結論:TOEIC960点は公開テスト受験者の上位約1.4%。CEFR C1(熟練した言語使用者)に到達し、200問中たった10問しかミスが許されないスコアです。
- 「TOEIC960点ってどのくらいのレベル?」
- 「満点と何が違うの?」
- 「偏差値は?大学で言うとどのくらい?」
- 「満点を目指す価値はある?」
こういった疑問を持っている方は多いと思います。
結論から言うと、960点は公開テスト平均(615点)を345点上回り、IIBCの全評価軸で最高段階に到達するスコアです。
さらに960点はCEFR C1(熟練した言語使用者、英検1級と同程度)に到達しており、TOEICで到達できる事実上の最高CEFRレベルを余裕でクリアしています。
筆者のTOEICスコアは975点(リスニング495、リーディング480)です!

TOEIC960点のレベルは?
結論:TOEIC960点は公開テスト受験者の上位約1.4%(偏差値70.3)。L・Rともに最上位段階。200問中たった10問しかミスできない世界です。
「960点ってどのくらいのレベルなの?」という方に向けて、IIBC公式データとTOEIC Program DATA & ANALYSISをもとに、具体的な数字で解説していきます。
公開テストだと上位約1.4%で偏差値70.3
「960点は上位何%なの?」と気になっている方は多いと思います。
公開テストは、自分でお金を払ってわざわざ受けに行く人が対象です。
英語に自信があったり、就活・転職でスコアが必要な人が中心なので、受験者全体の英語力はもともと高めです。
その公開テスト受験者735,425人の中で、960点は上位約1.4%・偏差値70.3に位置します。
平均点は615点で、960点との差は+345点。1,000人に14人しかいない計算です。
偏差値70.3というのは、大学受験で言えば最難関レベルに相当する水準です。
IPテストだと上位約0.5%で偏差値77.4
公開テストの数字でも十分衝撃的ですが、「日本全体で見たらどうなの?」という観点でIPテストのデータも見ておきましょう。
IPテストは大学や企業が一括で実施するテストで、英語に興味がない学生や、会社から言われて仕方なく受けた社会人も含まれます。
公開テストよりも幅広い層が受験しているため、平均点が495点まで下がります。
この集団を日本全体の英語力平均により近い集団として考えてみると、960点は上位約0.5%・偏差値77.4。1000人に5人しかいない世界です。
公式5段階評価で最高段階
「IIBCはこのスコアをどう評価しているの?」という部分も確認しておきましょう。
IIBCは、スコアを5段階のProficiency Scaleで評価しています。
- Aレベル:860〜990点(最高評価)
- Bレベル:730〜855点
- Cレベル:470〜725点
- Dレベル:220〜465点
- Eレベル:10〜215点
960点は最高評価のAレベル(860〜990点)に位置します。
Aレベルの評価は「Non-Nativeとして十分なコミュニケーションができる。語彙・文法・構文を正確に把握し流暢に駆使する力を持つ」というものです。
L/R別の評価でどちらも最高評価
さらにIIBCは、Score Descriptor Tableでリスニング(L)とリーディング(R)をそれぞれ複数段階に分けて「そのスコア帯でできること」も公開しています。
960点の目安スコアはL495(満点)/R465です。
リスニングは3段階中の最上位(375〜495帯)、リーディングは4段階中の最上位(425〜495帯)に入ります。
リスニング最上位段階でできること:
- 文脈が複雑で予測しにくい会話でも、話の流れを正確に把握できる
- 長文に幅広い語彙が用いられていても、全体の主旨を読み取れる
- 難解な語彙・複雑な構文・言い換えが重なっていても、細部まで理解できる
- 幅広い範囲の情報を整理して結びつけることができる
リーディング最上位段階でできること:
- 表現が言い換えられていても、文章の意図・目的・詳細を正確に読み解ける
- 複数の文書にまたがる情報を横断的に関連づけられる
- 語彙の幅が非常に広く、よく使われる単語の例外的な用法も理解できる
- 文法構造が入り組んだ難文でも、意味を正確に把握できる
正答率95%・約10問ミス以内(L495/R465)
「960点を取るには何問ミスまで許されるの?」という疑問にも答えておきます。
TOEIC全200問のうち、960点には約190問の正解が必要です。正答率に換算すると95%。ミスできるのはたった約10問です。
