今回はTOEIC550点のレベルと、550点を取るための勉強法・おすすめ参考書を解説します。
- TOEIC550点のレベルが知りたい
- TOEIC550点を取るための勉強法が知りたい
- TOEIC550点からさらにスコアをアップさせる勉強法を知りたい
という方は必見です!
筆者のTOEICスコアは975点(リスニング495、リーディング480)です!
TOEIC550点のレベル
全体の上位62.9%で偏差値46.6
TOEIC550点は全体の上位62.9%のスコアです。
「TOEIC Program DATA & ANALYSIS」によると、全体の受験者のTOEIC平均スコアは608点(公開テスト)です。
過去のTOEIC統計より、スコアが約17点ダウンすると、偏差値が1下がる計算になります。
よって、TOEIC550点は偏差値46.6です。(公開テストの平均点より計算)
正答率58%程度
平均的に、リスニングとリーディングは50点ほど差がつきます。
よって、TOEIC550点の場合、リスニング300点前後、リーディング250点前後になるでしょう。
千葉大学や広島大学の大学生と同じくらい
所属学生のTOEIC550点付近の大学・学部は以下のとおりです。
- 神奈川県立外語短期大学:580点
- 宮崎国際大学:570点(3年次)
- 奈良女子大学:550点
- 千葉大学文学部:548点
- 千葉大学法経学部:544点
- 広島大学法学部:538点
- 千葉大学教育学部:541点
- 金沢大学:524点
公式の5段階のコミュニケーション能力評価で上から3番目のレベル
「PROFICIENCY SCALE」によると、TOEIC550点はA〜Eの5段階評価のうち、C評価(470点以上)です。
C評価は「日常生活のニーズを充足し、限定された範囲内では業務上のコミュニケーションができる」レベルで、以下の特徴を備えています。
- 通常会話であれば要点を理解し、応答にも支障はない
- 複雑な場面における対応や意思疎通では巧拙(上手い/下手)の差が見られる
- 基本的な文法・構文は身についている
- 表現力の不足はあるが、ともかく自己の意思を伝える語彙を備えている
CEFRA2で英検準2級レベル
CEFR(セファール)とは、外国語の習熟度や運用能力をはかる国際的な指標です。
上記の文部科学省のデータによると、TOEIC550点はCFFR A2程度に相当します。
また、英検に換算すると、TOEIC550点は英検準2級(高校中級程度)に相当します。
TOEIC550点の評価
ここからは以下の3つの視点から、TOEIC550点がどのように評価されるのかを解説します。
- 大学・大学院
- 就職・転職
- 昇進・昇格
大学で活用できる、大学院では低い評価
一部の大学・学部では、一定以上のTOEICスコアを取ることで英語試験が免除されたり、単位が認定されたりすることがあります。
基準となるスコアは大学・学部により異なりますが、500点程度あるとそのような優遇制度を受けられることが多いです。
よって、とりあえずTOEIC550点を目標にするのが良いでしょう。
一方で、大学院になると話は別です。
地方国立大学の大学院ではおおむね600点程度、旧帝大の大学院ではおおむね700点程度が最低条件として求められます。
就活・転職で自信を持って活用できるスコアではない
TOEIC活用状況と求められるスコア
上画像より、新卒採用では545点、中途採用では620点が要件・参考とされる平均的なTOEICスコアの基準となっていることがわかります。
550点は新卒採用での平均値よりは高いですが、公開テストの平均点(608点)よりは低いです。
よって、TOEIC550点は就職活動や転職活動で自信を持って活用できるスコアとは言えません。
一般に、就職・転職活動で活用できるスコアはTOEIC600点以上です。
また、TOEIC700点以上取れれば、一般的な企業であれば英語力で他の候補者と大きく差をつけられます。
昇進・昇格のチャンスが増える可能性がある
TOEIC活用状況と求められるスコア
この画像から、昇進・昇格でTOEICスコアを要件・参考にしている企業は30%近くあり、おおむね500点以上が基準になっていることがわかります。
よって、TOEIC550点取れれば、昇進や昇格のチャンスが増える可能性があるでしょう。
ただし、海外赴任等を目指している場合は600点以上が基準となっている場合が多いので、550点を踏み台にして、最終的には600点以上を目指しましょう。
TOEICで550点を取るための勉強法
ここからはTOEICで550点を取るための勉強法を解説します!
