今回はTOEIC350点から800点に上げる方法を徹底解説します!
筆者のTOEICスコアは975点(リスニング495点、リーディング480点)です!(大学3年時に取得)
![TOEICスコア リスニング495 リーディング475 計975](https://english-route.com/wp-content/uploads/2024/02/英語速読.png)
TOEIC350点と800点の差
TOEIC350点は全体の上位94%(下位6%)のスコアです。
中学レベルの英語の基礎がほとんど身についておらず、リスニング・リーディングともに解けない問題が多いでしょう。
TOEIC800点は全体の上位15%のスコアです。
英語力としては中学レベルはもちろん、高校レベルの知識までしっかり身についています。
800点だと、TOEIC公開テストの平均点(608点)よりおよそ200点も高いです。
一般的な企業への就職・転職活動であれば、英語力はトップ評価になるでしょう。
以下に挙げるような有名企業が求めるTOEICスコアが800点であることからも、就職・転職市場におけるTOEIC800点の価値が高いことが伺えます。(執筆時点の情報)
- 三井物産
- 三菱商事
- 楽天
- KDDI
- 住友不動産
- 野村不動産
- 韓国LG
- 韓国ヒュンダイ
さらに、「PROFICIENCY SCALE」によると、TOEIC860点取れれば、A〜Eの5段階評価のうち、最高評価のA評価(860点以上)になります。
よって、外資系企業など、英語を積極的に使う企業への就職・転職活動においても、自信を持って履歴書に記載できるでしょう。
TOEIC350点から800点に上げる勉強法
はっきり言って、TOEIC350点と800点ではとても大きな差があります。
しかし、これから解説することを実践すれば、TOEIC350点から800点に上げるのは難しくありません。
TOEICについて知る
TOEICにはリスニングセクション(Part1〜4)とリーディングセクション(Part5〜7)があります。
Part1 | 写真描写問題 |
Part2 | 応答問題 |
Part3 | 会話問題 |
Part4 | 説明文問題 |
Part5 | 短文穴埋め問題 |
Part6 | 長文穴埋め問題 |
Part7 | 長文読解問題 |
それぞれのPartで、問題の特徴・傾向や対策方法は大きく異なります。
まずはその違いを知りましょう。
「TOEIC全パート攻略法」で詳しく解説しているので、必ずご覧ください。
語彙力を強化する
現状TOEIC350点の方は、まず中学レベルの基本英単語をしっかり覚えてください。
中学レベルの英単語はTOEICに限らず、どんな英文にも登場する頻出英単語ばかりです。
そのため、中学レベルの英単語を知らなければ、英文は読めないし聞けません。
その後、「TOEIC特有の英単語」を覚えていきましょう。
TOEICはビジネスシーンや日常英会話を想定した英語がテーマになるので、大学受験等とは異なる英単語が多く登場します。
また、英単語を覚えるコツが4つあります。
- 発音する
- 反復する(1度に多くの英単語に目を通すことを繰り返す)
- 毎日寝る前に暗記する
- 1冊しっかり覚える
これをやるだけで英単語の暗記効率はグッと向上します。
英文法を勉強する
現状TOEIC350点の方は英文法の理解度が低いです。
英文法の理解度が低いと、リスニングでは聞き取りの精度が落ちます。
さらに、「この英文の構造ってどうなっているんだ?」と意識が逸れてしまい、「リスニング」への集中力が下がるため、正答率が下がります。
また、リーディングでは読解スピードが落ちて解ける問題の数が減ります。
もちろん読解の精度も下がるため、正答率が落ち、全体のスコアがガクッと下がります。
そのうえ、Part5には文法問題が多数出題されます。
以上より、英文法をしっかり理解しておくことがとても重要です。
英文法を学ぶなら、「スタディサプリ ENGLISH TOEICテスト対策
」を利用するのがおすすめです。
その理由は3つあります。
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スラッシュリーディング
TOEIC350点の方は、「返り読み」する癖があります。
返り読みというのは、英文を一度最後まで目を通した後、後ろから日本語に訳していくことです。