内訳はリスニング495点(満点)/リーディング465点が目安。
リスニングは5問ミス以内で満点が取れます。リーディングは100問中5問ミス程度の計算です。
Part3・4は1セット3問の形式なので、1セット失敗するだけでリスニングのミス枠がほぼ埋まります。
しかも75分という制限時間の中で、リーディング全体を5問ミス以内に抑えないといけない。
CEFR C1(熟練した言語使用者)・英検1級相当
「国際基準だとどのレベルに相当するの?」という点も気になりますよね。
文部科学省のCEFR対照表によると、960点が属する945点以上の帯はCEFR C1に到達します。
C1は「熟練した言語使用者」——高度な内容の長い文章を理解し、言外の含意まで把握できるレベルです。
英検で言うと1級相当になります。ただし英検1級はスピーキング・ライティングを含む4技能テストなので、直接比較はできません。
とはいえ、960点の読む・聞く力をベースに英検1級対策をすれば、一次試験は射程圏内に入るというイメージです。
なお、CEFRの最上位はC2ですが、TOEICのスコア換算ではC2への到達は定義されていません。
C1がTOEICで公式に対応する最高のCEFRレベルという位置づけです。
・TOEICと英検はどっちが難しい?難易度を975点&準1級が比較【レベル換算と違い】
・TOEICとCEFRの換算表を975点が完全解説!L&Rのみの判定法も紹介【レベル:a1 a2 b1 b2 c1 c2 】
・950点のレベルについては「TOEIC950点のレベル」で詳しく解説しています。
・905〜945点のレベルについては「TOEIC905〜945点のレベル」もあわせてご覧ください。
・900点のすごさについては「TOEIC900点のレベル」もあわせてご覧ください。
TOEIC960点のすごさ
結論:960点は「公開テスト上位1.4%・偏差値70.3・CEFR C1・正答率95%」のすべてが揃った、ケアレスミス管理を極限まで高めた先にあるスコアです。
「960点ってどのくらいすごいの?」と気になっている方に向けて、データと実感の両面から整理してみます。
先ほど紹介した数字をまとめると、こうなります。
- 公開テスト(735,425人)の上位約1.4%・偏差値70.3
- IPテスト(1,041,495人)の上位約0.5%・偏差値77.4
- L・RともにScore Descriptor最上位段階(全評価最高ランク)
- Proficiency Scale Aレベル(最高評価。860点台と同じ段階に入り、その中でもさらに上位)
- CEFR C1(熟練した言語使用者)・英検1級相当
- 正答率95%・200問中たった10問しかミスできない世界
これを一言で言うと、「IIBCが定義できる評価軸をすべて最上位で埋めたスコア」です。
そして具体的な数字でもう1つ見ておいてほしいのが、社会人平均との差です。
公開テストの社会人平均は644点。960点はそこから316点も上にあります。
社会人の平均スコアについては「社会人のTOEIC平均点は何点?職種別・役職別・年収との関係も解説」で詳しく解説しています。
TOEIC960点は大学で言うとどのレベル?
結論:960点は、国内で最もTOEICスコアが高いICU卒業生の平均(889点)を71点上回る、大学の枠を完全に超えたスコアです。
TOEIC960点のすごさを、「大学のレベルで言うとどれくらい?」という観点からも見てみると面白いです。
偏差値と大学別データの2方向から見ていきましょう。
公開テスト偏差値70.3 / IPテスト偏差値77.4 → 東大・京大以上
「偏差値で言うとどのくらいの大学に相当するの?」と気になる方は多いと思います。
先ほど解説した通り、公開テストにおける960点の偏差値は70.3です。大学受験の偏差値に置き換えると、東京大学の合格者平均偏差値(67〜68前後)を上回る水準です。受験の世界では偏差値70を超えると「最上位中の最上位」と言われますが、960点はその領域に入っています。
さらに重要なのは母集団です。公開テストを受けに来る人は、英語の勉強に力を入れている社会人や大学生がメインです。
すでに英語力が高い人たちの集団の中で、偏差値70.3を出しているということです。
IPテストになると、さらに数字が跳ね上がります。
IPテストは大学や企業が一括で実施するテストで、英語に興味がない学生や会社から言われて仕方なく受けた社会人も含まれます。日本全体の英語力の分布に近い母集団の中で、960点の偏差値は77.4です。
