TOEIC IPのオンライン受験とは?対策法・コツ・時間配分を解説【個人は不可】

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TOEICは「国際ビジネスコミュニケーション協会」が実施する英語を母語としない方を対象にした試験です。

主に「ビジネスシーン・日常英会話を想定した英語力」の測定を目的としており、全部で5種類の試験があります。

  1. TOEIC®︎ Listening & Reading Test
  2. TOEIC®︎ Speaking & Writing Tests
  3. TOEIC®︎ Speaking Test
  4. TOEIC®︎ Bridge Listening & Reading Tests
  5. TOEIC®︎ Bridge Speaking & Writing Tests

最も一般的で認知度が高いのは「Listening & Reading Test」で、日本では年間約200万人もの受験者がいます。

テン
そして、就活や転職、昇進・昇格の評価など、幅広く活用されています。この記事でも、Listening & Reading Testをメインテーマとして扱います。

 

TOEICには2種類の受験方式があります。

  1. 公開テスト(個人受験)
  2. IPテスト(団体受験)

このうち、実はIPテストは「オンラインでも受験可能」なんです。

 

ということで今回は、TOEIC IPテストのオンライン受験について徹底解説します。

  • TOEIC IPテストオンラインってそもそも何?
  • TOEIC IPテストオンラインはどうやって申し込む?
  • TOEIC IPテストオンラインは個人でも受けられる?
  • TOEIC IPテストオンラインの対策方法は?
  • TOEIC IPテストオンラインのコツは?
  • TOEIC IPテストオンラインの時間配分は?

この記事を読めば、TOEIC IPテスト オンラインの全てがわかるので、ぜひ参考にしてください!

本記事の信頼性
筆者のTOEICスコアは975点(リスニング495点、リーディング480点)です!
筆者のTOEICスコア リスニング495 リーディング475 計975

TOEIC IPテストとは?

TOEIC IPテストのオンライン受験について説明する前に、そもそもTOEIC IPテストとはどんなテストなのかを解説します。

 

前述のように、TOEICには公開テストとIPテストの2つの受験方式があります。

それぞれの特徴を表にまとめると、以下のようになります。

IPテスト公開テスト
主催者大学・企業・塾などの団体公式の団体
受験会場各団体による(通いなれた教室などが多い)指定の場所
申し込み所属団体個人
試験方式対面・オンライン対面のみ
試験実施時間各団体による午前:10:20〜12:20 午後:15:00〜17:00
試験日各団体による毎月1回程度(午前午後実施)
土曜日か日曜日
試験問題過去問最新の問題
受験料(税込)4,230円(団体によって異なる場合もある)7,810円
テスト結果の通知対面は約5営業日、オンラインは試験直後3週間後
公式認定証なし(代わりにスコアレポートが届く)あり(受験後30日以内に届く)
履歴書等へのスコア記載可能可能

特に大きな違いは「団体か個人か」「試験問題」「受験料」「受験会場」ですね。

  • IPテストは団体受験のテストで過去問を用いる。受験料が比較的安く、受験会場は通い慣れた団体の会場
  • 公開テストは個人受験のテストで最新の問題を用いる。受験料は比較的高く、受験会場は指定の会場
テン
公開テストよりIPテストの方が、試験を受験しやすいですね。スコアの有効性にも原則違いはないので、就活や転職でもバッチリ使えます。(ただし、「公開テストのみ」などと指定がある場合は使えない)

 

TOEIC IPテスト オンライン受験とは?

さて、TOEIC IPテストのオンライン受験というのは、IPテストをさらに受けやすくした形のテストです。

 

従来のIPテストでは試験会場まで行ってオフラインで試験を受験しなければなりませんでした。

しかし、IPテスト オンライン受験が導入されたことで、自宅からでも試験を受けられるようになりました。

TOEIC IPテスト オンラインはなぜ誕生した?

