテーションを行いましょう。ディクテーションは聞き取った音声を書きとる練習方法です。
- 聞き取りの集中力が身につく
- 正しい発音がわかる
- 自分が聞き取れない箇所が明確になる
といった効果があります。特に大きいのは③で、自分が聞き取れない箇所を聞き取れるようになるまで聞き直せば、リスニング力は効率的かつ着実に向上します。
ディクテーションの具体的なやり方は以下の通りです。
- 音声を1度聞いて大まかな内容を把握する
- 1回1回音声を止めながら書き取る
- 繰り返し再生して「もう無理」というところまで書き取ったら次の文に
- スクリプトと書き取りを照らし合わせる
- 「書き取りが間違ってた部分」「書き取れなかった部分」は聞き取れるようになるまで聞き直す
会話問題・説明文問題の対策方法
会話問題では、2人または3人の人物による会話が放送されます。会話の内容は印刷されていません。
問題用紙に印刷された設問と解答を読んで、4つの答えの中から最も適当なものを選び解答用紙にマークします。
説明文問題では、アナウンスやナレーションのようなミニトークが放送されます。トークの内容は印刷されていません。
各トークを聞いて問題用紙に印刷された設問と解答を読んで、4つの答えの中から最も適当なものを選び解答用紙にマークする。
会話問題・説明文問題で重要なことは、どんどんと流れてくる情報に圧倒されない力です。
そのために、オーバーラッピングを行いましょう。
オーバーラッピングというのは、スクリプトを見ながら音声に重ねるように発音する練習方法です。
オーバーラッピングの効果は主に3つあります。
- 発音を理解すること
- Part3・4に出てくる問題のパターンを理解すること
- 音声のスピードについていけるようになること(メイン)
オーバーラッピングのやり方は以下の通りです。
- 音声を一度通しで聞く
- スクリプトを一度読んで音声の内容をなんとなく頭に入れる
- スクリプトを見ながら音声に重ねるように発音
- 最終的には途中で詰まることなくオーバーラッピングできるようになることを目指す
短文穴埋め問題・長文穴埋め問題の対策方法
短文穴埋め問題・長文穴埋め問題は、その名の通り英文の空欄に当てはまる単語・文章を選ぶ問題です。
どちらも語彙力・文法理解が主に問われます。
さらに、丁寧に対策するなら全文訳を行いましょう。
全文訳とは、その名の通り英文を全て訳すことです。具体的な手順は以下の通りです。
- 問題文を自分なりに訳す
- 自分の訳と解答の訳を比較
- 訳がかけ離れている場合はその原因を特定&修正
「自分で訳す&解答と比較して修正する」という作業を行うことで、英文の構造を正しく捉える力が身につきます。
さらに、英文の構造がストックとして自分の中に蓄積します。すると、再度同じような英文の構造が出てきたとき、「これはあの構造か」と瞬時に把握できます。
読解問題の対策方法
読解問題は、ある文書について、その内容に関連する設問を解く問題です。文書の数は問題によって異なり、最小で1つ、最大で3つです。
内容はさまざまで、広告やメール、チャットや新聞記事など多岐に渡ります。
長文読解なので、英語の総合力が問われます。よって、対策するのは一番最後にするのがおすすめです。
具体的な対策方法ですが、音読がおすすめです。
音読の効果はいろいろありますが、特筆すべきなのは以下の3つです。
- 読解問題特有の問題形式に慣れることができる
- 英語を語順通りに理解できるようになる
- 同じ単語に何度も触れることで、その単語が長期記憶に定着する
音読の具体的なやり方は以下のとおりです。
- わからない英文や文法を調べる
- 英文の意味を掴みながら黙読
- 日本語訳を確認
- 発音を確認するために、英文をなぞりながら音声を何度か聞く
- 最初はゆっくりと1文1文の意味をしっかり理解しながら丁寧に音読する
- 最終的に全ての英文を詰まることなくスラスラと読めるようになるまで音読する
※途中で「単語の意味や発音がわからなくなった」「日本語訳がわからなくなった」場合には再度確認してください。
スラスラ読めるようになるためには、かなりの回数音読することが必要になると思います。
より詳しい対策方法
ここまで対策方法を解説してきました。
が、正直に言うと、スコアによってやるべき対策っていうのは大きく異なってきます。
例えば現状TOEIC400点未満の方が読解問題を対策すべきかというと、答えはNoです。
なんでかっていうと、そもそもの基礎力が足りないからです。
