今回はTOEIC500点の大学生のレベルと勉強法を解説します。
筆者のTOEICスコアは975点(リスニング495、リーディング480)です!(大学3年時取得)
![TOEICスコア リスニング495 リーディング475 計975](https://english-route.com/wp-content/uploads/2024/02/英語速読.png)
TOEIC500点の大学生のレベル|就活で使える?
TOEIC500点は全体の上位72.8%
2022年度のTOEIC公開テストスコア取得者の割合は以下の通りです。
(TOEIC Program DATA & ANALYSISより筆者作成)
よって、500点は上位63.9%〜73.4%の間のスコアだと考えられます。
ただ、このデータには1年に何度もTOEICを受験している人も含まれています。
そのような重複カウントを省くために、個別の試験の状況も確認してみましょう。
TOEIC公式が発表している「第351回 平均スコア・スコア分布 詳細」によると、
- 点数が545点未満は全体の下位33.9%
- 点数が495点未満は全体の下位24.0%
です。よって、TOEIC500点は上位66.1%〜76.0%の間のスコアだと考えられます。
先ほどの数値(上位63.9%〜73.4%)と平均すると、TOEIC500点は上位65.0%〜74.7%となります。
TOEICのスコアは5点刻みなので、490点から540点までの点数の種類は以下の11通りです。
- 490点(上位74.7%)
- 495点
- 500点
- 505点
- 510点
- 515点
- 520点
- 525点
- 530点
- 535点
- 540点(上位65.0%)
それぞれのスコアに均等に受験者が分布しているとすれば、各スコア間の差は0.97%(=(74.7%-65.0%)/10)になります。
よって、500点は上位72.76%(=74.7%-0.97%×2)程度です。
TOEIC500点は大学生の平均くらい
「TOEIC Program DATA & ANALYSIS」によると、大学生の平均スコアは
- IPテスト(団体受験)で合計474点
- 公開テスト(個別受験)で合計588点
です。
よって、TOEIC500点だと、
- 平均的な大学生のTOEICのスコアより24点ほど高い
- 英語を勉強している大学生のTOEICの平均スコアより88点ほど低い
ということになります。
TOEIC500点は偏差値44.8で大学で言うと「大東亜帝国」レベル
過去のTOEIC統計より、スコアが約17点ダウンすると、偏差値が1下がる計算になります。
よって、TOEIC500点は偏差値およそ44.8です。(公開テストの平均スコアより算出)
大学に換算すると、大東文化大学や東海大学などが含まれる「大東亜帝国」と言われる大学群と同じくらいの偏差値のようです。
TOEIC500点は正答率55%程度
平均的に、リスニングとリーディングは50点ほど差がつきます。
よって、TOEIC500点の場合、リスニング275点前後、リーディング225点前後になるでしょう。
TOEIC500点は公式の3段階のリスニング力評価で上から2番目のレベル
「Score Descriptor Table」によると、TOEICリスニング275点は3段階中真ん中の評価で、以下のような特徴が認められます。
- 短い会話で語彙が難しくない時は話の趣旨・目的・文脈が推測できることがある
- 情報の繰り返しや言い換えがあるときは長い会話を理解できる
- 間接的な応答や予測が難しい会話は会話の理解が困難である
- 広い範囲にわたって情報を関連づける必要があるときは会話を理解できない
TOEIC500点は公式の4段階のリーディング力評価で下から2番目のレベル
また、リーディング225点は4段階中下から2番目の評価で、以下のような特徴が認められます。
- 限られた長さの文章では簡単な推測ができる
- 文中と問題の表現が同じであれば事実に基づく情報に関する問題に正答できる
- 言い換えがある場合は推測が困難
- ふたつ以上の文章にわたる情報を関連づけることができない
- 難しい語彙や例外的な意味、複雑な文法構造が理解できない
TOEIC500点は公式の5段階のコミュニケーション能力評価で上から3番目のレベル
「PROFICIENCY SCALE」によると、TOEIC500点はA〜Eの5段階評価のうち、C評価(470点以上)です。