TOEIC IPテストのオンラインが誕生した背景には、外出自粛や働き方改革に伴うリモートワークの普及があります。

オンライン受験ができるようになったことで

  • いつでも気軽にTOEICを受けられる
  • 外出せずに安心してTOEICを受けられる
  • 企業・団体は会場や資材の準備にかかる負担を減らせる

といった利点があります。

TOEIC IPテスト オンラインを受験するメリット

ここからはTOEIC IPテストをオンライン受験するメリットを解説します。

試験時間が短い

従来の公開テスト・IPテストでは、試験時間がリスニング約45分間、リーディング75分間で合計約2時間もあります。

一方で、IPテスト オンラインの場合、リスニング約25分間、リーディング37分間で合計約62分間で試験が終了します。

テン
非常にありがたいですよね。2時間も集中するのは、正直言ってきついです。でも、1時間ちょっとなら集中力も切らさず最後まで最大限の力を発揮できます。

 

なぜこれほど試験時間が短くなっているかというと、CAT(Computer Adaptive Test)というシステムが採用されているからです。

 

CATでは、受験者の能力に合わせて、リアルタイムで出題問題が変化します。

具体的には、以下の手順で問題が変化します。

  1. 最初のステージ(Unit One)では、全受験者に25問の同じ問題セットが出題される
  2. 次のステージ(Unit Two)では、最初のステージでの正誤度合に応じて受験者ごとに異なる20問の問題セットが出題される

よって、少ない問題数=短い試験時間で、受験者のスコアを適切に算出できるようになっています。

いつでもどこからでも受験できる

TOEIC IPテスト オンラインは、インターネット環境さえあれば、いつでもどこからでも受験できます。

 

公開テストの場合は、試験日が決まっています。

試験実施時間も決まっていて、午前実施の場合10:20〜12:20、午後実施の場合15:00〜17:00です。(+音テストなどの時間もある)

 

また、IPテスト(対面)の場合は、試験日や試験実施時間は団体によって異なります。

 

したがって、公開テスト・IPテスト(対面)だと、どうしても時間と場所に縛られます。

拘束時間がかかるのはもちろん、移動時間がかかりますし、遅れると受験ができなくなるので負担がかなり大きいです。

テン
あと、公開テストは土日開催なので、土日のどちらかの半日が丸々潰れるのが個人的には非常にきついです。

 

しかしIPテストのオンライン受験であれば、いつでもどこからでも受験できるので、受験の負担が小さいです。

すぐに結果を確認できる

TOEIC公開テストの場合、試験日から17日経ったら、試験結果をオンラインで確認できます。(前後する場合もある)

そして、公式認定証(Official Score Certificate)は30日以内に手元に届きます。

 

TOEIC IPテスト(対面)の場合、テスト資材がデータセンターに到着した日を1営業日として、5営業日目に結果が郵送で発送されます。

テン
公開テスト・IPテスト(対面)のどちらにしても、試験終了から結果(スコア)がわかるまでには時間がかかります。

 

一方で、TOEIC IPテストのオンラインなら、試験後すぐにスコアがわかります。

具体的には、以下の手順でスコアが表示されます。

  1. 試験終了
  2. “Congratulations! You have completed the topic listening and reading test. Click next to see your online scores.”と表示
  3. Nextボタンを押す
  4. スコア表示
テン
すぐに結果がわかるので、良い意味でも悪い意味でもドキドキすることがなくなります。

 

そして、テスト終了後翌日以降に、運営からテスト結果取得の通知メールが届きます。

その中に「テスト結果確認方法」という記載があって、それをクリックして画面に従って手順を踏むと、正式にテスト結果をPDFでダウンロードできます。

ただし、ダウンロードできるのはテスト実施日の翌月末までなので注意が必要です。

受験料が安い

TOEIC公開テストは受験料が7,810円します。

一方、IPテストは対面・オンラインともに基本4,230円で受けられます。(企業・団体により異なる場合がある)

テン
約半額で受けられるのは、とても大きいですよね。一度の受験で目標スコアを取れなかったり、スコアの成長を可視化するために何度も受験したりしたい場合にも、IPテストなら比較的受けやすいです。

 

