TOEICリスニング対策を975点が完全解説【聞き取れない原因の診断・スコア別レベル・順番・Part別攻略】

toeic リスニング 対策 勉強法

「集中して聞いているのに、気づいたら音声が終わっている」

「単語も文法もやったのに、リスニングだけ伸びない」

テン
TOEIC975点・リスニング満点の僕が、リスニング対策の全体像をまとめました。先に言っておくと、リスニングが聞き取れないのは、やる気や集中力の問題ではありません。原因が5つのどれかにあって、それぞれ対処法が違うだけです。僕自身、最初のリスニングは200点くらいでしたが、原因を1つずつ潰して満点まで行けました。

 

先に結論をまとめて書いちゃいますね。

  • リスニングはRより平均が58点も高い=伸ばしやすいセクション。ここから上げるのが合理的
  • 聞き取れない原因は5つ。まず「スクリプト判定法」でどれか切り分ける
  • 対策の順番はPart1・2で音→Part3で先読み→Part4。全パート同時にやらない
  • 勉強法はリピーティング→オーバーラッピング→シャドーイング→倍速の順。飛ばすと伸びない
  • 聞き流しだけでは伸びません。意味が分かる音声を、口を動かしてやるのが最短

この記事は、リスニング対策の全体戦略をまとめた記事です。

まずこの記事で「何をどの順でやるか」を決めて、各Partの記事に進んでください。

本記事の信頼性
筆者のTOEICスコアは975点(リスニング495点・リーディング480点)です。独学・留学経験なしで、最初のリスニングスコアは200点くらいでした。そこから満点まで伸ばした過程と、100人以上を指導した経験をもとに解説します。
筆者のTOEICスコア リスニング495 リーディング480 計975

TOEICリスニングの基本情報【平均点はリーディングより58点高い】

まずは前提を短く確認します。リスニングセクションは約45分・100問で、4つのパートに分かれています。

パート形式問題数攻略記事
Part1写真描写問題6問Part1の勉強法とコツ
Part2応答問題25問Part2の対策法とコツ
Part3会話問題39問(最多)Part3対策【先読み】
Part4説明文問題30問Part4対策【トークの種類】

音声は1度しか流れません。問題用紙に印刷されているのは、Part1が写真だけ、Part2は指示文だけ、Part3・4は設問と選択肢です。この「何が印刷されているか」の違いが、後で説明する対策の順番につながります。

リスニングのほうがリーディングより点が出やすい

IIBCが公表している2025年度のデータでは、公開テストの平均点はリスニング337点・リーディング279点同じ受験者で58点の差があります。

理由はシンプルで、リスニングは選択肢が音で消去されていくうえに、Part1・2は中学レベルの語彙が中心だからです。リーディングのPart7のような「時間が足りなくて解けない」が構造的に起きにくいのもあります。

 

総合スコアを上げたいなら、まずリスニングから上げるのが合理的ということです。

イングルートでは、800点狙いなら目標L430・R370のようにLに厚く配分することを勧めています。平均点の差を考えれば、同じ努力で先に返ってくるのはL側だからです。

 

リーディング側の全体戦略(原因診断・Part5→6→7の攻略順)は「TOEICリーディング対策を975点が完全解説【原因診断・スコア別レベル・Part5/6/7の攻略順】」にまとめています。

テン
「リスニングが苦手だからリーディングで稼ぐ」という作戦は、平均点の差を逆走する形になるのでおすすめしません。苦手こそ伸びしろです。

聞き取れない原因は5つ【スクリプト判定法で切り分ける】

リスニング対策で一番もったいないのは、原因を特定せずに「とにかくたくさん聞く」ことです。原因が違えば、やるべき練習がまったく違うからです。

まず「スクリプト判定法」で自分の位置を知る

やり方は簡単です。解き終わったPart3・4のセットを、スクリプト(音声の台本)を読みながらもう一度解いてみてください。

スクリプトを見たらあなたの課題
ほぼ全問解ける「音」の問題(原因①②)。読めば分かるのに聞くと分からない
読んでも意味が取れない文がある「語彙・文法」の問題(原因③④)。音の前に土台が足りない
意味は取れるが、読むのに時間がかかる「処理速度」の問題(原因⑤)。英語を語順のまま処理できていない

