TOEIC30問残しで何点取れる?シミュレーションしてみた

TOEIC 30問残し 何点 500点 600点 700点 800点
  • TOEIC本番で30問残してしまった
  • TOEICの実践演習をするといつも後半の30問を解けない

という方は多いのではないでしょうか。

 

TOEICのリーディングセクションは試験時間の割に問題量がとても多い試験です。

そのため、試験時間内に解き終えるのは非常に難しいです。

テン
試験時間内に解き終える可能性があるのは、800点以上を取れる英語力を持つ方くらいです。

 

ということで今回は「TOEICリーディング30問残しで取れるスコア」について解説します!

本記事の信頼性
筆者のTOEICスコアは975点(リスニング495点、リーディング480点)です!
筆者のTOEICスコア リスニング495 リーディング475 計975

TOEICの素点・スコア換算方法

「TOEIC30問残しで何点取れるのか」を解説するためには、まず素点とスコアの換算方法を知ることが必要です。

リスニング

TOEICリスニングの素点・スコアの換算は以下のようになります。

TOEIC リスニング 素点とスコアの換算表

テン
たとえば81〜85問正解できた場合には、スコアは370〜450点の間になります。実際には端っこの値を取ることはあまりないので、390〜430点くらいが多いですね。

リーディング

TOEICリーディングの素点・スコアの換算は以下のようになります。

TOEIC リーディング 素点とスコアの換算表

よって、30問残しの場合、最大で365点取れる可能性があります。(塗り絵しない&解いた問題を全て正解した場合=70問正解の場合)

ただ、先ほど言ったように範囲の端っこの値を取ることはあまりないので、実際の最大スコアは345点ほどになるでしょう。

TOEIC30問残しで取れるスコアをシミュレーション

さて、ここからはTOEIC30問残しで取れるスコアをシミュレーションします。

話を簡単にするために、ここでは「塗り絵をしなかった」=「30問解答できなかった」という状況を想定します。

解いた問題が全て正解だった場合が740点

まずは解いた問題が全て正解だった場合、つまり最大スコアについて考えていきます。

 

素点は70点なので、リーディングのスコアは260点〜365点(素点換算66点〜70点)の間です。

範囲の端っこの値を取ることは少ないので、現実的には345点程度になるでしょう。

 

ここで「TOEIC Program DATA & ANALYSIS」によると、過去3年間の受験者全体の平均スコアは以下です。

年度リスニングリーディング合計点
2022331277608
2021331279611
2020337282620

このデータから、リスニングとリーディングの平均点を比較すると、リスニングの方が50点ほど高いことがわかります。

よって、リーディング345点だと、リスニングは395点になると考えられます。

 

したがって、30問残した場合の最大スコアは740点程度と言えるでしょう。

 

740点は全体の上位23.7%のスコアで、TOEIC上級者レベルです。

公式のコミュニケーション力評価「PROFICIENCY SCALE」では、A〜Eの5段階評価のうち上から2番目のB評価(730点以上)になります。

 

よって就職活動や転職活動で、他の候補者と英語力で差別化して選考を有利に進められるでしょう。

解いた問題の正答率が9割だった場合は600点

この場合のリーディングの正答数は63点なので、スコアは235点〜335点(素点換算61点〜65点)の間です。

範囲の端っこの値を取ることは少ないので、現実的には255〜315点程度になるでしょう。

 

以下のように均等にスコアが配分されると考えれば、リーディング63点のスコアは275点です。

  • 61点:235点
  • 62点:255点
  • 63点:275点
  • 64点:295点
  • 65点:315点

リーディング275点の場合、リスニングは325点前後になることが多いです。

よって、30問残し&解いた問題の正答率が9割だった場合のスコアは600点程度と言えるでしょう。

 

TOEIC600点は上位52.3%のスコアです。

公式のコミュニケーション力評価「PROFICIENCY SCALE」では、A〜Eの5段階評価のうち上から3番目のC評価(470点以上)になります。

 

TOEICの活用状況と要件・参考とされるTOEICスコア

TOEIC活用状況と求められるスコア

上画像より、新卒採用では545点、中途採用では620点が要件・参考とされる平均的なTOEICスコアの基準となっていることがわかります。

また、TOEIC公開テストの平均点は608点です。

 

ここから、TOEIC600点は就職・転職活動で活用できる最低限のスコアと言えるでしょう。

解いた問題の正答率が8割だった場合は510点

この場合のリーディングの正答数は56点なので、スコアは210点〜305点(素点換算56点〜60点)の間です。

範囲の端っこの値を取ることは少ないので、現実的には230点くらいになるでしょう。

 

リーディング230点の場合、リスニングは280点前後になることが多いです。

よって、30問残し&解いた問題の正答率が8割だった場合のスコアは510点程度になるでしょう。

テン
TOEIC510点は上位70.8%のスコアです。

 

解いた問題の正答率が7割だった場合は470点

この場合のリーディングの正答数は49点なので、スコアは155点〜240点(素点換算46点〜50点)の間です。

範囲の端っこの値を取ることは少ないので、現実的には175点〜220点になるでしょう。

 

以下のように概ね均等にスコアが配分されると考えれば、リーディング49点のスコアは210点です。

  • 46点:175点
  • 47点:185点
  • 48点:195点〜200点
  • 49点:210点
  • 50点:220点

リーディング210点の場合、リスニングは260点前後になることが多いです。

よって、30問残し&解いた問題の正答率が7割だった場合のスコアは470点程度になるでしょう。

テン
TOEIC470点は上位78.0%のスコアです。

 

