今回はTOEIC755点〜795点のレベルと、755点〜795点からスコアをアップさせるための勉強法を解説します。
- TOEIC755点〜795点のレベルが知りたい
- TOEIC755点〜795点からスコアをアップさせる勉強法を知りたい
という方は必見です!
筆者のTOEICスコアは975点(リスニング495、リーディング480)です!
TOEIC755点〜795点に含まれるスコア
TOEIC755点〜795点は、以下の9つのスコアを含みます。
- TOEIC755点
- TOEIC760点
- TOEIC765点
- TOEIC770点
- TOEIC775点
- TOEIC780点
- TOEIC785点
- TOEIC790点
- TOEIC795点
TOEIC755点〜795点のレベル
さて、ここからはTOEIC755点〜795点のレベルを解説していきます。
上位16.1%〜22.6%のスコア
「TOEIC Program DATA & ANALYSIS」と「平均スコア・スコア分布 詳細」の結果に基づき、TOEIC755点〜795点が上位何%なのかを計算しました。
TOEICのスコア | 上位何%か |
TOEIC755点 | 上位22.61% |
TOEIC760点 | 上位21.78% |
TOEIC765点 | 上位20.95% |
TOEIC770点 | 上位20.12% |
TOEIC775点 | 上位19.29% |
TOEIC780点 | 上位18.46% |
TOEIC785点 | 上位17.63% |
TOEIC790点 | 上位16.8% |
TOEIC795点 | 上位16.09% |
「TOEIC Program DATA & ANALYSIS」によると、2023年度のTOEIC公開テストスコア取得者の割合は以下の通りです。
よって、770点は上位16.2%〜24.4%の間だと考えられます。
ただ、このデータには1年に何度もTOEICを受験している人も含まれています。
そのような重複カウントを省くために、個別の試験の状況も確認してみましょう。
TOEIC公式が発表している「平均スコア・スコア分布 詳細」によると、
- 点数が795点未満は全体の下位82.7%
- 点数が745点未満は全体の下位74.3%
です。よって、TOEIC770点は上位17.3%〜25.7%の間のスコアです。
先ほどの数値(上位16.2%〜24.4%)と平均すると、TOEIC770点は上位約16.8%〜25.1%となります。
TOEICのスコアは5点刻みなので、740点から790点までの点数の種類は以下の11通りです。
- 740点(上位25.1%)
- 745点
- 750点
- 755点
- 760点
- 765点
- 770点
- 775点
- 780点
- 785点
- 790点(上位16.8%)
それぞれのスコアに均等に受験者が分布しているとすれば、各スコア間の差は0.83%(=(25.1%-16.8%)/10)になります。
よって、770点は上位20.12%(=16.8%+0.83%×4)です。
平均点との差は+143点〜+193点
TOEIC公開テストの平均点は612点です。この平均点に基づき差を計算しました。
TOEICのスコア | 平均点との差 |
TOEIC755点 | +143点 |
TOEIC760点 | +148点 |
TOEIC765点 | +153点 |
TOEIC770点 | +158点 |
TOEIC775点 | +163点 |
TOEIC780点 | +168点 |
TOEIC785点 | +173点 |
TOEIC790点 | +178点 |
TOEIC795点 | +183点 |
偏差値58.4〜60.8で大学換算すると「MARCH」レベル
過去のTOEIC統計から、スコアが17点ダウンすると、偏差値が1下がる計算になります。
偏差値50=612点(平均点)として、各スコアの偏差値を計算しました。
TOEICのスコア | 偏差値(およそ) |
TOEIC755点 | 58.4 |
TOEIC760点 | 58.7 |
TOEIC765点 | 59.0 |
TOEIC770点 | 59.3 |
TOEIC775点 | 59.6 |
TOEIC780点 | 59.9 |
TOEIC785点 | 60.2 |
TOEIC790点 | 60.5 |
TOEIC795点 | 60.8 |
大学に換算すると、難関私立大学群「MARCH」(明治大学、青山学院大学、立教大学、中央大学、法政大学)と同じくらいになるようです。