同じ「聞き取れない」でも、この3つは別の病気です。5分でできる診断なので、対策を始める前に必ずやってください。

原因①:英単語の発音を知らない

「単語の意味は知っているのに、聞いたときに気づけない」——典型的な発音問題です。

たとえば「comfortable」を「コンフォータブル」とそのまま読んでいませんか?実際の音声では「カンフタボー」のように聞こえます。このズレが積み重なると、知っている単語が並んでいるはずなのに意味が取れない状態になります。

 

対処はシンプルで、単語を覚えるときに「文字」と「音」をセットで記憶すること。銀フレ・金フレには音声が付いているので、初見の単語は必ず音を確認してください。間違った発音が一度定着すると、上書きに余計な時間がかかります。

原因②:音の変化(リンキング・リダクション)に対応できない

英語は、単語が文の中に入ると音が変わります。

  • リンキング(連結):pick it up → 「ピキラップ」/not at all → 「ノッタロー」
  • リダクション(脱落・弱化):want to → 「ワナ」/going to → 「ガナ」/did you → 「ディジュ」

1語ずつなら聞き取れる人が文になると崩れるのは、ほぼこれが原因です。「知らない単語」ではなく「知っている単語の知らない音」につまずいています。後述するオーバーラッピングが特効薬です。

 

もう1つ、TOEICの音声は複数の国のナレーターが担当します(IIBCの公式ニュースレターにもあるように、2006年からアメリカに加えてイギリス・カナダ・オーストラリア・ニュージーランドの発音を採用)。

僕が受けてきた相談では「特定の国の発音だけ極端に聞き取れない」という声が本当に多く(オーストラリアが最多です)、これも「知っている単語の知らない音」の一種。対策は同じで、その国のナレーターの音声を集中的にマネることです。

原因③:語彙が足りない

そもそも知らない単語は、何度聞いても聞き取れません。スクリプトを読んでも分からない単語が1セットに5個以上あるなら、リスニング練習より単語帳が先です。

このとき必ず、原因①で書いた通り音声つきで覚えてください。文字だけで覚えた単語はリスニングでは使い物になりません。

原因④:文法力が不足している

リスニング中は返り読みができません。「関係代名詞が出てきた瞬間に構造を見失う」タイプの人は、文法の処理が自動化されていない状態です。

高校英文法を完璧にする必要はありません。中学レベルの文法を「考えずに」処理できるかが分かれ目です。スクリプトを読んで構造が取れない文があるなら、その文法単元だけ戻ってください。

原因⑤:英語を日本語に訳しながら聞いている

頭の中で日本語に変換していると、変換している間に次の英文が流れてしまいます。音声のスピードに「理解」が追いつかないタイプです。

これは知識の問題ではなく訓練の問題なので、後述する音読系トレーニング(オーバーラッピング→シャドーイング)で「英語を英語のまま処理する」回路を作るしかありません。逆に言うと、訓練した分だけ縮まる差です。

テン
「音が全く言葉として聞こえない。絶望的…」というレベルからのやり直しは「TOEICリスニング絶望的な状態から満点に上げた勉強法」に、僕自身の回復過程ごとまとめてあります。心当たりがある方はそちらからどうぞ。

対策の全体像【Part1・2 → Part3 → Part4 の順で進める】

原因の切り分けができたら、次は攻める順番です。

リスニングは、4パート同時に対策してはいけません。パートによって「必要な能力」が積み上げ式になっているからです。

段階やること目安
① Part1・2短い音声で「音が言葉として聞こえる」状態を作るリスニング250点まで
② Part339問(最多)。先読みを60秒→30秒へ縮める250点を超えたら
③ Part4Part3の先読みを流用し、トークの種類の見抜きを足すPart3の型ができたら

なぜこの順番なのか

Part1は1文、Part2は1往復の短いやり取りです。ここで聞き取れない音があれば、その場で止めて確認できます。一方Part3・4は30秒前後の長い音声が続くので、音が取れない状態で挑んでも「分からないまま時間が過ぎる」だけになってしまいます。

そしてPart3とPart4は、先読みという同じ技術で解きます。難しいほう(2〜3人の会話で話者を追うPart3)で先に型を作れば、Part4は「話者1人・トークの種類を見抜く」という差分だけ足せばよくなります。

 

