今回はTOEIC300点から800点に上げる方法を徹底解説します!
筆者のTOEICスコアは975点(リスニング495点、リーディング480点)です!
TOEIC300点と800点の差
TOEIC300点は全体の下位96.48%です。
中学レベルの英語の基礎が身についておらず、リスニング・リーディングともにほとんどの問題が解けないでしょう。
正答率の目安は35%です。
一方、TOEIC800点は全体の上位14.4%のスコアです。
英語力としては、中学レベルはもちろん、高校レベルの知識までしっかり身についています。
TOEICの問題形式にも慣れたTOEIC中級者〜上級者と言えるでしょう。
TOEIC活用状況と求められるスコア
上画像より、新卒採用では545点、中途採用では620点が要件・参考とされる平均的なTOEICスコアの基準となっていることがわかります。
また、TOEIC公開テストの平均スコアは608点です。
800点は公開テストの平均スコアより、また、中途採用で求められる平均スコアよりもはるかに高いです。
さらに、公式のコミュニケーション能力評価「PROFICIENCY SCALE」によると、TOEIC800点はA〜Eの5段階評価のうち、上から2番目のB評価(730点以上)です。
よって、800点取れれば、一般的な企業への就職活動・転職活動で他の候補者と英語力で差別化して、選考を有利に進められます。
外資系企業等への就職活動・転職活動においても周りと引けを取らないでしょう。
TOEIC300点と800点の主な差は4つです。
- 英語の基礎
- TOEICの理解度
- TOEICへの慣れ
- 精度
これらを埋めるように勉強すれば、300点から800点に上げることは簡単です。
TOEIC300点から800点に上げるのに必要な勉強時間
一般的に、TOEIC100点スコアアップには200〜300時間勉強が必要と言われています。
それを元に計算してみると、TOEIC300点から800点に上げるには1000〜1500時間が必要ということになります。
とはいえ、それは試行錯誤しながら勉強した場合です。
ここから解説するよう順序立てて正しい方向性で勉強すれば、上記より短い勉強時間でTOEIC300点から800点に上げられます。
TOEIC300点から800点に上げる勉強法
ということで、ここからはTOEIC300点から800点に上げる勉強法を解説します!
中学レベルの英単語を覚える
TOEIC300点の方は、どんな英文にも出てくる「中学レベルの基本英単語」がまだ身についていません。
その状態でTOEIC英単語を覚えたり、問題演習をしたりしても、英文が理解できないので、スコアは一生上がりません。
よって、まずは焦らず中学レベルの英単語を覚えてください。おすすめの英単語帳は「ターゲット中学英単語1800」です。
英文法を勉強する
英単語と並んで英語の基礎となるのが英文法です。
英文法がわからなければ英文の構造を捉えられず、英文を正確に理解できないため、問題が解けません。
英文法を勉強するときは、インプットとアウトプットのバランスが大切です。
インプットだけだと英文法の理解は深まりきりません。
アウトプットすることで、英文法をしっかり理解できます。また、問題を解くときにすぐ必要な英文法の知識を思い出しやすくなります。
TOEIC英単語を覚える
中学レベルの基本英単語と英文法の勉強が進んできたら、いよいよ本格的にTOEIC対策に入っていきます。
まずは「銀のフレーズ」と「金のフレーズ」を使ってTOEICに頻出の英単語を覚えることが重要です。
パートを絞って対策する
TOEICにはPart1〜7までありますが、Partにより難易度は大きく変わります。
簡単なのはPart1・2・5、難しいのはPart3・4・6・7です。
500点を安定して取れるようになるまでは、Part1・2・5を重点的に対策していきましょう。
500点を安定して取れるようになった後は、Part1・2・5を対策しつつ、Part3・4・6の対策も始めていきましょう。
おすすめの問題集は公式問題集です。
ただ、公式問題集は価格が税込3,300円と高いです。また、サイズが大きいので「外出時に持ち運んでスキマ時間に解く」みたいなことができません。
そのため、日々忙しくてなかなか机で勉強する時間が取れない方には、公式問題集はあまり向いていません。
そこでおすすめなのが、「スタディサプリTOEIC」を使いましょう。
「スタディサプリTOEIC」を使えば、なんと本番20回分の実践問題をスマホでサクッと解けます。
しかも、スタディサプリTOEICは1週間無料体験できます。
ネットでいろいろ評判とかを調べるより、自分で実際に使ってみるのが使用感を把握するために最も確実&スピーディーな方法です。
もし「ちょっと思っていたのと違ったな」と感じても、無料体験期間中に解約すれば料金は一切かかりません。
\ スタサプTOEIC /
無料体験してみる!