正答率75〜80%
TOEIC755点〜795点の正答率の目安は約75〜80%です。
ただし、試験の難易度や他の受験者の正答率によって「正答率とスコアの関係」は変わるので、あくまで目安・参考程度にとどめておきましょう。
公式のリスニング力評価でトップレベル
リスニングとリーディングは45点ほど差がつくことが多いです。
よって以下のことが言えます。
- TOEIC755点の平均的な点数構成は「リスニング400点リーディング355点」
- TOEIC795点の平均的な点数構成は「リスニング420点リーディング375点」
ここから、TOEIC755点〜795点のリスニングの点数幅は400点〜420点、リーディングの点数幅は355点〜375点と言えます。
「Score Descriptor Table」によると、TOEICリスニング400点〜420点は3段階中トップの評価です。
具体的なリスニング力は以下の通りです。
- 間接的な応答や予測が難しい会話でも文脈を理解できる
- 長い英文において幅広い語彙が使用されていても主旨を推測できる
- 構文が複雑だったり、難解な語彙が使われたり、情報が言い換えられたりしても詳細を理解できる
- 広い範囲の情報を関連づけることができる
公式のリーディング力評価で上から2番目のレベル
そして、TOEICリーディング355点〜375点は4段階中上から2番目の評価です。
具体的なリーディング力は以下の通りです。
- 文章の趣旨・目的・詳細が推測できる
- 言い換えがあっても事実に基づく情報が理解できる
- 語彙・文法が難しい場合でも、限られた範囲内では情報を関連づけることができる
- 広い範囲にわたる情報を関連づけることができない
公式のコミュニケーション能力評価で5段階中上から2番目のレベル
「PROFICIENCY SCALE」によると、、TOEIC755点〜795点はA〜Eの5段階評価のうち、B評価(730点以上)です。
B評価は「どんな状況でも適切なコミュニケーションができる素地を備えている」レベルで、具体的には以下のような評価になります。
- 通常会話は理解でき応答もはやい
- 話題が特定分野にわたっても対応できる力を備える
- 業務上も大きな支障はない
- 正確さと流暢さには個人差があり、文法・構文上の誤りが見られる場合もあるが、意思疎通を妨げるほどではない
CEFRB1〜B2で英検2級〜準1級レベル
CEFR(セファール)とは、外国語の習熟度や運用能力をはかる国際的な指標です。
上記の文部科学省のデータによると、TOEIC755点〜775点はCFFR B1程度に相当します。
英検に換算すると英検2級(高校卒業程度)相当です。
また、TOEIC780点〜795点はCEFR B2程度に相当します。
英検に換算すると英検準1級(大学中級程度)相当です。
就活や転職で大いに活用できるスコア
TOEIC活用状況と求められるスコア
上画像より、新卒採用では545点、中途採用では620点が要件・参考とされる平均的なTOEICスコアの基準となっていることがわかります。
また、TOEIC公開テストの平均点は612点です。
TOEIC755点〜795点は新卒採用・中途採用で平均的に求められるスコアより、また、公開テストの平均点より遥かに高いスコアです。
一般的な企業への就職活動・転職活動であれば英語力が高評価になるので、選考を有利に進められます。
ただし、外資系企業や英語を業務で広く活用する企業の場合、TOEIC800点などさらなるハイスコアが求められることが多いです。
よって、TOEIC755点〜795点だと物足りない場合があるので、よりハイスコアを目指して勉強を続けましょう。
さらに、ここからスコアを伸ばして800点以上を取れると、外資系企業や海外に支店を置く企業が求めるTOEICスコアの条件を満たせる場合が多くなります。
よって、キャリアがより広がるでしょう。
TOEIC755点〜795点からスコアを伸ばす勉強法
ここからはTOEIC755点〜795点からスコアを伸ばす勉強法を解説します。
金のフレーズを徹底的に覚える
TOEIC755点〜795点というハイスコアを取れているなら、すでに金のフレーズを持っている方が大半だと思います。
金フレに登場する英単語はどれもTOEICに本当によく出ます。
よって、覚えれば覚えるだけTOEICの英文がどんどん読める&聞けるようになります。
したがって、金フレは隅から隅まで徹底的に覚えてください。
「ただ単語を知っている」だけではダメです。
「その単語を見た・聞いた瞬間に意味がわかる」ようになるまで、徹底的に覚えてください。