各段階のやり方は専用記事にまとめてあります。この順番で読んで進めてください。

  1. TOEIC Part1の勉強法と楽に解くコツを975点が解説【おすすめ問題集&頻出単語も】
  2. TOEIC Part2の対策法とコツを975点が解説【実は一番難しいかも】
  3. TOEIC Part3対策を975点が完全解説【先読みのやり方・設問3タイプ・39問の攻略法】
  4. TOEIC Part4対策を975点が完全解説【トークの種類・先読みのやり方・30問の攻略法】

受験日を先に決めて、現在地を測る

対策を始める前に、2つだけ決めてください。

1つ目は受験日。「仕上がったら受ける」だと永遠に仕上がりません。2〜3ヶ月先の回に先に申し込むと、逆算で計画が決まります。

 

2つ目は現在のスコアです。今のリスニングが250点なのか350点なのかで、やるべきことが変わります(後述のスコア帯別の章で使います)。

 

なので、スコアがわからない場合は先にスコアを測ってください

スコアを把握する方法はいくつかあります。

  1. TOEICを実際に受験する(1日潰れる&スコアがわかるまで時間がかかるのでおすすめしない)
  2. TOEICの模試を解く(めちゃくちゃ疲れる&〇〇〇点というスコアではなく、〇〇〇点〜□□□点と幅のあるスコアしか診断できない)
  3. アプリを使う(楽だから推奨)

この中でも特におすすめなのがアプリの利用です。なぜかというと、無料で使えるものもありますし、何より圧倒的に楽でかつ精度も高いからです。

テン
無料スコアを測定できるアプリが気になる方は「TOEICスコア予想・レベルチェックアプリおすすめ9選を975点が紹介|無料で点数診断できるツールも」もあわせてご覧ください。

リスニング勉強法は4つ【この順番でやる】

ここが本丸です。リスニングの勉強法はたくさん紹介されていますが、大事なのは種類より順番です。

トレーニングやること対応する原因
1リピーティング1文聞いて止め、同じように発音する①発音
2オーバーラッピングスクリプトを見ながら音声と同時に読む②音の変化
3シャドーイングスクリプトを見ずに音声を追いかけて言う⑤処理速度
4倍速リスニング1.2〜1.5倍速で聞き、等速に戻す⑤処理速度(仕上げ)

共通する原則が1つあります。すべて「口を動かす」練習だということです。

耳だけで聞く練習より、自分で発音できる音を増やすほうが、聞き取れる音は確実に増えます。

 

ちなみにIIBC公式の「みんなの学習法」でも、学習法のカテゴリとして「発音・アクセント」と「シャドーイング」が立てられています。

ステップ1:リピーティング【L250まで】

音声を1文聞いたら止めて、同じ発音・同じ抑揚で言ってみる。これを1文あたり5〜10回繰り返します。

ポイントは「発音できない音は聞き取れない」を逆手に取ることです。お手本と自分の発音のズレに気づいた箇所が、そのまま「聞き取れていなかった音」です。Part1・2の短文が素材として最適です。

ステップ2:オーバーラッピング【L250〜350のメイン学習法】

スクリプトを見ながら、音声と同時に声を出して読みます。息継ぎの位置まで完全にマネするのが理想です。

音の変化(リンキング・リダクション)対策の本命はこれです。「pick it up=ピキラップ」を自分の口で再現できるようになると、耳が勝手に拾うようになります

 

手順はこうです。

  1. スクリプトを読んで、意味と構造を完全に理解する(意味の分からない英文をマネしても伸びません)
  2. ゆっくりめの速度(0.8倍前後)から始めて、音声に重ねて読む
  3. 1セットを5〜10回。つっかえる箇所=音の変化ポイントなので、そこだけ繰り返す
  4. 等速で完走できたら次のセットへ

ステップ3:シャドーイング【L350〜】

スクリプトを見ずに、聞こえた音声を0.5秒遅れで追いかけて発音します。

負荷が高いので、順番を守ってください。オーバーラッピングで音と意味を結びつける前にやると、「音をマネするだけで意味が置き去り」になり、時間だけ溶けます。同じ教材でオーバーラッピングを済ませたスクリプトを使うのがコツです。