TOEIC特有の英単語を覚える
英単語はとても重要な英語の基礎です。英単語がわからなければ、英文は読めないし聞けません。
また、多少英単語を覚えたとしても、英単語の定着度が低い、つまり「英単語を見てその意味をすぐに思い出せない」という状態だとTOEIC550点を取るのは厳しいです。
特にTOEICのリーディングは試験時間が厳しく時間との勝負なので、「英単語を見た瞬間に意味を思い出せる」ことが不可欠です。
現状TOEIC550点未満の場合、まだ語彙力がそれほど高くありません。
これは一見悪いことのように聞こえるかもしれませんが、裏返せば「英単語を覚えるだけ」でもどんどんスコアが伸びるとも言えます。
つまり、TOEIC550点以下は英単語を覚えれば覚えるだけスコアが伸びる「ボーナスタイム」というわけです。
おすすめの英単語帳は金のフレーズです。
TOEIC定番の英単語帳ですね。とりあえず金のフレーズを使っておけば間違いありません。
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英文法を勉強する
英文法は、英単語と並んで重要な英語の基礎です。
英文法の理解度が低ければ、リスニングの聞き取りの精度が落ちるので、正答率が下がります。
またリーディングについても、英文を読むスピードと読解の精度が落ちるので、全体のスコアがガクッと落ち込みます。
英文法を勉強するときに意識して欲しいのは、インプットとアウトプットのバランスです。
インプットばかりだと、英文法の理解度は深まりません。逆にアウトプットばかりだと、新しい英文法の知識が入ってきません。
毎日英語を聞く
毎日英語を聞いて、英語を聞く体力・集中力を身につけましょう。
おすすめのリスニング教材はTEDという番組です。TEDがおすすめな理由は5つあります。
- YouTubeで無料で気軽に視聴できる
- 英語が聞き取りやすい
- 話が面白い
- 英語字幕を表示できる(人気の番組は日本語字幕もある)
- 速度を調整できる
毎日英語を読む
TOEICのリーディングセクションは75分間です。さらに、リーディングの前に45分間のリスニングセクションがあります。
そのため、英語を読む体力がなければ、試験途中で集中力が切れ、本来の力を発揮できなくなります。
試験時間の最後まで集中して読解スピードを落とさない体力を身につけるために、毎日英語を読むことを習慣づけましょう。
おすすめの教材は「News in Levels」というWEBサイトです。
「News in Levels」は英語学習者向けのニュースサイトで、同じ内容のニュースをLevel1・Level2・Level3の3つのレベルで読めます。
ニュースのテーマはエクササイズや歴史、スポーツや自然、娯楽などさまざま。ボリュームもそれほど多くないので、続けやすいのもポイントです。
最初はじっくり時間をかけて、辞書やインターネットを駆使しながら、一文一文丁寧に読みましょう。
慣れてきたら、次はスピードを意識しながらスラスラ読むことに挑戦してください。
まずはPart1・2・5・6を対策する
TOEICにはPart1〜7までありますが、Partごとに難易度は大きく変わります。
簡単なのはPart1・2・5・6、難しいのはPart3・4・7です。
よって、TOEIC550点を目指すなら、まずは簡単なPart1・2・5・6を対策しましょう。
Part1の対策方法
Part1は単語・表現を覚えることがとにかく重要です。まずは「金のフレーズ」の「パート1重要語100」を必ず覚えてください。
さらに、問題演習中に出てきたわからない単語・表現を全て調べて、ノートまとめてください。そして、英単語をまとめたノートを定期的に見直しましょう。
おすすめのPart1問題集は公式問題集です。
基本的には、金フレの単語を覚えて公式問題集のPart1を繰り返し解けば、Part1は十分解けるようになります。
さらに盤石な力をつけたい場合は、Part1・2特急 難化対策ドリルがおすすめです。
Part2の対策方法
Part2では「一言一句しっかり聞き取れる能力」が重要です。その能力を育てるために「ディクテーション」を行いましょう。
ディクテーションとは、一言で言えば「聞き取った英文を書きとる練習法」です。ディクテーションは以下の手順で進めます。
- 全文を聞く
- 音声を1文ごとに区切って止めながら書き取る(書き取れるまで音声は何度再生し直してもOK)
- スクリプトを見て間違いがないかチェック
- 間違いがあった場合は聞き取れるようになるまで聞き直す
ディクテーションを行うことで正しい発音が身につくのはもちろん、自分が聞き取れない箇所が明確になります。
聞き取れない箇所を重点的に聞き直すようにすれば、リスニング力を効率的に伸ばせます。
Part2のおすすめ参考書・問題集は先ほども紹介した「公式問題集」です。
Part5の対策方法
TOEICリーディングの中で、Part5は最も簡単なPartです。
「Part5をいかに素早く正確に解くか」がリーディングのスコアを決めていると言っても過言ではありません。
Part5の正答率・解答スピードを上げるには、とにかく問題演習を繰り返すことが効果的です。
おすすめの問題集は文法問題でる1000問です。
文法問題でる1000問を使って繰り返し演習すれば、Part5の正答率と解答スピードは格段に向上します。
Part6の対策方法
実は、Part6は特別な対策は必要ありません。
前述したPart5対策に加えて、公式問題集のPart6を解いて問題の形式に慣れれば、Part6は十分解けるようになります。
もししっかり対策したいなら、公式問題集のPart6を解いた後に文章を全文訳してください。
