今回はTOEIC IPテストの平均点を属性別(全体、社会人、役職、社歴、大学生、学生)に紹介します!
筆者のTOEICスコアは975点(リスニング495、リーディング480)です!
TOEIC IPテストとは?公開テストの違いを解説
TOEICには「IPテスト」と「公開テスト」の2つの受験制度があります。
それぞれの特徴を表にまとめると、以下のようになります。
IPテスト | 公開テスト | |
主催者 | 大学・企業・塾などの団体 | 公式の団体 |
受験会場 | 各団体による(通いなれた教室などが多い) | 指定の場所 |
申し込み | 所属団体 | 個人 |
試験方式 | 対面・オンライン | 対面のみ |
試験実施時間 | 各団体による | 午前:10:20〜12:20 午後:15:00〜17:00 |
試験日 | 各団体による | 毎月1回程度(午前午後実施) 土曜日か日曜日 |
試験問題 | 過去問 | 最新の問題 |
受験料(税込) | 4,230円(団体によって異なる場合もある) | 7,810円 |
テスト結果の通知 | 対面は約5営業日、オンラインは試験直後 | 3週間後 |
公式認定証 | なし(代わりにスコアレポートが届く) | あり(受験後30日以内に届く) |
履歴書等へのスコア記載 | 可能 | 可能 |
TOEIC IPテストを受験するメリット
表で見てもいまいち違いわからないと思うので、ここからはTOEIC IPテストを受験するメリットを整理して解説します!
受験料がリーズナブル
公開テストの受験料は7,810円ですが、 IPテストは基本的に4,230円で受けられます。
受験料が3,500円ほど低くなっているので、お金に余裕がない大学生でも受けやすいのがポイントです。
都合に合わせて気軽に受験できる
公開テストは日程が決まっている一方、IPテストは主催する団体が都合に合わせて受験日を設定します。
また、通い慣れた大学の教室などで受験できるので、わざわざ遠い試験会場に行く必要はありません。
オンラインの場合は試験時間が短い
所属団体によっては、TOEIC IPテストをオンラインでも受験できる場合があります。
通常のテストの場合、リスニングとリーディングの問題数はそれぞれ100問ずつ、試験時間は合計約2時間です。
それに対して、オンラインのテストの場合、問題数はそれぞれ50問ずつ、試験時間は約1時間です。
さらに、IPテストのオンライン受験なら、自宅でも受験できます。
しかも、指定された日時の中であれば、24時間いつでも受験可能です。
申し込みが簡単
公開テストはWEB上で自分で申し込みの手続きを進めることが必要ですが、IPテストは簡単な書類を提出すれば後は団体が申し込みの手続きを行なってくれます。
また、顔写真の用意が不要なので、わざわざお金をかけて証明写真を撮りに行く必要もありません。
スコアがすぐに分かる
公開テストでスコアを確認できるのは、はやくても試験日から17日後です。
一方、IPテストでは試験日から約5営業日経過すればスコアを確認できます。また、オンラインのIPテストなら、試験直後にスコアを確認可能です。
履歴書にスコアを書ける
TOEIC IPテストのスコアは、公開テストと同様、履歴書に記載できます。
スコアの有効性に違いはありません。
TOEIC IPテストの平均点/スコア
では、ここからTOEIC IPテストの平均点を属性別に紹介します!