ステップ4:倍速リスニング【仕上げ】

1.2〜1.5倍速で聞く練習を挟むと、等速に戻したとき本番の音声がゆっくり聞こえます

ただしこれは仕上げです。等速で理解できない音声を倍速にしても、分からないものが速く流れるだけです。オーバーラッピングが完走できる教材だけ倍速にしてください。

補足①:ディクテーションは「診断」に使う

書き取り(ディクテーション)を勧める記事も多いですが、イングルートでは毎日の練習には推奨していません

1セット書き取るのに時間がかかりすぎて、回せる量が減るからです。

 

使いどころは診断です。Part1・2の短文を書き取ってみると、「どの音が抜けているか」が紙の上に見えます。

週1回、弱点の棚卸しとして使うのがちょうどいい距離感です。

補足②:教材は増やさず、同じ音源を周回する

4つのトレーニングはすべて同じ教材を使い回してください。1周した公式問題集は「終わった教材」ではなく、オーバーラッピング→シャドーイング→倍速と役割を変えて3周使える素材です。

スコアが伸びる人ほど教材が少ない、というのは100人見てきて例外がほぼありません。新しい教材を買うか迷ったら、いま持っている音源をもう1周してください。

テン
僕がL200点台から満点まで一番時間を割いたのはオーバーラッピングです。シャドーイングは最後の仕上げでしか使っていません。SNSでは「シャドーイングが最強」とよく流れてきますが、順番を飛ばすと最強どころか時間の無駄になるので気をつけてください。

Part別の攻略ポイント【入口だけ・詳細は専用記事へ】

各Partの解き方は専用記事に譲りますが、「何が勝負なのか」だけここで掴んでください。

なお、以下に出てくる音声の秒数は、IIBCが公開している公式サンプル問題(Part3Part4)の音声を当サイトで計測した実測値です(IIBCは秒数を公表していません)。

Part1(写真描写・6問):先読みならぬ「先見」

Directionsの間に写真を見ておき、「人がいるか/何をしているか」を掴んでおくだけで、6問の安定度が変わります。受動態と現在進行形の聞き分けが最大の山です。

TOEIC Part1の勉強法と楽に解くコツを975点が解説【おすすめ問題集&頻出単語も】

Part2(応答・25問):最初の1語に全集中

問題用紙にヒントが一切ない、純粋に耳だけで勝負するパートです。冒頭の疑問詞(Where/When/Who…)を取れれば半分勝ち。中盤の15問目あたりで集中が切れやすいのも特徴です。

TOEIC Part2の対策法とコツを975点が解説【実は一番難しいかも】

Part3(会話・39問):先読みで決まる

リスニング最多の39問。会話は実測で29〜39秒(平均約34秒)、設問間の空白は約8秒です。この空白をマークと次のセットの先読みに使う「解答サイクル」を作れるかがすべてです。先読みは60秒→45秒→30秒と段階的に縮めます。

TOEIC Part3対策を975点が完全解説【先読みのやり方・設問3タイプ・39問の攻略法】

Part4(説明文・30問):トークの種類を見抜く

トークは実測で24〜38秒(平均約32秒)。公式サンプルで比べる限り、実はPart3の会話より長くありません。難しさの正体は「1人の独話なので情報が一度しか出ないこと」。冒頭1文でトークの種類(電話・お知らせ・広告など8種類)を見抜き、答えの場所を予測して聞きます。

TOEIC Part4対策を975点が完全解説【トークの種類・先読みのやり方・30問の攻略法】

リスニング スコア帯別のレベルと、いまやるべきこと一覧

現在のリスニングスコア帯ごとに、「そのスコアがどんなレベルなのか」と「どのPartを・どの勉強法でやるか」をまとめました。詳細な手順は各リンク先にあります。

 

まず、自分がこの山のどこにいるかを見てください。
TOEICリスニングスコアの分布グラフ(公開テスト・受験者14,415人)。平均337点。L345以上は上位約45%、L395以上は上位約25%、L445以上は上位約10%

