高校生のTOEIC平均点は?スコア目安を解説【何点からすごい?】

今回は高校生のTOEIC平均点と、「何点からすごいのか」というスコアの目安を解説します!

本記事の信頼性
筆者のTOEICスコアは975点(リスニング495点、リーディング480点)です!(大学3年時に取得)
TOEICスコア リスニング495 リーディング475 計975

TOEICとは

TOEICは「国際ビジネスコミュニケーション協会」が実施する英語を母語としない方を対象にした試験です。

主に「ビジネスシーンを想定した英語力」の測定を目的としており、5種類の試験があります。

  1. TOEIC®️ Listening & Reading Test
  2. TOEIC®︎ Speaking & Writing Tests
  3. TOEIC®︎ Speaking Test
  4. TOEIC®︎ Bridge Listening & Reading Tests
  5. TOEIC®︎ Bridge Speaking & Writing Tests

最も一般的で認知度が高く、大学受験等で記載が求められることが多いのは「Listening & Reading Test」です。

高校生のTOEIC平均点

TOEIC Program DATA & ANALYSISによると、高校生のTOEIC平均点は以下の通りです。

  • IPテスト(団体受験):427点(リスニング251点、リーディング154点)
  • 公開テスト(個別受験):508点(リスニング291点、リーディング218点)

 

また、学年別のIPテストの平均点は以下の通りです。

学年平均点(リスニング、リーディング)
高校1年385点(232点、154点)
高校2年415点(246点、169点)
高校3年440点(257点、183点)
公開テストの学年別平均点は公表されていません。

 

なお、IPテストと公開テストの違いは以下の通りです。

IPテスト公開テスト
主催者学校など団体公式の団体
受験会場各団体による(通いなれた教室などが多い)指定の場所
申し込み所属団体個人
試験方式対面・オンライン対面のみ
試験実施時間各団体による午前:10:20〜12:20 午後:15:00〜17:00
試験日各団体による毎月1〜2回程度(午前午後実施)
土曜日か日曜日
試験問題過去問最新の問題
受験料(税込)4,230円(団体によって異なる場合もある)7,810円
テスト結果の通知対面は約5営業日、オンラインは試験直後3週間後
公式認定証なし(代わりにスコアレポートが届く)あり(受験後30日以内に届く)
志望書等へのスコア記載基本可能(公式認定証が求められる場合は不可)可能

 

高校生のTOEICスコアの英語レベル目安

さて、ここからはTOEICスコア別に英語レベルを解説します。

200点

200点の方は中学レベルの英語の基礎すらほとんど身についていません。

覚えている英単語・表現は少なく、英文法の理解度もとても低いです。

テン
リスニングではほとんど聞き取れず、リーディングでもほとんど読み取れないでしょう。

 

共通テストに換算すると、20点〜60点/200点くらいになるでしょう。

300点

現状300点の方も、英語の基礎があまり身についていません。

共通テストに換算すると、80〜100点/200点くらいになるでしょう。

400点

現状400点なら、英語の基礎が身についてきています。

まだ不足している部分は多いものの、リスニング・リーディングともに簡単な問題であれば自信を持って正解できるでしょう。

 

共通テストに換算すると、100点〜120点/200点くらいになるでしょう。

500点

高校生のTOEIC公開テストの平均点(508点)と同程度のスコアです。

よって、500点あれば「(公開テストを受ける英語をとても真面目に勉強している)高校生の平均以上の英語力」を持っていると言えます。

テン
TOEICの勉強をこれから頑張ろうと考えている高校生は、まず500点を目指すのがおすすめです。

 

共通テストに換算すると、120点〜140点/200点くらいになるでしょう。

600点

600点は社会人や大学生も含めた全体のTOEIC公開テストの平均点(608点)と同程度のスコアです。

 

まだ先の話になると思いますが、就職活動や転職活動で履歴書に書いて「平均以上の英語力を持っています」とアピールできます。

よって、選考を有利に進められます。

 

共通テストに換算すると、160点〜180点/200点くらいになるでしょう。

700点

700点は高校生だけでなく、大学生や社会人と比較しても、英語がかなりできる部類に入ります。

TOEIC特有の英単語を覚え、問題形式にも慣れてきたTOEIC初級者〜中級者と言えるでしょう。

 