C評価は「日常生活のニーズを充足し、限定された範囲内では業務上のコミュニケーションができる」レベルで、以下の特徴を備えています。
- 通常会話であれば要点を理解し、応答にも支障はない
- 複雑な場面における対応や意思疎通では巧拙(上手い/下手)の差が見られる
- 基本的な文法・構文は身についている
- 表現力の不足はあるが、ともかく自己の意思を伝える語彙を備えている
TOEIC500点は英語の基礎がしっかりできているレベル
TOEIC500点を取れる人は、英語の基礎ができています。
中学・高校でしっかり英語を勉強してきており、リーディング・リスニングがよくできている部類に入ります。
- TOEIC特有の特殊な問題形式に対応できていない
- 受験が終わって英語に触れる機会が少ない
等の原因により点数は伸び悩んでいますが、すでに英語の基礎力が身についているので、正しいやり方で勉強すればどんどんスコアをアップしていくでしょう。
TOEIC500点はCEFRA2で英検準2級レベル
CEFR(セファール)とは、外国語の習熟度や運用能力をはかる国際的な指標です。
上記の文部科学省のデータによると、TOEIC500点はCFFR A2程度に相当します。
また、英検に換算すると、TOEIC500点は英検準2級(高校中級程度)に相当します。
TOEIC500点は就活で使えない
(英語活用実態調査2019より引用)
上画像より、新卒採用では545点、中途採用では620点が要件・参考とされる平均的なTOEICスコアの基準となっていることがわかります。
また、TOEIC公開テストの平均点は608点です。
TOEIC500点は公開テストの平均点スコアより、また、新卒採用で求められる平均スコアより低いです。
よって、TOEIC500点は就活でアピールできるスコアではありません。
就活で英語力をアピールしたいなら、業種にもよりますが、最低でもTOEIC600点以上は欲しいです。
さらに、TOEIC700点以上を取れれば「英語がかなりできます」とアピールできるので、就活で相当有利になリます。
TOEIC500点の大学生の勉強法
TOEICのスコアをアップさせるためには、「勉強のやり方」がとても重要です。
間違ったやり方で勉強するとスコアは全くと言っていいほど伸びません。
逆に、正しいやり方で勉強できれば、スコアは着実にアップしていきます。
TOEICについて知る
TOEICにはリスニングセクション(Part1〜4)とリーディングセクション(Part5〜7)があります。
Part1 | 写真描写問題 |
Part2 | 応答問題 |
Part3 | 会話問題 |
Part4 | 説明文問題 |
Part5 | 短文穴埋め問題 |
Part6 | 長文穴埋め問題 |
Part7 | 長文読解問題 |
それぞれのPartで、問題の特徴・傾向や対策方法・解き方は大きく異なります。
そのため、TOEICの対策を始めたら、まずは問題の特徴・傾向や対策方法・解き方を学びましょう。
「TOEIC全パート攻略法+テクニック(単語帳・問題集付き)」で詳しく解説しているので、必ずご覧ください。
TOEIC特化の英単語帳で英単語を覚える
続いて、語彙力の強化です。
「TOEICによく出る英単語」を覚えるために、TOEIC特化の英単語帳を使いましょう。
私も過去に使っていておすすめできる英単語帳は「TOEIC®︎ L&R TEST 出る単特急 銀のフレーズ」(通称「銀フレ」)です。
銀フレにはTOEIC頻出の英単語が約1000語掲載されています。覚えられるだけ覚えましょう。
英単語を覚えるコツは3つあります。
- 読むのではなく発音する
- とにかく反復する
- 毎日夜寝る前に覚える
簡単にできますし、英単語の暗記効率がグッと向上するので、必ず実践してください。
英文法を勉強する
英文法の理解度が低いとリスニングの聞き取りの精度が落ちるので、正答率が下がります。
また、リーディングでは読解スピードと精度が落ちるので、正答率がガクッと下がります。
さらに、Part5で多数出題される文法問題の解答スピードと正答率が落ちるため、全体のスコアがグッと落ち込みます。
よって、英文法はしっかり理解することが重要です。
英文法を学ぶなら、「スタディサプリ ENGLISH TOEICテスト対策
」を利用するのが圧倒的におすすめです。
その理由は4つあります。
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返り読み対策としてスラッシュリーディング
返り読みは、英文を一度最後まで目を通した後、後ろから日本語に訳していくことです。
