今回はTOEIC350点のレベルと、350点から600点を取るための勉強法・勉強時間・おすすめ参考書を解説します。
TOEIC350点は非常に低いスコアです。
しかし、順序立てて勉強を進めれば、着実にスコアはアップしていきます。
- TOEIC対策で何から始めれば良いのかわからない
- TOEIC350点から脱出したい
という方は必見です!
筆者のTOEICスコアは975点(リスニング495、リーディング480)です!
TOEIC350点はやばい|レベルを解説
TOEIC350点は全体の上位93.24%(下位6.76%)
TOEIC350点は全体の下位6.76%のスコアです。
言い換えれば、100人中93位です。
TOEIC350点は平均点より260点低い
「TOEIC Program DATA & ANALYSIS」によると、全体の受験者のTOEIC公開テスト平均スコアは612点です。
よって、TOEIC350点は平均点より260点ほど低いことになります。
TOEIC350点は偏差値34.9
過去のTOEIC統計より、スコアが約17点ダウンすると、偏差値が1下がる計算になります。
よって、TOEIC350点は偏差値およそ34.9です。
TOEIC350点の語彙力は中学生レベル
TOEIC350点を取るために必要な英単語数は2,500〜3,000単語程度です。
高校受験に必要な英単語数は2,500語程度なので、中学生と同程度の語彙力ということになります。
TOEIC350点の文法理解度は中学生レベル
語彙力と同様に、TOEIC350点の文法理解度は中学生レベルです。
文の構造を正しく捉えられないので、リスニング・リーディングともに英文の内容を正しく理解できません。
TOEIC350点は英会話能力が低い
「PROFICIENCY SCALE」によると、TOEIC350点はA〜Eの5段階評価のうち、D評価「通常会話で最低限のコミュニケーションができるレベル」(220点以上)です。
日常会話で天気や趣味などに関する簡単な話題であれば、途切れ途切れになんとか会話できるかもしれません。
しかし、ビジネスシーンでの電話対応や会議などには全く対応できません。
よって、就職活動・転職活動ではTOEIC350点は全く評価されないどころか、逆にマイナス評価になる可能性があります。
TOEIC350点は英検3級レベル
TOEIC350点は「英検3級」(中学卒業程度)に相当します。
TOEIC350点の評価
ここからはTOEIC350点の評価を以下の4つの視点から解説します。
- 大学・大学院
- 就職・転職
- 昇進・昇格
- 年収
TOEIC350点は大学・大学院で活用できない
一部の大学・学部では、一定以上のTOEICスコアを取ることで英語試験が免除されたり、単位が認定されたりすることがあります。
基準となるスコアは大学・学部により異なりますが、そのような優遇制度を受けるには500点程度は必要になることが多いです。
よって、TOEIC350点は大学ではほとんど活用できないと言えるでしょう。
また、大学院ともなると、やはりさらに高いスコアが求められます。
たとえば地方国立大学の大学院ではおおむね600点程度、旧帝大の大学院ではおおむね700点程度が最低条件となっている場合が多いです。
よって、TOEIC350点は大学院でもほとんど活用できないと言えるでしょう。
TOEIC350点は就活や転職で使えない、履歴書に書くべきではない
TOEIC活用状況と求められるスコア
英語活用実態調査2019によると、新卒採用では545点、中途採用では620点が要件・参考とされる平均的なTOEICスコアの基準となっていることがわかります。
よって、TOEIC350点だと、就職活動や転職活動で活用することはほぼできないと言っていいでしょう。
就職・転職活動を有利に進めたいなら、最低でもTOEIC600点以上を目指しましょう。
また、TOEIC700点以上取れれば、一般的な企業であれば英語力で他の候補者と大きく差をつけられます。
TOEIC350点だと昇進・昇格に関する評価で不利になる可能性がある
TOEIC活用状況と求められるスコア
英語活用実態調査2019によると、昇進・昇格では500点以上のスコアが基準になっていることがわかります。
よって、TOEIC350点だと、所属する企業によっては昇進・昇格の際に不利になる場合があります。
昇進・昇格でTOEICを活用したいなら、最低500点、できれば600点以上を目指して勉強しましょう。
TOEIC350点はTOEICハイスコアと比べて年収が低い
ここまで解説してきたように、TOEICは就職・転職や昇進・昇格の評価でよく活用されています。
TOEICでハイスコアを取れば就職・転職や昇進・昇格で有利になるため、年収が上がると言えるでしょう。
では、TOEIC350点とTOEICハイスコアの方ではどれほど年収に差が出るのでしょうか。
出典:日経転職版
上のグラフは、日経転職版会員の年代&TOEICスコア別の平均年収を表しています。
