「明日TOEICなのに、何をすればいいのか分からない」
「今さら勉強しても意味ないよね?」
先に結論をお伝えすると、直前でもスコアは上がります。ただし上がるのは、「知識を増やしたとき」ではなく、「本番の立ち回りを事前に決めたとき」です。
同じ英語力でも、塗り絵のタイミングを決めているかどうか、わからない問題を何秒で捨てるかを決めているかどうかで、結果は変わります。
この記事では、1週間前から試験中まで時系列で11個に整理してお伝えします。「今日が前日」「もう会場に向かっている」という方は、該当する場所から読んでください。
筆者のTOEICスコアは975点(リスニング495、リーディング480)です!

【結論】TOEIC直前対策11選と優先順位
まず、直前にやるべきこと11個を一覧にします。
「いつやるか」で3つのブロックに分かれています。
| # | やること | ねらい |
| 【1週間前〜前日】土台をつくる | ||
| 1 | 新しい教材を買わず、やった教材だけ回す | 記憶の上書きを防ぐ |
| 2 | 本番と同じ時間帯に、通しで模試を1回解く | 2時間の集中力を体に思い出させる |
| 3 | 時間配分を「何時に何番」まで数字で決める | 本番で迷う時間をなくす |
| 4 | 持ち物と会場ルートを前日までに確定する | 受験できない事故を防ぐ |
| 5 | 睡眠を削らない | リスニングの聞き取り精度を守る |
| 【当日・試験直前】本番の立ち回りを決める | ||
| 6 | 試験直前にPart1・2を10〜20分解く | 耳を英語に慣らし、緊張をほぐす |
| 7 | 「終了3分前に塗り絵」を先に決めておく | 解き残しをゼロにする |
| 8 | わからない問題を捨てる基準を決める | ドミノ倒しのミスを止める |
| 9 | リスニングの先読みの型を決める | 聞き取りに集中できる状態をつくる |
| 【試験中】余裕があれば詰め込む | ||
| 10 | Part2は冒頭の疑問詞+質問文の脳内リピート | Part2の取りこぼしを減らす |
| 11 | Part3・4とPart7の「困ったとき」の指針を持つ | 迷ったときに手が止まらない |
11個ありますが、時間がないなら6・7・8の3つだけで大丈夫です。
この3つは知識ゼロでも今すぐ実行できて、しかもスコアへの影響が大きい項目です。
そして「今夜が前日で、もう寝る時間」という方は、次の5つだけ確認して寝てください。
- 持ち物4点をカバンに入れた(受験票+証明写真/本人確認書類/筆記用具/腕時計)
- 会場までのルートと、家を出る時刻を決めた
- 塗り絵を始める時刻を決めた(試験終了3分前)
- わからない問題を捨てる基準を決めた(リスニング5秒・リーディング1分)
- 起きる時刻を決めて、今すぐ寝る
この記事では、それぞれについて「なぜやるのか」と「具体的にどうやるのか」をお伝えしていきます。
TOEIC直前対策のタイムライン【1週間前・前日・当日・試験中】
直前対策でいちばん多い失敗は、「やること自体は知っているのに、やる順番がバラバラで間に合わない」というパターンです。
そこで、11個を時系列に並べ直しました。
【番号】は先ほどの11選に対応しています。番号がないものは、スコアには直接効かないけれど当日必要になる実務です。
上から順に消化していけば、抜けはありません。
| タイミング | やること |
| 1週間前〜3日前 | ・【1】新しい教材は買わない ・【2】通しで模試を1回(本番と同じ時間帯で) ・【3】時間配分を数字で確定 |
| 前日 | ・【4】持ち物をカバンに入れる(受験票・証明写真・本人確認書類・筆記用具・腕時計) ・【4】会場までのルートと到着時刻を確認 ・苦手な単語だけ軽く確認 ・【5】早く寝る |
| 当日の朝 | ・早めに起きて、頭を英語モードにする ・食べすぎない |
| 移動中〜受付前 | ・【6】Part1・2を10〜20分解く(耳慣らし+緊張ほぐし) ・【7】【8】塗り絵のタイミングと捨てる基準を最終確認 |
| 受付〜試験開始まで | ・受付時間内に必ず到着(遅れると受験できません) ・着席したら解答用紙A面を記入 ・説明・音テストの時間は深呼吸して待つ |