スラッシュリーディング
TOEIC800点以上を目指すなら、英文を「返り読み」するのはNGです。
返り読みというのは、英文を一度最後まで目を通した後、後ろから日本語に訳していくことです。
返り読みをしてしまうと、
- リーディングでは読解スピードが遅くなる
- リスニングは内容が理解できなくなる
など、たくさんの弊害が出てきます。
英文を返り読みしないで前から理解できるようにするために、スラッシュリーディングをしましょう。
スラッシュリーディングというのは意味のまとまりごとにスラッシュを入れる練習法です。
例えば、以下のように行います。
スラッシュの入れ方は1つではありません。慣れないうちはスラッシュは多くなるはずです。
しかし、練習するうちにより多くの範囲を1つのまとまりとして理解できるようになるので、スラッシュは少なくなっていきます。
そして最終的には、スラッシュを入れずとも英文を前から理解できるようになります。
ディクテーション
ディクテーションは、聞こえた音声を書き取るリスニング練習法です。
- リスニング音声のスピードについていけるようになる
- 音の連結を判別できるようになる
という効果があります。
ディクテーションは以下の手順で進めます。
- 全文を聞く
- 音声を1文ごとに区切って止めながら書き取る(書き取れるまで音声は何度再生し直してもOK)
- 再度全文を聞いて、意味を意識しながら書き取った内容をチェック
- スクリプトを見て間違いがないかチェック
- 間違いがあった場合は聞き取れるようになるまで聞き直す
シャドーイング
シャドーイングは、以下の手順で進めます。
- 一度全文を聞く(意味を理解しながら)
- スクリプトを確認する
- スクリプトを確認しながら、音声を流して聞き取りと同時に発音する
- ③を最低3回繰り返す
- スクリプトを見ずに、音声を流して聞き取りと同時に発音する
- ⑤を最低3回繰り返す
ここから、シャドーイングの効果について簡単に解説します。
まず、相手の言ったことを理解するプロセスは2段階です。
- 音声認識
- 意味理解
日本語の音声を聞く場合は音声認識は自然にできます。
意味理解に集中することができるので、相手の言ったことを一度で理解できます。
しかし、英語の音声を聞く場合、練習していなければ、音声認識に脳のメモリーを割かなければなりません。
つまり、意味理解に完全に集中することができないため、相手の言ったことに対する理解度が著しく低くなってしまいます。
リスニングの問題演習の後は、復習としてディクテーションとシャドーイングを行いましょう。
さらに、ディクテーションとシャドーイングの効果を上げるために、慣れてきたら音声を1.2〜1.6倍速にしてください。
負荷はかかりますが、その分時間当たりの学習効果もグッと高くなります。
定期的にスコア測定する
先ほど
- まずはPart1・2・5を対策しよう
- 500点を安定して取れるようになったらPart3・4・6にも着手しよう
- 600点を超えたらPart7にも着手しよう
というお話をしました。
このように、TOEICではスコアによりやるべき勉強内容が変わってきます。
ですので、定期的にスコアを測定して「今やるべき勉強」を把握することが重要です。
スコアを測定するには、先ほども紹介したTOEICの公式問題集を使うのがおすすめです。
公式問題集を本番と同様に2時間計って通しで解くことで、自分のスコアをある程度把握できます。
そこで、おすすめなのが「Santaアルク」というスマホアプリを利用することです。
「Santaアルク」の画面
(左画像は僕がTOEIC975点取った後に診断したスコア)
「Santaアルク」は無料で使えるうえ、たった12問のテストを受けるだけでスコア診断ができます。
もちろんブレは多少ありますが、気にするほどではありません。ある程度のスコアが把握できればOKです。
「自分のスコアを把握する」という作業をサボってしまうと、闇雲に勉強することになります。
TOEICは闇雲に勉強して攻略できるほど甘くありません。
ですので、「2時間かけて公式問題集を解くのがきつい」という場合は、必ず「Santaアルク」を使ってください。
\ 無料でスコア診断をしてみる! /
Santaアルク
試験前に実践演習しておく
TOEICは形式が特殊な試験です。そのため、2時間かけて試験問題を解いて形式に慣れることが、本番で最大限の力を発揮できるようになるために重要です。
よって、面倒ですし疲れますが、一度は問題を通しで解いておきましょう。おすすめの問題集は公式問題集です。
TOEIC300点から800点に上げるのにおすすめの参考書・教材
ここからは、TOEIC300点から800点に上げるためにおすすめの参考書や教材を紹介します!