返り読みをしてしまうと、
- リーディングでは読解スピードが遅くなる
- リスニングは内容が理解できなくなる
など、たくさんの弊害が出てきます。
返り読み対策には、意味のまとまりごとにスラッシュを入れる「スラッシュリーディング」という練習法が効果的です。
例えば、以下のように行います。
スラッシュの入れ方は1つではありません。
慣れないうちはスラッシュは多くなるはずです。
ですが、練習するうちにより多くの範囲を1つのまとまりとして理解できるようになるので、スラッシュは少なくなっていきます。
そして最終的には、スラッシュを入れずとも英文を前から理解できるようになります。
毎日英語を聞く
さて、ここからはリスニング対策についてお話しします。
まずは毎日英語を聞くことを習慣づけましょう。
英語を聞く目的は2つあります。
- 英語を聞くことに対する抵抗感を無くす
- 英語を聞く集中力を身につける
おすすめのリスニング教材はYouTubeです。
YouTubeで「リスニング 聞き流し」と検索すれば、簡単なモノから難しいモノまで、さまざまなレベルのリスニング音声が出てきます。
いろいろ視聴してみて「これならストレスなく聞けそうだ」と感じた教材を選びましょう。
オーバーラッピング
オーバーラッピングとは、スクリプト(音声の書き起こし)を見ながら音声を流し、音声に重ねるように発音するという練習法です。
- リスニング音声のスピードに慣れる
- 正しい発音を理解する
といった効果があります。
オーバーラッピングは以下の手順で行います。
- リスニング教材・素材を選ぶ
- 一度全文を聞いてみる
- スクリプトを確認する
- 音声を聞きながらスクリプトを黙読する
- スクリプトを見ながら音声と同時に発声する
リスニング教材・素材は難しすぎないモノを選びましょう。
おすすめの教材はTOEIC公式問題集のPart1・2、慣れてきたらPart3やPart4の長文でオーバーラッピングしていきましょう。
ディクテーション
ディクテーションは、聞こえた音声を書き取る練習法です。
- リスニング音声のスピードについていけるようになる
- 音の連結を判別できるようになる
という効果があります。
ディクテーションは以下の手順で進めます。
- 全文を聞く
- 音声を1文ごとに区切って止めながら書き取る(書き取れるまで音声は何度再生し直してもOK)
- 再度全文を聞いて、意味を意識しながら書き取った内容をチェック
- スクリプトを見て間違いがないかチェック
- 間違いがあった場合は聞き取れるようになるまで聞き直す
シャドーイング
相手の言ったことを理解するプロセスは2段階です。
- 音声認識
- 意味理解
日本語の音声を聞く場合は音声認識は自然にできます。
意味理解に集中することができるので、相手の言ったことを一度で理解できます。
しかし、英語の音声を聞く場合、練習していなければ、音声認識に脳のメモリーを割かなければなりません。
つまり、意味理解に完全に集中することができないため、相手の言ったことに対する理解度が著しく低くなってしまいます。
そこで、音声認識を自然とできるようになるために効果的なリスニング練習法がシャドーイングです。
シャドーイングは以下の手順で進めます。
- 一度全文を聞く(意味を理解しながら)
- スクリプトを確認する
- スクリプトを確認しながら、音声を流して聞き取りと同時に発音する
- ③を最低3回繰り返す
- スクリプトを見ずに、音声を流して聞き取りと同時に発音する
- ⑤を最低3回繰り返す
毎日英語を読む
さて、ここからはリーディング対策です。
まずは毎日英語を聞くことを習慣づけましょう。
英語を聞く目的は2つあります。
- 英語を読むことに対する抵抗感を無くす
- 英語を読む集中力を身につける
おすすめのリーディング教材は「ハイパー英語教室 中学英語長文」です。
Part5の文法問題を解く
リーディングで最も安定して点数を取れるのはPart5の文法問題です。
よって、まずはPart5の問題をしっかり解けるようになることが、TOEIC800点を取るカギです。
具体的な勉強法としては、とにかく問題を解いてください。
問題を解いて、問題のパターンを覚えてしまいましょう。
おすすめの文法問題集は「TOEIC文法問題でる1000問」です。
慣れてきたら、解答スピードも意識しましょう。
1問当たり12秒以内に解けるようになると、800点にグッと近づけます。
