TOEIC700点というのは、公開テストの平均点(608点)より100点も高いスコアです。
700点取れれば、就職・転職活動において他の候補者と英語力で差別化できるので、選考を有利に進められます。
しかし、700点を取るのは簡単なことではありません。
「600点までは問題なくスコアが伸びたけど、700点以上からはなかなかスコアが伸びない」と悩んでいる方は多いのではないでしょうか。
ということで今回は、600点台からスコアが伸びない原因と700点を取るための勉強法を解説します。
600点台での停滞から抜け出し、700点を取りたい方はぜひご覧ください!
筆者のTOEICスコアは975点(リスニング495、リーディング480)です!(大学3年時取得)
![TOEICスコア リスニング495 リーディング475 計975](https://english-route.com/wp-content/uploads/2024/02/英語速読.png)
TOEIC600点と700点の差
TOEIC600点は全体の上位54%のスコアです。
正答率62%程度、つまり正答数124問/200問程度で600点になります。
一方、TOEIC700点は全体の上位33%のスコアです。
正答率70%程度、つまり正答数140問/200問程度で700点になります。
700点はTOEIC公開テストの平均点(608点)より100点近く高いです。
よって、就職・転職活動の際に他の候補者と差別化できるため、選考をより有利に進められるでしょう。
また、dodaが行った調査によると、700点以上から年収アップが明確に傾向としてあらわれています。(以下表参照)
TOEICスコア | 平均年収 |
スコアなし | 379万円 |
300点未満 | 374万円 |
300点台 | 419万円 |
400点台 | 434万円 |
500点台 | 437万円 |
600点台 | 436万円 |
700点台 | 459万円 |
800点台 | 487万円 |
900点台 | 534万円 |
さらに、730点までスコアを伸ばせると公式コミュニケーション力評価「PROFICIENCY SCALE」でA〜Eの5段階評価のうち、上から2番目のB評価になります。
したがって、さらに一段階上の評価になると言えるでしょう。
TOEIC700点が取れない、600点から伸びない8つの原因
TOEIC600点で停滞しているスコアをまた伸ばしていくには、停滞の原因を発見することが重要です。
原因を発見し適切に対処できれば、スコアは必ず伸びていきます。
TOEICについての知識が不足しているから
学校の定期テストを対策するとき、何から始めますか?
まずはテスト範囲を確認しますよね。
このように「敵を知ること」は試験勉強をする際はとても重要です。
TOEICでも同様です。
TOEICについての知識が不足していれば、適切な対策方法が見えてきません。
語彙力が不足しているから
英単語は英語の基礎です。
覚えている英単語が少なければ、リーディング・リスニングの精度が落ちます。
また、英文を読んで理解する/聞いて理解するスピードが落ちます。
よって、全体のスコアはガクッと下がります。
英単語の勉強というのは退屈ですし、地道なので面倒に感じるかもしれません。
しかし、英単語の勉強をしなければ、英語はできるようにはなりません。
英文法の理解度が低いから
英単語と並んで重要な英語の基礎となるのが英文法です。
英文法の理解度が低ければ、リスニングの聞き取りの精度が落ちるので、正答率が下がります。
リーディングについても、英文を読むスピードと読解の精度が落ちるので、全体のスコアがガクッと落ち込みます。
さらに、TOEICのリーディングセクションには英文法問題が多数出題されるので、確実に理解することが大切です。
返り読みしているから
返り読みというのは、英文を一度最後まで目を通した後、後ろから日本語に訳していくことです。
返り読みをしてしまうと、
- リーディングでは読解スピードが遅くなる
- リスニングは内容が理解できなくなる
など、たくさんの弊害が出てきます。
苦手なパートを克服しようとしていないから
得意なパートばかり勉強していませんか?