返り読みをしてしまうと、
- リーディングでは読解スピードが遅くなる
- リスニングは内容が理解できなくなる
など、たくさんの弊害が出てきます。
英文を返り読みしないで前から理解できるようにするために、スラッシュリーディングをしましょう。
スラッシュリーディングというのは意味のまとまりごとにスラッシュを入れる練習法です。
例えば、以下のように行います。
スラッシュの入れ方は1つではありません。
慣れないうちはスラッシュは多くなるはずです。
しかし、練習するうちにより多くの範囲を1つのまとまりとして理解できるようになるので、スラッシュは少なくなっていきます。
そして最終的には、スラッシュを入れずとも英文を前から理解できるようになります。
毎日英語を聞く
リスニング対策として、毎日英語を聞いて耳を慣らしていきましょう。
おすすめのリスニング教材は「TED」という番組です。
聞き取りやすい英語で話していますし、話している内容がとても面白いです。
しかも、YouTubeで無料で視聴できるので、ぜひ活用してみてください。
オーバーラッピング
オーバーラッピングは、スクリプト(音声の書き起こし)を見ながら音声を流し、音声に重ねるように発音する練習法です。
- リスニング音声のスピードに慣れる
- 英語の音を判別できるようになる
といった効果があります。
オーバーラッピングの手順は以下です。
- リスニング教材・素材を選ぶ
- 一度全文を聞いてみる
- スクリプトを確認する
- 音声を聞きながらスクリプトを黙読する
- スクリプトを見ながら音声と同時に発声する
リスニング教材は難しすぎないモノを選びましょう。
おすすめの教材はTOEIC公式問題集のPart1・2、慣れてきたらPart3やPart4の長文でオーバーラッピングしていきましょう。
ディクテーション
ディクテーションは、聞こえた音声を書き取る練習法です。
- リスニング音声のスピードについていけるようになる
- 音の連結を判別できるようになる
という効果があります。
ディクテーションは以下の手順で進めます。
- 全文を聞く
- 音声を1文ごとに区切って止めながら書き取る(書き取れるまで音声は何度再生し直してもOK)
- 再度全文を聞いて、意味を意識しながら書き取った内容をチェック
- スクリプトを見て間違いがないかチェック
- 間違いがあった場合は聞き取れるようになるまで聞き直す
毎日英語を読む
ここからはリーディング対策です。
まずは英文を読む抵抗感を無くす&英文を読む体力を身につけるために、毎日英文を読む習慣を身につけましょう。
おすすめのリーディング教材は、TOEIC公式問題集のPart6とPart7です。
Part5の文法問題を解く
ここからはリーディング対策です。
リーディングで最も安定して点数を取れるのはPart5の文法問題です。
500点以下の方は、まずはPart5でスコアを稼げるようになりましょう。
具体的な勉強法としては、とにかく問題を解いてください。
問題を解いて、問題のパターンを覚えてしまいましょう。
実践演習する
実践演習をする目的は3つあります。
- TOEICの問題形式に慣れる
- 試験時間の120分間集中する体力を身につける
- 自分の得意不得意を把握する
教材には、先ほどから何度も紹介している公式問題集を使うのがおすすめです。
苦手なパートを克服する
TOEICの対策をしていると、ついつい得意なパートばかり勉強してしまうことがあります。
苦手なパートと比べて、得意なパートは勉強するのが苦にならないからです。
しかし、苦手なパートの対策から逃げていてはスコアはなかなか伸びません。
そもそも得意をさらに得意にするより、苦手を普通にする方が簡単です。
また、解ける問題の数がグッと増えるのでスコアアップに直結します。
さらに、苦手パートでの点数のブレ(下ブレ)が少なくなるので、安定して高いスコアを取りやすくなります。
TOEIC500点の大学生が最短でスコアを伸ばすコツ
短期間でスコアを伸ばすために、以下を実践しましょう。
- 英語に触れる時間を増やす
- スキマ時間を活用する
- 定期的に自分の実力を把握する
英語に触れる時間を増やす
- 英語の本を読む
- 英語のニュースを聞く
- 映画・ドラマを英語字幕・音声で視聴してみる
- 英語で日記を書く
というように、まずは普段から英語に触れることを意識づけましょう。
- 1週間のうち1日だけ7時間英語に触れる
- 1週間毎日1時間ずつ英語に触れる