偏差値77.4というのは、大学受験なら東大・京大の合格者でも届かない人がいる水準です。この数字が出ているということは、日本の英語学習者の中で960点がいかに孤立した存在かが伝わってくると思います。
日経転職版:ICU卒平均889点を71点上回る
偏差値の話だけでは「具体的にどのくらいの大学と比べて上なの?」とピンとこない方もいると思います。
最も直感的にわかるのが、次の比較です。
以下は、日経転職版の「大学別TOEIC平均スコア」のデータをもとに作成した表です。これは卒業生のTOEIC平均を大学別にまとめたモノです。
| 順位 | 大学名 | TOEIC平均スコア | 960点との差 |
|---|---|---|---|
| 1位 | 国際基督教大学(ICU) | 889.0点 | +71.0点上回る |
| 2位 | 東京大学 | 848.2点 | +111.8点上回る |
| 3位 | 東京外国語大学 | 847.7点 | +112.3点上回る |
| 4位 | 上智大学 | 827.9点 | +132.1点上回る |
| 5位 | 一橋大学 | 813.9点 | +146.1点上回る |
| 6位 | 慶應義塾大学 | 799.1点 | +160.9点上回る |
| 7位 | 京都大学 | 795.7点 | +164.3点上回る |
| 8位 | 早稲田大学 | 784.7点 | +175.3点上回る |
| 10位 | 大阪大学 | 772.6点 | +187.4点上回る |
| 19位 | 北海道大学 | 729.0点 | +231.0点上回る |
このランキングで最初に見てほしいのは、1位のICUです。
帰国子女をはじめ英語力が高い学生が集まるICUの卒業生平均が889点——それ自体すでに圧倒的な数字です。
960点はそのICU卒平均を71点上回っています。「国内最強クラスの英語大学の卒業生平均」よりも高いスコアということです。
次に東大卒の平均848.2点と比べると、960点は111.8点上にいます。
「東大出身で英語ができる人の平均」ですら、960点の前では112点近くの差がついてしまうわけです。
京大卒や慶應卒との差はさらに広がり、160〜164点の開き。早稲田や大阪大との比較では175点以上になります。
大学生平均(公開592点・IP465点)との比較
「今大学生だけど、自分の周りと比べるとどうなの?」という方に向けて、大学生の平均スコアとの比較も見ておきましょう。
IIBCのデータによると、大学生の平均スコアは公開テストで592点、IPテストで465点です。
960点はその公開テスト平均から+368点、IPテスト平均から+495点も上の数字です。
大学生で英語を得意とする層でも、スコアは700〜800点台に分布しているのが現実です。
英語を専攻にして毎週ネイティブと話している学生ですら、900点台に届く人は一握りです。
・東京大学のTOEIC平均点を解説
・理系大学生・大学院生のTOEIC平均点を解説
・早稲田大学のTOEIC平均点を解説
・Fラン大学生のTOEIC平均点を解説
・大学1年生のTOEIC平均点を解説
TOEIC960点と満点(990点)の違い
「960点まで来たら満点を目指すべき?」と考える方は多いと思います。
960点と満点の差は30点です。
ただ、この30点は「あと少し」ではなく、ある意味で最も険しい30点です。
TOEIC960点は就活・転職で超役立つ
正直、960点があれば就活・転職・昇進でTOEICに困ることはゼロです。
企業の英語評価はAレベル(860点以上)でほぼ横並びになり、960点も満点もぶっちゃけほぼ同じ土俵に立っています。
ぶっちゃけ、960点まで来たら「TOEICを卒業する」という選択肢を本気で検討するべきタイミングだと思っています。
英会話、IELTS、TOEFL——リスニングとリーディング以外の力を伸ばすことに時間を使った方が、英語力全体として見たときのリターンはずっと大きいです。
なお就活転職で評価されるスコアについては「TOEICは何点からすごい?自慢できる?|大学生・社会人別に徹底解説」もご覧ください。
また「TOEICのやめどきはいつ?目的別のやめどきを975点が解説!」もあわせてご覧ください。
TOEIC960点以上を取るための勉強法
結論:まず今のスコアを正確に把握する。960点を目指すなら、「何点から何をやるか」の手順が全てです。
960点は200問中たった10問しかミスできない世界です。「なんとなく勉強している」状態では、絶対に届きません。
それでも、正しい手順さえ踏めば到達できるスコアです。まずやるべきことを順番に説明します。
