今回はTOEIC450点の大学生がスコアをアップさせるための勉強法を解説します。
筆者のTOEICスコアは975点(リスニング495、リーディング480)です!(大学3年時取得)
![TOEICスコア リスニング495 リーディング475 計975](https://english-route.com/wp-content/uploads/2024/02/英語速読.png)
TOEIC450点の大学生のレベル
TOEIC450点は全体の上位81.3%
「TOEIC Program DATA & ANALYSIS」によると、2022年度のTOEIC公開テストスコア取得者の割合は以下の通りです。
よって、450点は上位73.4%〜81.6%の間だと考えられます。
ただ、このデータには1年に何度もTOEICを受験している人も含まれています。
そのような重複カウントを省くために、個別の試験の状況も確認してみましょう。
TOEIC公式が発表している「第351回 平均スコア・スコア分布 詳細」によると、
- 点数が495点未満の人は全体の下位24.0%
- 点数が445点未満の人は全体の下位15.9%
です。よって、TOEIC450点は上位76.0%〜84.1%の間のスコアです。
先ほどの数値(上位73.4%〜81.6%)と平均すると、TOEIC450点は上位74.7%〜82.9%となります。
TOEICのスコアは5点刻みなので、440点から490点までの点数の種類は以下の11通りです。
- 440点(上位82.9%)
- 445点
- 450点
- 455点
- 460点
- 465点
- 470点
- 475点
- 480点
- 485点
- 490点(上位74.7%)
それぞれのスコアに均等に受験者が分布しているとすれば、各スコア間の差は0.82%(=(82.9%-74.7%)/10)になります。
よって、450点は上位81.26%(=82.9%-0.82%×2)程度です。
TOEIC450点は大学生の平均より約20〜140点低い
また、大学生の平均スコアは
- IPテスト(団体受験)で合計474点
- 公開テスト(個別受験)で合計588点
です。
よって、TOEIC450点だと、
- 平均的な大学生のTOEICのスコアより24点
- 英語を勉強している大学生のTOEICの平均スコアより138点
低いことになります。
TOEIC450点は偏差値41.9
過去のTOEIC公開テストの統計より、スコアが約17点ダウンすると、偏差値が1下がる計算になります。
TOEIC450点だと偏差値はおよそ41.9です。(公開テストの大学生平均点に基づき算出)
TOEIC450点は正答率50%程度
平均的に、リスニングとリーディングは50点ほど差がつきます。
よって、TOEIC450点の場合、リスニング250点前後、リーディング200点前後になるでしょう。
TOEIC450点は公式の3段階のリスニング力評価で一番下のレベル
「Score Descriptor Table」によると、TOEICリスニング250点は3段階中最も低い評価で、以下のような特徴が認められます。
- 写真描写の短い記述が理解できる
- 情報が何度も繰り返されてあり、語彙が簡単なときは話の趣旨を理解できることがある
- 広い範囲にわたる情報を関連づける必要があるときは話の趣旨を理解できない
- 短い会話でやや難しい語彙・構文が使用されると話の詳細が理解できない
TOEIC450点は公式の4段階のリーディング力評価で一番下のレベル
また、リーディング200点は4段階中最も低い評価で、以下のような特徴が認められます。
- 限られた範囲を読む場合は事実に基づく情報に関する問題に正答できる
- 簡単な語彙・句・文法構造が理解できる
- 情報を推測できない
- 言い換えが理解できない
- 1つの文中の情報さえ関連づけることができない
TOEIC450点は公式のコミュニケーション能力評価で5段階中上から4番目のレベル
「PROFICIENCY SCALE」によると、TOEIC450点はA〜Eの5段階評価のうち、D評価(220点以上)です。
D評価は「通常会話で最低限のコミュニケーションができる」レベルで、以下の特徴を備えています。
- ゆっくり話してもらうか繰り返し・言い換えをしてもらえば簡単な会話が理解できる
- 身近な話題であれば応答可能
- 不十分なところが多いが、特別な配慮をしてくれれば多少の意思疎通が取れる
TOEIC450点は中学レベルの英語がある程度身についているレベル
TOEIC450点を取れる人なら、中学レベルの英語、つまり英語の基礎力がある程度身についています。
しかし、細かい知識や高校レベルの英単語を忘れてしまっている人が多いです。
受験が終わって大学生になるとどうしても英語に触れる機会は減っていくので、これはしょうがないですね。
とはいえ、英語の基礎はある程度できているため、順序立てて勉強すればすぐにスコアはアップします。
TOEIC450点は就活ではアピールできない
(英語活用実態調査2019より引用)
上画像より、新卒採用では545点が要件・参考とされる平均的なTOEICスコアの基準となっていることがわかります。
また、TOEIC公開テストの平均点は608点です。
TOEIC450点は公開テストの平均点スコアより、また、新卒採用で求められる平均スコアより低いです。