なお、公開テストに限り「リピート割引」というものがあります。とはいえ、リピート割引適用後の公開テストの受験料は7,150円です。

よって、公開テストのリピート割引を利用するより、IPテストを受けるほうが受験料を抑えられます。

申し込み手続きが楽

TOEIC公開テストの場合、自分で公式サイトに登録して、受験申込を行うことが必要です。

個人情報の入力はもちろん、日時や受験する都道府県、支払い方法などの選択が必要になるので、プロセスが長くやや面倒です。

 

一方、IPテスト(対面・オンライン)は団体申し込みです。

具体的なプロセスは団体により異なりますが、申し込み用紙への記入と受験料の支払いで申込が完了するので手続きは楽です。

テン
あと、公開テストでは顔写真が必要ですが、IPテストでは顔写真は必要ありません。いちいち証明写真を撮りに行かなくて良いのもうれしいですね。

履歴書にスコアを記載できる

IPテストのオンライン受験は普通より試験時間が短く、かつ自宅でも受験できるので、「就活や転職で普通のTOEICと同じように使えるの?」と思った方も多いかもしれません。

ですが、安心してください。TOEIC IPテストのオンライン受験の結果も、普通のTOEICと同じように履歴書に記載して、就活や転職で活用できます。

テン
ただし、「公式認定証の原本・コピー」が求められる場合、公開テストでのみ受け取れる公式認定証が必要なので、注意してください。

 

記載する場合は、「TOEIC Listening & Reading IPテスト(オンライン)〇〇点取得」というように

  • IPテストであること
  • オンライン受験であること

を明記するのがおすすめです。

また、記載する場合は、直近2年以内のモノを記載しましょう。

テン
2024年3月まではTOEICのスコアに有効期限はありませんでした。しかし、2024年4月から「TOEICのスコアの有効期限は2年」と設定されました。

TOEIC IPテスト オンラインを受験する前に確認すること

さて、ここまで解説してきたように、TOEIC IPテストのオンライン受験には多数のメリットがあります。

しかし、受験を決定する前に、いくつか注意しなければならないことがあるので紹介します。

公式認定証が必要でないかどうか

TOEICの公開テストの場合、公式認定証(Official Score Certificate)が発行されます。

一方でIPテスト(対面・オンライン)の場合、公式認定証は発行されず、代わりにスコアレポートが発行されます。

 

原則、公式認定証とスコアレポートのスコアの有効性に違いはありません。

しかし、大学・企業・団体によっては、公式認定証の提出を求める場合があります。

テン
希望する大学・企業・団体の募集要項等を事前に確認しておくことが重要です。

受験環境が整っているかどうか

オンライン受験の場合、受験環境は非常に大切です。

  • タブレットを使用する場合には専用のアプリをダウンロード
  • Windowsの場合は「Google Chrome」または「Microsoft Edge」をインストール
  • Windows10以降
  • Macの場合は「Google Chrome」をインストール
  • macOS 11 Big Sur以降
  • インターネット接続は安定させる
  • 使いやすいヘッドフォンやイヤホンを用意する(必須ではないが推奨)
  • 1024×768以上、14インチ以上のモニタを用意する(必須ではないが推奨)

受験環境が整っていないと、本来の力を発揮しづらくなります。

テン
トラブルが発生した場合でも、一旦ブラウザを閉じてから、再度同様にサイトにアクセスすれば中断したところからテスト再開は可能です。が、やはり集中力が切れますし、ストレスにもなるので、なるべく最良の受験環境を整えることが重要です。

 

なお、スマホでの受講はできないので、注意しましょう。

TOEIC IPテスト オンラインは個人では受験できない

また、IPテスト対面・オンラインにかかわらず、団体受験です。

よって、以下の条件を満たさなければ受験できません。

  • 何らかの団体に所属する
  • その団体がIPテスト オンラインを実施する
テン
個人で受験できるのは、公開テストのみですので注意しましょう。

 

TOEIC IPテスト オンラインの平均点

TOEIC IPテスト オンライン単体の平均点は公開されていません。

ただし、IPテスト全体の平均点は公開されており、2023年度で「492点」です。

テン
内訳は、リスニング275点、リーディング217点です。TOEICはIPテスト・公開テストにかかわらず、リスニングの方がスコアが高くなりやすいです。

 