そして、TOEIC350点は「〜499点」、つまり青色(各年代の一番下の棒)に含まれます。
たとえば20代のグラフをみてみると、499点以下のスコア保持者の平均年収は410万円です。
一方、500〜599点のスコア保持者の平均年収は440万円なので、30万もの差がついていることになります。
よって、TOEIC350点のままだと将来的に受け取れる賃金が低くなる可能性が高いと言えます。
TOEIC350点の方が抱える問題点
TOEIC350点の方の課題は3つあります。
- 中学レベルの英単語・英文法がわからない
- 英語に触れる機会がない
- 英語を勉強する習慣がない
中学レベルの英単語・英文法がわからない
TOEIC350点は、中学校で勉強するような英単語・英文法の知識が不足しています。
中学英単語・英文法は、どんな英文にも頻出です。
中学レベルの英語が身についていなければ、英文は絶対に読めないし聞けません。
まずは中学レベルの英語をしっかりと理解することが重要です。
英語に触れる機会がない
TOEIC350点の方は英語に触れる機会が圧倒的に少ないです。
英語に触れる機会とは、英語でコミュニケーションを取る事だけでなく、洋楽を聴いたり、英語音声・字幕で海外ドラマ・英語を観たりすることも含まれます。
英語に触れる機会がないと、「英語」そのものに対して抵抗感を感じます。
また、英語を読む体力や集中力がなくなるので、TOEICの試験で最後まで集中できなくなります。
ただ英語を勉強するだけでなく、日常的に意識的に英語に触れることがTOEICスコアアップのために重要です。
英語を勉強する習慣がない
TOEIC350点の方は英語の勉強時間が圧倒的に少ないです。
どんなに効率の良い方法で勉強しても、勉強時間が少なければ英語力は伸びません。
TOEIC350点からでもスコアは上がる
ここまでTOEIC350点のレベルを解説してきました。
350点は平均よりかなり低いスコアなので、ショックに感じた方は多いかもしれません。
しかし、安心してください。
冒頭でも言いましたが、正しい順序で勉強すれば、着実にスコアは伸びていきます。
TOEIC350点から600点に上げる勉強法
ここからはTOEIC350点から600点にスコアを上げる勉強法を解説します。
英単語を覚える
TOEIC350点の方は語彙力が低いです。
語彙力が低ければ英文の理解度が低くなり、問題の正答率は下がります。
また、読解スピードが落ちるので、解ける問題の数が少なくなり、全体のスコアがガクッと下がります。
よって、まずは語彙力をしっかり身につけることから始めていきましょう。
「どのくらいの英単語を覚えるべきか」というと、たとえばTOEIC500点を目指すなら4,000語程度、600点を目指すなら5,000語程度です。
覚えるべき単語の量が多くて大変に感じるかもしれませんが、単語を暗記することなくTOEICスコアアップは不可能なので、ここは踏ん張りましょう。
一つ良いことを言っておくと、現状TOEIC350点の場合、英単語を覚えるだけでも驚くほど英語が読みやすく/聞き取りやすくなります。
そして、スコアがどんどんアップするので、勉強のモチベーションを維持しやすいです。
逆にTOEIC700点とかハイスコアになってくると、英単語を覚えることは必須ですが、英単語を覚えるだけでは全然スコアは伸びません。
他の要素(リスニング力など)の重要性が高まってくるからです。
TOEIC350点の方におすすめの英単語帳は「銀のフレーズ」です。
英文法を勉強する
英文法の勉強には、LINE公式アカウント追加特典の「TOEIC英文法完全攻略」を使うのがおすすめです。
「TOEICに出る英文法だけ」に絞り、余計な解説を一切省いているので、無駄なく効率的に英文法をインプットできます。
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簡単な長文問題を解く
英単語と英文法をある程度勉強できたら、簡単な長文問題をいくつか解きましょう。
なぜこんなことをするのかというと、いきなりTOEICの問題を解くと難しくて挫折する可能性があるからです。
おすすめの教材は、英語長文レベル別問題集です。
この問題集にはレベル1〜6まであります。現状TOEIC350点の場合、レベル2かレベル3あたりを使うのがおすすめです。
問題を解き終わったら、復習として以下の3点を行なってください。
- 文中の英単語・英文法を調べて覚える
- 音読する
- 音声を使ってオーバーラッピングする
③のオーバーラッピングというのは、英文を見ながら、音声に重ねるように発声するリスニング練習法です。
- リスニング音声のスピードに慣れる
- 英語の音を判別できるようになる
といった効果があります。
リスニングはPart1・2を重点的に対策する
さて、ここからはTOEIC対策に入っていきます。
TOEICのリスニングセクションはPart1〜4までありますが、Partごとに問題の形式・難易度が大きく異なります。