参照:TOEIC Program DATA & ANALYSIS
全体
受験者全体のTOEIC IPテストの平均点は以下のとおりです。
年度 | 平均スコア(リスニング,リーディング) | 受験者数 |
2023 | 492点(275点,217点) | 1,017,037人 |
2022 | 493点(277点,219点) | 1,000,926人 |
2021 | 498点(279点,219点) | 1,010,779人 |
2020 | 502点(282点,221点) | 854,301人 |
社会人
社会人(企業・団体)のTOEIC IPテストの平均点は532点(リスニング236点、リーディング296点)です。(2023年度)
スコア分布は以下のとおりです。
点数 | 人数(割合) |
895点以上 | 12,685人(3.2%) |
845点〜895点 | 13,457人(3.4%) |
795点〜895点 | 17,997人(4.5%) |
745点〜795点 | 21,393人(5.3%) |
695点〜745点 | 25,537人(6.4%) |
645点〜695点 | 29,498人(7.4%) |
595点〜645点 | 33,119人(8.3%) |
545点〜595点 | 35,720人(8.9%) |
495点〜545点 | 35,450人(8.9%) |
445点〜495点 | 34,067人(8.5%) |
395点〜445点 | 32,560人(8.1%) |
345点〜395点 | 31,110人(7.8%) |
295点〜345点 | 27,793人(6.9%) |
245点〜295点 | 23,330人(5.8%) |
195点〜245点 | 17,528人(4.4%) |
145点〜195点 | 8,001人(2.0%) |
145点未満 | 1,245人(0.35%) |
大学生
大学生のTOEIC IPテストの平均点は471点(リスニング264点、リーディング208点)です。(2023年度)
社会人の平均点より61点低いですね。
また、学年別のIPテストの平均点は以下の通りです。
学年 | 平均スコア(リスニング,リーディング) | 人数 |
1年 | 454点(252点,201点) | 259,788人 |
2年 | 468点(264点,204点) | 115,369人 |
3年 | 515点(290点,225点) | 70,885人 |
4年 | 545点(304点,242点) | 24,044人 |
学生
全学生のTOEIC IPテストの平均点は466点(リスニング262点、リーディング204点)です。(2023年度)
役職別スコア
役職別スコアは以下のとおりです。
役職名 | 平均スコア(リスニング,リーディング) | 人数 |
役員 | 563点(312点,251点) | 1,978人 |
部長 | 560点(311点,249点) | 10,154人 |
課長 | 533点(296点,237点) | 34,034人 |
係長 | 522点(290点,232点) | 38,511人 |
一般社員 | 534点(296点,237点) | 260,187人 |
派遣社員 | 604点(338点,265点) | 3,157人 |
社歴別スコア
社歴別スコアは以下のとおりです。
役職名 | 平均スコア(リスニング,リーディング) | 人数 |
内定者 | 617点(332点,284点) | 16,278人 |
新入社員 | 527点(289点,237点) | 61,144人 |
入社2〜5年目 | 555点(307点,248点) | 78,701人 |
入社6〜10年目 | 554点(308点,246点) | 57,000人 |
入社11年以上 | 506点(285点,221点) | 136,337人 |
TOEIC IPテストの公開テストの平均点より100点以上低い!理由を解説
ここまで、TOEIC IPテストの平均点を紹介してきました。
実は、TOEIC IPテストの平均点は、公開テストの平均点より100点以上低いんです。(以下表参照)
TOEIC IPテストの平均点が公開テストより低い理由は2つです。
- 受けさせられた人が多いから
- 受験料が比較的安くとりあえず申し込む人が多いから
受けさせられた人が多いから
TOEIC IPテストは大学や企業が主催する団体受験の試験です。
そのため、大学や企業によって、強制的に受けさせられた人が一定数います。
一方、公開テストは個人受験の試験です。
申し込みは自分で行います。
以上から、IPテストはしっかり対策する人が少ない一方で、公開テストはしっかり対策する人が多いです。
そのため、IPテストの平均点は公開テストの平均点より大幅に低くなっていると考えられます。
受験料が比較的安くとりあえず申し込む人が多いから
また、IPテストの受験料は4,230円です。(団体により異なる)
一方、公開テストの受験料は7,810円です。
IPテストの受験料は公開テストの受験料より3,000円以上安く気軽に受験できるため、「とりあえず申し込む」という人が多いです。
しかし、とりあえず申し込んだ人は、しっかり対策しない傾向にあります。
よって、IPテストの平均点は公開テストの平均点より大幅に低くなっていると考えられます。
じゃあ「平均点が高い公開テストを受けた方が良いスコアを取れるんじゃない?」と思うかもしれませんが、それは誤りです。
というのは、TOEICでは正確な英語力を測るために、独自の統計処理を採用しているからです。
つまり、問題の難易度によってスコアが極端に高くなるor極端に低くなることがないように調整されます。
TOEIC IPテストの素点と点数・スコアの換算
さて、ここからはTOEIC IPテストの素点と点数・スコアの換算を紹介します。
リスニング
TOEIC IPテストのリスニングの素点と点数・スコアの換算は以下の通りです。