よって、TOEIC450点は就活でアピールできるスコアではありません。
就活で英語力をアピールしたいなら、業種にもよりますが、最低でもTOEIC600点以上は欲しいです。
さらに、TOEIC700点以上を取れれば「英語がかなりできます」とアピールできるので、就活で相当有利になリます。
TOEIC450点は英検準2級レベル
TOEICと英検は試験の形式が大きく異なるので単純な比較はできませんが、TOEIC450点は「英検準2級」(高校中級程度)に相当します。
TOEIC450点の大学生の勉強法
TOEICのスコアをアップさせるためには、「勉強のやり方」がとても重要です。
間違ったやり方で勉強するとスコアは全くと言っていいほど伸びません。
逆に、正しいやり方で勉強できれば、スコアは着実にアップしていきます。
ここから解説する勉強法を実践して、効率的にTOEICのスコアを伸ばしていきましょう。
TOEICについて知る
TOEICにはリスニングセクション(Part1〜4)とリーディングセクション(Part5〜7)があります。
Part1 | 写真描写問題 |
Part2 | 応答問題 |
Part3 | 会話問題 |
Part4 | 説明文問題 |
Part5 | 短文穴埋め問題 |
Part6 | 長文穴埋め問題 |
Part7 | 長文読解問題 |
それぞれのPartで、問題の特徴・傾向や対策方法は大きく異なります。
まずはその違いを知りましょう。
「TOEIC全パート攻略法+テクニック(単語帳・問題集付き)」で詳しく解説しているので、必ずご覧ください。
英単語を覚える
英単語が分からなければ英文は読めません。
もちろん、英語を聞き取ることもできませんし、問題も解けません。
TOEIC450点の方は基本的な英単語でまだ覚えられていない部分があります。
中学レベルの英単語から、しっかり覚えていきましょう。
英単語を覚えるコツは3つあります。
- 読むのではなく発音する
- とにかく反復する
- 毎日夜寝る前に覚える
英単語の暗記効率がグッと向上するので、必ず実践してください。
英文法をしっかり理解する
英文法の理解度が低いとリスニングの聞き取りの精度が落ちるので、正答率が下がります。
また、リーディングでは読解スピードと精度が落ちるので、正答率がガクッと下がります。
さらに、Part5で多数出題される文法問題の解答スピードと正答率が落ちるため、全体のスコアがグッと落ち込みます。
よって、英文法はしっかり理解することがTOEICスコアアップのために重要です。
英文法を学ぶなら、「スタディサプリ ENGLISH TOEICテスト対策
」を利用するのがおすすめです。
その理由は4つあります。
- TOEICに必要な文法知識をゼロから授業動画で学べる
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毎日英語を聞く
TOEIC450点の方は「英語を聞く」ことに対して、まだ抵抗感を持っているはずです。
その抵抗感を無くすために、毎日英語を聞くことを習慣づけましょう。
おすすめのリスニング教材はYouTubeです。
YouTubeで「リスニング 聞き流し」と検索すれば、簡単なモノから難しいモノまで、さまざまなレベルのリスニング音声が出てきます。
いろいろ視聴してみて「これならストレスなく聞けそうだ」と感じた教材を選びましょう。
オーバーラッピング
オーバーラッピングは、スクリプト(音声の書き起こし)を見ながら音声を流し、音声に重ねるように発音する練習法です。
- リスニング音声のスピードに慣れる
- 正しい発音がわかる
といった効果があります。
オーバーラッピングの手順は以下です。
- リスニング教材・素材を選ぶ
- 一度全文を聞いてみる
- スクリプトを確認する
- 音声を聞きながらスクリプトを黙読する
- スクリプトを見ながら音声と同時に発声する
リスニング教材・素材は難しすぎないモノを選びましょう。
おすすめの教材はTOEIC公式問題集のPart1・2、慣れてきたらPart3やPart4の長文でオーバーラッピングしていきましょう。
毎日英語を読む
TOEIC450点未満の方は「英語を読む」ことに対して、まだ抵抗感を持っているはずです。
その抵抗感を無くすために、毎日英語を読むことを習慣づけましょう。
おすすめのリーディング教材は、TOEIC公式問題集のPart6とPart7です。
最初はPart6を、慣れてきたらpart7を読みましょう。
実践演習する
TOEICは形式が特殊な試験です。
そのため、問題を解いて形式に慣れることがスコアアップのために重要です。
問題演習には、公式問題集を使うのがおすすめです。
「公式」とついているだけあって、本番の難易度・形式に最も近い問題が掲載されています。
最初は解答時間を気にする必要はありません。
ゆっくりと時間をかけて、辞書を用いながら問題を解いてみてください。
苦手なパートを克服する
TOEICの対策をしていると、ついつい得意なパートばかり勉強してしまうことがあります。
苦手なパートと比べて、得意なパートは勉強するのが苦にならないからです。
しかし、苦手なパートの対策から逃げていてはスコアはなかなか伸びません。
そもそも得意をさらに得意にするより、苦手を普通にする方が簡単です。
また、解ける問題の数がグッと増えるのでスコアアップに直結します。
さらに、苦手パートでの点数のブレ(下ブレ)が少なくなるので、安定して高いスコアを取りやすくなります。