テクニックを学ぶ
「問題を素早く正確に解くテクニック」を学ぶことも必要です。
以下の手順でTOEICのテクニックを身につけていきましょう。
- 「TOEIC全パート攻略法+テクニック」でテクニックを学ぶ
- ①で学んだテクニックを実践する
Part7の情報処理能力を鍛える
- Part7で解答の根拠が見つからず本文を何度も読み直してしまう
- マルチパッセージ(複数の英文がある問題形式)で頭が混乱する
という方は情報処理能力を鍛えることが必要です。
情報処理能力を鍛えるには、以下の練習方法が効果的です。
- TOEIC Part7の英文を読む(このとき、設問や選択肢は確認しない)
- 内容を要約する
- 本文を見ずに、要約を頼りに設問に解答する
要約を通じて情報処理能力が鍛えられるのはもちろん、解答に必要な情報と不必要な情報をなんとなく予測できるようになります。
Part7の正答率と解答スピードがグッと上がるので、スコアもどんどんアップしていきます。
実践演習する
実践演習の目的は主に4つあります。
- TOEICの問題形式に慣れる
- 120分間集中する体力と、時間配分を身につける
- 抜けている知識を身につける
- 苦手なPartを把握する
①と②は言葉通りです。
③について、実践演習をしていると知らない/勉強したが忘れてしまった知識がたくさん登場するはずです。
復習のタイミングでこのような知識を調べることで、知識の抜け漏れを防げます。
また④について、問題を解いていると感触が悪い苦手なPartが明らかになるはずです。
苦手なPartを克服するように勉強すれば、自ずとスコアは伸びていきます。
なお、実践演習には公式問題集を使うのがおすすめです。
「公式」とついているだけあって本番に最も近い形式・難易度の問題が掲載されており、他の教材を使うより学習効果が高いからです。
さらに、復習の際は以下の2点を丁寧に行いましょう。
- 英文は聞き取れるようになるまで聞き直す
- スラスラ読めるようになるまで読み直す
TOEIC350点から800点に短期間で上げるコツ
短期間でスコアを上げるために、以下を実践しましょう。
- 英語に触れる時間を増やす
- スキマ時間を活用する
- 強みと弱みを把握する
英語に触れる時間を増やす
- 英語の本を読む
- 英語のニュースを聞く
- 映画・ドラマを英語字幕・音声で視聴してみる
- 英語で日記を書く
というように、まずは普段から英語に触れることを意識づけましょう。
- 1週間のうち1日だけ7時間英語に触れる
- 1週間毎日1時間ずつ英語に触れる
①と②は「1週間のうち英語の触れた時間が7時間」という点では同じです。
しかし、②の方が英語力が格段にアップしていきます。
スキマ時間を活用する
仕事や学業で忙しく、まとまった時間を確保できない方は多いでしょう。
その場合はスキマ時間を積極的に活用していきましょう。
- 通勤・通学の移動時間
- 休憩時間
など、日々の生活を見直すと、勉強に有効活用できそうなスキマ時間はたくさん見つかるはずです。
1日30分でもスキマ時間に勉強できれば、1ヶ月で15時間もの勉強時間になります。
スキマ時間の勉強には、スタディサプリ ENGLISH TOEICテスト対策
を活用するのがおすすめです。
定期的に自分の実力を把握する
定期的に公式問題集を解いて自分の実力を把握しましょう。
この作業を通じて「今やっている勉強法が効果的かどうか」を判断できます。
効果的(スコアが伸びている)であればそのまま続ければ良いですし、効果的(スコアが伸びていない)でないなら何か改善すべきところがあるはずです。
また、自分の苦手を見つけることができるのもポイントです。
弱点を克服するように勉強すれば、自ずとスコアはアップしていきます。
- 公式問題集を持っていない
- 公式問題集を解く時間(2時間)を確保できない
という方は、代わりに「Santaアルク」というアプリを使うのがおすすめです。
無料で使えるうえ、たった12問のテストを受けるだけでスコア診断ができます。
しかも精度が95%と高いため、診断結果を信頼できるのもポイントです。
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TOEIC350点から800点に上げるのにおすすめの参考書・教材
ここからは、TOEIC350点から800点に上げるためにおすすめの参考書や教材を紹介します!