現在のLレベルの目安集中するPart主力トレーニング
〜250点下位約16%。短い一文なら聞き取れる。長い会話はまだ追えないPart1・2だけでいい音声つき単語+リピーティング
250〜300点上位約84%(平均より下)。語彙が易しければ主旨・目的はつかめる。間接的な応答が課題Part2を固めつつPart3の形式に慣れるリピーティング+オーバーラッピング開始
300〜350点上位約69%(受験者平均のL337はこの帯)。大筋はわかるが、細かい設問で迷う・選んだ後に自信がないPart3の先読み(60→45秒)オーバーラッピング主力
350〜400点上位約45%。会話の主旨はほぼ理解できる。細部の取りこぼしが残るPart3を30秒先読みへ+Part4着手オーバーラッピング+シャドーイング開始
400〜450点上位約25%。間接的な内容も推測できる。課題は「詰め」だけPart4の意図問題・図表+苦手ナレーター潰しシャドーイング+倍速
450点〜上位約10%。ほぼ全て聞き取れる。ケアレスミス潰しの段階取りこぼしゼロ化(満点圏の戦い方へ)完全先読みのルーティン化

※上位%は、IIBCが公表する公開テストのスコア分布(Percentile Rank)から当サイトが算出した目安です(2026年7月12日午後回・受験者14,415人。各帯の下限に最も近いスコア区分〔245/295/345/395/445点〕以上の受験者割合。実施回により数%前後します)。

※表中の先読み秒数は音声を止めた練習用の目標です(本番で先読みに使えるのは設問音声+解答時間の約40秒)。また、この表はリスニング(L)単体のスコアです。目安としてL250≒総合400点前後、L350≒総合600点前後と読み替えてください(この換算はIIBCの公式なものではなく、当サイトの指導実績からの目安です)(Part3・Part4の記事内のレベル別表は総合スコア基準で書かれています)。

 

自分のスコアが分からない場合は、前述の通りアプリで今のスコアを測ってから決めてください。どのアプリを使えば良いかわからない方は「TOEICスコア予想・レベルチェックアプリおすすめ9選を975点が紹介|無料で点数診断できるツールも」をどうぞ。

また450点から上(満点圏)は戦い方が別物になるので、「TOEICリスニング満点(495点)の取り方をL満点が解説【何問ミスまでOK?難易度・勉強法】」にまとめています。

今日の60分メニュー【この2つから選ぶ】

表を見て「結局、今日は何をやればいいのか」を迷わないように、代表的な2パターンを組んでおきます。

L250まで:音に慣れる60分

  1. Part1・2の問題を10問解く(10分)
  2. スクリプトで意味と発音を確認(10分)
  3. 1文ずつリピーティング×各5回(30分)
  4. 仕上げに通しで聞き直し(10分)

L250〜350:先読みのための60分

  1. Part3を1セット、音声を止めて60秒で設問だけ先読みしてから解く(10分)
  2. スクリプトで意味・構造を確認(10分)
  3. オーバーラッピング×5回(20分)
  4. シャドーイング×3回(15分)
  5. 同じセットを等速で通し、正答を確認(5分)

先読みは①設問だけ読む②疑問詞と名詞に印をつける③音声が始まったら設問だけ頭に残す——最初はこの3つだけで十分です。45秒→30秒への縮め方と設問タイプ別の読み方はPart3の専用記事で解説しています。

やってはいけないリスニング勉強法5選

100人以上を指導してきて、「頑張っているのに伸びない人」がやりがちなものを挙げます。

①聞き流し(だけ)

意味の分からない音声は、何時間流しても雑音のままです。聞き流しに効果があるのは「読めば100%分かる教材を、復習として流す」場合だけ。メインの勉強法にはなりません。

②いきなりシャドーイング

勉強法の章で書いた通りです。オーバーラッピングで音と意味を結びつける前にやると、口が回らず意味も取れず、挫折だけが残ります。

③洋画・海外ドラマ「で」対策する

スキマ時間の耳慣らしとしてはアリです。ただし対策の主軸には向きません。日常会話のくだけた表現とTOEICのビジネス英語は、語彙も速度も別物だからです。

「毎日ドラマを見ているのに伸びない」という相談を何度も受けてきましたが、TOEICの音声に切り替えてもらうと数週間で動き出すケースがほとんどでした。楽しみとしては続けて、対策の時間は分けてください

④全文を完璧に聞き取ろうとする

満点者でも全文は聞き取っていません。設問に関係する情報を拾う「的を絞った聞き方」(=先読み)が正解です。1問への執着は次の問題のミスを連鎖させます。

⑤4パートを均等に対策する

問題数はPart3が39問、Part1が6問。6.5倍の差があります。均等にやるのは配分ミスです。この記事の順番(Part1・2で音→Part3→Part4)と、スコア帯別の表に従ってください。