こんな感じに、TOEICはそれぞれのスコアに合わせた勉強法を実践しなければ、勉強時間がいくらあってもスコアは伸びません。
で、ここで勉強法を書きたいんですけど、ちょっと長くなりすぎます。
ですので、「TOEICの点数を上げる方法|スコア別の最短ロードマップ【短期間スコアアップ】」という記事にスコア別に勉強法をまとめました。
TOEIC IPテスト オンラインのコツ【CAT攻略法】
結論:オンラインIPテストは通常テストとは別物です。先読み不可・Unit別制限時間・PC画面など、オンライン固有のポイントを押さえないとスコアを落とします。
「通常テストの対策はしてきたけど、オンラインならではの対策って何?」と思っている人も多いはず。
ここではオンラインIPテストの6つのコツを解説します。
Unit Oneを丁寧に解く
CATの仕組み上、Unit Oneの正答率がUnit Twoの難易度を決めます。
Unit Oneで正答率が高ければ高いほど、Unit Twoで高難度の問題が出て、最終スコアも伸びます。
だからUnit Oneは「速く解こう」ではなく、丁寧に解いて正答率を上げることを最優先にしてください。
ネット環境は万全に
TOEIC IPテストのオンライン受験では、ネット環境がとても重要になってきます。
- スムーズに解けるよう、万全なネット環境を整えておきましょう。
- ブラウザを最新版にアップデートする
- LANやWi-fiをしっかり使える環境で受験する
リスニングでは設問の先読みをしないで解く練習をする
普通のTOEICのPart3・4では、音声が流れる前に設問の先読みをすることができます。
設問の先読みをすることで
- 音声の聞き取りに集中できる
- 音声の内容をあらかじめ予測できる
- 必要な情報と不必要な情報を取捨選択できる
といったメリットがあります。
しかし、TOEIC IPテスト オンラインでは、設問の先読みができません。
なぜなら、オンラインテストでは問題ごとにページが区切られており、今のページの問題を解かないと次に進めないからです。
先読みできないのは非常に大変ですが、文句を言っても仕方がありません。
対策はシンプルで、先読みなしで解く練習を積み重ねるしかありません。公式問題集などで「先読みなし縛り」の模試を繰り返し、音声が流れた瞬間から集中できる状態を作っておきましょう。
画面スクロールを忘れない
TOEIC IPテストのオンライン受験では、問題はディスプレイに表示されます。
そこで問題になるのが、画面スクロール忘れによる、問題の解き忘れです。
問題の解き忘れを防止するために、問題ごとに必ず最後までスクロールすることを意識しましょう。
また、レビュー機能の活用も1つの手です。レビュー機能を用いれば、未回答の問題をざっと確認できるので、解き忘れ防止に便利です。
普段からPC・タブレットの画面で長文を読む練習を積んでおくと、本番でのストレスが減ります。
ただ、正直TOEICの英文をPCやタブレットで読めるサービスって、あんまりないんですよね…。
Unitごとに時間が決まっていることを意識する
普通のTOEICリーディングでは、Part5〜Part7を75分間で解きます。
時間の使い方は自由であり、得意なPartを先に早く解いて、苦手なPartは後回しということができます。
一方、TOEIC IPテスト オンラインのリーディングでは、Unitごとに時間が決まっています。
Unit内では時間を自由に使えますが、Unitを跨いで時間を配分することはできません。
わからない問題はさっさと飛ばす
オンラインIPテストはUnit別に制限時間が設けられており、時間切れになると未回答のまま次のUnitに強制移行されます。
わからない問題で長く悩むのは時間のロスです。
4択問題は適当にマークしても25%の確率で正解します。消去法で選択肢を2つに絞れれば50%です。
悩みすぎず、根拠のある選択肢を選んで次へ進むことが正しい時間配分につながります。
最も重要なのは圧倒的な英語力
ここまで解説した6つのコツを押さえれば、オンラインIPテスト固有の失点は防げます。
ただ正直、オンライン対策だけではスコアは上がりません。
先読みなしで解けるようになっても、そもそもリスニング力・語彙力が足りなければ点は取れないからです。
ですので、先ほども紹介した「TOEICの点数を上げる方法|スコア別の最短ロードマップ【短期間スコアアップ】」という記事を確認してください。
TOEIC IPテスト オンラインでカンニングはNG【バレる理由と処分】
結論:オンラインIPテストでカンニングしてもスコアは上がりません。しかもバレます。
