今回はTOEIC500点から800点に上げる方法を徹底解説します!
筆者のTOEICスコアは975点(リスニング495点、リーディング480点)です!
TOEIC500点と800点のレベル差
TOEIC500点は上位72.8%のスコアで、正答率の目安は55%です。
一方、TOEIC800点は上位14.4%のスコアで、正答率の目安は82%です。
TOEIC800点は平均点より200点も高いので、一般的な企業への就職活動・転職活動であれば、英語力はトップ評価になるでしょう。
以下に挙げるような有名企業が求めるTOEICスコアが800点であることからも、就職・転職市場におけるTOEIC800点の価値が高いことが伺えます。(執筆時点の情報)
- 三井物産
- 三菱商事
- 楽天
- KDDI
- 住友不動産
- 野村不動産
- 韓国LG
- 韓国ヒュンダイ
TOEIC500点と800点の主な差は4つです。
- 英語の基礎
- リスニング・リーディングの精度
- TOEICの理解度
- TOEICへの慣れ
TOEIC500点の方は英語の基礎ができつつあるものの、まだ抜けてる部分があります。
まずは英語の基礎(主に英単語・英文法)をしっかり固めてください。
その後、リスニング・リーディングの精度を高めるよう勉強を進めましょう。
TOEICについてよく知り、問題形式に慣れることも重要です。
TOEIC500点から800点に上げる勉強法
ここからはTOEIC500点から800点に上げる勉強法を解説します!
語彙力を強化する
TOEIC英単語対策で対策なことは、TOEIC特化の英単語帳を使って、TOEIC特有の英単語を覚えることです。
大学受験や英検の英単語帳を使ってしまうと「大学受験・英検には出るけどTOEICには出ない英単語」まで覚えることになり単語学習の効率が落ちるので、やめてください。
英単語を覚えるときに大切なことは「1日にその英単語に出会う回数」です。
通勤・通学時間やお風呂の時間、寝る前の10分間などに英単語帳を開いて、1日で合計5〜7回以上繰り返し同じ英単語を覚えましょう。
合計で確保してほしい時間の目安は30分程度、1度に確認する英単語の数は「50単語程度」がおすすめです。
また、余裕があるなら英単語の発音を聞いて、その意味をすぐに日本語で言う練習を取り入れましょう。
発音がわかるとリスニングで英単語を明確に聞き取れるようになるので、内容の理解度が向上し、正答率が上がります。
英文法を完璧にする
現状TOEIC500点の方は、英文法の理解度が低いです。
英文法の理解度が低ければ、リスニングの聞き取りの精度が落ちるので、正答率が下がります。
リーディングについても、英文を読むスピードと読解の精度が落ちるので、全体のスコアがガクッと落ち込みます。
さらに、TOEICのリーディングセクションには英文法問題が多数出題されるので、確実に理解することが大切です。
英文法を勉強するときは、インプットとアウトプットのバランスが大切です。
インプットだけだと英文法の理解は深まりきりません。
アウトプットすることで、英文法をしっかり理解できます。また、問題を解くときにすぐ必要な英文法の知識を思い出しやすくなります。
返り読み対策としてスラッシュリーディング
返り読みとは英文を一度最後まで目を通した後に後ろからもう一度読んで日本語に訳していくことです。
返り読みしてしまうと、以下のような悪影響があります。
- リーディングでは読解スピードが遅くなる
- リスニングは内容が理解できなくなる
返り読み対策には、意味のまとまりごとにスラッシュを入れる「スラッシュリーディング」という練習方法が効果的です。
例えば、以下のように行います。
※これはあくまで一例です。
スラッシュの入れ方は1つではありません。
慣れないうちはスラッシュの量は多くなると思います。
が、練習するうちにより多くの部分を「ひとまとまり」として認識できるようになります。
そして最終的には、スラッシュを入れなくても英文を前から理解できるようになります。
まずはPart1・2・5・6を対策する
TOEICにはPart1〜7までありますが、Partごとに難易度は大きく変わります。
簡単なのはPart1・2・5・6、難しいのはPart3・4・7です。