| 試験中 | ・【7】【8】【9】先読み・捨てる・塗り絵を決めた通りに実行 ・【10】【11】パート別テクニックは思い出せた分だけ使う |
ここで1つだけ、先に押さえてほしい事実があります。
IIBC公式のテスト当日案内にも書いてますが、受付時間終了後は休憩がなく、退室も認められません。
つまり、受付が終わってしまうと、そこから試験終了までは完全に閉じた2時間です。
「Part1・2を解いて耳を慣らす」「塗り絵の方針を決める」といった準備は、受付前までに終わらせておく必要があるということになります。
ここを勘違いして「会場で最終確認すればいいや」と思っていると、実際には何もできません。
次の章から、11個を1つずつ具体的に見ていきます。
【1週間前〜前日】TOEIC直前にやるべきこと5つ
まずは土台づくりです。ここでスコアが跳ねることはありませんが、やらないと本番で確実に損をする項目が並びます。
1. 新しい教材には手を出さない
直前期に新しい参考書を買うのは、多くの場合むしろ逆効果です。
理由はシンプルで、1週間では終わらないからです。
終わらない教材は「まだこんなに残っている」という焦りだけを残します。しかも、せっかく仕上げた教材の記憶が、新しい情報で上書きされてしまいます。
やるべきなのは逆で、すでに1周した教材を、もう一度回すことです。
間違えた問題だけを拾い直す、単語帳の「覚えきれていない印」がついたページだけ見る。この作業が一番コスパよく点になります。
なお「直前対策特化の本」を買う価値があるのか、後ほど「直前の技術」の章で正直に検証します。
2. 本番と同じ時間帯に、通しで模試を1回だけ解く
直前期にやる価値が高いのが、模試を1回通しで解くことです。
ポイントは2つあります。
1つ目は本番と同じ時間帯に解くこと。
IIBC公式によると、試験時間は午前実施が10:20〜12:20、午後実施が15:00〜17:00です。
午後受験なのに、いつも夜に勉強している人は要注意です。15時は昼食後で最も眠くなる時間帯なので、その状態で2時間集中できるかを一度試しておく価値があります。
2つ目は1回だけにすること。
模試は想像以上に消耗します。直前に2回3回と解くと、疲労だけが本番に残ります。
解いたあとは、点数に一喜一憂しなくて大丈夫です。見るべきは「どこで時間が足りなくなったか」だけ。それが次の項目につながります。
3. 時間配分は「何分かける」ではなく「何時に何番」まで決める
時間配分を決めましょう、というアドバイスはよく見ます。
ただ、「Part7に55分」と決めただけでは本番で機能しません。
試験中に「あと何分残っているか」を毎回計算するのは、思っている以上に負荷が高いからです。焦っているとなおさら間違えます。
そこでおすすめなのが、時刻そのもので覚えてしまう方法です。
たとえば午前実施(リーディング開始が11:05頃)で、Part5に10分・Part6に12分を充てるなら、こう決めます。
- 11:15までにPart5を終える
- 11:27までにPart6を終える
- 12:17になったら塗り絵を開始する
こうしておけば、試験中は腕時計をチラッと見るだけで判断できます。引き算が不要になるぶん、本文に集中できます。
なお配分そのものは目標スコアによって変わります(Part5は7〜13分が目安)。自分の数字が決まっていない方は、先に下の記事で確定させてから時刻に変換してください。
自分に合った配分がまだ決まっていない方は、Part別の目安を「TOEICのおすすめ時間配分を975点が解説【Part5/6/7別・時間足りない対策・解く順番】」にまとめているので、そちらで型を決めてしまってください。
4. 持ち物と会場ルートは前日のうちに確定させる
当日の朝に慌てて準備すると、忘れ物のリスクが跳ね上がります。
TOEICが怖いのは、忘れ物によっては受験そのものができなくなる点です。しかもその場合、受験料は返金されません。
必要なものは前日のうちにカバンへ入れてしまいましょう。
- 受験票(証明写真を貼っておく)
- 本人確認書類
