大学生でTOEIC550点は高いです。
というのも、大学生が所属大学で受ける「TOEIC IPテスト」の平均点は471点なので、TOEIC550点は平均より79点も高いことになります。
ただ、個人で申し込む「TOEIC 公開テスト」の受験者全体の平均点は612点です。また、大学生の公開テストの平均点は591点です。
よって、TOEIC550点だと「公開テスト」のスコアよりは低く、就活ではあまり活用できません。
とはいえ、TOEIC550点を取れれば、600点に上げるのは簡単です。
ということで今回は、TOEIC550点の大学生のレベルとTOEIC550点を取る勉強法、そしてTOEIC550点から600点を取る勉強法を解説します!
筆者のTOEICスコアは975点(リスニング495、リーディング480)です!
大学生でTOEIC550点は高い
まずは「TOEIC550点の大学生のレベルがどれくらいなのか」ということについてお話しします。
大学生の平均より79点高い
冒頭で言ったように、大学生が所属大学で受ける「TOEIC IPテスト」の平均点は471点です。
よって、TOEIC550点は大学生の平均より79点も高いことになります。
ちなみに、年次別の大学生のTOEIC IPテストの平均点は以下の通りです。
年次 | 平均点(リスニング) | 平均点(リーディング) | 平均点(合計) |
大学1年 | 252点 | 201点 | 454点 ※端数により、左側のLとRを足した数字とは異なる |
大学2年 | 264点 | 204点 | 468点 |
大学3年 | 290点 | 225点 | 515点 |
大学4年 | 304点 | 242点 | 545点 ※端数により、左側のLとRを足した数字とは異なる |
就活が影響しているのか、年次が上がるにつれてTOEIC平均点も上がっていますね。
大学1・2年の時にIPテストを「受けさせられた」or「とりあえず申し込んだけど勉強しなかった」という方が多いのも影響しているかもしれませんが。
そして、TOEIC550点は大学4年生の平均点と同程度です。
大学4年生は就活に向けてしっかりTOEIC対策している方が多いので、それと同程度ということは、TOEIC550点はやはり高いスコアだといえます。
千葉大学や広島大学の学生と同程度
所属学生のTOEIC平均点が500点台の大学・学部は以下の通りです。
平均点 | 大学・学部 |
599点 | 千葉大学薬学部 |
594点 | 立命館大学 |
580点 | 神奈川県立外語短期大学 |
570点 | 宮崎国際大学 |
550点 | 奈良女子大学 |
548点 | 千葉大学文学部 |
544点 | 千葉大学法経学部 |
538点 | 広島大学法学部 |
531点 | 千葉大学教育学部 |
524点 | 金沢大学 |
518点 | 千葉大学理学部 |
518点 | 広島大学歯学部 |
511点 | 千葉大学工学部 |
509点 | 広島大学文学部人文学科 |
504点 | 千葉大学園芸学部 |
503点 | 東京農工大学 |
TOEIC550点は、千葉大学の文学部や法経学部、広島大学の法学部に所属している大学生と近いスコアです。
よって、非常に高い英語力を持っていると言えるでしょう。
限定された範囲内では業務上のコミュニケーションができる
TOEICは990点満点の試験で、10〜990点の間で5点刻みでスコアが評価されます。
そして、TOEICが定めているスコアランクは以下の通りです。
ランク(スコア) | 英語レベル |
Aランク(860~990) | Non-Nativeとして十分なコミュニケーションができる |
Bランク(730~860) | どんな状況でも適切なコミュニケーションができる素地を備えている |
Cランク(470~730) | 日常生活のニーズを充足し、限定された範囲内では業務上のコミュニケーションも出来る |
Dランク(220~470) | 通常会話で最低限のコミュニケーションができる |
Eランク(10~220) | コミュニケーションが出来るまでに至っていない |
TOEIC550点は上から3番目のCランクで「日常生活のニーズを充足し、限定された範囲内では業務上のコミュニケーションも出来る」レベルです。
通常会話であれば、要点を理解し応答にも支障はないでしょう。ただし、複雑な場面における的確な対応や意思疎通になると、巧拙の差が見られます。
基本的な文法や構文は身についており、表現力の不足はありますが、ともかく自己の意思を伝える語彙を備えているでしょう。
英検に換算すると準2級〜2級レベル
英検とTOEICは試験の形式や問題の内容が異なるので一概に比較することはできません。しかし、一般には以下のようにTOEICスコアと英検の級を換算できると言われています。
TOEICスコア | 英検 |
945点以上 | 1級 |
780点〜940点 | 準1級 |
550点〜780点 | 2級 |
400点〜550点 | 準2級 |
300点〜400点 | 3級 |
300点未満 | 4〜5級 |
語彙力は4,000〜5,000程度(英検換算の場合)
英検準2級に合格するには2,600〜3,600語程度の語彙力が必要と言われています。また、英検2級に合格するために必要な語彙力の目安は5,000語程度です。
先ほどのTOEIC・英検の換算表より、TOEIC550点は英検準2級の最高ライン、英検2級の最低ラインに相当します。
よって、英検換算から必要な語彙力を計算すると、TOEIC550点を取るには4,000語〜5,000語程度を覚えることが必要になります。
とはいえ、英検とTOEICでは問題で求められる能力や使用される語彙は異なります。
よって、4,000〜5,000語程度というのはあくまで参考程度にとどめておいてください。
大学生がTOEIC550点を取る勉強法
ここからは大学生がTOEIC550点を取る勉強法を解説します。
TOEIC頻出の英単語を覚える
まずやってほしいのは英単語を覚えることです。英単語を覚えれば読める&聞ける英文の数は確実に増えます。
