TOEICのリスニングが苦手な方は多いですよね。
TOEICリスニングの音声が聞き取れないのには何か必ず原因があります。
その原因を特定し、適切に対処すれば、着実にリスニング力は伸びていきます。
ということで今回は、TOEICのリスニング音声が聞き取れない原因とその対策法を解説します。
- TOEICのリスニングがどうしても聞き取れない
- どうやって対策すれば良いのかわからない
という方は必見です!
筆者のTOEICスコアは975点(リスニング495点、リーディング480点)です!(大学3年時に取得)
![TOEICスコア リスニング495 リーディング475 計975](https://english-route.com/wp-content/uploads/2024/02/英語速読.png)
TOEICリスニングが聞き取れない6つの原因
リスニングが聞き取れない原因は1つとは限りません。
複数の原因が同時に重なっている場合もあります。
基礎学習が不足している
英語の基礎は英単語と英文法です。
英単語と英文法の学習がおろそかになってしまうと、英語を正しく聞き取ることはできません。
また、知らない英単語・英文法が登場すると「なんて言っていたんだ?」「どういう意味だ?」と考えてしまいます。
そして集中力が分散してしまい、本来なら聞けたはずの英文が聞けなくこともあります。
TOEICのスコア別に必要な英単語数は以下です。
スコア(リスニングとリーディング合わせて) | 必要英単語数 |
400点 | 3000語程度 |
500点 | 4000語程度 |
600点 | 5000語程度 |
700点 | 7000語程度 |
800点 | 8000語程度 |
900点 | 10000語以上 |
ここから、100点上げるためには、英単語を1000単語以上覚えることが必要であるとわかります。
また、英文法についても、中学レベルの英文法は完璧に理解しておくべきです。
英文法を理解しておけば、文章の意味をより正確に捉えられるようになるので、正答率アップにつながります。
「リスニング対策」というと「英語を聞き取る練習」に意識が向きますよね。
そのため、英単語と英文法の勉強がついついおろそかになってしまいます。
しかし、先ほど言ったように、英単語と英文法は英語の基礎です。
英語の基礎が固まっていない状態で英語を聞き取る練習をしても、最大限の学習効果は得られません。
発音がわからない
さらに、英単語については発音に注目することが大切です。
英単語の意味だけ覚えても、リスニング音声が聞き取れるようにはなりません。
スピードについていけない
TOEICのリスニング音声を聞いて「早口だな」と感じたら、スピードについていけていません。
その場合、英文の最初の方は聞こえるかもしれませんが、後半になるにつれてどんどん聞き取れる内容が少なくなっていきます。
音の連結・脱落・同化に対応できていない
TOEICのリスニング音声はネイティブスピーカーが作成を担当しているので、音の連結・脱落・同化がとても多いです。
意味 | 例 | |
連結 | 英単語と英単語の音がつながること | come on→「カム オン」→「カモン」 |
脱落 | 英単語の一部が省略されること | take care→「テイクケア」→「テイッケア」 |
同化 | 英単語と英単語の音がつながって別の音に変化すること | did you→「ディド ユー」→「ディジュー」 |
返り読みしている
返り読みというのは、英文を一度最後まで目を通した後、後ろから日本語に訳すことです。
英語と日本語は語順が異なります。
日本語:私はあなたを愛しています。
これはごくごく簡単な例です。実際の英文はもっと長いので、より複雑になります。
返り読みの癖がついていると、リスニングでも最後まで聞いた後に、逆らって日本語に訳して理解しようとしてしまいます。
しかし、TOEICリスニングは一度読みなので、返り読みしようとしてもできません。
そのため、音声が聞き取れなくなります。
TOEICの問題形式に慣れていない
最後に、問題形式に慣れていないことが聞き取れない原因となっている場合があります。
TOEICはリスニング音声が一度読みで、問題も少々特殊です。
このような形式に慣れていない場合、どうしても聞き取れない部分が多くなってしまいます。
「TOEICリスニングが聞き取れない」の対策法・勉強法
さて、ここからはリスニング音声を聞き取れるようになるための勉強法を解説します。
冒頭で言ったように、原因に対して適切に対処すれば着実にリスニング力を上がるので、ぜひ参考にしてください。
TOEICについて詳しく知る
前提として、TOEICのPartごとの問題形式・傾向や対策方法、解き方などを詳しく知っておくことが重要です。