TOEIC全パート別攻略法
4ヶ月で975点取った私のTOEIC研究をすべて詰め込んでいる記事です。
- 問題の傾向・形式
- スコア別の目標解答時間
- 各Partの勉強法
- 解答スピードと正答率を同時に上げる問題の解き方とテクニック
- スコアアップのコツ
など、「これさえ読めばTOEICのことがバッチリ理解できる!」と自信を持って言えるほど内容が充実しています。
さらに、中学レベル+目標スコア別英単語帳やTOEIC英文法解説pdf、リーディングセクションPart5の文法問題集なんかも付いています。
中学校3年間の英単語が1ヵ月で1000語覚えられる本
「中学校3年間の英単語が1ヵ月で1000語覚えられる本」は名前の通り、中学レベルの英単語が1000語掲載されている英単語帳です。
1000語を1ヶ月で暗記する具体的な暗記スケジュールがついているので、短期間で英単語を覚えたい方におすすめです。
TOEIC 出る単特急 銀のフレーズ
TOEIC500点〜600点を取るのに必要な英単語が1000語掲載されている英単語帳です。
TOEICに出てきそうなフレーズ・例文が載っており「英単語が実際にどのような場面で使われるのか」を確認しながら覚えられます。
また、TOEIC・英語初心者が覚えやすいよう、英単語が難易度順に並んでいるのもポイントです。
TOEIC 出る単特急 金のフレーズ
TOEIC600点以上を取るのに必要な英単語が1000語掲載されている英単語帳です。
以下のように英単語がレベル分けされており、目標スコアに合わせて頻出英単語を学べます。
- 600点レベル(400単語)
- 730点レベル(300単語)
- 860点レベル(200単語)
- 990点レベル(100単語)
ハイパー英語教室 中学英語長文
「ハイパー英語教室 中学英語長文」は超基礎的な英語長文が掲載されている問題集です。
英単語・英文法をある程度勉強した後、「英語を読めるようになった!」という「成功体験」を蓄積し、自信をつけるためにおすすめです。
また、リスニングに使える音声もついているのも魅力です。
TOEIC 文法問題 でる1000問
TOEICのPart5の文法問題が1049問掲載されている問題集です。
とにかく網羅性が高いのが特徴。
Part5の文法問題の正答率と解答スピードを上げるために使ってほしい問題集です。
TOEIC公式問題集
本記事ではすでに何度も登場していますが、TOEICの実践演習をするのに特におすすめしたい問題集です。
「公式」というだけあって本番に近い難易度・形式の問題が掲載されています。
そのうえ、本番と同様のスピーカーがリスニング音声の収録を担当しているので、限りなく実践に近い形で問題演習できます。
現在、冊子・バージョンは1〜10まであり、10が最新です。
問題集としては価格が少し高いですが、本気でTOEICを勉強するなら最低1冊は持っておきたい問題集です。
TOEIC350点から800点に上げるのに必要な勉強時間
TOEIC350点から800点に上げるのに必要な勉強時間は、約900時間です。
1日3時間勉強できれば10ヶ月ほどで達成できます。
ただ、これはあくまで目安の勉強時間です。
これまで解説してきた勉強法を丁寧に実践すれば、もっと短い時間で800点に到達できます。
まとめ
TOEIC350点から800点に上げる勉強法を解説しました。
- 「TOEIC全パート攻略法」でTOEICについて知る
- 語彙力を強化する
- 英文法を勉強する
- スラッシュリーディング
- 毎日英語を聞く
- オーバーラッピング
- ディクテーション
- シャドーイング
- 毎日英語を読む
- 文法問題を解く
- テクニックを学ぶ
- Part7の情報処理能力を鍛える
- 実践演習する
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