そして、解答の訳と見比べて、訳が異なる部分についてはその原因を特定して修正しましょう。
慣れてきたらPart3・4を対策する
ここまでの勉強方法を実践してPart1・2・5・6の問題が解けるようになってきたら次にやるのはPart3・4対策です。
Part3・4の対策方法
Part3・4のおすすめの参考書・問題集は「TOEIC L&Rテスト Part3&4 鬼の変則リスニング 1」です。
鬼の変則リスニングの使い方は以下の通りです。
- 音声を流す前に設問を先読み(30秒程度)
- 先読みが終わったら、音声を流して問題を解く
- 丸付けして解答を読む
- オーバーラッピング
特に重要なのは①の「設問の先読み」です。設問の先読みはPart3・4の問題を解くのに必須なので、必ず練習してください。
また、④のオーバーラッピングというのは、スクリプト(音声の書き起こし)を見ながら、音声に重ねるように発音する練習方法です。
- 正しい発音が身につく
- 音声のスピードについていけるようになる
といった効果があります。
オーバーラッピングをはじめて行うときは難しく感じるはずです。
しかし、同じ音声で何度も繰り返しオーバーラッピングを行うことで徐々にできるようになってきます。
もし「オーバーラッピングが難しすぎる!」と感じた場合は、音読に切り替えましょう。
音読のメリットは3つあります。
- 英語の発音がわかる
- 英語のリズムに慣れる
- 文中の単語・文法を覚えられる
音読する際は、下準備として英文を精読しておきましょう。英文のテーマを理解することはもちろん、わからない英単語・英文法を調べておいてください。
TOEICの実践演習をする
TOEICは形式が特殊な試験です。そのため、問題を解いて形式に慣れることがスコアアップのために重要です。
なお、TOEIC550点を目指す段階では解答時間を気にする必要はありません。
時間無制限で、辞書やネットで調べながら1つ1つの問題を丁寧に解いていきましょう。
ただし、試験2週間前からは、時間配分の感覚を掴むために試験時間の120分を計りながら問題演習しましょう。
(リスニングは勝手に音声が流れるので、実質的に時間を計るのはリーディングの75分間)
実践演習が終わったあとは必ず復習してください。
解答解説を読み、リスニングはオーバーラッピングして、リーディングは音読してください。
ただし、全てのパートを無理に復習する必要はありません。
復習すべきことが多すぎて、挫折の原因になるからです。復習内容を自分のものとして吸収しきれない可能性もあります。
TOEICで550点を取るためにおすすめの参考書・教材
ここからはTOEIC550点以上を取るためにおすすめの参考書や教材を紹介します!
TOEIC 出る単特急 金のフレーズ
金のフレーズはTOEIC定番の英単語帳です。
金のフレーズさえあればTOEIC550点はもちろん、900点すら取れてしまうほどの語彙力が身につきます。
金のフレーズに掲載されている単語は、TOEICに本当によく出てきます。
よって、金のフレーズを覚えれば覚えるほど、TOEICの英文は読める&聞けるようになります。
TOEIC 文法問題でる1000問
TOEIC Part5の文法問題が大量に載っている問題集です。
「文法問題でる1000問」ほど網羅性が高い問題集は他にありません。
TOEIC公式問題集
TOEICの実践演習をするのに特におすすめしたい問題集です。
「公式」というだけあって問題の質が圧倒的に高いです。
現在、冊子・バージョンは1〜11まであり、11が最新です。
問題集としては価格が少し高いですが、本気でTOEICを勉強するなら最低1冊は持っておきたい問題集です。
はじめて受けるTOEIC L&Rテスト 全パート完全攻略
「とりあえずTOEICの形式を知りたい」という方におすすめの参考書です。
Part1〜Part7まで、各Partの問題の特徴や解き方が広く解説されています。
TOEIC550点を取れるPart別正答数の目安
TOEIC550点を目指す場合、Part別の正答数の目安は以下のとおりです。
問題数 | 正答数 | |
Part1 | 6問 | 4問 |
Part2 | 25問 | 28問 |
Part3 | 39問 | 21問 |
Part4 | 30問 | 15問 |
Part5 | 30問 | 18問 |
Part6 | 16問 | 12問 |
Part7 | 54問 | 28問 |
TOEICで550点を取るのにかかる勉強時間
TOEIC550点を取るのにかかる勉強時間はスタートラインにより異なります。
- TOEIC200点レベルの方:700時間以上
- TOEIC300点レベルの方:500時間以上
- TOEIC400点レベルの方:300〜400時間
- TOEIC500点レベルの方:100〜200時間
ただし、これはあくまで目安です。
今回解説した勉強法を実践すれば、これよりはるかに短い時間で550点に到達できます。
まとめ
TOEIC550点のレベルと、550点を取るための勉強法・おすすめ参考書を紹介しました。
TOEIC550点は全体の上位62.9%のスコアです。偏差値に換算すると46.6になります。
正答率は58%程度。千葉大学や広島大学の大学生と同じくらいのスコアです。
TOEIC550点を取るには、以下のように勉強を進めていきましょう。
- 語彙力を鍛える
- 英文法を勉強する
- 毎日英語を聞く
- 毎日英語を読む
- Part1・2・5・6を対策する
- オーバーラッピング
- 音読
- 実践演習
今回はTOEIC600点のレベルと、600点以上を取るための勉強法を解説します。また、600点を取るために必要な勉強時間の目安も解説します。 TOEIC600点のレベルが知りたい TOEIC600点を取るための勉強法[…]