ちなみに、公開テストの2023年度の平均点は「612点」と、IPテストより100点以上高くなっています。

その理由は主に2つです。

  1. 受けさせられた人が多いから
  2. 受験料が比較的安くとりあえず申し込む人が多いから
テン
「公開テストの方が高いスコアが出やすい」ということはないので、勘違いしないようにしましょう。

 

TOEIC IPテスト オンラインで目指すべきスコア

TOEIC IPテスト オンラインでまず目指すべきスコアは「TOEIC600点」です。

 

TOEIC600点は履歴書に書ける最低限のスコアだと言われます。

なぜなら、前述したように公開テストの平均点がおよそ600点で、600点取れれば「平均以上に英語ができます」とアピールできるからです。

 

そして、TOEIC700点以上になると「すごい!」と評価されます。

就活や転職で周りと差別化できるのも、TOEIC700点以上からでしょう。

TOEIC IPテスト オンラインの問題構成

TOEIC IPテスト オンラインでは、2つの問題セットがあります。

  1. Unit One:受験者に共通の問題セット(25問)
  2. Unit Two:Unit Oneの正解状況に応じて変化する問題セット(20問)

そして、問題構成は以下のとおりです。

リスニング

Photographs(写真描写問題):3問
Question-Response(応答問題):4問
Conversations [with and without a visual image](会話問題):9問
Talks [with and without a visual image](会話問題):9問
Question-Response(応答問題):5問
Conversations [with and without a visual image](会話問題):9問
Talks [with and without a visual image](説明文問題):6問

通常のTOEICのPartと対応させると、以下のようになります。

  • Photographs(写真描写問題)⇔Part1
  • Question-Response(応答問題)⇔Part2
  • Conversations(会話問題)⇔Part3
  • Talks(説明文問題)⇔Part4

リーディング

Incomplete Sentences(短文穴埋め問題):5問
Text Completion(長文穴埋め問題):4問
Reading Comprehension(読解問題):16問
Incomplete Sentences(短文穴埋め問題):7問
Text Completion(長文穴埋め問題):4問
Reading Comprehension(読解問題):9問

通常のTOEICのPartと対応させると、以下のようになります。

  • Incomplete Sentences(短文穴埋め問題)⇔Part5
  • Text Completion(長文穴埋め問題)⇔Part6
  • Reading Comprehension(読解問題)⇔Part7

TOEIC IPテスト オンラインの対策方法

ここからはTOEIC IPテストオンラインの対策方法を解説します。

今の自分のスコアを知る

TOEICは自分のレベル・スコアによって、やるべきことが大きく変わってきます。

 

自分のレベルより低すぎる勉強を実践しても、学べることはほとんどありません。

逆に、自分のレベルより高すぎる勉強を実践してしまうと、わからないことが多すぎて挫折します。

 

よって、まずは自分のスコアを把握することがとにかく重要です。

 

では、どのようにスコアを把握すれば良いのかというと「TOEICの公式問題集を2時間かけて通しで解く」のが1つの方法です。

TOEIC 公式問題集 11

テン
ただ、やってみるとわかりますが、公式問題集を通しで解くのはとっても大変です。時間がかかるのはもちろんですが、何より体力の消耗が激しいです。通しで解いた後は、もう何もやる気が起きなくなります。あと、公式問題集は税込で3,300円と価格が高いのも難点です。あと、難しくて挫折する危険もあります。

 

そこで、おすすめなのが「Santaアルク」というスマホアプリを利用することです。

Santaアルク スコア診断の結果と講義受講の画面

Santaアルク」の画面

 

Santaアルク」は無料で使えるうえ、たった12問のテストを受けるだけでスコア診断ができます。

テン
また、「Santaアルク」は「〇〇点」というように1つのスコアが出ますが、公式問題集は「△△点〜▲▲点」というように幅のあるスコアが出てきます。ですので、「結局何点なの?」と迷わされるのはあるあるです。

 