①と②は「1週間のうち英語の触れた時間が7時間」という点では同じです。
しかし、②の方が英語力が格段にアップしていきます。
スキマ時間を活用する
仕事や学業で忙しく、まとまった時間を確保できない方は多いでしょう。
その場合はスキマ時間を積極的に活用していきましょう。
- 通勤・通学の移動時間
- 休憩時間
など、日々の生活を見直すと、勉強に有効活用できそうなスキマ時間はたくさん見つかるはずです。
1日30分でもスキマ時間に勉強できれば、1ヶ月で15時間もの勉強時間になります。
スキマ時間の勉強には、スタディサプリ ENGLISH TOEICテスト対策
を活用するのがおすすめです。
定期的に自分の実力を把握する
定期的に公式問題集を解いて自分の実力を把握しましょう。
この作業を通じて「今やっている勉強法が効果的かどうか」を判断できます。
効果的(スコアが伸びている)であればそのまま続ければ良いですし、効果的(スコアが伸びていない)でないなら何か改善すべきところがあるはずです。
また、自分の苦手を見つけることができるのもポイントです。
弱点を克服するように勉強すれば、自ずとスコアはアップしていきます。
- 公式問題集を持っていない
- 公式問題集を解く時間(2時間)を確保できない
という方は、代わりに「Santaアルク」というアプリを使うのがおすすめです。
無料で使えるうえ、たった12問のテストを受けるだけでスコア診断ができます。
しかも精度が95%と高いため、診断結果を信頼できるのもポイントです。
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TOEIC500点の大学生におすすめの参考書・教材
ここからはTOEIC500点の大学生が使うべき参考書や教材を紹介します!
TOEIC全パート別攻略法
4ヶ月でTOEIC975点を取った私のTOEIC研究をすべて詰め込んでいる記事です。
- 問題の傾向・形式
- スコア別の目標解答時間
- 各Partの勉強法
- 解答スピードと正答率を同時に上げる問題の解き方とテクニック
- スコアアップのコツ
- 目標スコア別の英単語帳
- TOEIC英文法解説pdf
- Part5英文法問題集
- TOEIC勉強ルーティン
- 学習継続のコツ
など、とにかく内容を充実させました。
ただ、「市販の教材を使いたい」という方もいますよね。
ということで、ここからは市販のおすすめ参考書・教材も紹介します。
TOEIC 出る単特急 銀のフレーズ
TOEIC500点〜600点を取るのに必要な英単語が1000語掲載されている英単語帳です。
TOEICに出てきそうなフレーズ・例文が載っており「英単語が実際にどのような場面で使われるのか」を確認しながら覚えられます。
また、TOEIC・英語初心者が覚えやすいよう、英単語が難易度順に並んでいるのもポイントです。
中学英語をもう一度ひとつひとつつわかりやすく
前述のように、英文法を学ぶなら「スタディサプリ ENGLISH TOEICテスト対策
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しかし、参考書で勉強したい方もいるはずです。
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TOEIC公式問題集
本記事ではすでに何度も登場していますが、TOEICの実践演習をするのに特におすすめしたい問題集です。
「公式」というだけあって本番に近い難易度・形式の問題が掲載されています。
そのうえ、本番と同様のスピーカーがリスニング音声の収録を担当しているので、限りなく実践に近い形で問題演習できます。
現在、冊子・バージョンは1〜10まであり、10が最新です。
問題集としては価格が少し高いですが、本気でTOEICを勉強するなら最低1冊は持っておきたい問題集です。
ただ、価格が3,300円と高いのが難点です。
TOEIC500点の大学生におすすめのTOEIC学習ツール
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まとめ
TOEIC500点は大学生平均レベルです。
就活で自信を持ってアピールできるスコアではないので、600点以上を目指しましょう。
今回はTOEIC550点の大学生のレベルと勉強法を解説します。本記事の信頼性筆者のTOEICスコアは975点(リスニング495、リーディング480)です!(大学3年時取得)TOEIC550点の大学生のレベル|就活で使える?[…]