TOEIC500点から800点を目指すなら、まずは簡単なPart1・2・5・6を重点的に対策しましょう。
ディクテーションで音の連結を判別する力を身につける
ディクテーションは、聞こえた音声を書き取る練習法です。
- リスニング音声のスピードについていけるようになる
- 音の連結を判別できるようになる
という効果があります。
ディクテーションは以下の手順で進めます。
- 全文を聞く
- 音声を1文ごとに区切って止めながら書き取る(書き取れるまで音声は何度再生し直してもOK)
- 再度全文を聞いて、意味を意識しながら書き取った内容をチェック
- スクリプトを見て間違いがないかチェック
- 間違いがあった場合は聞き取れるようになるまで聞き直す
シャドーイングで音声認識を自然にできるようにする
シャドーイングは以下の手順で進めます。
- 一度全文を聞く(意味を理解しながら)
- スクリプトを確認する
- スクリプトを確認しながら、音声を流して聞き取りと同時に発音する
- ③を最低3回繰り返す
- スクリプトを見ずに、音声を流して聞き取りと同時に発音する
- ⑤を最低3回繰り返す
ここから、オーバーラッピングの効果について簡単に解説します。
まず、相手の言ったことを理解するプロセスは2段階です。
- 音声認識
- 意味理解
日本語の音声を聞く場合は音声認識は自然にできます。
意味理解に集中することができるので、相手の言ったことを一度で理解できます。
しかし、英語の音声を聞く場合、練習していなければ、音声認識に脳のメモリーを割かなければなりません。
つまり、意味理解に完全に集中することができないため、相手の言ったことに対する理解度が著しく低くなってしまいます。
多読
リーディングの速読力を伸ばすために、多読を行いましょう。
おすすめの教材は「News in Levels」というWEBサイトです。
「News in Levels」は英語学習者向けのニュースサイトで、同じ内容のニュースをLevel1・Level2・Level3の3つのレベルで読めます。
ニュースのテーマはエクササイズや歴史、スポーツや自然、娯楽などさまざま。ボリュームもそれほど多くないので、毎日の多読のために利用するのがおすすめです。
もちろん、途中で「読みにくいな」「面白くないな」と感じたら教材を変えてOKです。
子ども向けの洋書はユーモアに溢れていてクスッと笑えるストーリーが多いですよ。
2週間に1回以上実践演習する
TOEICは形式が特殊な試験です。
また、試験時間が合計約120分と長いです。
よって、実践演習を通じて
- 形式に慣れること
- 時間配分の感覚を身につけること
- 120分間集中する体力を身につけること
が重要です。
なお、TOEIC600点を取れるようになるまでは、解答時間を気にする必要はありません。
ゆっくりと時間をかけて、辞書やネットでわからない単語・文法を調べながら問題を解きましょう。
また、実践演習が終わった後は、以下4点を意識しながらじっくり復習してください。
- わからなかった英単語を調べてノートにまとめておく(ノートは定期的に見直す)
- わからなかった文法事項を調べて理解する
- リスニングで聞き取れなかった部分の音声を聞き取れるようになるまで繰り返し聞き直す
- リーディングで解き終わらなかった問題を解き直す
スキマ時間はアプリで勉強
- 通勤・通学の移動時間
- 休憩時間
など、日々の生活を見直すと、勉強に有効活用できそうなスキマ時間はたくさん見つかるはずです。
1日30分でもスキマ時間に勉強できれば、1ヶ月で15時間もの勉強時間になります。
スキマ時間の勉強には「スタディサプリTOEIC」を活用するのがおすすめです。
スマホでいつでもどこからでも気軽に、かつ本格的にTOEIC対策ができます。
スタディサプリTOEICは無料体験もできるので、ぜひ試してみてください!
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TOEIC500点から800点に上げるのにおすすめの参考書・教材
ここからは、TOEIC500点から800点に上げるためにおすすめの参考書や教材を紹介します!