ターゲット中学英単語1800
どんな英文にも頻出の中学英単語を「英文に出る順」で覚えられる英単語帳です。
前から順番に覚えるだけで、どんどん英文を読む/聞く力が身につきます。
TOEIC 出る単特急 銀のフレーズ
TOEICの定番単語帳です。書店のTOEICコーナーに行くと、必ずと言っていいほど一番目に入るところに置かれています。
銀フレには、以下のTOEIC頻出の1000単語が掲載されています。
- 基礎の400語:TOEIC300点レベル
- 頻出の300語:TOEIC400点レベル
- 必須の200語:TOEIC500点レベル
- 発展の100語:TOEIC600点レベル
どの英単語もTOEICにはよく出るので、必ず覚えてください。
このほか、銀フレには以下の補足単語集があります。
- 設問に出る単語・表現
- パート1重要語50
- 注意すべき日常単語
- 前置詞・接続詞・接続副詞
- 部署・職業・専攻名
- 定型表現100
補足単語集に載っているのは、覚えておくとTOEICの問題を解くときに役立つ単語やフレーズです。
よって、見出し語を覚えた後は、これらの補足英単語集も覚えるようにしましょう。
TOEIC 出る単特急 金のフレーズ
TOEICの超定番英単語帳です。TOEIC対策をする方ならみんな持っていると言っても過言ではありません。
以下のように単語がレベル別に分けられているので、自分の目標スコアを達成するために必要な英単語を過不足なく覚えられます。
- 600点レベル(400単語)
- 730点レベル(300単語)
- 860点レベル(200単語)
- 990点レベル(100単語)
また、上記のメインの英単語のほか、以下の補足的な英単語集もついています。
- パート1重要語100
- 部署・職業名
- 前置詞・接続詞・接続副詞
- 多義語
- 定型表現
どれも覚えておくとTOEICで有利になるものばかりなので、積極的に覚えていきましょう。
大岩のいちばんはじめの英文法
中学レベルの基礎から英文法を勉強できる参考書です。これ1冊あれば、TOEICに出る英文法の大部分はカバーできます。
問いかけや「〜だよね」というように会話するように解説が進んでいくので、まるで本物の授業を受けているかのような感覚でどんどん読み進められるのが魅力です。
また、大学受験用の参考書なので、TOEIC参考書より価格がリーズナブルなのもポイントです。
TOEIC公式問題集
TOEICの実践演習をするのに特におすすめしたい問題集です。
「公式」というだけあって本番に近い難易度・形式の問題が掲載されています。
そのうえ、本番と同様のスピーカーがリスニング音声の収録を担当しているので、限りなく実践に近い形で問題演習できます。
現在、冊子・バージョンは1〜11まであり、11が最新です。
問題集としては価格が少し高いですが、本気でTOEICを勉強するなら最低1冊は持っておきたい問題集です。
公式 TOEIC Listening & Reading トレーニング リスニング編
TOEIC公式が出版しているリスニングの問題集です。
本番に近い形式・難易度の問題が「380問」掲載されています。
「公式問題集だけでは演習量が足りない」と感じた場合は「公式 TOEIC Listening & Reading トレーニング リスニング編」の使用を検討しましょう。
- 公式 TOEIC Listening & Reading トレーニング リスニング編(2017/6/23発売)
- 公式 TOEIC Listening & Reading トレーニング 2 リスニング編(2023/12/4発売)
TOEIC 文法問題 でる1000問
TOEICのPart5の文法問題が1049問掲載されている問題集です。
とにかく網羅性が高いのが特徴。Part5の文法問題の正答率と解答スピードを上げるために使ってほしい問題集です。
「Part5で9割を安定させたい」という方におすすめです。
まとめ
TOEIC300点から800点に上げる勉強法を解説しました。
- 英語の基礎を固める
- パートごとに特化して対策する
- スラッシュリーディング
- ディクテーション
- シャドーイング
- 定期的にスコアを測定する
- 試験前に実践演習
300点と800点では大きな差があります。
しかし、今回解説した方法をしっかり実践できれば、800点を取るのは難しいことではありません。