素点 | 点数・スコア |
96~100 | 475~495 |
91〜95 | 435〜495 |
86〜90 | 405〜475 |
81〜85 | 370〜450 |
76〜80 | 345〜420 |
71〜75 | 320〜390 |
66〜70 | 290〜360 |
61〜65 | 265〜335 |
56〜60 | 235〜310 |
51〜55 | 210〜280 |
46〜50 | 180〜255 |
41〜45 | 155〜230 |
41〜45 | 155〜230 |
36〜40 | 125〜205 |
31〜35 | 105〜175 |
26〜30 | 85〜145 |
21〜25 | 60〜115 |
16〜20 | 30〜90 |
11〜15 | 5〜70 |
6〜10 | 5〜60 |
1〜5 | 5〜50 |
0 | 5〜35 |
たとえば、リスニングの素点が21〜25点だった場合、スコアは60〜115点の間になります。
リーディング
TOEIC IPテストのリーディングの素点と点数・スコアの換算は以下の通りです。
素点 | 点数・スコア |
96~100 | 460~495 |
91〜95 | 425〜490 |
86〜90 | 395〜465 |
81〜85 | 370〜440 |
76〜80 | 335〜415 |
71〜75 | 310〜390 |
66〜70 | 280〜365 |
61〜65 | 250〜335 |
56〜60 | 220〜305 |
51〜55 | 195〜270 |
46〜50 | 165〜240 |
41〜45 | 140〜215 |
41〜45 | 115〜180 |
36〜40 | 95〜145 |
31〜35 | 75〜120 |
26〜30 | 60〜95 |
21〜25 | 45〜75 |
16〜20 | 30〜90 |
11〜15 | 30〜55 |
6〜10 | 10〜40 |
1〜5 | 5〜30 |
0 | 5〜15 |
リスニングと比較すると、リーディングは配点が厳しいです。
たとえば満点を取ろうと思った場合、リスニングは5問ミスくらいまでは許されますが、リーディングでは1〜2問ミス以内に抑えなければなりません。
TOEIC IPテストのスコア目安
TOEIC IPテストのスコアごとの英語レベルの評価は以下のとおりです。
スコア | 英語レベルの評価 |
400点未満 | 上位89%以上 英語の基礎を理解できていない |
400〜500点 | 上位75〜89% 英語の基礎がある程度身についている |
500〜600点 | 上位54〜75% 英語の基礎がしっかり身についたTOEIC初級者 |
600〜700点 | 上位33〜54% 一般より英語ができる 履歴書に自信を持って記載できるのはここから |
700〜800点 | 上位15〜33% 一般よりはるかに英語ができる 一般企業なら「すごい!」と評価される |
800点〜900点 | 上位4〜15% 就職・転職で国際系の仕事に応募できる |
900点以上 | 上位4%以内 履歴書上の英語力の評価で困ることはほとんどない |
TOEIC IPテストで目指すべきスコアは就職・転職で使える600点以上
TOEIC活用状況と求められるスコア
上画像より、おおむね600点以上を取れば履歴書に記載して英語力を効果的にアピールして、就職活動・転職活動を有利に進められることがわかります。
よって、600点以上のスコアを目指しましょう。
TOEIC IPテストの勉強法
TOEIC IPテストの対策は以下のように進めましょう。
- 語彙力を鍛える
- 英文法を勉強する
- 毎日英語を聞いてリスニングに対する抵抗感を無くす
- ディクテーションやシャドーイングで根本的なリスニング力を伸ばす
- 毎日英語を読んでリーディングに対する抵抗感を無くす
- 文法問題を解く
- 実践演習する
TOEIC IPテストのスコアを短期間で上げるコツ
ここからは、短期間でTOEIC IPテストのスコアを上げるコツ・意識してほしいポイントを解説します。
スキマ時間はアプリで勉強
短期間でTOEICのスコアを上げるにはスキマ時間の使い方が重要です。
- 通勤・通学の移動時間
- 休憩時間
など、日々の生活を見直すと、勉強に有効活用できそうなスキマ時間はたくさん見つかるはずです。
1日30分でもスキマ時間に勉強できれば、1ヶ月で15時間もの勉強時間になります。
スキマ時間の勉強には「スタディサプリTOEIC」を活用するのがおすすめです。
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定期的に自分の実力を把握する
定期的に公式問題集を解いて自分の実力を把握しましょう。
目的は2つあります。
- 「今やっている勉強法が効果的かどうか」を判断すること
- 自分の苦手パート/単元を見つけること
①について、スコアが伸びているなら今やっている勉強法は効果的ということなので、そのまま続ければOKです。
一方で、スコアが伸びていないなら今やっている勉強法は効果的でないため、「何か改善すべきだ」とわかります。
②について、TOEICのスコアを効率的に伸ばすには苦手パート/単元を克服することが効果的です。
そして苦手パート/単元を把握するには、実践演習を通じて「どのパート/単元の正答率が低いのか」を確認するのが最も確実です。
- 公式問題集を持っていない
- 公式問題集を解く時間(2時間)を確保できない
という方は、代わりに「Santaアルク」というアプリを使うのがおすすめです。
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TOEIC IPテスト対策におすすめの参考書・教材
ここからはTOEIC IPテスト対策をするのにおすすめの参考書・教材を紹介します!