もし「自分のスコアを把握する」という作業をサボってしまうと、闇雲に勉強することになります。

そして、以下のような失敗をしてしまいます。

  • 今のレベルより簡単すぎる勉強を実践する。スラスラ理解できるので気持ちは良いが成長せず、時間と努力を無駄にする
  • 今のレベルより難しすぎる勉強法を実践する。わからないことが多すぎて挫折する

 

ですので、必ず「Santaアルク」で自分のスコアを診断してください。

テン
「後でやろう」と思うと、確実に忘れます。なので、今すぐ「Santaアルク」ダウンロードして、ゲーム感覚で一度スコア診断してみてください。本当に一瞬で終わるので、びっくりするはずです。終わったら、この記事に戻ってきてください。

 

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TOEIC頻出単語を覚える

英単語を覚えることは必須です。

特にTOEICには、TOEIC特有の英単語が多数登場するので、TOEIC特化の英単語帳を使ってしっかり覚えていきましょう。

 

おすすめの英単語帳は「銀のフレーズ」「金のフレーズ」です。

TOEIC銀のフレーズTOEIC金のフレーズ

テン
どちらの英単語帳もTOEIC超定番です。TOEICに本当によく出る英単語だけが載っているので、覚えれば覚えるほどTOEICの英文は読める&聞けるようになります。

 

Santaアルク」で診断したスコアが

  • TOEIC500点未満なら銀のフレーズ
  • TOEIC500点以上なら金のフレーズ

を使いましょう。

スコアによって対策する問題を変える

Santaアルク」で診断したスコアがTOEIC500点未満の場合、比較的問題の形式がシンプルで対策しやすい

  • 写真描写問題(Photographs)
  • 応答問題(Question-Response)
  • 短文穴埋め問題(Incomplete Sentences)

に絞って対策しましょう。

テン
TOEIC500点未満の場合、まだ基本的な英語力が固まっていません。よって、形式が複雑で難しい問題に挑戦するより、比較的易しい問題から取り組むことで、基本的な英語力と正答率を底上げするのがおすすめです。

 

一方で、TOEIC500点以上の場合は、以上の問題に加えて

  • 会話問題(Conversations)
  • 説明文問題(Talks)
  • 長文穴埋め問題(Text Completion)
  • 読解問題(Reading Comprehension)

も対策しましょう。

テン
この辺りは難しいものの、問題数は多いです。ハイスコアを狙うなら対策は必要になってきます。

写真描写問題の対策方法

写真描写問題では、1枚の写真について4つの短い説明文が1度だけ放送されます。説明文は印刷されていません。

そして、4つの説明文の中から、写真を最も的確に描写しているものを選び解答用紙にマークします。

 

写真描写問題では、聞き取り能力ももちろん重要なんですが、それ以上に「どれだけ写真描写問題の単語・表現を知っているか」が重要になってきます。

よって、問題に登場した単語・表現を地道に覚えてください。

テン
この作業を行うことで、写真描写問題の解答力は確実に身につきます。

応答問題の対策方法

応答問題では、1つの質問・文章とそれに対する3つの答えがそれぞれ1度だけ放送されます。質問と答えは印刷はされていません。

そして、3つの答えの中から、設問に対して最もふさわしい答えを選び解答用紙にマークします。

 

応答問題では、冒頭の聞き取りがとにかく重要です。

  • Whatなのか
  • Whereなのか
  • Whenなのか
  • Howなのか
  • Isなのか
  • Isn’tなのか

このように冒頭の疑問詞や単語を聞き分けることができれば、自ずとふさわしい答えを選びやすくなります。

テン
たとえば、Where「どこ」から始まる質問の場合には、場所を表す答えが正答になりやすいです。

 

また、問題演習後はディクテーションを行いましょう。ディクテーションは聞き取った音声を書きとる練習方法です。

  1. 聞き取りの集中力が身につく
  2. 正しい発音がわかる
  3. 自分が聞き取れない箇所が明確になる

といった効果があります。特に大きいのは③で、自分が聞き取れない箇所を聞き取れるようになるまで聞き直せば、リスニング力は効率的かつ着実に向上します。

テン
ディクテーションは正確な聞き取り能力が求められるPart2で特に効果的な練習方法です。

 