「自宅で受けられるなら、カンニングできるんじゃ?」と思う人もいるでしょう。ぶっちゃけ、それは無理です。
確かに、カンニングは不可能ではありません。
しかし、カンニングは違反行為です。もし発覚した場合、スコアの無効化はもちろん、受験資格の剥奪などの対応が取られる場合もあります。
カンニングしてもスコアは上がらない
そもそもカンニングしても、TOEIC IPテスト オンラインのスコアがアップすることはほとんどありません。
理由は3つあります。
- リスニングの音声はどんどん流れ、聞き取りと検索を同時に行うのは厳しい
- リスニングの音声は一度読みなので、そもそも聞き取れなければ調べることができない
- リーディングは試験時間が短くて、調べてたら時間が終わる
カンニングしてもスコアが上がらないどころが下がる可能性すらあるので、カンニングしようなんて考えない方が良いです。
AI監視サービスが利用されることもある
また、所属する団体によっては、「AI監視サービス」というのを利用している場合もあります。
これはなんなのかというと、
- 受験前に受験者本人の顔と本人確認書類を撮影
- テスト受験中の様子を録画
- 録画データをAIが解析
することで、替え玉や不正行為を防止するサービスです。
不正の解析は、以下のようなさまざまな観点から行われるようです。
- 受験者の入れ替わり
- 複数人の写り込み
- 不正の可能性が高い目線の動き
もしAI監視サービスで不正が検知された場合、スコアの剥奪などの処置が考えられます。
また、所属団体の担当者が最終的に不正をチェックするので、もしカンニングしていることが判明したら団体の中でのあなたの立ち位置も悪くなります。
カンニングして高スコアを取っても、実力が伴わなければ就職・転職後に苦しむだけです。
オンラインIPテストは1時間しかないのでカンニングしている暇もないですし、実力で挑んだ方がはるかに建設的ですよ。
TOEIC IPテスト オンライン受験のよくある質問
Q. TOEIC IPテスト オンラインは個人で受けられますか?
受けられません。IPテストは大学・企業などの団体が主催する試験のため、個人での申し込みはできません。個人受験には公開テストの利用が必要です。所属する組織がオンラインIPテストを実施しているかどうか、担当窓口に確認してみてください。
Q. TOEIC IPテスト オンラインのスコアは就活で使えますか?
使えます。履歴書には「TOEIC L&R IPテスト(オンライン)〇〇点取得」と記載できます。ただし一部の企業・資格では、公開テストでのみ発行される公式認定証を求めるケースもあります。志望先の募集要項を事前に確認しておくと安心です。
Q. オンラインと対面のIPテスト、どちらが簡単ですか?
問題の質・難易度は同等です。ただし方式が違い、オンライン(CAT方式)は問題数が90問と少ない分、1問あたりのスコアへの影響が大きいという特徴があります。また先読みができないため、対面より不利に感じる人もいます。「どちらが簡単か」は受験者のスタイルによります。
Q. TOEIC IPテスト オンラインは自宅で受けられますか?
所属する団体が許可していれば、自宅での受験も可能です。必要な環境は、PC(Windows10以降またはmacOS 11以降)・Chrome or Edge・安定したネット接続の3点です。スマホでは受験できないため注意してください。
Q. スマホで受験できますか?
スマホでの受験はできません。受験にはPC(Windows/Mac)のブラウザ、またはタブレットの専用アプリが必要です。受験前にPCの動作環境を確認しておきましょう。
Q. 受験中にネットが切れたらどうなりますか?
ブラウザを閉じて再度アクセスすれば、中断した箇所からテストを再開できます。ただし長時間の中断は認められない場合があるため、受験前にネット環境を万全に整えておくことが大切です。モバイル回線ではなく有線またはWi-Fiでの受験を推奨します。
まとめ
- オンラインIPテストはPC・約1時間・90問のCAT方式テスト。問題の難易度が自動調整される
- 受験料4,230円で結果は即日表示。自宅受験も可能
- 通常テスト(2時間版)とは時間配分がまったく異なる。同じ感覚で臨むと時間が足りなくなる
- 先読み不可・Unit別制限時間など、オンライン固有の対策が必要
- カンニングは検知されるし、効果もない。正攻法で準備するのが最短ルート
- スコアは就活・転職に活用できるが、公式認定証は発行されない点に注意