得意なパートは苦手なパートの問題と勉強するのに苦痛を感じづらいかもしれません。
だからといって、苦手なパートから逃げていてはスコアは伸びません。
そもそも、得意をさらに得意にするより、苦手を普通にする方が簡単ですし、スコアの伸び方も大きくなります。
根本的なリスニング力が不足しているから
TOEICはリスニングの方がハイスコアを取りやすいです。(実際、リスニングの平均点はリーディングの平均点より50点ほど高い。)
逆に言えば、リスニングのスコアが低いと600点から700点へとスコアを伸ばすのは厳しくなります。
ここまで解説してきた語彙力や文法の理解度は、当然リスニングのスコアに影響します。
しかし、語彙力がしっかり身につき、文法をしっかり理解していたとしても、根本的なリスニング力が低ければリスニングのスコアはなかなか伸びません。
解答スピードが遅いから
主にリーディングについてですが、解答スピードが遅いと700点を取るのは難しくなります。
目安として、Part7の長文問題で25問以上解き残してしまうなら解答スピードが遅すぎます。
解き残す問題が20問近くでもまだ遅いです。
解答スピードが遅い場合、Part5の文法問題を素早く解く訓練をしたり、問題を素早く正確に解くテクニックを学んだりすることが重要です。
勉強量が足りていないから
最後に、単純の勉強量が足りていないことが原因になっている場合もあります。
TOEICのスコアを100点アップさせるには200〜300時間程度の勉強時間が必要だと言われています。
よって、少し勉強を頑張った程度ではなかなかスコアアップに結びつきません。
仕事や学業で忙しくまとまった時間を確保できないなら、アプリ等を用いて通勤通学や待ち時間などのスキマ時間を活用することが重要です。
TOEIC700点が取れない、600点から伸びないときの対処法・勉強法
さて、ここからはTOEIC600点から伸びないときにやるべきことを解説します!
TOEICについて知る
TOEICにはリスニングセクション(Part1〜4)とリーディングセクション(Part5〜7)があります。
Part1 | 写真描写問題 |
Part2 | 応答問題 |
Part3 | 会話問題 |
Part4 | 説明文問題 |
Part5 | 短文穴埋め問題 |
Part6 | 長文穴埋め問題 |
Part7 | 長文読解問題 |
それぞれのPartで、問題の特徴・傾向や対策方法は大きく異なります。
まずはその違いを知りましょう。
「TOEIC全パート攻略法+テクニック(単語帳・問題集付き)」で詳しく解説しているので、必ずご覧ください。
語彙力を強化する
TOEICの英語は「ビジネスシーンを想定した英語」なので、大学受験等とは異なる「TOEIC特有の英単語」が多く登場します。
よって、TOEIC特有の英単語を覚えることがスコアアップのために重要です。
TOEIC特有の英単語を覚えるには、TOEICに特化した英単語帳を使うのが最適です。
現状TOEIC600点台の方には「金のフレーズ」がおすすめです。
また、英単語を覚えるコツが4つあります。
- 発音する
- 反復する(1度に多くの英単語に目を通すことを繰り返す)
- 毎日寝る前に暗記する
- 1冊しっかり覚える
これをやるだけで英単語の暗記効率はグッと向上します。
英文法を勉強する
英文法を学ぶなら、「スタディサプリ ENGLISH TOEICテスト対策
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その理由は3つあります。
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スラッシュリーディング
返り読み対策には、意味のまとまりごとにスラッシュを入れる「スラッシュリーディング」という練習法が効果的です。
例えば、以下のように行います。
スラッシュの入れ方は1つではありません。
慣れないうちはスラッシュは多くなるはずです。
しかし、練習するうちにより多くの範囲を1つのまとまりとして理解できるようになるので、スラッシュは少なくなっていきます。
そして最終的には、スラッシュを入れずとも英文を前から理解できるようになります。
ディクテーション
ディクテーションは、聞こえた音声を書き取る練習法です。
- リスニング音声のスピードについていけるようになる
- 音の連結を判別できるようになる
という効果があります。
ディクテーションは以下の手順で進めます。
- 全文を聞く
- 音声を1文ごとに区切って止めながら書き取る(書き取れるまで音声は何度再生し直してもOK)
- 再度全文を聞いて、意味を意識しながら書き取った内容をチェック
- スクリプトを見て間違いがないかチェック
- 間違いがあった場合は聞き取れるようになるまで聞き直す
リスニング教材・素材は難しすぎないモノを選びましょう。
おすすめの教材はTOEIC公式問題集のPart1・2、慣れてきたらPart3やPart4の長文でディクテーションしましょう。
シャドーイング
相手の言ったことを理解するプロセスは2段階です。
- 音声認識
- 意味理解
日本語の音声を聞く場合は音声認識は自然にできます。
意味理解に集中することができるので、相手の言ったことを一度で理解できます。
しかし、英語の音声を聞く場合、練習していなければ、音声認識に脳のメモリーを割かなければなりません。
つまり、意味理解に完全に集中することができないため、相手の言ったことに対する理解度が著しく低くなってしまいます。