TOEICリスニング対策の教材【公式問題集+単語帳で足りる】

リスニング教材は増やさないでください。必要なのは2つだけです。

教材役割
公式問題集(最新の12)本番と同じETS制作・同じナレーター。オーバーラッピングの素材もこれ
銀フレ or 金フレ音声つきの単語学習(原因①③対策)。500点までは銀フレ、超えたら金フレ

公式問題集は模試として解いて終わりにせず、リスニングセクションをオーバーラッピング教材として使い倒すのが正しい使い方です。

周回のやり方は「TOEIC公式問題集の使い方を975点が解説|Part別の復習法と周回の間隔」にまとめています。

Part別の演習量は、アプリで無料で足せます

ただ、公式問題集だけだと「Part3の先読み練習を10セット連続で」のような特定Partの集中演習がやりにくいのが弱点です。

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そこはイングルート公式の無料TOEICアプリ「演習中毒」で補えます。

  • Part1〜Part4の講座(Part3・Part4は各23レッスン。この記事の「順番」どおりに並んでいます)
  • 本番形式の模試(Part3は13セット39問・Part4は10セット30問の形式)
  • 先読みタイムトライアル(60秒→30秒へ縮める練習。独学で一番やりにくいところ)

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ただし本番と同じETSナレーターの音声だけは公式問題集でしか使えないので、直前期に公式1冊は通してください。

 

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TOEICリスニングに関するよくある質問

Q1. リスニングの平均点は何点ですか?

IIBCが公表している2025年度データでは、公開テストのリスニング平均は337点です。リーディングの平均279点より58点高く、リスニングのほうがスコアが出やすいセクションだと言えます。

Q2. 聞き取れるようになるまで、どれくらいかかりますか?

「100点アップに200〜300時間」という通説がありますが、これは1985年の古い研究がもとで、実態より長めです(詳しくは「TOEICに必要な勉強時間は?スコア別の必要期間と最短で伸ばすコツを975点が解説」)。リスニングは「原因に合った練習」をすれば体感が変わるのは早く、オーバーラッピングを2〜3週間続けた時点で「音がつながって聞こえる」変化を感じる人が多いです。

Q3. 何から始めればいいですか?

まずスクリプト判定法(この記事の診断)で原因を特定し、次に現在のスコアを測ってください。〜250点ならPart1・2と音声つき単語、250点を超えたらPart3の先読みへ。順番はこの記事の「対策の全体像」の通りです。

Q4. 先読みは何を読めばいいですか?

Part3・4の設問(と余裕があれば選択肢のキーワード)です。60秒から始めて段階的に30秒へ縮めます。具体的な手順とタイムトライアルのやり方はPart3・Part4の専用記事で解説しています。

Q5. シャドーイングをやっているのに伸びません。なぜですか?

順番の問題である可能性が高いです。スクリプトの意味を理解し、オーバーラッピングで音と意味を結びつける前にシャドーイングをすると、音マネだけで意味が置き去りになります。一度オーバーラッピングに戻ってください。

Q6. 満点を狙うにはどうすればいいですか?

L450点を超えたら、数問ミスしても495点が出る仕組みを踏まえた「取りこぼしゼロ化」の戦いになります。完全先読みのルーティン化・アビメの読み方・直前期の過ごし方まで含めて、リスニング満点の専用記事にまとめています。

まとめ

今回は、TOEICリスニング対策の全体像を解説しました。

要点をまとめます。

  • リスニングは平均がRより58点高い=先に伸ばすのが合理的
  • 聞き取れない原因は5つ。スクリプト判定法で切り分けてから対策する
  • 順番はPart1・2で音 → Part3で先読み → Part4
  • 勉強法はリピーティング→オーバーラッピング→シャドーイング→倍速の順
  • 教材は公式問題集+銀フレ/金フレで足りる。Part別の演習量はアプリで無料補充

リスニングは、原因と順番が合っていればいちばん伸びを実感しやすいセクションです。僕自身が200点台から満点まで来られたのが何よりの証拠だと思っています。

まずは今日、スクリプト判定法の5分診断からどうぞ。

テン
診断で原因が分かった瞬間に、やるべきことは1つに絞れます。あとは淡々と積むだけです。応援しています!