TOEIC600点は多くのTOEIC学習者が最初に掲げる目標のスコアです。
就職・転職活動では、600点が英語力評価の最低基準になっていることが多いからです。
600点を取るのは簡単なことではありません。
「500点までは問題なくスコアが伸びたけど、500点以上からはなかなかスコアが伸びない」と悩んでいる方は多いのではないでしょうか。
ということで今回は、500点台からスコアが伸びない原因と600点を取るための勉強法を解説します。
500点台での停滞から抜け出したい方はぜひご覧ください!
筆者のTOEICスコアは975点(リスニング495、リーディング480)です!(大学3年時取得)
![TOEICスコア リスニング495 リーディング475 計975](https://english-route.com/wp-content/uploads/2024/02/英語速読.png)
TOEIC500点と600点の差
TOEIC500点は全体の上位74%のスコアです。
正答率55%程度、つまり正答数110問/200問程度で500点になります。
一方、TOEIC600点は全体の上位54%のスコアです。
正答率62%程度、つまり正答数124問/200問程度で600点になります。
よって、500点から600点に上げるためには、プラス14問正解する必要があります。
TOEIC600点が取れない、500点から伸びない原因
TOEIC500点で停滞しているスコアをまた伸ばしていくには、停滞の原因を発見することが重要です。
原因を発見し適切に対処できれば、スコアは必ず伸びていきます。
TOEICについての知識が不足しているから
学校の定期テストを対策するとき、何から始めますか?
まずはテスト範囲を確認しますよね。
このように「敵を知ること」は試験勉強をする際はとても重要です。
TOEICでも同様です。
TOEICについての知識が不足していれば、適切な対策方法が見えてきません。
語彙力が不足しているから
英単語は英語の基礎です。
覚えている英単語が少なければ、リーディング・リスニングの精度が落ちます。
また、英文を読んで理解する/聞いて理解するスピードが落ちます。
よって、全体のスコアはガクッと下がります。
英単語の勉強というのは退屈ですし、地道なので面倒に感じるかもしれません。
しかし、英単語の勉強をしなければ、英語はできるようにはなりません。
英文法の理解度が低いから
英単語と並んで重要な英語の基礎となるのが英文法です。
英文法の理解度が低ければ、リスニングの聞き取りの精度が落ちるので、正答率が下がります。
リーディングについても、英文を読むスピードと読解の精度が落ちるので、全体のスコアがガクッと落ち込みます。
さらに、TOEICのリーディングセクションには英文法問題が多数出題されるので、確実に理解することが大切です。
返り読みしているから
返り読みというのは、英文を一度最後まで目を通した後、後ろから日本語に訳していくことです。
返り読みをしてしまうと、
- リーディングでは読解スピードが遅くなる
- リスニングは内容が理解できなくなる
など、たくさんの弊害が出てきます。
ただ、返り読みをしていたとしても、根本的な英語力があれば600点は突破できます。
そのため、語彙力強化や文法学習より、返り読み対策をするのは優先度は低いです。
しかし、今後さらに700点以上などのハイスコアを狙うとなったとき、返り読みの癖があると間違いなく苦労します。
よって、今この段階から少しずつ対策を始めておくのがおすすめです。
苦手なパートを克服しようとしていないから
得意なパートばかり勉強していませんか?