- 筆記用具(鉛筆またはシャープペンシル、消しゴム)
- 腕時計
証明写真の貼り忘れ、本人確認書類のコピー持参など、細かいルールで落とし穴があります。持ち物の詳細は当日の持ち物の章で公式情報とあわせて解説します。
5. 睡眠は削らない。真っ先に落ちるのはリスニング
前日の詰め込みで睡眠を削るのは、割に合いません。
睡眠不足で最初に影響が出るのはリスニングです。
リスニングは、聞き逃した音声が二度と流れません。一瞬の注意の切れが、そのまま失点になります。
しかも、TOEICはリスニングから始まります。
寝不足で聞き取りの精度が落ちた状態でPart1に入ると、序盤から取りこぼしが増えていきます。
前日にやるなら、寝る前に苦手な単語をざっと眺める程度で十分です。
【当日・試験直前】直前でスコア差が出やすい4つ
ここからが本題です。
直前にスコア差が生まれるとしたら、僕が見てきた限り大半はこの4つです。知識ゼロで実行できて、効果が出るのも早い項目を並べています。
6. 試験直前にPart1・2を10〜20分解く
当日、会場に着く前にやってほしいのがこれです。
狙いは、耳を英語に慣らすことと、緊張をほぐすことの2点です。
TOEICはPart1・2から始まります。
ここで「あれ、聞き取れない」と感じてしまうと、その動揺を抱えたままPart3・4に進むことになります。逆にPart1・2を気持ちよく解けると、そのリズムのままPart3以降に入れます。
そして本番のPart1・2は、ほぼ全員が緊張状態で迎えます。僕も毎回緊張します。
その「1回目の緊張」を、本番ではなく直前の演習で済ませてしまおうというのがこの対策の狙いです。
解く量は10〜20分がちょうどいいです。短すぎると耳が起きず、長すぎると本番前に疲れます。
何を使って解くか
問題は、直前に何で解くかです。参考書を持ち歩くのは重いですし、電車の中では開きづらいので、スマホアプリが現実的です。
そこで使っていただきたいのが、イングルート公式の無料TOEIC学習アプリ「演習中毒(iPhone / Android)」です。
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直前の耳慣らしにも、試験が終わったあとの本格的な対策にも、そのまま使えます。
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7.「終了3分前に塗り絵」を先に決めておく
リーディングで最も差がつくのが、この塗り絵です。
塗り絵とは、時間内に解き切れない問題を、内容を読まずにマークしてしまうことを指します。
「そんな適当でいいの?」と思うかもしれません。
ですが、これは公式が推奨している行動です。IIBC公式の「テスト結果について」には、次のように明記されています。
誤った解答は減点されませんので、答えに迷った場合でもどれか1つにマークすることをお勧めします。特にリーディングセクションにおいては時間配分に注意し、最後の問題まで解答欄にマークするように心がけてください。
TOEICは間違えても減点されません。
選択肢は4つなので、完全にランダムに選んでも4分の1は当たります。20問残していれば、単純計算で5問前後は正解になる計算です。
空欄のままにするのは、この分をまるごと捨てる行為ということになります。
塗り絵で決めておく2つのこと
本番で慌てないために、事前に2つ決めておきましょう。
1つ目は開始時刻です。おすすめは試験終了3分前。
今解いている問題を解き終えたら、残りを一気にマークします。解き残しが少ないなら1〜2分前でも間に合いますが、攻めすぎるとマークしきれないので注意してください。
2つ目は塗る選択肢です。「余ったら全部A」のように決めておくと、迷わず一気にマークできます。
A〜Dのどれが当たりやすいということはないので、どれを選んでも構いません。
なお、塗り絵をしたうえで何点取れるのかが気になる方は、実際にシミュレーションした記事があるのでご覧ください。
> TOEIC10問残しで何点取れる?800点/900点も可能?
> TOEICは20問残しで600点/700点/800点を取れる?