TOEIC30問残しで取れるスコア一覧

さて、一旦ここまでの話をまとめましょう。

仮定スコア
解いた問題全問正解(リーディング素点70点)740点(リスニング395点、リーディング345点)
解いた問題の正答率90%(リーディング素点63点)600点(リスニング325点、リーディング275点)
解いた問題の正答率80%(リーディング素点56点)510点(リスニング280点、リーディング230点)
解いた問題の正答率70%(リーディング素点49点)470点(リスニング260点、リーディング215点)
30問残しで解いた正答率70%未満の場合、スピードを重視しすぎです。現実的ではないので、シミュレーションしません。

TOEICで時間が足りない時はとりあえず塗ろう

ここまでは「塗り絵しない」という状況を想定してきました。

しかし、実際に試験を解くとき、時計を見て「時間が足りないな」と感じた場合は、必ず残り2分になったら残っている問題をテキトーに塗りましょう。

 

TOEICは4択なので、テキトーに塗っても4分の1で正答になります。

よって、30問残っているなら、単純計算で7〜8問正答数を増やせます。

テン
正答数が7〜8問も増えれば、スコアは40〜50点くらいアップします。

TOEICで解ける問題を増やす方法

TOEICリーディングで重要な要素は2つです。

  1. 正答率
  2. 読解・解答スピード

正答率を重視すると丁寧に問題の英文を読むことになるので、読解・解答スピードが下がります。

逆に、読解・解答スピードを重視すると解ける丁寧さが欠けるので、正答率が下がります。

 

よって、「正答率重視で解く」または「読解・解答スピード重視で解く」というように、対処療法的に解き方を変えるのはあまり意味がありません。

重要なのは、根本的な英語力を鍛え、正答率と読解・解答スピードの両方をバランスよく身につけることです。

 

ということでここからは、根本的な英語力を鍛える方法を解説します!

語彙力を強化する

語彙力を強化することで、問題文をより詳細に理解できるようになるので、正答率が上がります。

さらに、「この英単語の意味ってなんだろう」と考える時間が少なくなるので、読解・解答スピードが上がります。

 

語彙力を鍛える方法は2つあります。

  1. 英単語帳を使う
  2. 問題演習でわからない英単語を調べノートにまとめ毎日見直す

①で頻出英単語をおさえ、②で頻出ではないが重要な英単語をカバーしていきましょう。

 

そして、英単語を覚えるコツが3つあります。

  1. 発音する
  2. 反復する(1度に多くの英単語に目を通すことを繰り返す)
  3. 毎日寝る前に暗記する

これだけで英単語の暗記効率はグッと向上するので、ぜひ実践してください。

英文法を勉強する

英文法の理解度が高ければ、各英文の構造をしっかり捉えられるので理解度が高くなります。

全体の文章の内容の理解度も高くなるので、問題の正答率も上がります。

 

また、「この英文はどんな構造なんだろう」と考える時間が少なくなるので、読解・解答スピードが上がります。

 

英文法を勉強するときは、インプットとアウトプットのバランスが大切です。

 

インプットだけだと英文法の理解は深まりきりません。

アウトプットすることで、英文法をしっかり理解できます。また、問題を解くときにすぐ必要な英文法の知識を思い出しやすくなります。

スラッシュリーディング

スラッシュリーディングは、英文を「返り読み」する癖がある場合に有効な練習法です。

返り読みとは英文を一度最後まで目を通した後に後ろからもう一度読んで日本語に訳していくことで、以下のような悪影響があります。

  • リーディングでは読解スピードが遅くなる
  • リスニングは内容が理解できなくなる

 

スラッシュリーディングは「意味のまとまりごとにスラッシュを入れる」練習法で、例えば以下のように行います。

The construction company / will negotiate a new agreement / with the city council  / to build the public park.
※これはあくまで一例です。

スラッシュの入れ方は1つではありません。

慣れないうちはスラッシュの量は多くなると思います。

 

が、練習するうちにより多くの部分を「ひとまとまり」として認識できるようになります。

そして最終的には、スラッシュを入れなくても英文を前から理解できるようになります。

実践演習

実践演習をする主な目的は3つです。

  1. TOEICの問題形式に慣れること
  2. 75分間(リスニングを含めると120分間)集中する体力と時間配分を身につけること
  3. 抜けている知識を明らかにすること

 

なお、TOEICスコアが600点以下の場合は解答時間を気にする必要はありません。

ゆっくりと時間をかけて、わからないことを辞書等でを調べながら問題を解きましょう。

 

また、実践演習が終わった後は、以下3点を意識しながらじっくり復習してください。

  1. わからなかった英単語を調べてノートにまとめておく(ノートは定期的に見直す)
  2. わからなかった文法事項を調べて理解する
  3. リーディングで解き終わらなかった問題を解き直す
テン
この作業を通じて「知らない/できない/わからない」をひとつひとつ潰していきましょう。

まとめ

TOEIC30問残しで取れるスコアの上限は740点です。

700点以上のスコアを目指す場合は、根本的な英語力を鍛えて、正答率と読解・解答スピードを同時に伸ばすことが重要です。

テン
ぜひ参考にしてください!

 

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