今回は、TOEICスコアの有効期限を解説します!
- TOEICをいつまでに受けるべきか知りたい
- 過去のTOEICのスコアが就職・転職で使えるか知りたい
という方は必見です!
筆者のTOEICスコアは975点(リスニング495点、リーディング480点)です!(大学3年時に取得)
![TOEICスコア リスニング495 リーディング475 計975](https://english-route.com/wp-content/uploads/2024/02/英語速読.png)
TOEICスコアに有効期限は2年(2024年4月から)
2024年4月から、TOEICスコアの有効期限が2年に設定されました。
ただし、提出先の企業・団体等が許可する場合は2年以上前のスコアでも利用可能です。
2024年4月以前はTOEICスコアに有効期限はありませんでした。
つまりルール上は、一度取得したスコアは何年間経っても履歴書等に記載できたということです。
しかし、他の英語資格試験との関係や英語力の衰えを考慮できないという理由から、この度有効期限が設定されたのだと考えられます。
ちなみに、前々から「TOEICスコアの有効期限は2年」と言われることがありました。
その理由、TOEICの公式認定証の再発行期限が2年間だからです。
2024年4月以前はその情報は間違いだったのですが、2024年4月以降は正確な情報になりましたね。
履歴書に書く際は直近のスコアを記入した方がいい
先ほど解説したように、企業・団体等が許可すれば2年以上前のスコアでも利用可能です。
しかし、「今の英語力」を効果的にアピールするためには、やはりなるべく直近のスコアを履歴書に記載するのが望ましいでしょう。
古いスコアを提出しても「今も本当にこれだけの英語力があるのか?」と担当者に疑問に思われてしまう可能性があるからです。
履歴書に書けるTOEICスコア
ここからは履歴書に書いて英語力をアピールできるTOEICスコアを解説します。
600点以上なら履歴書に書ける
一般的な企業・業態・業種であれば、600点以上のスコアなら、履歴書に書いて英語力をアピールできます。
なぜ600点が基準になっているかというと、TOEICの平均スコアが約600点だからです。
「TOEIC Program DATA & ANALYSIS」によると、公開テストの学生の平均スコアは588点、社会人の平均スコアは638点です。
つまり、おおむね600点以上で「平均以上の英語力を持つ」と証明できることになります。
(英語活用実態調査2019より引用)
また、上図から、平均的に新卒採用では545点、中途採用では620点のスコアが要件・参考となっていることがわかります。
以上より、600点以上が履歴書に記載できるラインだと言えるでしょう。
700点以上なら英語力で差別化できる
700点以上のスコアなら、平均よりはるかに英語ができます。
一般企業であれば、履歴書に記載することで英語力で他の候補者と差別化できるでしょう。
よって、就職活動や転職活動をさらに有利に進められます。
800点以上なら英語を使う業界に応募できる
800点以上のスコアなら、外資系企業など、英語を積極的に使う企業・業態・業種にも応募できます。
なお、「PROFICIENCY SCALE」によると、860点以上で「Non-Nativeとして十分なコミュニケーションができる」という評価になります。
公開テストとIPテストでスコアの有効性に違いはない
TOEICには公開テスト(個人受験)とIPテスト(団体受験)があります。
公開テストとIPテストのスコアの有効性に違いはないので、どちらのテストを受験しても大丈夫です。
ただし、公開テストでのみ受け取れる「公式認定証」の原本・コピーを提出を求める企業もあります。
その場合はIPテストのスコアは使えないので注意が必要です。
履歴書にTOEICスコアを書くときの注意点
履歴書にTOEICスコアを書く際は以下の3点に注意してください。
- 受験したテストの正式名称を記載する
- 資格取得日は受験日
- 600点未満のスコアは記載を避ける
受験したテストの正式名称を記載する
TOEICには主に5種類のテストがあります。
- TOEIC®️ Listening & Reading Test(最も一般的)
- TOEIC®︎ Bridge Listening & Reading Tests
- TOEIC®︎ Speaking & Writing Tests
- TOEIC®︎ Bridge Speaking & Writing Tests
- TOEIC®︎ Speaking Test
履歴書に記載する際は、スコアと合わせて、受験したテストの正式名称をしっかり記載しましょう。
また、「公開テストなのかIPテストなのか」を明記しましょう。
資格取得日は受験日
TOEICの資格取得日は受験日です。
公式認定証やスコアレポートを受け取った日ではないので注意してください。
2024年2月 TOEIC®︎ Speaking Test 公開テスト 160点取得
600点未満のスコアは記載を避ける
TOEICスコアを持っていても、低いスコアなら書かないほうが良い場合があります。
スコアの提出が義務付けられいる場合は別ですが、目安として600点未満のスコアは履歴書等に記載しないようにするのが無難です。
TOEICの対策を始めたらまずやるべきこと
TOEICの対策を始めたらまずやるべきことは6つあります。
- TOEICについて知る
- 今の英語レベルを把握する
- 目標スコアを設定する
- スケジュールを立てる
- 教材を用意する
- 勉強時間を確保する
特に、「①TOEICについて知る」ことは重要です。
これをやるのとやらないのとでは、今後の勉強の効率、つまりスコアの伸び方が大きく変わってきます。
TOEICの勉強法
さて、ここからは基本的なTOEICの勉強法を解説します!