TOEIC450点の大学生が最短でスコアを伸ばすコツ
短期間でスコアを伸ばすために、以下を実践しましょう。
- 英語に触れる時間を増やす
- スキマ時間を活用する
- 定期的に自分の実力を把握する
英語に触れる時間を増やす
- 英語の本を読む
- 英語のニュースを聞く
- 映画・ドラマを英語字幕・音声で視聴してみる
- 英語で日記を書く
というように、まずは普段から英語に触れることを意識づけましょう。
- 1週間のうち1日だけ7時間英語に触れる
- 1週間毎日1時間ずつ英語に触れる
①と②は「1週間のうち英語の触れた時間が7時間」という点では同じです。
しかし、②の方が英語力が格段にアップしていきます。
スキマ時間を活用する
仕事や学業で忙しく、まとまった時間を確保できない方は多いでしょう。
その場合はスキマ時間を積極的に活用していきましょう。
- 通勤・通学の移動時間
- 休憩時間
など、日々の生活を見直すと、勉強に有効活用できそうなスキマ時間はたくさん見つかるはずです。
1日30分でもスキマ時間に勉強できれば、1ヶ月で15時間もの勉強時間になります。
スキマ時間の勉強には、スタディサプリ ENGLISH TOEICテスト対策
を活用するのがおすすめです。
定期的に自分の実力を把握する
定期的に公式問題集を解いて自分の実力を把握しましょう。
この作業を通じて「今やっている勉強法が効果的かどうか」を判断できます。
効果的(スコアが伸びている)であればそのまま続ければ良いですし、効果的(スコアが伸びていない)でないなら何か改善すべきところがあるはずです。
また、実践演習を通じて自分の苦手を見つけることができます。
弱点を克服するように勉強すれば、自ずとスコアはアップしていきます。
- 公式問題集を持っていない
- 公式問題集を解く時間(2時間)を確保できない
という方は、代わりに「Santaアルク」というアプリを使うのがおすすめです。
無料で使えるうえ、たった12問のテストを受けるだけでスコア診断ができます。
しかも精度が95%と高いため、診断結果を信頼できるのもポイントです。
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TOEIC450点の大学生におすすめの参考書・教材
ここからはTOEIC450点の大学生が使うべき参考書や教材を紹介します!
TOEIC全パート別攻略法
4ヶ月でTOEIC975点を取った私のTOEIC研究をすべて詰め込んでいる記事です。
- 問題の傾向・形式
- スコア別の目標解答時間
- 各Partの勉強法
- 解答スピードと正答率を同時に上げる問題の解き方とテクニック
- スコアアップのコツ
- 中学レベル+目標スコア別の英単語帳
- TOEIC英文法解説pdf
- Part5英文法問題集
- TOEIC勉強ルーティーン
- 学習継続のコツ
など、とにかく内容を充実させました。
とはいえ「市販の教材の方が安心」と感じる方もいると思います。
ということでここからは市販のおすすめTOEIC教材も紹介しますね。
中学校3年間の英単語が1ヵ月で1000語覚えられる本
名前の通り、中学レベルの英単語が1000語掲載されている英単語帳です。
1000語を1ヶ月で暗記する具体的な暗記スケジュールがついています。
中学英語をもう一度ひとつひとつつわかりやすく
前述のように、英文法を学ぶなら「スタディサプリ ENGLISH TOEICテスト対策
」が断然おすすめです。
しかし、参考書で勉強したい方もいるはずです。
参考書で勉強したい方におすすめなのが、「中学英語をもう一度ひとつひとつわかりやすく」です。
簡単な練習問題を解きながら、中学3年分の英文法を復習できます。
TOEIC公式問題集
本記事ではすでに何度も登場していますが、TOEICの実践演習をするのに特におすすめしたい問題集です。
「公式」というだけあって本番に近い難易度・形式の問題が掲載されています。
そのうえ、本番と同様のスピーカーがリスニング音声の収録を担当しているので、限りなく実践に近い形で問題演習できます。
現在、冊子・バージョンは1〜10まであり、10が最新です。
問題集としては価格が少し高いですが、本気でTOEICを勉強するなら最低1冊は持っておきたい問題集です。
ただ、価格が3,300円と高いのが難点です。
TOEIC450点の大学生が使うべき学習サービス
ここからはTOEICの学習効率を上げてくれるサービスを紹介します。
Santaアルク
SantaアルクはTOEIC対策をするなら必須級のアプリです。
Santaアルクがおすすめな理由は3つあります。
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Santaアルクは、TOEICの勉強をするなら必ず使いたいアプリです。
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まとめ
TOEIC450点は大学生平均よりやや低いレベルです。
就活で使いたいなら最低600点必要なので、少しずつ勉強していきましょう。
今回はTOEIC500点の大学生のレベルと勉強法を解説します。本記事の信頼性筆者のTOEICスコアは975点(リスニング495、リーディング480)です!(大学3年時取得)TOEIC500点の大学生のレベル|就活で使える?[…]