> TOEIC30問残しで何点取れる?600/700/800点も可能?
塗り絵のあとに、まだ時間が余ったら
少し上級者向けですが、Part7には本文をすべて読まなくても解ける可能性が高い問題があります。
「the word “○○” in paragraph 2, line 4, is closest in meaning to 〜」という形式の、同義語を選ぶ問題です。
この形式は、該当する単語とその周辺の一文、そして選択肢の意味さえ分かれば正解できることが少なくありません。
「塗り絵は終わったけれど、まだ少しだけ時間がある」というときは、この形式の問題を探して取り組む価値があります。
8. わからない問題を捨てる基準を、秒数で決める
直前に決めておくべきなのが、「何秒考えたら捨てるか」です。
わからない問題に固執すると、失点は1問では終わりません。
リスニングなら、悩んでいる間に次の問題の音声が流れ始めます。先読みの時間も消えます。その結果、1問で済んだミスが3問、4問と連鎖していきます。
リーディングなら、時間配分が崩れます。
ここで見落とされがちなのが、リーディングの後半にも簡単な問題はあるという事実です。
前半の難問に時間を使い切って、後半の解ける問題に到達できないのは、単純にもったいないです。
僕が使っている基準はこれです。
- リスニング:体感5秒考えてわからなければマークして次へ
- リーディング:体感1分考えてわからなければマークして次へ
捨てるといっても、必ずどれかをマークします。完全にランダムでも4分の1、選択肢を2つまで絞れていれば2分の1の確率で正解になります。
「解けないと損」ではなく「悩むと損」だと考えてください。
9. リスニングの先読みの型を決めておく
リスニングの先読みには、2種類あります。混同されがちなので分けて説明します。
①ディレクションが流れている間の先読み
ディレクションとは、各パートの前に流れる問題形式の説明音声です。
形式を知っていれば聞く必要がないので、この時間は先読みに使えます。
ここで1つ、大事な注意点があります。
ディレクションが流れているパートを、集中的に先読みしてください。
たとえばPart1のディレクション中は、Part1の写真を細部まで見る。ここでPart3の設問を先読みする人がいますが、おすすめしません。
理由はシンプルで、Part1・2を解いている間に先読みした内容を忘れてしまうからです。しかも写真を細かく見られないぶん、Part1でも取りこぼします。
②Part2のディレクション中は深呼吸でいい
Part2は、問題用紙に解答の手がかりがほとんど印刷されていません。つまり先読みするものがありません。
そのため、この時間にPart3を先読みする人が多いのですが、僕はおすすめしていません。
先ほどと同じ理由で忘れてしまいますし、Part2は集中力を要求されるパートなので、意識が分散すると聞き取り精度が落ちます。
ここは深呼吸して、気持ちを整える時間に使ったほうが結果的に得です。
③設問の先読み(Part3・4)
音声が流れる前に、設問だけ読んでおく先読みです。Part3・4では必須と考えてください。
理由は3つあります。
- 聞き取りに集中できる:聞きながら設問を読むと、聞き取りの精度も読む精度も落ちます
- 内容を予測できる:たとえば
What time does the store open?という設問を先に見ておけば、「時刻の情報が出てくる」と身構えられます - 集中して聞く場所が分かる:時刻を表す表現さえ拾えれば、前後を多少聞き逃しても解けます
ただし、音声が流れ始めたら、途中でも先読みは中断してください。読みかけの設問に未練を残すと、肝心の音声を聞き逃します。
なお、ディレクションで先読みできるのは最初の1セットだけです。
Part3は13会話、Part4は10トークあるので、2セット目以降は「設問が読み上げられている時間」を先読みに使います。3問分のマークを手早く終えて、余った時間で次のセットの設問に目を移す、という流れです。
【試験中】余裕があれば詰め込むパート別テクニック
ここまでの9つができていれば、直前対策としては十分です。
さらに余裕がある方向けに、即効性が高くて実践しやすいものだけを絞って紹介します。
テクニックを詰め込みすぎると、本番で思い出せずに終わります。「1つだけ覚えて帰る」くらいの気持ちで読んでください。