TOEIC550点を目指す場合に対策すべきなのは、簡単なPart1・2です。
Part1・2対策におすすめの参考書は「TOEIC 初心者特急 パート1・2」です。
TOEIC 初心者特急 パート1・2の目次
この参考書では、Part1・2の問題パターンを7つのユニットに分類しています。
1日1ユニットずつ対策していくのがおすすめです。
リーディングはPart5・6を対策する
TOEICのリーディングセクションはPart5〜7までありますが、Partごとに問題の形式・難易度が大きく異なります。
TOEIC550点を目指す場合に対策すべきなのは、簡単なPart5・6です。
Part5・6対策におすすめの参考書は「TOEIC 文法問題はじめの400問」です。
TOEIC 文法問題はじめの400問の目次
この問題集では、TOEIC Part5に出てくる文法問題を6つに分類し、基本の問題パターンを網羅しています。
繰り返し問題演習することで問題パターンを素早く判別し、適切に解けるようになります。
なお、各パートのより詳しい勉強法については、LINE公式アカウント友達追加で受け取れる「TOEIC勉強法大全」で詳しく解説しているので、ぜひご覧ください。
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TOEICの実践演習をする
TOEICの問題形式に慣れるために実践演習しましょう。
実践演習には、公式TOEIC問題集を使いましょう。
「公式」とついているだけあって、本番の難易度・形式に最も近い問題が掲載されています。
なお、TOEIC600点を目指す段階では解答時間を気にする必要はありません。
時間無制限で、辞書やネットで調べながら1つ1つの問題を丁寧に解いていきましょう。
ただし、試験2週間前からは、時間配分の感覚を掴むために試験時間の120分を計りながら問題演習しましょう。
(リスニングは勝手に音声が流れるので、実質的に時間を計るのはリーディングの75分間)
実践演習が終わったあとは必ず復習してください。
解答解説を読み、リスニングはオーバーラッピングして、リーディングは音読してください。
ただし、全てのパートを無理に復習する必要はありません。
復習すべきことが多すぎて、挫折の原因になるからです。復習内容を自分のものとして吸収しきれない可能性もあります。
スキマ時間はアプリで勉強
- 通勤・通学の移動時間
- 休憩時間
など、日々の生活を見直すと、勉強に有効活用できそうなスキマ時間はたくさん見つかるはずです。
1日30分でもスキマ時間に勉強できれば、1ヶ月で15時間もの勉強時間になります。
スキマ時間の勉強には「スタディサプリTOEIC」を活用するのがおすすめです。
スマホでいつでもどこからでも気軽に、かつ本格的にTOEIC対策ができます。
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TOEICのスコアを短期間で上げるコツ
ここからは、短期間でTOEICのスコアを上げるコツ・意識してほしいポイントを解説します。
定期的に自分の実力を把握する
定期的に公式問題集を解いて自分の実力を把握しましょう。
目的は2つあります。
- 「今やっている勉強法が効果的かどうか」を判断すること
- 自分の苦手パート/単元を見つけること
①について、スコアが伸びているなら今やっている勉強法は効果的ということなので、そのまま続ければOKです。
一方で、スコアが伸びていないなら今やっている勉強法は効果的でないため、「何か改善すべきだ」とわかります。
②について、TOEICのスコアを効率的に伸ばすには苦手パート/単元を克服することが効果的です。
そして苦手パート/単元を把握するには、実践演習を通じて「どのパート/単元の正答率が低いのか」を確認するのが最も確実です。
- 公式問題集を持っていない
- 公式問題集を解く時間(2時間)を確保できない
という方は、代わりに「Santaアルク」というアプリを使うのがおすすめです。
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しかも精度が95%と高いため、診断結果を信頼できるのもポイントです。
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疑問点はすぐに調べる
問題演習するとき、疑問に思った点があるならすぐに調べることを癖づけてください。
「わからないこと」をひとつひとつ潰していくことが、英語力をアップさせる=TOEICスコアをアップさせる秘訣です。
TOEIC350点から600点に上げるのにかかる勉強時間
TOEIC350点から600点に上げるのにかかる勉強時間の目安は300時間です。
毎日3時間勉強できれば3ヶ月ほどで、毎日2時間勉強できれば5ヶ月ほどで達成できます。
TOEIC350点からスコアを上げるためにおすすめの参考書/教材
ここからはTOEIC350点の方におすすめの参考書や教材を紹介します!