TOEIC 出る単特急 銀のフレーズ
TOEICの定番単語帳です。
書店のTOEICコーナーに行くと、必ずと言っていいほど一番目に入るところに置かれています。
銀フレには、TOEIC頻出の1000単語が掲載されています。
覚えてなきゃやばい重要単語ばかりなので、確実に覚えましょう。
TOEIC 出る単特急 金のフレーズ
TOEICの超定番英単語帳です。
TOEIC対策をする方ならみんな持っていると言っても過言ではありません。
以下のように単語がレベル別に分けられているので、自分の目標スコアを達成するために必要な英単語を過不足なく覚えられます。
- 600点レベル(400単語)
- 730点レベル(300単語)
- 860点レベル(200単語)
- 990点レベル(100単語)
また、上記のメインの英単語のほか、以下の補足的な英単語集もついています。
- パート1重用語100
- 部署・職業名
- 前置詞・接続詞・接続副詞
- 多義語
- 定型表現
どれも覚えておくとTOEICで有利になるものばかりなので、積極的に覚えていきましょう。
TOEIC勉強法大全
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TOEICスコアアップに必要な勉強法を、基礎/リスニング/リーディング/Part別/総合という5つのカテゴリーに分けて徹底解説しています。
このほかにも、英文法の教材や英単語語源集・レベル別英単語集などをゲットできます。
TOEIC学習に必ず役立つので、ぜひ活用してください!
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TOEIC公式問題集
TOEICの実践演習をするのに特におすすめしたい問題集です。
「公式」というだけあって本番に近い難易度・形式の問題が掲載されています。
そのうえ、本番と同様のスピーカーがリスニング音声の収録を担当しているので、限りなく実践に近い形で問題演習できます。
現在、冊子・バージョンは1〜11まであり、11が最新です。
問題集としては価格が少し高いですが、本気でTOEICを勉強するなら最低1冊は持っておきたい問題集です
TOEIC IPテストに関してよくある質問
TOEIC IPテストと公開テストはどちらを受けるべきか
TOEIC IPテストと公開テストで、スコアの有効性に差はありません。
よって、基本的にはTOEIC IPテストと公開テストはどちらを受けても構いません。
ただ、就職活動や転職活動等をする際、「公式認定証」の原本またはコピーが求められる場合があります。
その場合には、公開テストを受験する必要があるので注意しましょう。
TOEIC IPテストと公開テストの難易度に差はあるのか?
IPテストでは過去問を使用する一方、公開テストでは毎回新たに作成した問題を使用します。
よって、一般的には難易度に差はないと言われているものの、実際には多少の差が生じていることはありえるかもしれません。
しかし、TOEICでは正確な英語力を測るために、独自の統計処理を採用しています。
そのため、問題の難易度によってスコアが極端に高くなるor極端に低くなることはないと考えられます。
まとめ
TOEIC IPテストの平均点を解説しました。
- 受験者全体の平均点:493点
- 社会人の平均点:536点
- 大学生の平均点:474点
- 学生の平均点:467点
この記事を見てくれている方は、TOEICのリスニングが苦手だと思います。 TOEICのリスニングは闇雲に勉強してもスコアが上がっていきません。スコアを上げるためには、「なぜリスニングができないのか」という原[…]
TOEICのリーディングの試験時間は75分間です。数字だけ見ると長いように感じますが、問題数を考えるとかなり短いと言えます。 そのため、多くのTOEIC受験者は「リーディングで時間が足りなくて全然解き終わら[…]