TOEICの英単語対策で重要なのは、TOEIC特化の英単語帳を使うことです。
英検や大学受験用の英単語帳だと、TOEICには出ない英単語まで覚えることになり効率が悪くなるので、やめてください。
おすすめの英単語帳は「銀のフレーズ」です。
銀のフレーズには、TOEICに本当によく出る英単語だけが掲載されています。よって、銀のフレーズの英単語を覚えれば覚えるほど、TOEICの問題はどんどん解けるようになります。
TOEICの解き方を知る
いきなり問題を解いても良いんですが、その前に問題の解き方を学んでおくと、よりスムーズにスコアを伸ばせます。
おすすめの参考書は「はじめて受ける TOEIC L&Rテスト 全パート完全攻略」です。
リスニングを対策する
先ほどチラッと触れましたが、TOEICはリーディングよりリスニングの方が簡単です。よって、最速でスコアを伸ばしたいならまずはリスニングを重点的に対策しましょう。
リスニングの対策方法はシンプルです。
- 問題を解く
- しっかり復習する
リスニングにはPart1〜Part4まで4つのPartがあります。それぞれのPartの復習のやり方は以下の通りです。
Part | 復習のやり方 |
Part1 | わからない単語・表現を覚える |
Part2 | ディクテーション(聞いた音声を書き取る練習方法) |
Part3・4 | オーバーラッピング(音声を流して、音声に重ねるように発音する練習方法) |
Part2のディクテーションの効果は3つあります。
- リスニングの集中力が鍛えられる
- 正しい発音がわかる
- 聞き取れない箇所が明確になる(メインの効果)
また、Part3・4のオーバーラッピングの効果は3つあります。
- TOEIC特有の会話に慣れることができる
- 正しい発音が身に付く
- 音声のスピードに圧倒されない力が身につく
Part5を対策する
TOEICリーディングにはPart5〜7まで3つのPartがあります。
このうち、以下のようなPart5は「短文穴埋め問題」で、リーディングの中では対策が圧倒的に簡単なのでリスニングと合わせて対策しましょう。
(A) accomplished
(B) accomplish
(C) accomplishing
(D) is accomplished→正解は(B) accomplish
Part5対策で特に効果的なのは、とにかく繰り返し問題を解くことです。
おすすめの問題集は「文法問題はじめの400問」「文法問題でる1000問」です。
はじめの400問には、TOEIC Part5形式の問題が400問以上載っています。本番より易しい難易度から演習できるので、挫折することなく着実に英文法の理解が深まる&Part5の正答率を上げられます。
一方、文法問題でる1000問には、本番レベルのPart5の文法問題が1049問載っています。とにかく網羅性が高く、これ1冊が完璧にできるようになれば文法問題で困ることが無くなります。
実践演習
最後は実践演習です。リスニング・リーディング合計200問を通しで解いて、問題の形式に慣れて、時間配分の感覚を身につけていきます。
実践演習には、公式問題集が使うの圧倒的におすすめです。その理由は、問題の質が断然高いからです。
公式問題集の問題は、本番と同じプロセスで作成されています。さらに、リスニングの音声収録を公式のスピーカーが担当しています。
よって、公式問題集は極めて本番に近い実践問題集となっており、演習効果は他の実践問題集より高いです。
TOEIC550点を取れた大学生が600点を取る方法
ここまで何度も言っているように、大学生でTOEIC550点は高いです。普通なら、周りに自慢できます。
ただ、TOEIC550点は「TOEIC公開テスト」の平均点(612点)よりは低いです。よって、就活ではあまり活用できません。
したがって、TOEIC550点を取れたら、次は600点を目指しましょう。
TOEIC550点取れているなら英語の基礎は身についているので、それほど時間がかからずにTOEIC600点まで上げることができます。
TOEIC550点から600点に上げるのにやるべきことは、ここまで解説してきたこととほとんど変わりません。
- TOEIC特化の英単語帳で英単語を覚える
- リスニングを対策する
- Part5を対策する
- 実践演習する
強いていうなら①について、ここまで解説してきた「TOEIC550点を目指す勉強法」では、「銀のフレーズ」を紹介しました。
銀のフレーズだけでもTOEIC600点を取れる可能性は十分に高いです。
ただ、さらにTOEIC600点を取る可能性を上げるために「銀のフレーズ」の姉妹書である「金のフレーズ」に移行するのもアリです。
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大学生がスコアを伸ばすのにかかる勉強時間
一般的に、TOEICのスコアを100点伸ばすのにかかる勉強時間は「約200〜300時間」と言われています。
よって、たとえばTOEIC400点から550点を目指す場合、約300〜450時間かかることになります。
「そんなに勉強できないよ…」と思ったかもしれません。
ですが、安心してください。約300〜450時間というのは、あくまで「試行錯誤しながら」勉強した場合です。
正しい順序で、努力の方向性を間違えることなく勉強すれば、それより短い時間でスコアを伸ばせます。
もちろん必要な勉強時間は人により異なりますが、独学なら概ね150時間くらいでTOEICのスコアを100点アップさせることができるでしょう。
まとめ
大学生でTOEIC550点は高いです。
TOEIC550点を取れれば、就活で周りと差別化できるTOEIC600点までそれほど時間をかけることなく上げられます。
結論:大学生はTOEIC700点取れたらすごいーー TOEICは就活の際にとても役立つ試験です。TOEICで一定以上のスコアを取れば、英語力で周りと差別化して選考を有利に進められます。また、今後の転[…]
参考資料