ディクテーションの具体的なやり方は以下の通りです。

  1. 音声を1度聞いて大まかな内容を把握する
  2. 1回1回音声を止めながら書き取る
  3. 繰り返し再生して「もう無理」というところまで書き取ったら次の文に
  4. スクリプトと書き取りを照らし合わせる
  5. 「書き取りが間違ってた部分」「書き取れなかった部分」は聞き取れるようになるまで聞き直す

会話問題・説明文問題の対策方法

会話問題では、2人または3人の人物による会話が放送されます。会話の内容は印刷されていません。

問題用紙に印刷された設問と解答を読んで、4つの答えの中から最も適当なものを選び解答用紙にマークします。

 

説明文問題では、アナウンスやナレーションのようなミニトークが放送されます。トークの内容は印刷されていません。

各トークを聞いて問題用紙に印刷された設問と解答を読んで、4つの答えの中から最も適当なものを選び解答用紙にマークする。

テン
会話問題・説明文問題ともに、図表・イラストを含む問題もあります。

 

会話問題・説明文問題で重要なことは、どんどんと流れてくる情報に圧倒されない力です。

そのために、オーバーラッピングを行いましょう。

 

オーバーラッピングというのは、スクリプトを見ながら音声に重ねるように発音する練習方法です。

オーバーラッピングの効果は主に3つあります。

  1. 発音を理解すること
  2. Part3・4に出てくる問題のパターンを理解すること
  3. 音声のスピードについていけるようになること(メイン)
テン
オーバーラッピングを行うことで、次々と流れてくる音声に圧倒されない力が身につきます。

 

オーバーラッピングのやり方は以下の通りです。

  1. 音声を一度通しで聞く
  2. スクリプトを一度読んで音声の内容をなんとなく頭に入れる
  3. スクリプトを見ながら音声に重ねるように発音
  4. 最終的には途中で詰まることなくオーバーラッピングできるようになることを目指す
テン
最初はとても難しいですが同じ音声で何度も繰り返すうちに必ずできるようになってきます。

短文穴埋め問題・長文穴埋め問題の対策方法

短文穴埋め問題・長文穴埋め問題は、その名の通り英文の空欄に当てはまる単語・文章を選ぶ問題です。

どちらも語彙力・文法理解が主に問われます。

テン
ですので、語彙・文法をしっかり身につけることが重要です。

 

さらに、丁寧に対策するなら全文訳を行いましょう。

全文訳とは、その名の通り英文を全て訳すことです。具体的な手順は以下の通りです。

  1. 問題文を自分なりに訳す
  2. 自分の訳と解答の訳を比較
  3. 訳がかけ離れている場合はその原因を特定&修正

「自分で訳す&解答と比較して修正する」という作業を行うことで、英文の構造を正しく捉える力が身につきます。

さらに、英文の構造がストックとして自分の中に蓄積します。すると、再度同じような英文の構造が出てきたとき、「これはあの構造か」と瞬時に把握できます。

テン
つまり、全文訳は精読力と速読力を同時に鍛えられる勉強法というわけです。地道で大変な作業ですが、効果は抜群です。このようにして「向き合った英文の数」を増やすのが、読解力をグッと底上げするカギになります。

読解問題の対策方法

読解問題は、ある文書について、その内容に関連する設問を解く問題です。文書の数は問題によって異なり、最小で1つ、最大で3つです。

内容はさまざまで、広告やメール、チャットや新聞記事など多岐に渡ります。

 

長文読解なので、英語の総合力が問われます。よって、対策するのは一番最後にするのがおすすめです。

 

具体的な対策方法ですが、音読がおすすめです。

音読の効果はいろいろありますが、特筆すべきなのは以下の3つです。

  1. 読解問題特有の問題形式に慣れることができる
  2. 英語を語順通りに理解できるようになる
  3. 同じ単語に何度も触れることで、その単語が長期記憶に定着する