今の自分のスコアを把握する
「960点を目指す」と言っても、今どのくらいのスコアにいるかによって、やるべき勉強の内容はまったく変わります。
例えば500点前後の方はまだ単語・文法やPart5の精度を重点的に高めるべきです。
一方ですでに900点あるなら、あとやるべきことは単語の抜け防止と苦手パート克服になります。
ですので、もし今の自分の位置を把握しないまま勉強を始めると、必要ない部分に時間を使うことになります。
これはめちゃくちゃもったいないです。
だから、まずは絶対に今の自分のスコアを把握してください。
スコアを把握する方法はいくつかあります。
- TOEICを実際に受験する(1日潰れる&スコアがわかるまで時間がかかるのでおすすめしない)
- TOEICの模試を解く(めちゃくちゃ疲れる&〇〇〇点というスコアではなく、〇〇〇点〜□□□点と幅のあるスコアしか診断できない)
- アプリを使う(楽だから推奨)
この中でも特におすすめなのがアプリの利用です。なぜかというと、無料で使えるものもありますし、圧倒的に楽でかつ精度も高いからです。
勉強に入っていく
スコア測定が終わったら、実際の勉強に入っていきます。
前述のようにTOEICはスコアによってやるべき勉強内容が大きく変わります。
ですので、ここで一概に「〜〜〜と〜〜〜をやったら960点取れますよ」と言うことはできないんですよね。
ですので、「TOEICの点数を上げる方法|スコア別の最短ロードマップ【短期間スコアアップ】」という記事でスコア別の勉強法を徹底解説しています。
TOEIC960点に関するよくある質問(FAQ)
TOEIC960点はどのくらいすごい?
公開テスト受験者735,425人の中で上位約1.4%(偏差値70.3)に位置するスコアです。1,000人に14人しかいない計算で、200問中約10問しかミスできない世界です。
IIBCのProficiency Scale(5段階評価)では最高評価のAレベルに到達し、リスニング・リーディングともに最上位レベルに入ります。さらに国際標準のCEFR換算ではC1(熟練した言語使用者)に相当し、英検1級相当の読む・聞く力を持っていると評価されます。
TOEIC960点の偏差値は?
公開テストでは偏差値70.3、IPテストでは偏差値77.4です。
公開テストの偏差値70.3は、大学受験に置き換えると東京大学の合格者平均偏差値を上回る水準です。IPテストの偏差値77.4は、日本全体の英語学習者に近い母集団の中で、東大・京大の合格者でも届かない人がいるレベルの数字です。
TOEIC960点で満点を目指すべき?
就活・転職・昇進の観点で言えば、960点があれば目指す必要はありません。
企業の英語評価はIIBCのAレベル(860点以上)でほぼ横並びになります。960点も満点(990点)も、採用担当者の目には同じ土俵に立っているスコアです。
960→990点の30点を詰めるコストは相当なもので、英会話やIELTSに移行した場合と比べるとコストパフォーマンスが大きく劣ります。
960点まで来たら、スピーキング・ライティングを含む領域に移行した方が、キャリアの幅は広がります。満点を目指すのは趣味の領域です。
TOEIC960点と英検1級はどちらが難しい?
英検1級の方が難しいと言えます。
英検1級はリーディング・リスニングに加えて、ライティングとスピーキングを含む4技能テストです。取得の難しさで比べると、英検1級の2次試験(英語面接・スピーキング)が加わる分、難関度は英検1級の方が上です。
ただし、960点が持つ読む・聞く力は本物です。960点の土台があれば、英検1級の一次試験(筆記・リスニング)は射程圏内に入ります。960点を持っているなら、次のステップとして英検1級を目指すのは自然な流れです。
関連記事:TOEICと英検はどっちが難しい?難易度を975点&準1級が比較【レベル換算と違い】
まとめ
この記事のポイントをまとめます。
- 960点は公開テストで上位約1.4%、IPテストで上位約0.5%
- L・Rともに最上位段階、CEFR C1(熟練した言語使用者)に到達
- ICU卒平均(889点)を71点上回る——国内どの大学の卒業生平均よりも上
- 200問中約10問しかミスできない世界。正答率95%の精度が求められる
- 960あれば就活・転職・昇進で困ることはゼロ。満点を目指すのは趣味の領域
- 960点まで来たら「TOEIC卒業」を本気で検討するタイミング
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