そこで、音声認識を自然とできるようになるために効果的なリスニング練習法がシャドーイングです。
シャドーイングは以下の手順で進めます。
- 一度全文を聞く(意味を理解しながら)
- スクリプトを確認する
- スクリプトを確認しながら、音声を流して聞き取りと同時に発音する
- ③を最低3回繰り返す
- スクリプトを見ずに、音声を流して聞き取りと同時に発音する
- ⑤を最低3回繰り返す
Part5の文法問題を解く
リーディングのPart7に使える時間を増やすには、簡単なPart5を素早く正確に解くことが重要です。
具体的な勉強法としては、とにかく問題を解いてください。
問題を解いて、問題のパターンを覚えてしまいましょう。
おすすめの文法問題集は「TOEIC文法問題でる1000問」です。
テクニックを学ぶ
「問題を素早く正確に解くテクニック」を学ぶことも必要です。
以下の手順でTOEICのテクニックを身につけていきましょう。
- 「TOEIC全パート攻略法+テクニック」でテクニックを学ぶ
- ①で学んだテクニックを実践する
実践演習する
TOEICは問題の形式が特殊です。
また、試験時間はリスニング約45分リーディング75分、合計で約120分とかなり長いです。
形式に慣れるため、そして120分間集中できる体力を身につけるために、実践演習を繰り返しましょう。
苦手なパートを克服する
苦手なパートを克服することはTOEICスコアアップの秘訣です。
大変に感じるかもしれませんが、実際には苦手を普通にする方が得意をさらに得意にするより簡単ですし、解ける問題の数がグッと増えるのでスコアアップに直結します。
パート別の対策法については先ほども紹介した「TOEIC全パート攻略法+テクニック(単語帳・問題集付き)」で解説しているので、ぜひご覧ください。
スキマ時間を活用する
仕事や学業で忙しく、まとまった時間を確保できない方は多いでしょう。
その場合はスキマ時間を積極的に活用していきましょう。
- 通勤・通学の移動時間
- 休憩時間
など、日々の生活を見直すと、勉強に有効活用できそうなスキマ時間はたくさん見つかるはずです。
1日30分でもスキマ時間に勉強できれば、1ヶ月で15時間もの勉強時間になります。
スキマ時間の勉強には、先ほど紹介したスタディサプリ ENGLISH TOEICテスト対策
を活用するのがおすすめです。
いつでもどこからでも、スマホで気軽に英単語・英文法学習やディクテーション・シャドーイングができます。
無料体験もできるので、ぜひ活用してください!
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TOEIC700点が取れない、600点から伸びない方におすすめの参考書・教材
ここからはTOEIC600点から伸びない方が使うべき参考書・教材を紹介します!
TOEIC全パート別攻略法
4ヶ月でTOEIC975点を取った私のTOEIC研究をすべて詰め込んでいる記事です。
- 問題の傾向・形式
- スコア別の目標解答時間
- 各Partの勉強法
- 解答スピードと正答率を同時に上げる問題の解き方とテクニック
- スコアアップのコツ
など、「これさえ読めばTOEICのことがバッチリ理解できる!」と自信を持って言えるほど内容が充実しています。
さらに、英単語帳やTOEIC英文法解説pdf、リーディングセクションPart5の文法問題集なんかも付いています。
TOEIC 出る単特急 金のフレーズ
TOEIC600点以上を取るのに必要な英単語が1000語掲載されている英単語帳です。
以下のように英単語がレベル分けされており、目標スコアに合わせて頻出英単語を学べます。
- 600点レベル(400単語)
- 730点レベル(300単語)
- 860点レベル(200単語)
- 990点レベル(100単語)
現状TOEIC600点の方は、730点レベルの英単語までは必ず覚えましょう。
一方で860点レベル以上の英単語については、文章に登場する頻度はそれほど多くないので、余裕があればでOKです。
TOEIC 文法問題 でる1000問
TOEICのPart5の文法問題が1049問掲載されている問題集です。
とにかく網羅性が高いのが特徴。
Part5の文法問題の正答率と解答スピードを上げるために使ってほしい問題集です。
TOEIC公式問題集
本記事ではすでに何度も登場していますが、TOEICの実践演習をするのに特におすすめしたい問題集です。
「公式」というだけあって本番に近い難易度・形式の問題が掲載されています。
そのうえ、本番と同様のスピーカーがリスニング音声の収録を担当しているので、限りなく実践に近い形で問題演習できます。
現在、冊子・バージョンは1〜10まであり、10が最新です。
問題集としては価格が少し高いですが、本気でTOEICを勉強するなら最低1冊は持っておきたい問題集です。
まとめ
TOEIC600点から伸びない原因は8つ考えられます。
- TOEICについての知識が不足しているから
- 語彙力が不足しているから
- 英文法の理解度が低いから
- 返り読みしているから
- 苦手なパートを克服しようとしていないから
- 根本的なリスニング力が不足しているから
- 解答スピードが遅いから
- 勉強量が足りていないから
原因を特定し適切に対処すればTOEIC600点台での停滞から抜け出し、700点を取れます。
今回解説した対処法を実践して、どんどんスコアを伸ばしていきましょう!
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