音読の具体的なやり方は以下のとおりです

  1. わからない英文や文法を調べる
  2. 英文の意味を掴みながら黙読
  3. 日本語訳を確認
  4. 発音を確認するために、英文をなぞりながら音声を何度か聞く
  5. 最初はゆっくりと1文1文の意味をしっかり理解しながら丁寧に音読する
  6. 最終的に全ての英文を詰まることなくスラスラと読めるようになるまで音読する

※途中で「単語の意味や発音がわからなくなった」「日本語訳がわからなくなった」場合には再度確認してください。

スラスラ読めるようになるためには、かなりの回数音読することが必要になると思います。

テン
僕の場合は、滑舌があんまり良くないこともあって、1つの英文あたり20回〜30回くらい繰り返し音読して、ようやくスラスラ読めるようになります。ものすごく時間がかかりますが、効果は絶大なのでぜひ音読してみてください。

TOEIC IPテスト オンラインのコツ

さて、ここからはTOEIC IPテスト オンラインを受験するときに意識すべきポイントを解説します。

ネット環境は万全に

TOEIC IPテストのオンライン受験では、ネット環境がとても重要になってきます。

  • スムーズに解けるよう、万全なネット環境を整えておきましょう。
  • ブラウザを最新版にアップデートする
  • LANやWi-fiをしっかり使える環境で受験する
テン
特に、自宅外やオフィス外で受ける場合には注意が必要です。なるべく普段から使っている環境で受けるのがベストですね。

リスニングでは設問の先読みをしないで解く練習をする

普通のTOEICのPart3・4では、音声が流れる前に設問の先読みをすることができます。

設問の先読みをすることで

  • 音声の聞き取りに集中できる
  • 音声の内容をあらかじめ予測できる
  • 必要な情報と不必要な情報を取捨選択できる

といったメリットがあります。

 

しかし、TOEIC IPテスト オンラインでは、設問の先読みができません。

なぜなら、オンラインテストでは問題ごとにページが区切られており、今のページの問題を解かないと次に進めないからです。

テン
対面のマーク式テストであれば、自由にページを行き来できるんですが、オンラインではそれが不可能になります。

 

先読みできないのは非常に大変ですが、文句を言っても仕方がありません。

普段から、先読みをしないで問題を解く練習を積んでおくことが重要です。

画面スクロールを忘れない

TOEIC IPテストのオンライン受験では、問題はディスプレイに表示されます。

そこで問題になるのが、画面スクロール忘れによる、問題の解き忘れです。

テン
特に、リーディングの読解問題で起こりやすい問題ですね。読解問題では、1つの長文に対して4〜5個の設問があります。設問の数が多いので、同一画面に表示しきれないことがあるんです。

 

問題の解き忘れを防止するために、問題ごとに必ず最後までスクロールすることを意識しましょう。

また、レビュー機能の活用も1つの手です。レビュー機能を用いれば、未回答の問題をざっと確認できるので、解き忘れ防止に便利です。

わからない問題はさっさと飛ばす

わからない問題に固執してしまうと、リスニングでは音声を聞き逃したり、リーディングでは後半の問題を解く時間がなくなったりします。

よって、わからない問題はじっくり考えずに、ランダムにマークして次の問題に進みましょう。

 

TOEICは基本4択なので、ランダムにマークしても単純計算1/4で正答になります。

消去法で選択肢を2つまで消すことができれば、正当の確率は1/2にまでアップします。

テン
このように正答率が非常に高いので、わからない問題は気軽に捨てちゃってOKです。

Unitごとに時間が決まっていることを意識する

普通のTOEICリーディングでは、Part5〜Part7を75分間で解きます。

時間の使い方は自由であり、得意なPartを先に早く解いて、苦手なPartは後回しということができます。

 

一方、TOEIC IPテスト オンラインの理0ディングでは、Unitごとに時間が決まっています。

Unit内では時間を自由に使えますが、Unitを跨いで時間を配分することはできません。

テン
各Unitに短文穴埋め問題、長文穴埋め問題、読解問題が出てくるので、苦手Partをなるべく無くして、満遍なく解けるようになることが重要です。

TOEIC IPテスト オンラインのおすすめ時間配分

リスニングは勝手に音声が流れるので時間配分は気にする必要はありません。

が、リーディングについてはUnit内の時間配分は自分で自由に決められます。

 