得意なパートは苦手なパートの問題と勉強するのに苦痛を感じづらいかもしれません。
だからといって、苦手なパートから逃げていてはスコアは伸びません。
そもそも、得意をさらに得意にするより、苦手を普通にする方が簡単ですし、スコアの伸び方も大きくなります。
根本的なリスニング力が不足しているから
TOEICはリスニングの方がハイスコアを取りやすいです。(実際、リスニングの平均点はリーディングの平均点より50点ほど高い。)
逆に言えば、リスニングのスコアが低いと500点から600点へとスコアを伸ばすのは厳しくなります。
ここまで解説してきた語彙力や文法の理解度は、当然リスニングのスコアに影響します。
しかし、語彙力がしっかり身につき、文法をしっかり理解していたとしても、根本的なリスニング力が低ければリスニングのスコアはなかなか伸びません。
難しい問題ばかり解いているから
TOEIC500点台の方は、まず簡単な問題を確実に解けるようになることが重要です。
難しい問題の対策をするのは、簡単な問題を確実に解けるようになった後です。
勉強量が足りていないから
最後に、単純の勉強量が足りていないことが原因になっている場合もあります。
TOEICのスコアを100点アップさせるには200〜300時間程度の勉強時間が必要だと言われています。
よって、少し勉強を頑張った程度ではなかなかスコアアップに結びつきません。
仕事や学業で忙しくまとまった時間を確保できないなら、アプリ等を用いて通勤通学や待ち時間などのスキマ時間を活用することが重要です。
TOEIC600点が取れない、500点から伸びないときの対処法
さて、ここからはTOEIC500点から伸びないときにやるべきことを解説します!
TOEICについて知る
TOEICにはリスニングセクション(Part1〜4)とリーディングセクション(Part5〜7)があります。
Part1 | 写真描写問題 |
Part2 | 応答問題 |
Part3 | 会話問題 |
Part4 | 説明文問題 |
Part5 | 短文穴埋め問題 |
Part6 | 長文穴埋め問題 |
Part7 | 長文読解問題 |
それぞれのPartで、問題の特徴・傾向や対策方法は大きく異なります。
まずはその違いを知りましょう。
「TOEIC全パート攻略法+テクニック(単語帳・問題集付き)」で詳しく解説しているので、必ずご覧ください。
語彙力を強化する
TOEICの英語は「ビジネスシーンを想定した英語」なので、大学受験等とは異なる「TOEIC特有の英単語」が多く登場します。
よって、TOEIC特有の英単語を覚えることがスコアアップのために重要です。
TOEIC特有の英単語を覚えるには、TOEICに特化した英単語帳を使うのが最適です。
TOEIC500点台の方には「金のフレーズ」がおすすめです。
また、英単語を覚えるコツが4つあります。
- 発音する
- 反復する(1度に多くの英単語に目を通すことを繰り返す)
- 毎日寝る前に暗記する
- 1冊しっかり覚える
これをやるだけで英単語の暗記効率はグッと向上します。
英文法を勉強する
英文法を学ぶなら、「スタディサプリ ENGLISH TOEICテスト対策
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その理由は3つあります。
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スラッシュリーディング
返り読み対策には、意味のまとまりごとにスラッシュを入れる「スラッシュリーディング」という練習法が効果的です。
例えば、以下のように行います。
スラッシュの入れ方は1つではありません。
慣れないうちはスラッシュは多くなるはずです。
しかし、練習するうちにより多くの範囲を1つのまとまりとして理解できるようになるので、スラッシュは少なくなっていきます。
そして最終的には、スラッシュを入れずとも英文を前から理解できるようになります。
オーバーラッピング
オーバーラッピングは、スクリプト(音声の書き起こし)を見ながら音声を流し、音声に重ねるように発音する練習法です。
- リスニング音声のスピードに慣れる
- 正しい発音がわかる
といった効果があります。
オーバーラッピングの手順は以下です。
- リスニング教材・素材を選ぶ
- 一度全文を聞いてみる
- スクリプトを確認する
- 音声を聞きながらスクリプトを黙読する
- スクリプトを見ながら音声と同時に発声する
リスニング教材・素材は難しすぎないモノを選びましょう。
おすすめの教材はTOEIC公式問題集のPart1・2、慣れてきたらPart3やPart4の長文でオーバーラッピングしていきましょう。
ディクテーション
ディクテーションは、聞こえた音声を書き取る練習法です。
- リスニング音声のスピードについていけるようになる