「TOEIC全パート攻略法+テクニック(単語帳・問題集付き)」で解説しているので、必ずご覧ください。
英単語を覚える
英単語暗記は「反復」がカギです。
たとえば5日間で100単語覚える場合、「一日で10単語を確実に覚える×5日」ではなく、「100単語に繰り返し目を通す×5日」ようにしましょう。
さらに丁寧にやるなら、英単語を繰り返し発音しましょう。
発音記号を確認しながら、もしくは見本の音声を流しながら発音することで、正しい発音が身につきます。
また、英単語を効率的に覚えるコツが2つあります。
簡単かつ効果的なので、今すぐ実践しましょう。
- 毎日夜寝る前に暗記する(20〜30分くらい時間を確保するのが理想)
- いろんな英単語帳に手を出すのではなく1冊しっかり覚える
英文法を勉強する
リスニング対策で英文法は軽視されがちですが、英単語と並んで重要な英語の基礎です。
英文法の理解度が低いと、リスニングの聞き取り能力と精度が落ちます。
さらに「この構造どうなっているんだ?」と瞬時に判断できず集中力が削がれるので、スコアがガクッと落ち込みます。
英文法を勉強するなら、「スタディサプリ ENGLISH TOEICテスト対策
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もし使う教材を持っていないなら、先ほど紹介した「【完全版】TOEIC全パート攻略法+テクニック(単語帳・問題集付き)」の中で英文法解説pdfをプレゼントしているのでぜひ活用してください!
オーバーラッピング
- 発音を習得する
- 英語のスピードについていく
- 音の連結・脱落・同化に対応する
ためには、オーバーラッピングという練習法がおすすめです。
オーバーラッピングの手順は以下です。
- リスニング教材・素材を選ぶ
- 一度全文を聞いてみる
- スクリプトを確認する
- 音声を聞きながらスクリプトを黙読する
- スクリプトを見ながら音声と同時に発声する
また、「スクリプトを見ずに」音声と同時に発声する「シャドーイング」という練習法もおすすめです。
ただ、シャドーイングは難易度が高いので、オーバーラッピングがしっかりできるようになってから挑戦しましょう。
ディクテーション
- リスニング音声のスピードについていく
- 音の連結・脱落・同化に対応する
ためには、ディクテーションという練習法もおすすめです。
ディクテーションは以下の手順で進めます。
- リスニング教材・素材を選ぶ
- 全文を聞く
- 音声を1文ごとに区切って止めながら聞いた内容を書き取る(書き取れるまで音声は何度再生し直してもOK)
- 再度全文を聞いて、意味を意識しながら書き取った内容をチェック
- スクリプトを見て間違いがないかチェック
- 間違いがあった場合は聞き取れるようになるまで聞き直す
スラッシュリーディング
返り読みをしないようにするためには、スラッシュリーディングという練習法が効果的です。
例えば、以下のような感じです。
スラッシュの入れ方は1つではありません。
慣れないうちはスラッシュは多くなります。
練習するうちにより多くの範囲を1つのまとまりとして理解できるようになるので、スラッシュは少なくなっていきます。
そして最終的にはスラッシュを入れずとも英文を前から理解できる、つまり返り読みの癖を克服できます。
実践演習する
TOEICの問題演習に慣れていないなら、実践演習をしましょう。
問題集を用いて、リスニングセクションのPart1〜Part4を通しで解きましょう。
TOEICリスニングのスコアアップのコツ
リスニングのスコアをアップさせるために、以下の4点を意識しましょう。
- 全文聞き取ろうとしない
- 問題を先読みする
- 定期的に自分の実力を把握する
- 苦手パートを克服する
全文聞き取ろうとしない
「リスニングが聞き取れない」と悩んでいるなら全文を聞き取ろうとしないでください。
そもそも、問題を解くためには全ての情報を聞き取る必要はありません。
- 会話のテーマは何か
- 会話で注目していたポイントは何か
- どのように会話が進んでいたのか(会話の構成)
さえ分かれば、たいていの問題は解けます。
たった1つや2つ、英単語を聞き逃したくらいで、「あれ、なんて言ったんだろう…」と気にするのはやめましょう。
問題と選択肢を先読みする
特にPart3とPart4については先読みが重要です。
先読みしていなければ音声の聞き取りと問題・選択肢の読み取りを同時に行わなければいけないので、正答率が著しく下がります。
また、先読みをすることで「どんな話題なのか」をある程度予測することも可能です。
このような事前情報があれば、リスニングの難易度はグッと低くなります。
先読みするのは結構大変です。
しかし、先読みできなければいつまで経ってもスコアが上がっていきません。