単語を効率的に覚えるには、反復がとにかく重要です。
1サイクル100単語を目安に、毎日5回以上英単語→意味の順でスピーディーに目を通していきましょう。
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問題演習中でわからない英単語を調べてメモにまとめる
金のフレーズのほか、さらに語彙力を底上げするためにもう1つやってほしいことがあります。
それは問題演習で出てきたわからない英単語を調べてメモにまとめて、そのメモを定期的に見直すことです。
なぜこんなことをするべきなのかというと、わからない英単語をひとつひとつ潰して行くためです。
先ほど紹介した金のフレーズには、TOEICに本当によく出る英単語ばかりが掲載されています。
しかし、TOEICに出る全ての英単語が掲載されているわけではありません。
ともかく、金のフレーズの単語を全て覚えたとしても、わからない英単語は必ず出てきます。
そういった英単語までしっかり覚えることがTOEICスコアアップのためには必要です。
わからない英単語をまとめたメモは、言わば自分だけの英単語帳です。
自分がわからない英単語だけが載っているので、超効率的に抜け漏れなく英単語を覚えられます。
リスニング対策
続いてやるべきことはリスニング対策です。
Part1の対策方法
Part1は単語・表現を覚えることがとにかく重要です。
まず先ほど紹介した「金のフレーズ」の「パート1重要語100」を覚えてください。
さらに、問題演習中に出てきたわからない単語・表現を全て調べて、ノートまとめてください。
そして、英単語をまとめたノートを定期的に見直しましょう。
おすすめのPart1問題集は公式問題集です。
基本的には、金フレの単語を覚えて公式問題集のPart1を繰り返し解けば、Part1は十分解けるようになります。
さらに盤石な力をつけたい場合は、Part1・2特急 難化対策ドリルがおすすめです。
Part2の対策方法
Part2では「一言一句しっかり聞き取れる能力」が重要です。
その能力を育てるために「ディクテーション」を行いましょう。
ディクテーションとは、一言で言えば「聞き取った英文を書きとる練習法」です。
ディクテーションは以下の手順で進めます。
- 全文を聞く
- 音声を1文ごとに区切って止めながら書き取る(書き取れるまで音声は何度再生し直してもOK)
- スクリプトを見て間違いがないかチェック
- 間違いがあった場合は聞き取れるようになるまで聞き直す
ディクテーションを行うことで正しい発音が身につくのはもちろん、自分が聞き取れない箇所が明確になります。
聞き取れない箇所を重点的に聞き直すようにすれば、リスニング力を効率的に伸ばせます。
Part2のおすすめ参考書・問題集は先ほども紹介した「公式問題集」です。
さらに盤石な力をつけたい場合は、先ほども紹介したPart1・2特急 難化対策ドリルを使いましょう。
Part3・4の対策方法
Part3・4のおすすめの参考書・問題集は特急実力養成ドリルです。
実力養成ドリルの使い方は以下の通りです。
- 音声を流す前に設問を先読み
- 先読みが終わったら、音声を流して問題を解く
- 丸付けして解答を読む
- シャドーイング
特に重要なのは①の「設問の先読み」です。
設問の先読みはPart3・4の問題を解くのに必須なので、必ず練習してください。
また、④のシャドーイングというのは、スクリプトを見ないで音声に少し遅れて発音する練習方法です。
シャドーイングを行う目的は3つあります。
- 発音を理解すること
- 音声のスピードについていけるようになること
- 3つ目は音声認識を自然にできるようにすること
3つ目について補足すると、相手の言ったことを理解するプロセスは音声認識、意味理解という2段階に分解できます。
日本語の音声を聞く場合は音声認識は自然にできます。よって意味理解に完全に集中できるので、相手の言っていることをほぼ完璧に理解できます。
しかし、英語の場合は練習しない限り音声認識に脳のメモリーが割かれます。
その結果、意味理解に完全に集中できなくなるので、相手の言ったことに対する理解度が低くなります。
そこでシャドーイングの出番です。シャドーイングは、音声認識と聞き取った音声を発音する作業を同時に行います。
発音するには音声認識ばかりに気を取られるわけにはいきません。
よって「アウトプットに意識を集中させる癖」がつき、自然と音声認識に集中しないようになります。
その結果、意味理解に脳のメモリーの大部分を使えるようになるので、問題の正答率が上がるというわけです。
