今回は「TOEICリーディングで10問残しで何点取れるのか」をシミュレーションしてみました。
また、時短のコツも解説します。
- 本番で10問残してしまってどのくらいのスコアになるか知りたい
- 毎回10問解き残してしまう
という悩みを持っている方は必見です!
筆者のTOEICスコアは975点(リスニング495点、リーディング480点)です!
TOEICの素点・スコア換算方法
「TOEIC10問残しで何点取れるのか」をシミュレーションするにあたって、まずは素点とスコアの換算方法を解説します。
リスニング
TOEICリスニングの素点・スコアの換算は以下のようになります。
リーディング
TOEICリーディングの素点・スコアの換算は以下のようになります。
よって、10問残しの場合の最大スコアは「445点」となります。(マークした問題は全て正解した場合)
ただ、前述のように実際には端っこの値を取ることは少ないので、425点くらいになることが多いのではないでしょうか。
また、塗り絵(残した問題をテキトーに塗りつぶすこと)した場合に1/4の確率で正答になると考えると、解き残した10問中2〜3問が正答になります。
3問正答できたと仮定すれば最大素点は93問になり、450点程度を取れる可能性もあります。
TOEIC10問残しで取れるスコアをシミュレーションしてみた
では、「ここからはTOEIC10問残しで何点取れるのか」を考えてみます!
解いた問題が全て正解だった場合は900点
まずは解いた問題が全て正解だった場合、つまり最大スコアについて考えていきます。
素点は90点なので、リーディングのスコアは385点〜445点(素点換算86点〜90点)の間です。
範囲の端っこの値を取ることは少ないので、現実的には425点程度になるでしょう。
ここで「TOEIC Program DATA & ANALYSIS」によると、過去3年間の受験者全体の平均スコアは以下です。
年度 | リスニング | リーディング | 合計点 |
2022 | 331 | 277 | 608 |
2021 | 331 | 279 | 611 |
2020 | 337 | 282 | 620 |
このデータから、リスニングとリーディングの平均点を比較すると、リスニングの方が50点ほど高いことがわかります。
よって、リーディング425点だと、リスニングは475点になると考えられます。
したがって、10問残した場合の最大スコアは900点程度と言えるでしょう。
900点は全体の上位4.0%のスコアで、TOEIC上級者レベルです。
公式のコミュニケーション力評価「PROFICIENCY SCALE」では、A〜Eの5段階評価のうち最高評価のA評価(860点以上)になります。
外資系企業など英語を業務で活用する企業における就職活動・転職活動においても、他の候補者に引けを取らないスコアと言えるでしょう。
解いた問題の正答率が9割だった場合は790点
この場合のリーディングの正答数は81点なので、スコアは350点〜440点(素点換算81点〜85点)の間です。
範囲の端っこの値を取ることは少ないので、現実的には370点程度になるでしょう。
リーディング370点の場合、リスニングは420点前後になることが多いです。
よって、10問残し&解いた問題の正答率が9割だった場合のスコアは790点程度と言えるでしょう。
790点は上位15.7%のスコアです。
公式のコミュニケーション力評価「PROFICIENCY SCALE」では、A〜Eの5段階評価のうち上から2番目のB評価(730点以上)になります。
また、以下に挙げるような有名企業が求めるTOEICスコアは800点です。(執筆時点の情報)
- 三井物産
- 三菱商事
- 楽天
- KDDI
- 住友不動産
- 野村不動産
- 韓国LG
- 韓国ヒュンダイ
790点は800点より10点だけ低いですが、十分市場価値が高いと言えます。
一般企業では英語力で他の候補者と差別化して、選考を有利に進められるでしょう。
解いた問題の正答率が8割だった場合は700点
この場合のリーディングの正答数は72点なので、スコアは290点〜390点(素点換算71点〜75点)の間です。
範囲の端っこの値を取ることは少ないので、現実的には310点〜370点になるでしょう。
以下のように均等にスコアが配分されると考えれば、リーディング72点のスコアは325点です。
- 71点:310点
- 72点:325点
- 73点:340点
- 74点:355点
- 75点:370点
リーディング325点の場合、リスニングは375点前後になることが多いです。
よって、10問残し&解いた問題の正答率が8割だった場合のスコアは700点程度と言えるでしょう。
TOEIC700点は上位33%のスコアです。