10. Part2は「冒頭の疑問詞」と「脳内リピート」で取る
Part2は問題数が25問と多く、しかも直前の意識づけで結果が変わりやすいパートです。
冒頭を、とにかく集中して聞く
Part2で最も出題頻度が高いのが、Where・When・Howなどで始まるWH疑問文です。25問中、おおむね10〜12問を占めます。
この形式は、冒頭の疑問詞さえ聞き取れれば、正解の方向性を絞り込めます。(内訳は公表されていないため、問題数は僕が受験してきた体感です)
Whenなら At noon. のように時間を答える応答、Whereなら On my desk. のように場所を答える応答が正解になりやすいからです。
逆に、疑問詞を聞き逃すと一気に難しくなります。文の途中から集中するのでは遅いので、「冒頭に全神経を集める」と決めておいてください。
質問文を、選択肢の合間に脳内でリピートする
「質問は聞き取れたのに、選択肢を聞いている間に何を聞かれていたか忘れた」という経験はないでしょうか。
これを防ぐのが脳内リピートです。
やり方は簡単で、それぞれの選択肢が読まれる前に、質問文の最初の3語を頭の中で繰り返します。
たとえば Who is responsible for this project? なら、選択肢A・B・Cが読まれる直前に、毎回 Who is responsible と唱えるイメージです。
英語で繰り返すのが難しければ、日本語のキーワードでも構いません。この例なら「誰が」だけで十分機能します。
11. Part3・4とPart7は「困ったときの指針」を持っておく
最後は、迷ったときに手が止まらないようにするための指針です。
Part3・4:聞こえた単語が入っている選択肢を選ぶ
正解の根拠が分からなかったとき、音声に出てきた単語が含まれる選択肢を選んでください。
たとえば音声に renovation が登場し、選択肢が (A) A renovation (B) A merger (C) A holiday (D) A survey なら、(A)が正解になる可能性が高いです。
もちろん100%ではありません。ですが、根拠なく選ぶよりは確率が上がります。
なお、選択肢では言い換えられていることもあります。音声の apartment が、選択肢では residence に置き換えられている、といったパターンです。
Part7:難しい問題が出やすい場所を知っておく
リーディングでは「捨てる判断」自体が難しいという問題があります。
リスニングと違って、解いてみるまで難しいかどうか分からないからです。気づいたときには時間を使い切っている、というのがよくある失敗です。
そこで、難問が出やすい場所をあらかじめ知っておくと、時間配分の判断が速くなります。
- 問題番号164〜175番:Part7前半のシングルパッセージですが、僕の体感ではこの範囲は本文がやや長く、考えさせる問題が多く含まれます
- NOT問題:
What is NOT included ~?のように、本文に書かれていない情報を探す問題です。選択肢を1つずつ照合する必要があり、時間を食います - 推測問題:
What is suggested about ~?What is most likely ~?など、本文に明記されていない内容を推測する問題です
もちろん、この範囲にも簡単な問題は混ざっています。「ここは重い可能性がある」と身構えつつ、個別に判断してください。
【補足】TOEIC直前に文法だけ見直すなら、Part5に絞る
ここまでの11個とは別に、「直前に文法を対策したい」という方向けの補足です。
直前に文法をやるなら、大前提Part5に絞ってください。
理由は3つあります。
- 1問15〜30秒前後で回せる:長文を読む体力が要らないので、試験前の15分でも十分に回せます
- 形を見るだけで解ける問題がある:意味を考えずに正解できる型があり、直前の確認がそのまま反映されます
- 30問ある:リーディング100問のうち30問を占めるので、取りこぼしがそのままスコアに響きます
直前に確認すべきPart5の3つの型
文法書を最初から読み直す時間はないので、出題が多くて即効性のある型だけ確認してください。
①品詞問題:空所の「前後」だけ見る