TOEIC特有の英単語を覚える
TOEICの英語は「ビジネスシーンを想定した英語」です。
大学受験や日常英会話とは異なる「TOEIC特有の英単語」が多く登場します。
よって、TOEIC特有の英単語を覚えることがスコアアップのために重要です。
TOEIC特有の英単語を覚えるには、以下を実践しましょう。
- TOEIC特化の英単語帳で英単語を覚える
- 問題演習で登場したわからない英単語を調べてノートにまとめて定期的に見直す
まず「金のフレーズ」など、TOEIC特化の英単語帳を1冊覚えるようにしましょう。
この作業を通じて、TOEICに頻出の英単語を覚えていきます。
さらに、「頻出ではないけど重要」な英単語をカバーするために、問題演習していてわからなかった英単語の意味を調べましょう。
そしてノートにまとめ、定期的に見直してください。
英単語を覚えるコツは3つあります。
- 発音する
- 反復する(1度に多くの英単語に目を通すことを繰り返す)
- 毎日寝る前に暗記する
これをやるだけで英単語の暗記効率はグッと向上します。
英文法を勉強する
英文法は、英単語と並んで重要な英語の基礎です。
英文法の理解度が低ければ、リスニングの聞き取りの精度が落ちるので、正答率が下がります。
リーディングについても、英文を読むスピードと読解の精度が落ちるので、全体のスコアがガクッと落ち込みます。
さらに、TOEICのリーディングセクションには英文法問題が多数出題されるので、確実に理解することが大切です。
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返り読み対策としてスラッシュリーディング
返り読みというのは、英文を一度最後まで目を通した後、後ろから日本語に訳していくことです。
返り読みをしてしまうと、
- リーディングでは読解スピードが遅くなる
- リスニングは内容が理解できなくなる
など、たくさんの弊害が出てきます。
英文を返り読みしないで前から理解できるようにするために、スラッシュリーディングをしましょう。
スラッシュリーディングというのは意味のまとまりごとにスラッシュを入れる練習法です。
例えば、以下のように行います。
スラッシュの入れ方は1つではありません。
慣れないうちはスラッシュは多くなるはずです。
しかし、練習するうちにより多くの範囲を1つのまとまりとして理解できるようになるので、スラッシュは少なくなっていきます。
そして最終的には、スラッシュを入れずとも英文を前から理解できるようになります。
毎日英語を聞く
さて、ここからはリスニング対策です。
まずは毎日英語を聞く習慣を身につけてください。
おすすめのリスニング教材はTEDという番組です。
TEDがおすすめな理由は5つあります。
- YouTubeで無料で気軽に視聴できる
- 英語が聞き取りやすい
- 話が面白い
- 英語字幕を表示できる(人気の番組は日本語字幕もある)
- 速度を調整できる
オーバーラッピング
オーバーラッピングは、スクリプト(音声の書き起こし)を見ながら音声を流し、音声に重ねるように発音する練習法です。
- リスニング音声のスピードに慣れる
- 正しい発音がわかる
といった効果があります。
オーバーラッピングの手順は以下です。
- リスニング教材・素材を選ぶ
- 一度全文を聞いてみる
- スクリプトを確認する
- 音声を聞きながらスクリプトを黙読する
- スクリプトを見ながら音声と同時に発声する
リスニング教材・素材は難しすぎないモノを選びましょう。
おすすめの教材はTOEIC公式問題集のPart1・2、慣れてきたらPart3やPart4の長文でオーバーラッピングしていきましょう。
ディクテーション
ディクテーションは、聞こえた音声を書き取る練習法です。
- リスニング音声のスピードについていけるようになる
- 音の連結を判別できるようになる
という効果があります。
ディクテーションは以下の手順で進めます。
- 全文を聞く
- 音声を1文ごとに区切って止めながら書き取る(書き取れるまで音声は何度再生し直してもOK)