定期的に自分の実力を把握する
定期的に公式問題集を解いて自分の実力を把握しましょう。
この作業を通じて「今やっている勉強法が効果的かどうか」を判断できます。
効果的(スコアが伸びている)であればそのまま続ければ良いですし、効果的(スコアが伸びていない)でないなら何か改善すべきところがあるはずです。
また、自分の苦手を見つけることができるのもポイントです。
弱点を克服するように勉強すれば、自ずとスコアはアップしていきます。
- 公式問題集を持っていない
- 公式問題集を解く時間(2時間)を確保できない
という方は、代わりに「Santaアルク」というアプリを使うのがおすすめです。
無料で使えるうえ、たった12問のテストを受けるだけでスコア診断ができます。
しかも精度が95%と高いため、診断結果を信頼できるのもポイントです。
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苦手パートを克服する
TOEICの対策をしていると、ついつい得意なパートばかり勉強してしまうことがあります。
苦手なパートと比べて、得意なパートは勉強するのが苦にならないからです。
しかし、苦手なパートの対策から逃げていてはリスニングのスコアはなかなか伸びません。
そもそも得意をさらに得意にするより、苦手を普通にする方が簡単です。
また、解ける問題の数がグッと増えるのでスコアアップに直結します。
さらに、苦手パートでの点数のブレ(下ブレ)が少なくなるので、安定して高いスコアを取りやすくなります。
TOEICリスニングのおすすめ参考書・教材
ここからはリスニング対策をするのにおすすめの参考書・教材を解説します!
TOEIC全パート別攻略法
4ヶ月でTOEIC975点を取った私のTOEIC研究をすべて詰め込んでいる記事です。
- 問題の傾向・形式
- スコア別の目標解答時間
- 各Partの勉強法
- 解答スピードと正答率を同時に上げる問題の解き方とテクニック
- スコアアップのコツ
- 中学レベル+目標スコア別の英単語帳
- TOEIC英文法解説pdf
- Part5英文法問題集
- TOEIC勉強ルーティーン
- 学習継続のコツ
など、とにかく内容を充実させました。
TOEIC 出る単特急 銀のフレーズ
TOEIC500点〜600点を取るのに必要な英単語が1000語掲載されている英単語帳です。
TOEICに出てきそうなフレーズ・例文が載っており「英単語が実際にどのような場面で使われるのか」を確認しながら覚えられます。
また、TOEIC・英語初心者が覚えやすいよう、英単語が難易度順に並んでいるのもポイントです。
TOEIC 出る単特急 金のフレーズ
TOEIC600点以上を取るのに必要な英単語が1000語掲載されている英単語帳です。
以下のように英単語がレベル分けされています。
- 600点レベル(400単語)
- 730点レベル(300単語)
- 860点レベル(200単語)
- 990点レベル(100単語)
自分の目標スコアに合わせて英単語を覚えられるのが魅力です。
TOEIC公式問題集
本記事ではすでに何度も登場した、TOEIC対策をするのに特におすすめしたい問題集です。
「公式」というだけあって本番に近い難易度・形式の問題が掲載されています。
そのうえ、本番と同様のスピーカーがリスニング音声の収録を担当しているので、限りなく実践に近い形で問題演習できます。
現在、冊子・バージョンは1〜11まであり、11が最新です。
問題集としては価格が少し高いですが、本気でTOEICを勉強するなら最低1冊は持っておきたい問題集です。
TOEICリスニング対策にはオンライン英会話もおすすめ
TOEICリスニングは会話のテンポが速く、短い時間に多くの情報を処理することが必要です。
この「情報処理能力」を鍛えるには、オンライン英会話が最適です。
おすすめのオンライン英会話は「ネイティブキャンプ」です。
ネイティブキャンプは7日間無料体験もできるので、ぜひ活用してください!
まとめ
TOEICのリスニングが聞き取れない原因とその対策法を解説しました。
原因 | 対策法 |
基礎学習が不足している | 語彙力強化、英文法学習 |
発音がわからない | オーバーラッピング |
スピードについていけない | オーバーラッピング、ディクテーション |
音の連結・脱落・同化に対応できていない | オーバーラッピング、ディクテーション |
返り読みしている | スラッシュリーディング |
TOEICの問題形式に慣れていない | 実践演習 |
原因に対して適切に対処すれば、リスニング力は着実に伸びていきます。
ぜひ参考にしてください!
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