公式のコミュニケーション力評価「PROFICIENCY SCALE」では、A〜Eの5段階評価のうち上から3番目のC評価(470点以上)になります。
dodaが行った調査によると、700点以上から年収アップが明確に傾向としてあらわれています。(以下表参照)
TOEICスコア | 平均年収 |
スコアなし | 379万円 |
300点未満 | 374万円 |
300点台 | 419万円 |
400点台 | 434万円 |
500点台 | 437万円 |
600点台 | 436万円 |
700点台 | 459万円 |
800点台 | 487万円 |
900点台 | 534万円 |
解いた問題の正答率が7割だった場合は620点
この場合のリーディングの正答数は63点なので、スコアは235点〜335点(素点換算61点〜65点)の間です。
範囲の端っこの値を取ることは少ないので、現実的には255点〜315点になるでしょう。
以下のように均等にスコアが配分されると考えれば、リーディング63点のスコアは285点です。
- 61点:255点
- 62点:270点
- 63点:285点
- 64点:300点
- 65点:315点
リーディング285点の場合、リスニングは335点前後になることが多いです。
よって、10問残し&解いた問題の正答率が8割だった場合のスコアは620点程度と言えるでしょう。
TOEIC620点は上位45.7%のスコアです。
公式のコミュニケーション力評価「PROFICIENCY SCALE」では、A〜Eの5段階評価のうち上から3番目のC評価(470点以上)になります。
TOEIC活用状況と求められるスコア
上画像より、新卒採用では545点、中途採用では620点が要件・参考とされる平均的なTOEICスコアの基準となっていることがわかります。
また、TOEIC公開テストの平均点は608点です。
TOEIC620点は公開テストの平均点より高く、中途採用で求められる平均スコアと同程度です。
よって、就職活動や転職活動で十分活用できるでしょう。
TOEIC10問残しで取れるスコア一覧
さて、一旦ここまでの話をまとめましょう。
仮定 | スコア |
解いた問題全問正解(リーディング素点90点) | 900点(リスニング475点、リーディング425点) |
解いた問題の正答率90%(リーディング素点81点) | 790点(リスニング420点、リーディング370点) |
解いた問題の正答率80%(リーディング素点72点) | 700点(リスニング375点、リーディング325点) |
解いた問題の正答率70%(リーディング素点63点) | 620点(リスニング335点、リーディング285点) |
以上から、TOEIC10問残しでも十分ハイスコアを取れると言えます。
TOEICリーディングで時間が足りない時はとりあえず塗ろう
ここまでは「塗り絵しない」という状況を想定してきました。
しかし、実際に試験を解くとき、時計を見て「時間が足りないな」と感じた場合は、必ず残り2分になったら残っている問題をテキトーに塗りましょう。
TOEICは4択なので、テキトーに塗っても4分の1で正答になります。
よって、10問残っているなら、単純計算で2〜3問正答数を増やせます。
TOEICリーディングの時短のコツ
ここまで「TOEICリーディング10問残し」で取れるスコアについて考えてきました。
しかし、理想はすべての問題を解き切ることです。
そのために、以下を実践しましょう。
- 文法問題をたくさん解いて、正答率と解答スピードを上げる
- 時間配分を決める(Part5:10分、Part6:10分、Part7:55分がおすすめ)
- 1分考えてわからない問題は飛ばす
- 実践演習をして時間の感覚と集中力を身につける
まとめ
TOEICリーディング10問残しで取れるスコアは以下の通りです。
仮定 | スコア |
解いた問題全問正解(リーディング素点90点) | 900点(リスニング475点、リーディング425点) |
解いた問題の正答率90%(リーディング素点81点) | 790点(リスニング420点、リーディング370点) |
解いた問題の正答率80%(リーディング素点72点) | 700点(リスニング375点、リーディング325点) |
解いた問題の正答率70%(リーディング素点63点) | 620点(リスニング335点、リーディング4285点) |
以上から、TOEIC10問残しでも十分ハイスコアを取れると言えます。
とはいえ、10問残しだとスコアが安定しません。
今回解説した時短のコツを実践して、解き残す問題を限りなく減らしていきましょう!
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