選択肢に succeed / success / successful / successfully のように、同じ単語の派生形が並んでいたら品詞問題です。
この形式は、文の意味が分からなくても解けることがあります。
見るのは空所の前後だけです。
- 冠詞+空所+名詞 → 形容詞
- 空所+動詞、または動詞+空所 → 副詞の可能性が高い
- 他動詞や前置詞の直後 → 名詞
本文を読み込む前に、まず選択肢を見て「これは品詞問題か」を判断する癖をつけると、それだけで時間が浮きます。
②動詞の形:時制・態・主述の一致
選択肢が同じ動詞の活用形(ship / ships / shipped / will ship など)で並ぶ問題です。
見るべきポイントは決まっています。
- 文中に
last yearnext monthなどの時を表す語があるか - 主語が「する側」か「される側」か(受動態にすべきか)
- 主語が単数か複数か
③前置詞と接続詞の区別:後ろが「名詞」か「文」か
because と because of、during と while のように、意味が似ていて品詞が違う語を選ばせる問題です。
判断はシンプルで、空所の後ろを見るだけです。
- 後ろが名詞のかたまり → 前置詞(
because of/during) - 後ろが主語+動詞の文 → 接続詞(
because/while)
この3つを頭に入れておくと、Part5で「何を見ればいいか」と迷う時間が減ります。
その場で解ける無料の練習問題も用意しているので、移動中の総復習に使ってください。
TOEIC前日・当日にやってはいけないこと
やるべきことの裏返しとして、避けたい行動もまとめておきます。
新しい参考書を買う
繰り返しになりますが、直前に買った本は終わりません。
「買ったのに進んでいない」という事実が、本番前の自信を削るだけになります。
睡眠を削って詰め込む
一夜漬けで増える知識より、寝不足で落ちる集中力のほうが影響が大きいです。
特にリスニングは、聞き逃した瞬間に失点が確定します。
解けなかった問題を、当日に深追いする
当日の朝に難しい問題を解いて、間違えると引きずります。
当日に触るなら、すでに解けると分かっている問題にしてください。目的は実力アップではなく、頭を英語モードにすることです。
「前日・当日は何も聞くな」は正しいのか?
ここは、記事によって書いてあることが真逆になる論点です。
「前日や当日は何も解かない、何も聞かない」と書いている記事もあれば、「当日は音声を倍速で聞け」「模試を解け」と書いている記事もあります。
僕の見解はこうです。
「Part1・2を直前に解いて、耳を慣らすとともに、緊張をほぐそう」です。
耳が英語に慣れていない状態でPart1が始まるのは、それ自体がハンデです。
緊張もありますから、Part1で崩れやすくなります。すると、その崩れが後を引いてPart2以降も崩れていきます。
ですので、良いスタートダッシュを切るためにもPart1、余裕があればPart2も解いておくのがおすすめです。
さらに、できれば以下の条件を満たしているとなお良いです。
- 簡単な問題であること(難しい問題だと自信無くす可能性あり)
- 10〜20分程度で終わること
直前対策本「TOEIC L&Rテスト 直前の技術」は買うべき?
「直前対策」で検索すると必ず出てくるのが、『TOEIC(R) L&Rテスト 直前の技術』という本です。

買うべきか迷っている方も多いと思うので、正直に検証します。
| 書名 | TOEIC(R) L&Rテスト 直前の技術 |
| 著者 | ロバート・ヒルキ/ヒロ前田/相澤俊幸 |
| 出版社 | アルク |
| 価格 | 2,420円(税込) |
| 出版年月日 | 2018年2月1日 |
| ページ数 | 412ページ(本冊360+別冊52) |
| 内容 | 48の解答技術+完全模試1回分+音声 |
アルク公式によると、本書は「受験票が届いてからでも間に合う11日間の即効対策プログラム」として作られています。
結論:試験まで2週間以上あるなら選択肢。明日が本番なら買わない
まず、この記事を読んでいる方に一番伝えたい点です。
「明日が本番」という状況なら、この本は買わないでください。
理由は、本の性格そのものにあります。
412ページというボリュームは、1日で消化できる量ではありません。そして出版社自身が「11日間のプログラム」と明言しています。