共通テストなら、安定して満点近く取れるはずです。

800点

800点は全体の上位15%のスコアです。

偏差値に換算すると61、大学で言うとMARCHと同じくらいの偏差値になります。

 

マイベストプロ神戸によると、大学/学部/学科別のTOEIC平均点は以下です。

大学別 TOEIC スコア ランキング

テン
TOEIC800点だと、早稲田大学の国際教養学部や東京大学文科三類といった英語力の高い大学/学部に所属する大学生の平均より高いです。

900点以上

900点は全体の上位4%のスコアです。

偏差値に換算すると67、大学で言うと旧帝大や早慶と同じくらいの偏差値になります。

 

高校生で900点以上のスコアを取るのは、学力的・時間的にあまり現実的ではないように思えます。

小さい頃から英語を勉強してきた方や帰国子女でなければ、高校生で900点以上というのはかなり難しいのではないのでしょうか。

高校生のTOEICは何点からすごい?

高校生の場合、TOEIC600点以上からすごいと言えます。

大学生や社会人を含めた全体のTOEIC平均点である608点と同程度のスコアだからです。

 

さらに、700点以上になってくると、高校生の平均点より200点も高いです。

よって、どこに行っても「すごいね…」と驚かれるでしょう。

高校生がTOEICを受験するメリット

高校生がTOEICを受験するメリットは6つあります。

  1. 根本的な英語力が伸びる
  2. 共通テスト対策になる
  3. 英語力を客観的に測定できる
  4. 大学受験でも利用できる
  5. 将来の就職活動や転職活動で役立つ
  6. ほかの英語資格と比べて対策しやすい

根本的な英語力が伸びる

まず、TOEIC対策をすることで根本的な英語力が伸びます。

具体的には以下の力が身につきます。

  • 語彙力
  • 英文法力
  • 速読力
  • 精読力
  • リスニング力
  • 情報処理能力
  • 情報を関連づける能力

志望校のレベルによってはそうでない可能性もありますが、TOEICで求められる能力は一般的には大学受験よりも高いです。

したがって、TOEICの勉強をしておけば、自ずと大学受験において英語でライバルと差をつけられます。

共通テスト対策になる

TOEICには、共通テストのリスニング・リーディングのような情報を組み合わせる問題が多数出題されます。

しかも、TOEICは以下の4点から、難易度が共通テストより高いです。

  • リスニングは全て一度読み
  • リスニングの試験時間は45分間と長丁場(共テは30分間)
  • リーディングは問題量の割に試験時間が短すぎる(普通は解き終わらない)
  • リスニング・リーディングともに問題文が長い

 

そのため、TOEIC対策は「負荷をかけた共通テスト対策」とみなすことができます。

したがって、TOEIC対策をすることで自ずと共通テストでも高得点を取れる実力が身につきます。

英語力を客観的に測定できる

TOEICは5点刻み、10〜990点でスコアがつけられます。

スコアによって客観的な英語力がわかるので、今後の勉強方法や目標設定に役立てられるでしょう。

大学受験で利用できる

TOEICは一部の大学受験で利用できます。

 

「TOEIC Program 大学入学試験における活用状況【2022年度】」によると、TOEIC L&Rを受験で活用している大学は236校あります。

具体的な活用例は以下の通りです。(執筆時点の情報)

大学活用方法基準スコア
北海道大学工学部 総合型 フロンティア入試出願資格、加点550,600
東京海洋大学海洋資源環境学部出願資格400
青山学院大学地球社会共生学部 学校推薦型出願資格550
立命館大学文学部 総合型出願資格、判定優遇・合否参考550
テン
他にも、さまざまな大学が入試でTOEICスコアを活用しています。

将来の就職活動や転職活動で役立つ

日本における就職・転職活動では、TOEICが幅広く活用されています。

 

実際、下図から、新卒採用でTOEICスコアを「要件にしている」「参考にしている」「新たに要件・参考とする可能性がある」と回答した企業が半数以上を占めることがわかります。