TOEIC 出る単特急 銀のフレーズ
TOEICの定番単語帳です。
書店のTOEICコーナーに行くと、必ずと言っていいほど一番目に入るところに置かれています。
銀フレには、TOEIC頻出の1000単語が掲載されています。
覚えてなきゃやばい重要単語ばかりなので、確実に覚えましょう。
TOEIC勉強法大全
「TOEIC勉強法大全」は私のLINE公式アカウントを友達追加で受け取れる特典の1つです。
TOEICスコアアップに必要な勉強法を、基礎/リスニング/リーディング/Part別/総合という5つのカテゴリーに分けて徹底解説しています。
このほかにも、英文法の教材や英単語語源集・レベル別英単語集などをゲットできます。
TOEIC学習に必ず役立つので、ぜひ活用してください!
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TOEIC L&R TEST 初心者特急 パート1・2
「TOEIC L&R TEST 初心者特急 パート1・2」は、TOEICリスニングのなかで比較的簡単なTOEICパート1・2を重点的に対策できる参考書です。
「初心者特急」とついているだけあって基礎事項から丁寧に解説してくれているので、英語初心者でも挫折することなくTOEICリスニング対策ができます。
「TOEIC L&R TEST 初心者特急 パート1・2」はリスニングが苦手な方におすすめの参考書です。
英語長文レベル別問題集
大学受験の英語の長文問題が載っている問題集です。
レベルが1〜6に分かれており、今の自分のレベルに合わせて問題を解けるのが魅力です。
英単語・英文法を勉強していきなりTOEICの問題を解くと、難しくて挫折する可能性があります。
挫折の可能性を極力減らすために、英語長文レベル別問題集で簡単な問題を解いて「英語ができる!」という自信を身につけつつ、着実にレベルアップしていきましょう。
TOEIC 文法問題はじめの400問
中学レベルの基本的な英文法をおさらいしながら、TOEIC Part5の文法問題と同形式の問題を使って演習できる問題集です。
本番より問題文が短く単語のレベルが低いため、挫折することなく着実にPart5のスコアを上げていけます。
また、問題量が400問と非常に多いのもポイント。
繰り返し同じ問題に触れることで、問題パターンを素早く把握し、適切な解き方を適用できるようになります。
TOEIC公式問題集
TOEICの実践演習をするのに特におすすめしたい問題集です。
「公式」というだけあって本番に近い難易度・形式の問題が掲載されています。
そのうえ、本番と同様のスピーカーがリスニング音声の収録を担当しているので、限りなく実践に近い形で問題演習できます。
現在、冊子・バージョンは1〜11まであり、11が最新です。
問題集としては価格が少し高いですが、本気でTOEICを勉強するなら最低1冊は持っておきたい問題集です。
TOEIC L&Rテスト レベル別問題集 470点突破
1回10分程度で終わる演習問題が、リーディング・リスニングそれぞれ12回分ずつ収録されている問題集です。
リーディング・リスニング対策ができるのはもちろん、文中の覚えるべき英単語がリストにまとめられており、辞書要らずでサクサク演習・復習できるのが魅力です。
上で紹介した公式問題集より難易度はかなりやさしいです。
公式問題集を見て「難しい」と感じた方に「TOEIC L&Rテスト レベル別問題集 470点突破」はおすすめです。
まとめ
TOEICで350点は全体の下位6.76%と、かなり低いスコアです。
しかし、350点からでも、今回解説したように順序立てて勉強すればスコアは着実伸ばせます。
今回はTOEIC400点のレベルと400点からスコアを伸ばす勉強法・おすすめ参考書を解説します。 TOEIC400点のレベルが知りたい TOEIC400点からスコアを伸ばす勉強法を知りたい どの参考書を使うべきか迷って[…]