つまりこの本は、「直前」という名前ではあるものの、前日・当日に読む本として作られていないということです。
さらに補足すると、IIBC公式によれば受験票が発送されるのは試験日の約1週間前までです。
「受験票が届いてから」始めた場合、11日間はそもそも確保できない計算になります。
状況別にまとめると、こうなります。
| あなたの状況 | 直前の技術は? |
| 試験まで2週間以上ある/600〜760点を狙う | 買う価値は一定あり。最も向いているゾーン |
| 試験まで1週間を切っている | 模試1回分と、気になるパートの技術だけ拾う使い方なら |
| 明日・当日が本番 | 買わない。この記事の11個を実行するほうが早い |
| 800点以上を狙っている | 物足りない可能性あり。難化への対応を指摘する声も |
| 単語力に不安がある(500点未満) | 先に単語帳。語注がないという指摘があります |
実際の評価はどうなのか
Amazonでの評価は星4.3(526件のレーティング/2026年時点)と、かなり高い水準です。
実際のレビューから、評価が分かれるポイントを拾ってみます(引用はいずれも2026年時点で確認したものです)。
高く評価されている点は、解答の技術そのものです。
「870点→950点に」というタイトルのレビュー(2026年5月)では、時間の使い方や「迷ったらこちらを選ぶ」といった判断基準が役立ったと書かれています。
また2025年6月のレビューには、「その気になれば3日ほどで終わる」という記述もありました。
公式は11日間としていますが、集中できる人ならもっと短縮できるということです。1週間前後の余裕がある方は、ここを判断材料にしてもいいと思います。
一方で、弱点として指摘されているのが次の2点です。
- 語注がない:2024年11月のレビューでは「語注が無いのが致命的」として、語彙力が不足している人が置き去りになると指摘されています
- 難化への対応:2023年11月のレビューでは「初めて受験する・全体的な把握したい人向け」「目標は600点〜760点ぐらいまで」とされ、それ以上を狙うなら最近の難化に対応した教材を勧めています
2018年2月の刊行以降、改訂は入っていません。
TOEICの出題形式自体は2016年の新形式から変わっていないので技術論としては今も通用しますが、近年の難化を反映した本ではない、という点は理解しておいてください。
TOEIC当日の持ち物とタイムスケジュール
最後に、当日の実務的な部分を確認しておきましょう。
ここは知らないと受験できなくなる項目が含まれるので、公式情報をもとに整理します。
この章は公開テストの情報です。会社や大学で受けるIPテスト(団体特別受験制度)は、会場も日程も団体側が設定するため、受付時間・持ち物は所属先の案内に従ってください。
とくにIPテスト(オンライン)は、テスト時間 約1時間・90問と構成そのものが異なります。この記事の時間配分や塗り絵の考え方は、そのままでは当てはまりません。詳しくは「TOEIC IPテストとは?公開テストとの違い」や「TOEIC IPのオンライン受験の対策法・時間配分・コツ」をご覧ください。
持ち物リスト【これがないと受験できません】
IIBC公式のテスト当日案内で必要とされているのは、次の5点です。
| 持ち物 | 注意点 |
| 受験票 | 試験日の約1週間前までに発送されます |
| 証明写真1枚 | 裏面に氏名と受験番号を書き、受験票の貼付欄に貼っておきます |
| 本人確認書類 | 有効期限内・顔写真付きの原本のみ。コピーや撮影したものは認められません |
| 筆記用具 | 鉛筆(またはシャープペンシル)、消しゴム |
| 腕時計 | 試験中に時刻のアナウンスはありません |
特に注意したいのが本人確認書類です。
運転免許証、パスポート、マイナンバーカード、顔写真付きの学生証などが該当します。公式によると、本人確認書類と証明写真の両方を持参できない場合は受験できず、その際は受験料も返金されません。
腕時計は必須。スマートウォッチは使えません
先ほどの「終了3分前に塗り絵」を実行するには、時刻が分かる必要があります。
ところが公式によると、試験中に時刻のアナウンスはありません。会場によっては時計が設置されていないこともあるため、自分で時刻を確認する手段が必要になります。