- 音の連結を判別できるようになる
という効果があります。
ディクテーションは以下の手順で進めます。
- 全文を聞く
- 音声を1文ごとに区切って止めながら書き取る(書き取れるまで音声は何度再生し直してもOK)
- 再度全文を聞いて、意味を意識しながら書き取った内容をチェック
- スクリプトを見て間違いがないかチェック
- 間違いがあった場合は聞き取れるようになるまで聞き直す
苦手なパートを克服する
苦手なパートを克服することはTOEICスコアアップの秘訣です。
大変に感じるかもしれませんが、実際には苦手を普通にする方が得意をさらに得意にするより簡単ですし、解ける問題の数がグッと増えるのでスコアアップに直結します。
パート別の対策法については先ほども紹介した「TOEIC全パート攻略法+テクニック(単語帳・問題集付き)」で解説しているので、ぜひご覧ください。
実践演習する
TOEICは問題の形式が特殊です。
また、試験時間はリスニング約45分リーディング75分、合計で約120分とかなり長いです。
形式に慣れるため、そして120分間集中できる体力を身につけるために、実践演習を繰り返しましょう。
なお、600点未満の場合、実践演習する際は基本的に時間を測らないでOKです。
時間を測って焦って解くよりも、辞書やインターネットを用いてじっくり時間をかけて解いた方が演習の効果が高まります。
スキマ時間を活用する
仕事や学業で忙しく、まとまった時間を確保できない方は多いでしょう。
その場合はスキマ時間を積極的に活用していきましょう。
- 通勤・通学の移動時間
- 休憩時間
など、日々の生活を見直すと、勉強に有効活用できそうなスキマ時間はたくさん見つかるはずです。
1日30分でもスキマ時間に勉強できれば、1ヶ月で15時間もの勉強時間になります。
スキマ時間の勉強には、先ほど紹介したスタディサプリ ENGLISH TOEICテスト対策
を活用するのがおすすめです。
いつでもどこからでも、スマホで気軽に英単語・英文法学習やディクテーションができます。
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TOEIC600点が取れない、500点から伸びない方におすすめの参考書・教材
ここからはTOEIC500点から伸びない方が使うべき参考書・教材を紹介します!
TOEIC全パート別攻略法
4ヶ月でTOEIC975点を取った私のTOEIC研究をすべて詰め込んでいる記事です。
- 問題の傾向・形式
- スコア別の目標解答時間
- 各Partの勉強法
- 解答スピードと正答率を同時に上げる問題の解き方とテクニック
- スコアアップのコツ
など、「これさえ読めばTOEICのことがバッチリ理解できる!」と自信を持って言えるほど内容が充実しています。
さらに、英単語帳やTOEIC英文法解説pdf、リーディングセクションPart5の文法問題集なんかも付いています。
TOEIC 出る単特急 金のフレーズ
TOEIC600点以上を取るのに必要な英単語が1000語掲載されている英単語帳です。
以下のように英単語がレベル分けされており、目標スコアに合わせて頻出英単語を学べます。
- 600点レベル(400単語)
- 730点レベル(300単語)
- 860点レベル(200単語)
- 990点レベル(100単語)
現状TOEIC500点の方は、まず600点レベルの英単語を確実に覚えるようにしましょう。
さらに、730点レベルの英単語まで覚えられるとかなり英文が読みやすく&聞き取りやすくなるので、余裕がある方は覚えてください。
TOEIC公式問題集
本記事ではすでに何度も登場していますが、TOEICの実践演習をするのに特におすすめしたい問題集です。
「公式」というだけあって本番に近い難易度・形式の問題が掲載されています。
そのうえ、本番と同様のスピーカーがリスニング音声の収録を担当しているので、限りなく実践に近い形で問題演習できます。
現在、冊子・バージョンは1〜10まであり、10が最新です。
問題集としては価格が少し高いですが、本気でTOEICを勉強するなら最低1冊は持っておきたい問題集です。
まとめ
TOEIC500点から伸びない原因は8つ考えられます。
- TOEICについての知識が不足しているから
- 語彙力が不足しているから
- 英文法の理解度が低いから
- 返り読みしているから
- 苦手なパートを克服しようとしていないから
- 根本的なリスニング力が不足しているから
- 難しい問題ばかり解いているから
- 勉強量が足りていないから
原因を特定し適切に対処すればTOEIC500点台での停滞から必ず抜け出せます。
今回解説した対処法を実践して、どんどんスコアを伸ばしていきましょう!
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