TOEIC 出る単特急 金のフレーズ
TOEICの超定番英単語帳です。
TOEIC対策をする方ならみんな持っていると言っても過言ではありません。
以下のように単語がレベル別に分けられているので、自分の目標スコアを達成するために必要な英単語を過不足なく覚えられます。
- 600点レベル(400単語)
- 730点レベル(300単語)
- 860点レベル(200単語)
- 990点レベル(100単語)
また、上記のメインの英単語のほか、以下の補足的な英単語集もついています。
- パート1重要語100
- 部署・職業名
- 前置詞・接続詞・接続副詞
- 多義語
- 定型表現
どれも覚えておくとTOEICで有利になるものばかりなので、積極的に覚えていきましょう。
大岩のいちばんはじめの英文法
中学レベルの基礎から英文法を勉強できる参考書です。これ1冊あれば、TOEICに出る英文法の大部分はカバーできます。
問いかけや「〜だよね」というように会話するように解説が進んでいくので、まるで本物の授業を受けているかのような感覚でどんどん読み進められるのが魅力です。
また、大学受験用の参考書なので、TOEIC参考書より価格がリーズナブルなのもポイントです。
TOEIC公式問題集
TOEICの実践演習をするのに特におすすめしたい問題集です。
「公式」というだけあって本番に近い難易度・形式の問題が掲載されています。
そのうえ、本番と同様のスピーカーがリスニング音声の収録を担当しているので、限りなく実践に近い形で問題演習できます。
現在、冊子・バージョンは1〜11まであり、11が最新です。
問題集としては価格が少し高いですが、本気でTOEICを勉強するなら最低1冊は持っておきたい問題集です。
公式TOEIC Listening &Reading 800+
「難問」に特化した問題集です。過去のテストで正答率が低かった問題をパート別に掲載しています。
難問の傾向と解き方をピンポイントで解説しているのが特徴。また、難易度の高い重要英単語をまとめた単語集がついています。
「公式TOEIC Listening &Reading 800+」は難問を解けるようになりたい方におすすめです。
ただしかなり難易度が高いので、この問題集を使用するのは「700点以上を安定して取れるようになってから」にしましょう。
公式 TOEIC Listening & Reading トレーニング リスニング編
TOEIC公式が出版しているリスニングの問題集です。
以下の2冊ありますが、購入する場合はより新しい「トレーニング2」を選びましょう。
- 公式 TOEIC Listening & Reading トレーニング リスニング編(2017/6/23発売)
- 公式 TOEIC Listening & Reading トレーニング 2 リスニング編(2023/12/4発売)
公式の問題集だけあって、本番に近い形式の問題が載っているのがポイント。
問題量も「380問」(トレーニング2)と多いので、実践的に問題演習の経験をどんどん積めます。
「公式問題集だけでは物足りない」と感じた場合は、「公式 L&R トレーニング リスニング編」を使いましょう。
公式 TOEIC Listening & Reading トレーニング リーディング編
TOEIC公式が出版しているリーディングの問題集です。
以下の2冊ありますが、購入する場合はより新しい「トレーニング2」を選びましょう。
- 公式 TOEIC Listening & Reading トレーニング リーディング編(2017/6/23発売)
- 公式 TOEIC Listening & Reading トレーニング 2 リーディング編(2023/12/4発売)
公式の問題集だけあって、本番に近い形式の問題が載っているのがポイント。
Part5・Part6・Part7の問題が1セット18〜20問、合計20セットで計377問収録されています。(トレーニング2)
TOEIC800点を取るには、リーディングでもしっかり得点することが重要です。
しかし、上で紹介した公式問題集には、1冊あたりリーディングは100問×2セットしか収録されていません。
そこでおすすめなのが「公式 TOEIC Listening & Reading トレーニング リーディング編」です。
この問題集を使うことでリーディングの演習量をグッと増やせるので、リーディングのスコアをどんどん伸ばせます。