そして重要なのが、置時計や、計時機能以外の機能を主に備えた機器(携帯電話、ストップウォッチ、ウェアラブル端末、スマートウォッチなど)は時計として使用できないという点です。
当日のタイムスケジュール
公式が公表している当日の流れは以下の通りです。
| 内容 | 午前実施 | 午後実施 |
| 受付 | 9:25〜9:55 | 14:05〜14:35 |
| 試験の説明・音テスト | 9:55〜10:20 | 14:35〜15:00 |
| 試験開始〜終了 | 10:20〜12:20 | 15:00〜17:00 |
| 問題用紙・解答用紙の回収 | 12:20〜12:35 | 17:00〜17:15 |
| 解散(予定) | 12:35 | 17:15 |
ここから読み取れる当日の注意点を挙げておきます。
- 受付時間終了までに到着できないと受験できません。遅刻は一発アウトです
- 先ほど触れた通り、受付時間終了後は休憩がなく、退室も認められません。お手洗いは受付前に済ませてください
- 着席したら、解答用紙A面(氏名などの記入欄)から記入を始めます
そして意外と見落とされがちなのが、受付終了から試験開始までに25分あるという点です。
この時間は説明と音テストに使われるため、自分の勉強はできません。
つまり、耳慣らしのPart1・2演習は、受付前に終わらせておく必要があります。会場に着いてからやろうと思っても、時間はありません。
TOEIC直前対策のよくある質問
Q1. TOEIC直前に一番効果があるのは何ですか?
「終了3分前に塗り絵を始めると決めること」と「わからない問題を捨てる基準を決めること」です。
知識ゼロで実行できて、解き残しによる失点を直接減らせます。時間があれば、試験直前にPart1・2を10〜20分解いて耳を慣らしてください。
Q2. TOEIC前日は何をすればいいですか?
持ち物と会場ルートの確定、時間配分の最終確認、苦手な単語の見直し程度で十分です。
新しい教材には手を出さず、睡眠を優先してください。
Q3. TOEIC当日の朝は勉強したほうがいいですか?
慣れた問題を10〜20分だけ解くのがおすすめです。
目的はスコアを測ることではなく、耳を英語に慣らすことです。初見の難しい教材や模試の通し演習は、本番前に消耗するので避けてください。
Q4. 直前に勉強しても意味がないというのは本当ですか?
「新しい知識を増やす」という意味では、直前の伸びは限定的です。
ただし本番の立ち回り(塗り絵のタイミング、捨てる基準、先読みの型)を決めることは、直前でもスコアに直結します。
Q5. TOEIC直前に文法だけやるなら何をすべきですか?
Part5の復習が最も効率的です。
1問あたりの時間が短く、品詞問題のように形を見るだけで解ける型が多いため、直前の確認が反映されやすいパートです。
Q6. 塗り絵は本当にやったほうがいいですか?
やってください。
IIBC公式も、誤った解答は減点されないため、迷った場合でもどれか1つにマークすることを勧めています。選択肢は4つなので、ランダムに選んでも4分の1は当たります。
Q7.「直前の技術」は前日に買っても間に合いますか?
間に合いません。
412ページあり、出版社のアルク自身が11日間のプログラムと説明しています。試験まで2週間以上あるなら選択肢になりますが、前日・当日ならこの記事の11個を実行するほうが早いです。
まとめ
今回は、TOEIC直前にやるべきことを時系列で解説しました。
要点をまとめます。
- 直前に伸びるのは知識ではなく本番の立ち回り。塗り絵・捨てる基準・先読みを事前に決める
- 時間がないなら「試験直前にPart1・2を10〜20分」「塗り絵は終了3分前」「リスニング5秒・リーディング1分で捨てる」の3つに絞る
- 試験直前にPart1・2を10〜20分解いて、耳慣らしと緊張ほぐしを済ませる(受付前までに)
- 前日は持ち物確定と睡眠が最優先。新しい教材は買わない
- 腕時計は必須。スマートウォッチは時計として使えません
- 「直前の技術」は2週間以上あるなら選択肢。前日・当日には間に合いません
直前にできることは、実はそれほど多くありません。
だからこそ、やると決めた数個を確実に実行することが、そのままスコア差になります。
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