- 再度全文を聞いて、意味を意識しながら書き取った内容をチェック
- スクリプトを見て間違いがないかチェック
- 間違いがあった場合は聞き取れるようになるまで聞き直す
教材には、TOEIC公式問題集のPart1・2の問題を使うのがおすすめ。
慣れてきたら、より難易度の高いPart3・4の問題を使いましょう。
Part5の文法問題を解く
ここからはリーディング対策です。
リーディングで最も安定して点数を取れるのはPart5の文法問題です。
まずは文法問題でスコアを稼げるようになりましょう。
具体的な勉強法としては、とにかく問題を解いてください。
問題を解いて、問題のパターンを覚えてしまいましょう。
おすすめの文法問題集は「TOEIC文法問題でる1000問」です。
最初は時間を測らずに、慣れてきたら時間を測って問題を解くようにしてください。
文法問題を素早く解けるようになれば、Part7の長文問題に使える時間が増えるので、スコアが伸びやすくなります。
実践演習する
TOEICは問題の形式が特殊です。
また、試験時間はリスニング約45分リーディング75分、合計で約120分とかなり長いです。
形式に慣れるため、そして120分間集中できる体力を身につけるために、実践演習を繰り返しましょう。
苦手なパートを克服する
TOEICの対策をしていると、ついつい得意なパートばかり勉強してしまうことがあります。
苦手なパートと比べて、得意なパートは勉強するのが苦にならないからです。
しかし、苦手なパートの対策から逃げていてはスコアはなかなか伸びません。
そもそも得意をさらに得意にするより、苦手を普通にする方が簡単です。
また、解ける問題の数がグッと増えるのでスコアアップに直結します。
さらに、苦手パートでの点数のブレ(下ブレ)が少なくなるので、安定して高いスコアを取りやすくなります。
短期間でスコアを上げるコツ
短期間でスコアを上げるために以下を実践しましょう。
- 英語に触れる時間を増やす
- スキマ時間を活用する
- 定期的に自分の実力を把握する
英語に触れる時間を増やす
- 英語の本を読む
- 英語のニュースを聞く
- 映画・ドラマを英語字幕・音声で視聴してみる
- 英語で日記を書く
というように、まずは普段から英語に触れることを意識づけましょう。
- 1週間のうち1日だけ7時間英語に触れる
- 1週間毎日1時間ずつ英語に触れる
①と②は「1週間のうち英語の触れた時間が7時間」という点では同じです。
しかし、②の方が英語力が格段にアップしていきます。
スキマ時間を活用する
仕事や学業で忙しく、まとまった時間を確保できない方は多いでしょう。
その場合はスキマ時間を積極的に活用していきましょう。
- 通勤・通学の移動時間
- 休憩時間
など、日々の生活を見直すと、勉強に有効活用できそうなスキマ時間はたくさん見つかるはずです。
1日30分でもスキマ時間に勉強できれば、1ヶ月で15時間もの勉強時間になります。
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定期的に自分の実力を把握する
定期的に公式問題集を解いて自分の実力を把握しましょう。
この作業を通じて「今やっている勉強法が効果的かどうか」を判断できます。
効果的(スコアが伸びている)であればそのまま続ければ良いですし、効果的(スコアが伸びていない)でないなら何か改善すべきところがあるはずです。
また、自分の苦手を見つけることができるのもポイントです。
弱点を克服するように勉強すれば、自ずとスコアはアップしていきます。
- 公式問題集を持っていない
- 公式問題集を解く時間(2時間)を確保できない
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まとめ
2024年4月から、TOEICスコアの有効期限が2年までと定められました。
スコア提出先の企業が許可する場合は2年以上前のスコアでも有効とのことですが、英語力をより効果的にアピールしたいならなるべく最近のスコアを提出するべきです。