TOEIC L&R テスト 文法問題でる1000問
TOEIC800点を取るには、簡単なPart5に時間を使いすぎるわけにはいきません。
Part5を素早く正確に解くには、とにかく反復演習が大切です。
反復演習におすすめなのが、この「文法問題でる1000問」です。
この問題集には、Part5の文法問題を1049問掲載されています。
とにかく網羅性が高く、これ1冊が完璧にできるようになれば文法問題で困ることが無くなります。
TOEIC500点から800点に上げるのに必要な勉強時間【1ヶ月だと厳しい】
一般的に、TOEICのスコアを100点アップさせるには200〜300時間程度必要と言われています。
これに基づいて計算すると、TOEIC500点から800点に上げるのに必要な勉強時間の目安は約600〜900時間になります。
「そんなにかかるの…?」と思ったかもしれませんが、安心してください。
↑の勉強時間は、あくまで試行錯誤・回り道した場合の勉強時間です。
ここまで解説してきた勉強法を実践すれば、TOEIC800点に向かって一直線に勉強できます。
よって、↑よりはるかに短い勉強時間でTOEIC500点から800点に上げられます。
「どのくらいかかるのか」は人により多少異なりますが、大体200〜300時間くらいでTOEIC500点から800点に上げる方が多いです。
TOEIC500点から800点に短期間で上げるコツ
ここからは、短期間でTOEICのスコアを上げるコツ・意識してほしいポイントを解説します。
基礎学習から逃げない
英単語の暗記や英文法の勉強など、基礎学習は単純作業が多く面倒なうえ、勉強の成果を実感しづらいです。
そのため、基礎学習をおろそかにしてしまう方はとても多いです。
しかし、基礎学習することなくTOEICのスコアを上げることは不可能に近いです。
基礎の理解度が低いと、基本的な英文を読む/聞く精度・スピードが落ちます。
また、スラッシュリーディングやディクテーションなど、根本的なリスニング力・リーディング力を上げる練習の効果が半減します。
よって、基礎学習は決しておろそかにしないでください。
疑問点はすぐに調べる
問題演習するとき、疑問に思った点があるならすぐに調べることを癖づけてください。
「わからないこと」をひとつひとつ潰していくことが、英語力をアップさせる=TOEICスコアをアップさせる秘訣です。
勉強の計画を立てる
勉強計画を立てずに闇雲に勉強してもTOEICのスコアは伸びません。
必ず、「いつ何をどのくらい勉強するのか」という勉強計画を立てましょう。
勉強を継続する
また、勉強計画を立てるだけではTOEICのスコアは伸びません。
計画を立てたら、実行してください。
定期的に自分の実力を把握する
定期的に公式問題集を解いて自分の実力を把握しましょう。
目的は2つあります。
- 「今やっている勉強法が効果的かどうか」を判断すること
- 自分の苦手パート/単元を見つけること
①について、スコアが伸びているなら今やっている勉強法は効果的ということなので、そのまま続ければOKです。
一方で、スコアが伸びていないなら今やっている勉強法は効果的でないため、「何か改善すべきだ」とわかります。
②について、TOEICのスコアを効率的に伸ばすには苦手パート/単元を克服することが効果的です。
そして苦手パート/単元を把握するには、実践演習を通じて「どのパート/単元の正答率が低いのか」を確認するのが最も確実です。
- 公式問題集を持っていない
- 公式問題集を解く時間(2時間)を確保できない
という方は、代わりに「Santaアルク」というアプリを使うのがおすすめです。
無料で使えるうえ、たった12問のテストを受けるだけでスコア診断ができます。
しかも精度が95%と高いため、診断結果を信頼できるのもポイントです。
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まとめ
TOEIC500点から800点に上げる勉強法を解説しました。
- 語彙力を強化する
- 英文法を勉強する
- スラッシュリーディング
- まずはPart1・2・5・6を対策
- ディクテーション
- シャドーイング
- 多読
- 実践演習する
TOEICは「国際ビジネスコミュニケーション協会」が実施する英語を母語としない方を対象にした試験です。就職活動や転職活動など、さまざまな場面で活用されています。 では、どれくらいのスコアを取れば「すごい!」[…]