最終的には、音声と全く同じスピードで、一言一句漏らすことなく発音することを目指しましょう。
リーディング対策
ここからはリーディング対策についてお話しします。
Part5対策
リーディングの中で最も対策すべきはPart5です。
Part5を素早く、かつ正確に解き、Part7に使える時間を増やすことがTOEIC755点〜795点からさらにスコアを上げるTOEIC800点をカギです。
おすすめの参考書は文法問題でる1000問です。
文法問題でる1000問を使って繰り返し演習すれば、Part5の正答率と解答スピードは格段に向上します。
具体的な使い方ですが、とにかくスピード重視で繰り返し解きましょう。
1問当たり20秒以内を目安に解いて、演習後はさらっと解答解説を読み、次の問題に進んでください。
Part6の対策方法
実は、Part6は特別な対策は必要ありません。
なぜなら、Part5とPart6は形式が似ているので、Part5対策がPart6対策につながるからです。
もししっかり対策したいなら、公式問題集のPart6を解いた後に文章を全文訳してください。
そして、解答の訳と見比べて、訳が異なる部分についてはその原因を特定して修正しましょう。
Part7の対策方法
Part7を攻略するには、Part7の特殊な問題形式に慣れ、問題を解く感覚を身につけることが重要です。
そのためにおすすめの参考書は「出る問超特急金の読解」です。
金の読解では、Part7によく出る問題形式ごとに、問題が整理されています。
そのうえ問題量も豊富なので、「問題形式に慣れる」&「問題を解く感覚を身につける」のにとても役立ちます。
実践演習
最後は実践演習です。
リスニング・リーディング合計200問を通しで解いて、問題の形式に慣れて、時間配分の感覚を身につけていきます。
実践演習には、公式問題集が使うの圧倒的におすすめです。その理由は、問題の質が断然高いからです。
公式問題集の問題は、本番と同じプロセスで作成されています。さらに、リスニングの音声収録を公式のスピーカーが担当しています。
よって、公式問題集は極めて本番に近い実践問題集となっており、演習効果は他の実践問題集より高いです。
実践演習のやり方は以下の通りです。
- 時間を計ってリスニングとリーディングを通しで解く
- 丸付けをして、解答解説を読む
- Part1はわからない単語を調べる
- Part2はディクテーション
- Part3・4はシャドーイング
- Part7は音読
ここまででまだ紹介していないのは⑥の音読です。
音読の効果は主に2つあります。
- 正しい発音が身につくこと
- 英語を語順通りに理解できるようになること
リスニング力とリーディング力を同時に向上させられるので、音読は積極的に行なってください。
また、公式問題集は一度解いて終わりではありません。
一度問題を解いたあと、2週間ほど時間が経ったら、同じ問題を解きましょう。
このとき、時間は無制限で解くようにします。リスニングの音声は何度聞き直しても構いません。
また、リーディングについても、わからない単語や文法はネットで調べてOKです。
「2週間しか経たずに同じ問題を解いたら、答えを覚えちゃってるんじゃないの?」と思うかもしれませんが、意外と覚えていません。
さらに、2週目が終わってからまた2週間後に、また同じ問題を解いてください。今度は本番を想定して時間を計って、マークシートも使って解いてください。
つまり、1つの問題を3回解くわけです。
さらに、このサイクルを繰り返して、4回、5回6回、7回と同じ問題を大量に解き直すというのも効果的です。
そうすれば、公式問題集を隅から隅まで使いこなせます。
たった1回問題を解いただけだと、公式問題集の真価を30%くらいしか引き出せていません。公式問題集を使い潰す気持ちで何度も何度も繰り返し解くことがスコアアップの秘訣です。
まとめ
TOEIC755点〜795点のレベルを解説しました。
- 全体の上位22.61%〜16.09%のスコア
- 平均点より143点〜183点高い
- 偏差偏58.4〜60.8
- 正答率75〜80%(目安)
- 公式のリスニング力評価でトップレベル
- 公式のリーディング力評価で上から2番目のレベル
- 公式のコミュニケーション能力評価で上から2番目のレベル
- CEFR B1〜B2で英検2級〜準1級と同程度のレベル
- 就活や転職で他の候補者と差別化できる
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