また、60%以上の企業が、中途採用においてTOEICスコアを「要件にしている」「参考にしている」「新たに要件・参考とする可能性がある」と回答しています。

企業・団体が採用時に求めるTOEICスコア 英語活用実態調査2019

英語活用実態調査2019より引用)

 

就職でTOEICを活用するために、大学2〜3年生になってからTOEICの対策を始める方は多いです。

 

しかし、大学2〜3年生からTOEICの対策を始めるのは、はっきり言って遅いです。

英語力は受験時より落ちていることもあり、勉強しても思うように成績が伸びずに目標スコアを取れない方がたくさんいます。

 

TOEICスコアの有効期限は2年なので、残念ながら高校生で取得したTOEICのスコアは大学3〜4年に始まる就職活動では利用できません。

しかし、高校生の段階からコツコツとTOEICの勉強を継続していれば、将来就職で使えるTOEICスコアを手に入れやすくなります。

ほかの英語資格と比べて対策しやすい

  • 試験はリスニングとリーディングのみ
  • 開催頻度が高い(年18日)
  • 受験料がリーズナブル(公開テストで7,810円)

等の理由により、TOEICは学業や部活で忙しい高校生でも比較的対策・受験しやすいです。

高校生がTOEICの勉強を始めたらまずやるべきこと

高校生がTOEICを対策する場合に最初にやるべきことは6つあります。

  1. TOEICについて知る
  2. 今の英語レベルを把握する
  3. 目標スコアを設定する
  4. スケジュールを立てる
  5. 教材を用意する
  6. 勉強時間を確保する

特に、①は重要です。

 

勉強を始める前に、問題形式や傾向など、対策方法など、TOEICについてしっかり理解しておきましょう。

これをやるのとやらないのとでは、今後の勉強の効率、つまりスコアの伸び方が大きく変わります。

テン
TOEIC全パート攻略法+テクニック(単語帳・問題集付き)で解説しているので、必ずご覧ください。

高校生がTOEICのスコアを短期間で伸ばすコツ

高校生がTOEICのスコアを短期間で伸ばすためには以下を実践しましょう。

  • 英語に触れる時間を増やす
  • スキマ時間を活用する
  • 定期的に自分の実力を把握する

英語に触れる時間を増やす

  • 英語の本を読む
  • 英語のニュースを聞く
  • 映画・ドラマを英語字幕・音声で視聴してみる
  • 英語で日記を書く

というように、まずは普段から英語に触れることを意識づけましょう。

 

  1. 1週間のうち1日だけ7時間英語に触れる
  2. 1週間毎日1時間ずつ英語に触れる

①と②は「1週間のうち英語の触れた時間が7時間」という点では同じです。

しかし、②の方が英語力が格段にアップしていきます。

スキマ時間を活用する

学業や部活で忙しく、まとまった時間を確保できない方は多いでしょう。

その場合はスキマ時間を積極的に活用していきましょう。

 

  • 通学の移動時間
  • 休憩時間

など、日々の生活を見直すと、勉強に有効活用できそうなスキマ時間はたくさん見つかるはずです。

1日30分でもスキマ時間に勉強できれば、1ヶ月で15時間もの勉強時間になります。

 

スキマ時間の勉強には、スタディサプリ ENGLISH TOEICテスト対策を活用するのがおすすめです。

テン
スマホで気軽に、かつ、本格的にTOEIC対策できます。

定期的に自分の実力を把握する

Santaアルクのスコア診断をしたり、公式問題集を通しで解いたりして、定期的に自分の実力を把握しましょう。

 

この作業を通じて「今やっている勉強法が効果的かどうか」を判断できます。

効果的(スコアが伸びている)であればそのまま続ければ良いですし、効果的(スコアが伸びていない)でないなら何か改善すべきところがあるはずです。

 

また、自分の苦手を見つけることができるのもポイントです。

弱点を克服するように勉強すれば、自ずとスコアはアップしていきます。

テン
また、苦手意識がなくなれば、モチベーションアップも期待できます。

 まとめ

高校生のTOEIC平均点とスコア目安を解説しました。

高校生で600点以上取れれば、平均点より100点近く高いので「すごい」と評価されるでしょう。

テン
ぜひ参考にしてください!
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