そして、おすすめの時間配分は以下の通りです。

合計約23分
Incomplete Sentences(短文穴埋め問題):2分
Text Completion(長文穴埋め問題):3分
Reading Comprehension(読解問題):18分
合計約14分
Incomplete Sentences(短文穴埋め問題):3分
Text Completion(長文穴埋め問題):3分
Reading Comprehension(読解問題):8分

もちろん、人により最適な時間配分は異なります。

得意不得意によって、時間配分を微調整してください。

【注意】TOEIC IPテスト オンラインでカンニングはNG

TOEIC IPテスト オンラインは自宅からでも受験できます。

そのため、「カンニングできるんじゃないの?」と考える方はいるかもしれません。

 

確かに、カンニングは不可能ではありません。

しかし、カンニングは違反行為です。もし発覚した場合、スコアの無効化はもちろん、受験資格の剥奪などの対応が取られる場合もあります。

カンニングしてもスコアは上がらない

そもそもカンニングしても、TOEIC IPテスト オンラインのスコアがアップすることはほとんどありません。

理由は3つあります。

  1. リスニングの音声はどんどん流れ、聞き取りと検索を同時に行うのは厳しい
  2. リスニングの音声は一度読みなので、そもそも聞き取れなければ調べることができない
  3. リーディングは試験時間が短くて、調べてたら時間が終わる

カンニングしてもスコアが上がらないどころが下がる可能性すらあるので、カンニングしようなんて考えない方が良いです。

AI監視サービスが利用されることもある

また、所属する団体によっては、「AI監視サービス」というのを利用している場合もあります。

これはなんなのかというと、

  1. 受験前に受験者本人の顔と本人確認書類を撮影
  2. テスト受験中の様子を録画
  3. 録画データをAIが解析

することで、替え玉や不正行為を防止するサービスです。

テン
団体の担当者は、テスト実施後にAI解析による不正検知結果と録画データの確認ができます。オンライン受験だと「本人確認」や「不正行為の防止」が課題となりますが、AI監視サービスであればそれらの課題を解決できるというわけです。

 

不正の解析は、以下のようなさまざまな観点から行われるようです。

  • 受験者の入れ替わり
  • 複数人の写り込み
  • 不正の可能性が高い目線の動き

 

もしAI監視サービスで不正が検知された場合、スコアの剥奪などの処置が考えられます。

また、所属団体の担当者が最終的に不正をチェックするので、もしカンニングしていることが判明したら団体の中でのあなたの立ち位置も悪くなります。

テン
ですので、絶対にカンニングはしないでください。カンニング目的でなくても、「テスト中にスマホを触る」のような怪しまれるような行為も慎みましょう。

TOEIC IPテスト オンライン受験がおすすめな方

TOEIC IPテストのオンライン受験がおすすめなのは、こんな方です。

  • 公開テストを受けて土日が潰れるのが嫌な方
  • 好きな時間に好きな場所で試験を受けたい方
  • マーク式の試験で集中力が2時間も持たない方
  • 適切な受験環境が整っている方

TOEIC IPテスト オンライン受験がおすすめでない方

一方で、TOEIC IPテストのオンライン受験がおすすめできないのはこんな方です。

  • 公開テストでのみ受け取れる公式認定証が必要な方
  • パソコンなど機器の操作が苦手な方
  • 全くするつもりないけど「不正行為を疑われるのではないか」と不安な方
  • 適切な受験環境が整っていない方

TOEIC IPテスト オンラインのまとめ

今回はTOEIC IPテスト オンラインについて徹底的に解説しました。

 

TOEIC IPテストのオンライン受験は、通常のTOEICの半分の受験時間で受けられる試験です。

わざわざ指定の時間に会場に行かなくても、自分の好きな時間に好きな場所で試験を受けられます。

テン
オンラインで受けた場合でも、その結果は履歴書等に問題なく記載できます。

 

非常に便利な試験方式なので、ぜひ受験してみてください!